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幼少期編
嘘がつけなくなっちゃった
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「それではお母様!宜しくおねがいします!」
今日はいよいよ聖霊さんのお勉強ですよ!
楽しみで眠れませんでしたよー!
ワクワクしていると、お母様にクスリと笑われました。
「ティーナは本当に、分かり易いわねぇ~。」
…え?そうですかね?
うーん…と考えていると急に横から黒ーいオーラを感じました。…お母様です。
「さぁて、ティーナ??お勉強の前に聞きたいのだけれど…一体どこで、聖霊について知ったのかしら?お母様も、マリオスもルイジェルも、貴方に聖霊について話したことは一度もない筈なのだけど。」
「天使に聞きました!」
と、言える空気ではありませんでした。
お母様のこのオーラの理由は何となくわかります。
実はこの世界の貴族は皆、12歳になるまでは社交の場に出てはいけないという掟があるのです。
破れば、何てはしたない!と非難の視線を一生浴びながら生きていくことになるのです。
恐らくお母様は、わたくしがこっそり屋敷を抜け出し、12歳になってもいないのに余所の人と知り合ってそこから情報を得たのではないかと考えているのでしょう。
ですから、そこはご安心くださいお母様!!
アルカティーナは真面目なのです!
でも本当の事は言えない!
…ごめんなさいお母様。アルカティーナは嘘をつきます。嘘は、嫌いなんですけどねぇ。
仕方ありません。ここはひとつ、家族以外でわたくしと特に仲の良いあのコを引き合いに出しましょう!!
「なっ…ナノに、聞きました。」
さあ、騙されてくださいお母様!
お母様はわたくしを見て、黒いオーラ抜きの純粋な笑顔になった。やった!上手くいっ……
「ねぇティーナ?我が家の飼い猫は、一体いつから貴方と意思疎通できるようになったのかしら??」
あっ、しまった!そうですよね!猫はおしゃべりしませんよね!うっかりしてました…。
アルカティーナは、無自覚なアホである。
「それにしてもティーナは嘘が下手ねぇ。致命的よ?デビュタントまでに直さないと。」
「えっ?そんなに下手でしたか?」
大きく頷かれた。
「ええ。それはもう、ビックリする程に。嘘の内容も致命的だったけれど…それ以上に、その顔よ。」
「…??顔?」
意味がわからずに首をかしげると、鏡の前に強制連行されました。
鏡に映ったのは、口元が不自然に歪んだアルカティーナの姿だった。
「ふぇ??」
「貴方、この顔のまんま嘘付いてたのよ?」
なんてわかりやすい!ビックリする程にわかりやすい!え!?嘘!?
「私」は嘘なんてバンバンつけてましたよ?
「私」にはこんな特典ついてませんでしたよ?
あれっ?ってことは…
「嘘がつけなくなっちゃった…って事ですか⁉︎」
今日はいよいよ聖霊さんのお勉強ですよ!
楽しみで眠れませんでしたよー!
ワクワクしていると、お母様にクスリと笑われました。
「ティーナは本当に、分かり易いわねぇ~。」
…え?そうですかね?
うーん…と考えていると急に横から黒ーいオーラを感じました。…お母様です。
「さぁて、ティーナ??お勉強の前に聞きたいのだけれど…一体どこで、聖霊について知ったのかしら?お母様も、マリオスもルイジェルも、貴方に聖霊について話したことは一度もない筈なのだけど。」
「天使に聞きました!」
と、言える空気ではありませんでした。
お母様のこのオーラの理由は何となくわかります。
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破れば、何てはしたない!と非難の視線を一生浴びながら生きていくことになるのです。
恐らくお母様は、わたくしがこっそり屋敷を抜け出し、12歳になってもいないのに余所の人と知り合ってそこから情報を得たのではないかと考えているのでしょう。
ですから、そこはご安心くださいお母様!!
アルカティーナは真面目なのです!
でも本当の事は言えない!
…ごめんなさいお母様。アルカティーナは嘘をつきます。嘘は、嫌いなんですけどねぇ。
仕方ありません。ここはひとつ、家族以外でわたくしと特に仲の良いあのコを引き合いに出しましょう!!
「なっ…ナノに、聞きました。」
さあ、騙されてくださいお母様!
お母様はわたくしを見て、黒いオーラ抜きの純粋な笑顔になった。やった!上手くいっ……
「ねぇティーナ?我が家の飼い猫は、一体いつから貴方と意思疎通できるようになったのかしら??」
あっ、しまった!そうですよね!猫はおしゃべりしませんよね!うっかりしてました…。
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「えっ?そんなに下手でしたか?」
大きく頷かれた。
「ええ。それはもう、ビックリする程に。嘘の内容も致命的だったけれど…それ以上に、その顔よ。」
「…??顔?」
意味がわからずに首をかしげると、鏡の前に強制連行されました。
鏡に映ったのは、口元が不自然に歪んだアルカティーナの姿だった。
「ふぇ??」
「貴方、この顔のまんま嘘付いてたのよ?」
なんてわかりやすい!ビックリする程にわかりやすい!え!?嘘!?
「私」は嘘なんてバンバンつけてましたよ?
「私」にはこんな特典ついてませんでしたよ?
あれっ?ってことは…
「嘘がつけなくなっちゃった…って事ですか⁉︎」
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