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初めまして編
死に損ない達よ。
しおりを挟む儂は、ランドネル・ツヴァルト。
ツヴァルト王国の王だ。
賢王として国民から名高い人気を誇る王だったりする。
しかし、儂は天性のおっちょこちょい。
よく部下のユラハに尻拭いをして貰っている。
今回も、その一つだと思って欲しい。
「手が滑った」
そんな訳あるか、と誰でも思うだろう。
「召喚」という魔法は「手が滑って」やってしまうような簡単なものではない。
そう、これは勿論儂が故意にやったことだ。
何故って、この国をより良くするため。
そして、神と鬼の争いを止めるため。
ユラハが奮闘してくれているようだが、恐らく彼だけの力では争いを止めることは不可能だろう。
だから、彼女らを召喚した。
召喚したということは、彼女らの元いた世界の歴史を変えてしまうことになる。
が、儂とてそんなことはわかっている。
異世界とはいえ、歴史を変えるようなことはしたくない。
だから儂は、彼女らを選んだのだ。
歴史を変えることの出来ない、彼女らを。
元いた世界で、死ぬ運命にあった彼女らを。
儂は、彼女らが死ぬ運命にあったことは知っている。
死因も、知っている。
彼女らの過去は知らないが、障害になり得るので過去の記憶は封じさせて貰った。
まあ、あるきっかけで思い出すように細工はしてあるが。
彼女らは優秀だ。
優秀すぎる。
そのことは、召喚する際に調べた。
なぜ、あれほど優秀な人材が6人も、ほぼ同時に死んだのか。
わからないが、何かあったのだろうと思う。
だが、この国にはいないほど優秀だ。
だから、彼女らを選んだのだ。
それに彼女らならば神と鬼を止められる。
何しろ彼女らは……
いや、やめておこう。
いずれ分かることだ。
それに、この事は本人達も記憶と共に消されて、覚えていないはずだ。
さて、彼女らはどう働いてくれるだろうか。
楽しみだ。
なかには自殺した者もおるのだが…次はどう生きる。
期待しているぞ、死に損ない達よ。
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