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第3章:カス村長ぶちのめし編
3-4. 村長が俺の妹を嫁に寄越せと言いだした! ふざけんな!
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俺が暮らす村は、魚骨村と呼ばれる形状をしている。魚の骨を横から見たような形状をしており、大通りから脇に小さな道が何本か伸びている。
ヨーロッパでもよく自然発生した形状の、ありふれた村だ。
俺は小骨の通りを出て大通りを進み、村長宅のある小道に入る。
既に嫌な予感がしていた。一仕事終えた感のある表情をした何人もの男が薪を抱えて、村長宅から自宅の方へと戻っていく途中だった。
村長は50歳くらいの男で、二重顎がや腹など、全体的にでっぷりとしている。説教に魅力がなく聖書を覚えているかどうかも怪しいが助司教を兼ねており、政治的にも宗教的にも経済的にも村を支配する、最大の権力者だ。
高校における校長みたいな存在だろう。誰も彼には逆らえない。
村民の誰もが貧しく痩せ細っているが、彼だけは肥えている。
「おお。よく来たな、アレル」
「はい」
村長宅の前に無造作に落とされた、いや、残された枝の数々を見て、俺はすべてを悟った。
今日は薪を分配する日だ。大量にあったはずの薪は、すでに村人に配り終えた後だ。
「ほら。お前の家の分だ。今年の冬を越す薪だ。持って行くといい」
「……ありがとうございます(ぶちのめすぞ)」
俺は感謝の言葉と同時に、深々と頭を下げた(ぶちのめすぞ)。
「ところでアレルよ」
「はい」
「ああ。構わん。薪を拾いながらでいいから聞け」
「はい」
「今年の冬は寒くなりそうだが、蓄えはじゅうぶんか?」
「はい。俺は羊飼いを生業にしているため、チーズの備蓄は十分ですし、水魔法で乾燥させた野菜もあります。それに、防寒具には困りません。母が羊毛で服や布団をを編んでくれているので」
「そうか。いや、なに。お前のところの妹、なんと言ったか?」
「メイとユーノです」
「そうか。うん。そうだったな。いや、な。サーラは頑張っているようだが、家長を亡くしたお前の家は生活が苦しいだろう。口減らしというわけではないが、なに、お前が望むのなら妹をワシの後妻として迎えてやってもいい。村人が困っていたら助けるのが村長の役目。なあに、持参金はなくても構わんよ。ぐふふ……」
「ぶちのめすぞ!」
「なっ、なんだ、いきなり! ぶちのめすだと?!」
「え? どうしたんですか?」
ペキペキペキ。
握りしめた拳の中で枝が砕ける。
「お前、今、『ぶちのめすぞ』って言っただろ!」
「ぶちのめすぞ? え? あっ、誤解です。『うちの娘ぞ』って言ったんですよ……!」
「ん? そ、そうか?」
「ええ。村長が、うちの娘を後妻に、と言ったので驚いてしまって。すみません。俺は羊飼いなんで、あまり言葉を知らないんです」
そんなわけねえだろ……!
なにが後妻だ。ぶちのめすぞ。このクソジジイ。
12歳の嫁を貰おうとすんじゃねえよ。くされロリコンやろう……!
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
ぶちのめせばいいだろ?
できない理由の解説頼む
────────────────────
■自分
ああ。村社会のことは分からないか。
こういうことだ。
・村付近の山で薪を拾っていいのは、領主の許可があった者のみ
↓
・村長だけが領主から許可されている
↓
・村民は毎年、決まった時期に村の男に命令して薪を集めさせる
↓
・各家に平等に分配される
これが例年の流れだ。
例えば、猟師が鹿のような大型の獲物を獲ったら、村人全員に分配されるだろ?
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
知らんが、まあ、そういうものか
────────────────────
■自分
ああ。同じように、薪は越冬のための必需品で命に関わるものだから、村が管理して分配されるんだ。共有財産として扱われている。病人や未亡人や、自力で越冬する者が困難なものにも薪や食糧が与えられる。俺だって村人にチーズを配って野菜や魚を貰っている。みんなで生きるための仕組みだ。
その慣習をこのクソロリコン村長は、俺の妹を嫁にするために、ねじ曲げた。
・俺には薪を配る日時を遅く伝える
↓
・太くて火が長持ちする薪は配られた後。細い枝しか残ってない
↓
・越冬が厳しい。寒いし、麦を煮るのも苦労する
↓
・口減らししろ。持参金なしでも妹を貰ってやる
もし俺が村長をぶちのめしたら、薪が貰えない。
一家みんな凍死する
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
はー。なるほど。お前に意地悪してるのか。
我が過去に介入して、村長を爆発四散させてやろうか?
────────────────────
■自分
ありがとう。
だが、その必要はない。
たしか、この翌日、いや2日後にぶちのめした。
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
デコッぱちをぶちのめしたときに、あいつの顔の上で棍棒を振ったんだが、覚えているか?
アレはゴルフスイングと言うんだが
────────────────────
■ケルリル@ケルベロスとフェンリルのハーフ
むにゃむにゃ……。びくっ!
ぶちのめし?
ぶちのめしって言った?!
早く! 早くぶちのめして!
────────────────────
■自分
やけに静かだと思ったが寝てたのか?
そのまま寝てればいいのに……。
まあ、とにかく、ゴルフスイングであのとき、あることを思いだしてな。
俺の必殺ダブルポンプスイングが炸裂するから楽しみにしてろ
────────────────────
■ケルリル@ケルベロスとフェンリルのハーフ
わーい! 楽しみ!
ぶちのめして! 早くぶちのめして!
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
ダブルポンプスイングって、宿屋にいた魔族をぶちのめした技だろ。
人間相手に殺意高すぎだろ
────────────────────
村長は貧しい俺たちの足下を見て、善意を装って妹を奪おうとしている。
薪がないなら、漫画『破滅の刀』の炭一郎のような炭売りから買えばいいのだが、その金がうちにはない……!
物々交換が中心だから、そもそも、村に金がほとんど流通していない。
「ワシの家に来れば、食事には困らん。ユーノちゃんも幸せだろう。ぐふふ。毎晩、体もしっかり温まるだろうしなあ。体の奥に栄養もたっぷり注いでやるぞ。ぐふふっ……!」
……!
こいつ、12歳のメイじゃなくて、8歳のユーノを嫁にするつもりなのか?!
パキパキパキッ……!
握りしめた拳の中で枝が何本も折れる。
このド変態ロリコンやろうが……!
マジでぶちのめすぞ……!
「備蓄食糧が不安なら、奉公人としてメイちゃんも預かってやってもいいぞ。ぐふふ。なあに。分け隔てなく愛情をたっぷりと注いでやるぞ。ぐふふっ。わしもふたりの愛情を、ペロペロと……。ぐふふっ!」
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
きめえ!
早くぶちのめせ!
────────────────────
■ケルリル@ケルベロスとフェンリルのハーフ
ぶちのめして! ぶちのめして!
────────────────────
■自分
落ち着け。翌日か2日後って言っただろ?
愛する母さんや妹たちを護るために、俺は大人にならないといけないんだ。
村の権力者をぶちのめすような軽挙はしないよ
────────────────────
俺は拾い集めた枝を束ねて胸に強く抱く。そうしていないと、腰にさげた棍棒や短槍に手が伸びてしまう。
無理矢理に笑みを浮かべる。
「村長さん。ご配慮ありがとうございます。ご迷惑をおかけしたくないので、自分たちでなんとかしてみます。本当に困ったときにはお願いいたします」
「うむ。いつでもワシを頼るがいい。ぐふふ。わしは村人を分け隔てなく愛しておるからな。ぐふふ……」
「ありがとうございます。では、俺はこれで」
俺は深々と頭を下げた。おそらく顔は怒りで赤く染まっている。
鬼か夜叉が憑依したかのごとく凶悪な顔をしているだろう。
俺は顔を上げずにかかとを軸にして振り返り、村長に顔を向けることなく、家路につく。
俺は母さんを家族愛以上に愛しているが、妹たちにだって、家族としての愛情を抱いている。
ロリコンジジイに嫁がせるなんてもっての他だ。妹たちには恋愛できるならさせてやりたい。それが無理でも、せめてもう少し大人になってから、同年代の健康な男と結婚させてやりたい。
俺は憤慨しながらも、家に帰った。
しかし現実問題として、薪不足は困る。
何を根拠にして村長が今年の冬は厳しくなると言ったのかは不明だが、薪が大量に必要なことには変わらない。
俺が抱きかかえられる程度の枝ではどうにもならない。村長の庭に枝はまだ少しあったが、あと2往復もすればじゅうぶん運べてしまう量だ。
俺たちが暮らしている地域は豪雪地帯ではないし、雪もそれほど積もらないが、このまま本格的な冬が来たら、みんな凍え死んでしまう。
食事用の炉床が暖房を兼用しているし、壁が板1枚の木造建築から屋内が寒い。薪が限られているから、温かい食糧や飲み物を用意するのが大変。カロリー低めの食生活だから、体温が上がらない。
だから、寒さによってじわじわと体力を失っていき、やがて死ぬ。
幼い妹たちに羊やレストを布団代わりにしてもらい、俺と母さんが抱きあって寝ればいいが、それでとれる暖には限度がある。
料理用の薪は必要だ。
考えろ。俺には日本の知識もある。
隙間だらけのボロ小屋で、どうやって暖をとる?
電気はない。母さんとおしくらまんじゅうをしよう。温かいし気持ちいいし、愛情を感じられて幸せになれる。
だが、やはり火だ。火を使うしかない。
しかし、燃やすものがない。
火魔法も使えない。俺が使えるのは手のひらを濡らす程度の水魔法のみ。
妹のメイも水魔法を使えるが『お兄ちゃんをずっと見つめていられるよ!』と、目が潤って瞬き回数を減らせる程度。
下の妹のユーノはまだ魔法が使えない。
母さんは糸魔法を使えるが、糸を操作して針の穴に通すくらいの能力だ。
考え事をしているうちに家に着いた。
小屋は小さく、柵で囲まれた庭は広い。庭に羊が5頭うろついている。
羊の毛を櫛でといていたメイとユーノが俺に気づいて近寄ってきた。
ふたりはぴょんぴょん跳びはねながら、柵の内側をゲートに向かって俺と一緒に歩く。
「お兄ちゃん、お帰りなさい! 大好き! 手伝う!」
「私も兄ちゃ手伝う! 大好き!」
「ありがとう。でも、これは俺が運ぶから、ふたりは羊の世話を続けてくれ」
「はーい」
ふたりは俺の言葉に従って羊の世話に戻っていった。
兄のひいき目線が入るが、妹たちは非常に可愛い。元気で愛嬌がよく、あの笑顔に心を奪われない男はいないだろう。美しい母さんの娘だから当然だ。
こんな可愛い子を、あんなクソロリコン村長に嫁がせたくない。
しかし、このままでは凍えさせることも確か。
俺は家を囲む柵の出入り口となるゲートについた。
手で押すと、ギーッと音を立ててゲートが開く。
柵も全体的に古くなっているんだよな……。
直すには村長に頼んで、村の男たちを動員して森から木を集めてくる必要があるが、そんなことをすれば、ますます足下を見られて妹を差し出さざるを得なくなる。
……ん?
そうか!
柵だ!
この柵をぶっ壊して薪にすればいいんだ。
そうすれば越冬するための燃料になる。
柵がなければ羊が逃げてしまうが、代わりの方法がある。
今、うちの敷地は丸太がだいたい……20本くらい。
サイズや形状が不揃いな横板が100本か200本か知らないけど、かなりの数を蔓で丸太に縛ってある。
この横板を薪にする。もちろん、横板を外せば羊が逃げてしまう。家の中に閉じこめ続けることも不可能だ。
だから、俺の現代知識を使い『この時代の柵』を『過去の時代の柵』に戻す。
先ず、木の板をすべて外す。丸太もすべて引っこ抜く。
次に、丸太を2本、数センチ離して並べて地面に打ち込む。
1メートルくらい離れた位置にも、丸太を2本並べて地面に打ち込む。
この丸太ペアの間に、村長から貰った枝を何本も通す。
これで枝の柵になる。
名前は知らんが、中世ヨーロッパでも初期の方に作られていた柵にする。
柵の外か内側を掘って溝にして高さを稼げば、狼も侵入しづらいだろう。
ツタを横木代わりにして丸太間の距離を稼げば、なんとかなりそうだ。俺が遊牧の時に使用しているロープも柵に流用しよう。
ひび割れている丸太は、割れ目にコケやツタを詰めて、水を与えて膨らませて補強する。地球では古くから木製の船はそうやって修復している。現代でも、その方法を用いている地域もある。
よし。リサイクルショップで働いた経験と、ショート動画を見た経験が活きてくる。現代知識無双だ。
これで、妹をロリコン村長に差し出さなくてもなんとかなりそうだ。
ヨーロッパでもよく自然発生した形状の、ありふれた村だ。
俺は小骨の通りを出て大通りを進み、村長宅のある小道に入る。
既に嫌な予感がしていた。一仕事終えた感のある表情をした何人もの男が薪を抱えて、村長宅から自宅の方へと戻っていく途中だった。
村長は50歳くらいの男で、二重顎がや腹など、全体的にでっぷりとしている。説教に魅力がなく聖書を覚えているかどうかも怪しいが助司教を兼ねており、政治的にも宗教的にも経済的にも村を支配する、最大の権力者だ。
高校における校長みたいな存在だろう。誰も彼には逆らえない。
村民の誰もが貧しく痩せ細っているが、彼だけは肥えている。
「おお。よく来たな、アレル」
「はい」
村長宅の前に無造作に落とされた、いや、残された枝の数々を見て、俺はすべてを悟った。
今日は薪を分配する日だ。大量にあったはずの薪は、すでに村人に配り終えた後だ。
「ほら。お前の家の分だ。今年の冬を越す薪だ。持って行くといい」
「……ありがとうございます(ぶちのめすぞ)」
俺は感謝の言葉と同時に、深々と頭を下げた(ぶちのめすぞ)。
「ところでアレルよ」
「はい」
「ああ。構わん。薪を拾いながらでいいから聞け」
「はい」
「今年の冬は寒くなりそうだが、蓄えはじゅうぶんか?」
「はい。俺は羊飼いを生業にしているため、チーズの備蓄は十分ですし、水魔法で乾燥させた野菜もあります。それに、防寒具には困りません。母が羊毛で服や布団をを編んでくれているので」
「そうか。いや、なに。お前のところの妹、なんと言ったか?」
「メイとユーノです」
「そうか。うん。そうだったな。いや、な。サーラは頑張っているようだが、家長を亡くしたお前の家は生活が苦しいだろう。口減らしというわけではないが、なに、お前が望むのなら妹をワシの後妻として迎えてやってもいい。村人が困っていたら助けるのが村長の役目。なあに、持参金はなくても構わんよ。ぐふふ……」
「ぶちのめすぞ!」
「なっ、なんだ、いきなり! ぶちのめすだと?!」
「え? どうしたんですか?」
ペキペキペキ。
握りしめた拳の中で枝が砕ける。
「お前、今、『ぶちのめすぞ』って言っただろ!」
「ぶちのめすぞ? え? あっ、誤解です。『うちの娘ぞ』って言ったんですよ……!」
「ん? そ、そうか?」
「ええ。村長が、うちの娘を後妻に、と言ったので驚いてしまって。すみません。俺は羊飼いなんで、あまり言葉を知らないんです」
そんなわけねえだろ……!
なにが後妻だ。ぶちのめすぞ。このクソジジイ。
12歳の嫁を貰おうとすんじゃねえよ。くされロリコンやろう……!
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■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
ぶちのめせばいいだろ?
できない理由の解説頼む
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■自分
ああ。村社会のことは分からないか。
こういうことだ。
・村付近の山で薪を拾っていいのは、領主の許可があった者のみ
↓
・村長だけが領主から許可されている
↓
・村民は毎年、決まった時期に村の男に命令して薪を集めさせる
↓
・各家に平等に分配される
これが例年の流れだ。
例えば、猟師が鹿のような大型の獲物を獲ったら、村人全員に分配されるだろ?
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■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
知らんが、まあ、そういうものか
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■自分
ああ。同じように、薪は越冬のための必需品で命に関わるものだから、村が管理して分配されるんだ。共有財産として扱われている。病人や未亡人や、自力で越冬する者が困難なものにも薪や食糧が与えられる。俺だって村人にチーズを配って野菜や魚を貰っている。みんなで生きるための仕組みだ。
その慣習をこのクソロリコン村長は、俺の妹を嫁にするために、ねじ曲げた。
・俺には薪を配る日時を遅く伝える
↓
・太くて火が長持ちする薪は配られた後。細い枝しか残ってない
↓
・越冬が厳しい。寒いし、麦を煮るのも苦労する
↓
・口減らししろ。持参金なしでも妹を貰ってやる
もし俺が村長をぶちのめしたら、薪が貰えない。
一家みんな凍死する
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■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
はー。なるほど。お前に意地悪してるのか。
我が過去に介入して、村長を爆発四散させてやろうか?
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■自分
ありがとう。
だが、その必要はない。
たしか、この翌日、いや2日後にぶちのめした。
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■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
デコッぱちをぶちのめしたときに、あいつの顔の上で棍棒を振ったんだが、覚えているか?
アレはゴルフスイングと言うんだが
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■ケルリル@ケルベロスとフェンリルのハーフ
むにゃむにゃ……。びくっ!
ぶちのめし?
ぶちのめしって言った?!
早く! 早くぶちのめして!
────────────────────
■自分
やけに静かだと思ったが寝てたのか?
そのまま寝てればいいのに……。
まあ、とにかく、ゴルフスイングであのとき、あることを思いだしてな。
俺の必殺ダブルポンプスイングが炸裂するから楽しみにしてろ
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■ケルリル@ケルベロスとフェンリルのハーフ
わーい! 楽しみ!
ぶちのめして! 早くぶちのめして!
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■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
ダブルポンプスイングって、宿屋にいた魔族をぶちのめした技だろ。
人間相手に殺意高すぎだろ
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村長は貧しい俺たちの足下を見て、善意を装って妹を奪おうとしている。
薪がないなら、漫画『破滅の刀』の炭一郎のような炭売りから買えばいいのだが、その金がうちにはない……!
物々交換が中心だから、そもそも、村に金がほとんど流通していない。
「ワシの家に来れば、食事には困らん。ユーノちゃんも幸せだろう。ぐふふ。毎晩、体もしっかり温まるだろうしなあ。体の奥に栄養もたっぷり注いでやるぞ。ぐふふっ……!」
……!
こいつ、12歳のメイじゃなくて、8歳のユーノを嫁にするつもりなのか?!
パキパキパキッ……!
握りしめた拳の中で枝が何本も折れる。
このド変態ロリコンやろうが……!
マジでぶちのめすぞ……!
「備蓄食糧が不安なら、奉公人としてメイちゃんも預かってやってもいいぞ。ぐふふ。なあに。分け隔てなく愛情をたっぷりと注いでやるぞ。ぐふふっ。わしもふたりの愛情を、ペロペロと……。ぐふふっ!」
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■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
きめえ!
早くぶちのめせ!
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■ケルリル@ケルベロスとフェンリルのハーフ
ぶちのめして! ぶちのめして!
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■自分
落ち着け。翌日か2日後って言っただろ?
愛する母さんや妹たちを護るために、俺は大人にならないといけないんだ。
村の権力者をぶちのめすような軽挙はしないよ
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俺は拾い集めた枝を束ねて胸に強く抱く。そうしていないと、腰にさげた棍棒や短槍に手が伸びてしまう。
無理矢理に笑みを浮かべる。
「村長さん。ご配慮ありがとうございます。ご迷惑をおかけしたくないので、自分たちでなんとかしてみます。本当に困ったときにはお願いいたします」
「うむ。いつでもワシを頼るがいい。ぐふふ。わしは村人を分け隔てなく愛しておるからな。ぐふふ……」
「ありがとうございます。では、俺はこれで」
俺は深々と頭を下げた。おそらく顔は怒りで赤く染まっている。
鬼か夜叉が憑依したかのごとく凶悪な顔をしているだろう。
俺は顔を上げずにかかとを軸にして振り返り、村長に顔を向けることなく、家路につく。
俺は母さんを家族愛以上に愛しているが、妹たちにだって、家族としての愛情を抱いている。
ロリコンジジイに嫁がせるなんてもっての他だ。妹たちには恋愛できるならさせてやりたい。それが無理でも、せめてもう少し大人になってから、同年代の健康な男と結婚させてやりたい。
俺は憤慨しながらも、家に帰った。
しかし現実問題として、薪不足は困る。
何を根拠にして村長が今年の冬は厳しくなると言ったのかは不明だが、薪が大量に必要なことには変わらない。
俺が抱きかかえられる程度の枝ではどうにもならない。村長の庭に枝はまだ少しあったが、あと2往復もすればじゅうぶん運べてしまう量だ。
俺たちが暮らしている地域は豪雪地帯ではないし、雪もそれほど積もらないが、このまま本格的な冬が来たら、みんな凍え死んでしまう。
食事用の炉床が暖房を兼用しているし、壁が板1枚の木造建築から屋内が寒い。薪が限られているから、温かい食糧や飲み物を用意するのが大変。カロリー低めの食生活だから、体温が上がらない。
だから、寒さによってじわじわと体力を失っていき、やがて死ぬ。
幼い妹たちに羊やレストを布団代わりにしてもらい、俺と母さんが抱きあって寝ればいいが、それでとれる暖には限度がある。
料理用の薪は必要だ。
考えろ。俺には日本の知識もある。
隙間だらけのボロ小屋で、どうやって暖をとる?
電気はない。母さんとおしくらまんじゅうをしよう。温かいし気持ちいいし、愛情を感じられて幸せになれる。
だが、やはり火だ。火を使うしかない。
しかし、燃やすものがない。
火魔法も使えない。俺が使えるのは手のひらを濡らす程度の水魔法のみ。
妹のメイも水魔法を使えるが『お兄ちゃんをずっと見つめていられるよ!』と、目が潤って瞬き回数を減らせる程度。
下の妹のユーノはまだ魔法が使えない。
母さんは糸魔法を使えるが、糸を操作して針の穴に通すくらいの能力だ。
考え事をしているうちに家に着いた。
小屋は小さく、柵で囲まれた庭は広い。庭に羊が5頭うろついている。
羊の毛を櫛でといていたメイとユーノが俺に気づいて近寄ってきた。
ふたりはぴょんぴょん跳びはねながら、柵の内側をゲートに向かって俺と一緒に歩く。
「お兄ちゃん、お帰りなさい! 大好き! 手伝う!」
「私も兄ちゃ手伝う! 大好き!」
「ありがとう。でも、これは俺が運ぶから、ふたりは羊の世話を続けてくれ」
「はーい」
ふたりは俺の言葉に従って羊の世話に戻っていった。
兄のひいき目線が入るが、妹たちは非常に可愛い。元気で愛嬌がよく、あの笑顔に心を奪われない男はいないだろう。美しい母さんの娘だから当然だ。
こんな可愛い子を、あんなクソロリコン村長に嫁がせたくない。
しかし、このままでは凍えさせることも確か。
俺は家を囲む柵の出入り口となるゲートについた。
手で押すと、ギーッと音を立ててゲートが開く。
柵も全体的に古くなっているんだよな……。
直すには村長に頼んで、村の男たちを動員して森から木を集めてくる必要があるが、そんなことをすれば、ますます足下を見られて妹を差し出さざるを得なくなる。
……ん?
そうか!
柵だ!
この柵をぶっ壊して薪にすればいいんだ。
そうすれば越冬するための燃料になる。
柵がなければ羊が逃げてしまうが、代わりの方法がある。
今、うちの敷地は丸太がだいたい……20本くらい。
サイズや形状が不揃いな横板が100本か200本か知らないけど、かなりの数を蔓で丸太に縛ってある。
この横板を薪にする。もちろん、横板を外せば羊が逃げてしまう。家の中に閉じこめ続けることも不可能だ。
だから、俺の現代知識を使い『この時代の柵』を『過去の時代の柵』に戻す。
先ず、木の板をすべて外す。丸太もすべて引っこ抜く。
次に、丸太を2本、数センチ離して並べて地面に打ち込む。
1メートルくらい離れた位置にも、丸太を2本並べて地面に打ち込む。
この丸太ペアの間に、村長から貰った枝を何本も通す。
これで枝の柵になる。
名前は知らんが、中世ヨーロッパでも初期の方に作られていた柵にする。
柵の外か内側を掘って溝にして高さを稼げば、狼も侵入しづらいだろう。
ツタを横木代わりにして丸太間の距離を稼げば、なんとかなりそうだ。俺が遊牧の時に使用しているロープも柵に流用しよう。
ひび割れている丸太は、割れ目にコケやツタを詰めて、水を与えて膨らませて補強する。地球では古くから木製の船はそうやって修復している。現代でも、その方法を用いている地域もある。
よし。リサイクルショップで働いた経験と、ショート動画を見た経験が活きてくる。現代知識無双だ。
これで、妹をロリコン村長に差し出さなくてもなんとかなりそうだ。
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普通の闇バイトだと思って気軽に応募したところ俺は某国の傭兵部隊に入れられた。しかし、ちょっとした俺のミスから呆気なく仲間7人とともに爆死。気が付くと目の前に神様が……。
神様は俺を異世界転生させる代わりに「罪業の柩」なるものを探すよう命じる。鑑定スキルや修復スキル、イケメン、その他を与えられることを条件に取りあえず承諾したものの、どうしたらよいか分からず、転生した途端、途方にくれるエルン。
【アイテム分解】しかできないと追放された僕、実は物質の概念を書き換える最強スキルホルダーだった
黒崎隼人
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貴族の次男アッシュは、ゴミを素材に戻すだけのハズレスキル【アイテム分解】を授かり、家と国から追放される。しかし、そのスキルの本質は、物質や魔法、果ては世界の理すら書き換える神の力【概念再構築】だった!
辺境で出会った、心優しき元女騎士エルフや、好奇心旺盛な天才獣人少女。過去に傷を持つ彼女たちと共に、アッシュは忘れられた土地を理想の楽園へと創り変えていく。
一方、アッシュを追放した王国は謎の厄災に蝕まれ、滅亡の危機に瀕していた。彼を見捨てた幼馴染の聖女が助けを求めてきた時、アッシュが下す決断とは――。
追放から始まる、爽快な逆転建国ファンタジー、ここに開幕!
転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!
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