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大華繚乱
陰子 壱
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江戸に来て三度目の春。
今年も隅田川の桜は美しく開花した。
華屋では宗光の計らいで屋形船を一日貸し切り、陰間も奉公の働き手さん達も、みんな揃って花見を楽しんだ。
けれど、そのすぐあとのことだ。大きな火事があって、川沿いの桜の半分が被害にあったのは。
「火事と喧嘩は江戸の花」という言葉があるくらい、江戸では火事の発生率が多い。最近では愉快犯による放火も増えているらしく、この湯島では保科家を筆頭として、火事への取り締まりを強化する動きが盛んになっていた。
──保科様、また仕事が増えるな……。
簪を下さってからのち、一度だけ保科様が見世に参られ、楽屋に顔を出して下さった。
***
保科様がいらしたのは舞台が始まるほんの少し前。俺は、あとは打掛を羽織るだけの準備ができていて、椅子に腰掛けて宗光と他愛もない話をしていた。
「百合、失礼するよ」
保科様が楽屋に足を踏み入れた瞬間、宗光の纏う空気が少しだけピン、と張ったのがわかった。
けれど、宗光はすぐにヘラ、と笑って「なんや忠彬。本番前に楽屋になんか来て。大華は今から集中するんやから、野暮やで」と、俺の肩に両手を回して抱き寄せた。
「宗光……っ様。失礼です。保科様はこの湯島を管理される御方として芸子の元を廻って下さっているんです」
俺はその手を解き、椅子から立って保科様にお辞儀をした。礼儀として当然のことだ。
「いや、宗光の言う通りだ。だが舞台後には時間が取れず、こうして先に参ってしまった。許せ」
「そんな……」
俺が首を振ると、宗光はフン、と鼻を鳴らしてあからさまなため息をつく。それでも従兄弟の誼みだからだろうか、保科様はそんな失礼な振る舞いを気にされる様子はなく「済まないね」と言うと、ここ最近の火事について話された。
「湯島ではまだ被害はないし、これからも被害を出すつもりはない。ただ、湯島には百合と言う目立つ存在がいる。放火をする者はそういった者に目をつけやすい。百合、今まで以上に身辺に気をつけ、一人で街を歩くようなことは避けて欲しいのだ。もちろん私もこれまで以上に百合に気を配り、華屋への巡回を増やすつもりだが」
保科様……役職とはいえ、俺のことを気にかけて下さって……。
ありがたさに心が温まるのを覚え、頷こうとした。けれど、再び両肩をぐい、と後ろに寄せられ、宗光の胸に抱き抱えられる。
「心配無用や。この俺がずーっとそばにおるからな。忠彬は他の人らの心配もあるやろ。俺は百合ちゃんだけを見てられるから、危ない目には合わさんわ」
む、宗光~。さっきからなんでそう棘のある言動をするんだ。
前に「もう忠彬のことも関係なくなった」みたいに言ってたじゃんか。
「……ならばなぜあの時」
黙って聞いていた保科様が口を開いた。
あの時?
まさか、保科様。このあいだの浅草でのことを言おうとしてる!? 待って、それは流石にまずい気がしますっ……!
「──大華、出番です」
金剛の弥助さんの声が、ピリピリした空気を切ってくれた。弥助さん、ナイス!
俺は弥助さんに打掛をかけてもらい、裾を持たれながら、精一杯の作り笑顔で宗光と保科様にお辞儀をして舞台へと向かったのだった。
***
あの日は本当に心臓に悪かった。二人に挟まれるとなぜだか凄く居心地が悪い。
俺が悪いわけじゃないのにめちゃめちゃ気を遣うよ……。
「大華、旦那と女将がお呼びですよ」
宵五つ、華屋では座敷が始まる時間。
宗光が亭主になってからの俺は座敷に出ることもなく、宗光と二人で時を過ごすのが通例になっている。ただ、最近の宗光は仕事が忙しいらしく、今は一人で部屋にいる。……と言っても、宗光がいない時は宗光の指示で、護衛の誰かが襖の向こうに付いているから全くの一人ではないのだけど。
「はぁい。弥助さん、ありがとう。すぐに参ります」
一階の、いつもの広間に行くと障子が既に開いていて、中の様子が見えた。
あれ……? 保科様? 華屋にいらっしゃってたんだ。今日はどんな御用なんだろう。……っと。子供がいる。誰?
中には旦那と女将、保科様の他に男の子が三人、体を丸くして並んで座っている。
「あぁ、百合、待ってたよ。こちらへ」
旦那に手招きをされ、保科様に頭を下げてから広間の上座へと進んだ。腰を下ろすとすぐ、一番端にいた男の子と目が合って、反射的に微笑みを投げかける。
すると、その子は目に大粒の涙を溜めて、突然に俺に抱きついてくるじゃないか。
「姉上っ…………!」
「えっ、なに? えっ?」
大華にしか許されていない厚畳に上がり込み、必死にしがみついてくるその子を抱き止め、引き剥がそうとする旦那達を目配せで制して説明を求める。
「先日の墨田川沿いの火事で焼け出された旗本の坊っちゃんだよ。焼け跡に残されているところを拾われたんだが、他に身寄りはないらしく、保科様がこちらを頼りに連れていらしたんだ」
旦那が元の位置に戻り、腰を落としながら口を開いた。
その横で女将が頷き言う。
「あれも被害が大きかったからねぇ。同じような子供が多く出て、それぞれに引き取りの手筈が整えられたのさ。華屋へはこの三人。そっちの二人は町人の子だよ」
視線を移せば、座っている二人も悲しみに押しつぶされそうな顔をしている。けれど、陰間茶屋に振り分けられただけあって、それぞれに美しい容姿をしていた。
俺にしがみついて泣いているこの子も派手な美しさはないけれど、繊細で可憐な印象を持っている。涙が白い肌を伝い、目の縁が赤くなっているのも可愛らしさを引き立てているくらいだ。
「その者、百合に似ているであろう?」
俺がその子の背を撫でていると、保科様が静かに仰った。
え? 俺に?
「他の二人もそうだが、ここへ連れてくることが善いのかはまだわからぬ。ただこれもまた因果。その者を見た時にはすぐに百合の顔が浮かび、百合を見つけた日と同じように、華屋で成長して行く姿が浮かんだのだ。また、周囲に聞けばその者の姉上は華屋の百合に似ていると評判だったらしい。それもあり、決めたのだよ。百合、世話をしてやってはもらえないか?」
「私が……?」
男の子がうるうるとした目で俺を見上げる。不安と、姉に似た俺への恋しさが混じった瞳に胸がぎゅっと締め付けられた。世界でたった一人になってしまった孤独なら、痛いほどよくわかる。
「わかりました。お受け致します。ただ、宗光様には……」
旦那と女将を見る。
今や俺の時間全てを買っているに等しい亭主の了承は必須だ。
「ああ、お話してみるよ。世話と言ってもここに慣れて仕入れが始まるまでの一月ほどだ。最近、淀橋屋様もお忙しいようだし、多少の融通はつけて下さるだろ」
旦那が言い、女将と頷き合った。
保科様はホッと安心のため息をつかれ、俺に礼を告げると、三人の男の子達にも稽古に励むよう伝えて華屋を去られた。
そして、実に二年半ぶり。華屋に陰子が入ったのだった。
今年も隅田川の桜は美しく開花した。
華屋では宗光の計らいで屋形船を一日貸し切り、陰間も奉公の働き手さん達も、みんな揃って花見を楽しんだ。
けれど、そのすぐあとのことだ。大きな火事があって、川沿いの桜の半分が被害にあったのは。
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──保科様、また仕事が増えるな……。
簪を下さってからのち、一度だけ保科様が見世に参られ、楽屋に顔を出して下さった。
***
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「百合、失礼するよ」
保科様が楽屋に足を踏み入れた瞬間、宗光の纏う空気が少しだけピン、と張ったのがわかった。
けれど、宗光はすぐにヘラ、と笑って「なんや忠彬。本番前に楽屋になんか来て。大華は今から集中するんやから、野暮やで」と、俺の肩に両手を回して抱き寄せた。
「宗光……っ様。失礼です。保科様はこの湯島を管理される御方として芸子の元を廻って下さっているんです」
俺はその手を解き、椅子から立って保科様にお辞儀をした。礼儀として当然のことだ。
「いや、宗光の言う通りだ。だが舞台後には時間が取れず、こうして先に参ってしまった。許せ」
「そんな……」
俺が首を振ると、宗光はフン、と鼻を鳴らしてあからさまなため息をつく。それでも従兄弟の誼みだからだろうか、保科様はそんな失礼な振る舞いを気にされる様子はなく「済まないね」と言うと、ここ最近の火事について話された。
「湯島ではまだ被害はないし、これからも被害を出すつもりはない。ただ、湯島には百合と言う目立つ存在がいる。放火をする者はそういった者に目をつけやすい。百合、今まで以上に身辺に気をつけ、一人で街を歩くようなことは避けて欲しいのだ。もちろん私もこれまで以上に百合に気を配り、華屋への巡回を増やすつもりだが」
保科様……役職とはいえ、俺のことを気にかけて下さって……。
ありがたさに心が温まるのを覚え、頷こうとした。けれど、再び両肩をぐい、と後ろに寄せられ、宗光の胸に抱き抱えられる。
「心配無用や。この俺がずーっとそばにおるからな。忠彬は他の人らの心配もあるやろ。俺は百合ちゃんだけを見てられるから、危ない目には合わさんわ」
む、宗光~。さっきからなんでそう棘のある言動をするんだ。
前に「もう忠彬のことも関係なくなった」みたいに言ってたじゃんか。
「……ならばなぜあの時」
黙って聞いていた保科様が口を開いた。
あの時?
まさか、保科様。このあいだの浅草でのことを言おうとしてる!? 待って、それは流石にまずい気がしますっ……!
「──大華、出番です」
金剛の弥助さんの声が、ピリピリした空気を切ってくれた。弥助さん、ナイス!
俺は弥助さんに打掛をかけてもらい、裾を持たれながら、精一杯の作り笑顔で宗光と保科様にお辞儀をして舞台へと向かったのだった。
***
あの日は本当に心臓に悪かった。二人に挟まれるとなぜだか凄く居心地が悪い。
俺が悪いわけじゃないのにめちゃめちゃ気を遣うよ……。
「大華、旦那と女将がお呼びですよ」
宵五つ、華屋では座敷が始まる時間。
宗光が亭主になってからの俺は座敷に出ることもなく、宗光と二人で時を過ごすのが通例になっている。ただ、最近の宗光は仕事が忙しいらしく、今は一人で部屋にいる。……と言っても、宗光がいない時は宗光の指示で、護衛の誰かが襖の向こうに付いているから全くの一人ではないのだけど。
「はぁい。弥助さん、ありがとう。すぐに参ります」
一階の、いつもの広間に行くと障子が既に開いていて、中の様子が見えた。
あれ……? 保科様? 華屋にいらっしゃってたんだ。今日はどんな御用なんだろう。……っと。子供がいる。誰?
中には旦那と女将、保科様の他に男の子が三人、体を丸くして並んで座っている。
「あぁ、百合、待ってたよ。こちらへ」
旦那に手招きをされ、保科様に頭を下げてから広間の上座へと進んだ。腰を下ろすとすぐ、一番端にいた男の子と目が合って、反射的に微笑みを投げかける。
すると、その子は目に大粒の涙を溜めて、突然に俺に抱きついてくるじゃないか。
「姉上っ…………!」
「えっ、なに? えっ?」
大華にしか許されていない厚畳に上がり込み、必死にしがみついてくるその子を抱き止め、引き剥がそうとする旦那達を目配せで制して説明を求める。
「先日の墨田川沿いの火事で焼け出された旗本の坊っちゃんだよ。焼け跡に残されているところを拾われたんだが、他に身寄りはないらしく、保科様がこちらを頼りに連れていらしたんだ」
旦那が元の位置に戻り、腰を落としながら口を開いた。
その横で女将が頷き言う。
「あれも被害が大きかったからねぇ。同じような子供が多く出て、それぞれに引き取りの手筈が整えられたのさ。華屋へはこの三人。そっちの二人は町人の子だよ」
視線を移せば、座っている二人も悲しみに押しつぶされそうな顔をしている。けれど、陰間茶屋に振り分けられただけあって、それぞれに美しい容姿をしていた。
俺にしがみついて泣いているこの子も派手な美しさはないけれど、繊細で可憐な印象を持っている。涙が白い肌を伝い、目の縁が赤くなっているのも可愛らしさを引き立てているくらいだ。
「その者、百合に似ているであろう?」
俺がその子の背を撫でていると、保科様が静かに仰った。
え? 俺に?
「他の二人もそうだが、ここへ連れてくることが善いのかはまだわからぬ。ただこれもまた因果。その者を見た時にはすぐに百合の顔が浮かび、百合を見つけた日と同じように、華屋で成長して行く姿が浮かんだのだ。また、周囲に聞けばその者の姉上は華屋の百合に似ていると評判だったらしい。それもあり、決めたのだよ。百合、世話をしてやってはもらえないか?」
「私が……?」
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