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第9章:王都ー教会編
9-2. 教会に到着。騎士達との別れ
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瓦を並べたような鱗をもった、牛ともカバともつかない四足獣が荷車を引いて木材を運んでいき、過ぎ去った後に誰のものかよく分からない大きな糞が落ちていた。
すると、いったいどういう立場の者なのか、身なりの汚い男が飛び出してきて、糞のすぐ横に木の板を置く。なんだろうと思って見ていると男は手で糞をつかむようにしてかき寄せ、板の上に乗せる。そして、さっと路地裏の暗がりへと姿を消した。
入れ替わるようにして、やはりぼろ切れをまとった子供がふたり飛び出してきて、糞のあった位置に飛びつくようにして顔を近づける。ふたりとも頭の上に三角形の膨らみが2つある。獣耳というやつだろうか。
子供はふたりとも路地に糞がないことに気づくと落胆したような表情を浮かべ、それから木の枝を束ねた帚のような道具で、地面をはいた。
それは掃除しているというより、路地にこびりついた糞のカスを集めているように見えた。
「あ……」
興味を持った俺が彼らに話しかけようとするのよりも早く、二人とも路地裏に駆けこんで姿を消した。
(なんだ? 掃除の仕事をしているのか? この華やかで綺麗な街は、彼らのような存在が清掃してくれているから? それとも糞を肥料として売る? ファンタジー漫画の獣人は鎖につながられて奴隷として売られているが……。仕事がある分、この町の彼らは、まだましな待遇を受けているのか?)
移動中、鎖につながった獣人や、牢馬車にとらわれた奴隷は見かけなかった。
しかし、店舗の軒先を見て、商品を値踏みして店主とあれこれ話しているのは、毛皮の肩掛けをまとった身なりのいい普通の人間だ。
しばらく進むと前方に巨大な聖堂が見えてきた。あれが目的地だろう。
「アレルよ。/
:背後からアーサーさんが声をかけてくる。
/聡明なるお前に尋ねよう」
「はい。なんでしょう?」
「我らは北の森を貫く街道を通り抜けて、ここへ来た。南には運河がある。そして、都市は大陸を左右に走る街道に接している。このことから何が分かる?」
「……え?」
俺は脳内に地図を描き、すぐにアーサーさんが言いたいことを理解したが、それは信じがたいことだから声が震える。
「北門から入った俺たちが今通った路地は裏通りで、もっと大きくて店や人が多い大通りが都市の南や東西の地区にあるということですか?」
アーサーさんが説明した地形を考慮するなら、都市の南に運河で運んできた大量の魚を売る店があり、東西には行商人が運んできた商品を売る店がある。もしかしたら、行商人達が拠点とする商館が並ぶ地域すらあるかもしれない。
「そのとおりだ。やはりお前は賢い。一瞬でその答えに至るとは……」
「ははっ……。ありがとうございます」
「メイのお兄ちゃんだもん!」
見なくても背中に感じる体重移動で分かる。妹はわざわざアーサーさんの方に振り返ってドヤ顔で偉そうにした。
俺は偉ぶるのが苦手だから、その分、そういう態度はお前に任せた。
大分、機嫌も良くなったようで何よりだ。
「見て、お兄ちゃん! でっかい建物がある!」
「本当だ。街の様子ばかり気にしていて見えなかったけど、進行方向にでっかいのがあるな。あれが目的地だと思う」
やがて一行は、聖堂の前にある広場に到着した。メイは最後まで俺の背中にはりついていた。
「ふわあ……。大きい……。神様が造ったのかな……」
「まあ、そう感じるのも分かる」
聖堂は日本人の俺でも感心するくらい立派な建物だ。正面に来ると、彫刻で飾られた白い壁面が中天の日差しを浴びて光り輝いた。まるで天へと通じる階段のように高く伸びている。
建物の背後に、工事用の木組みに覆われた巨大な物が見える。数百年後に完成して世界遺産になるような建物が、今、産まれつつある。
「では。我らはこれにて。未来の聖女候補へ礼」
馬から下りた騎士たちは整列し、クソガキマシューのような従者を除く、騎士と従騎士8名(※)が、胸の前で剣の鞘を地面と水平に構えると、首だけの浅いお辞儀をして、一瞬静止した。
※:一時的に8名になっていたが、村長を連行するために別行動していた騎士が合流しているため8名
一糸乱れぬ動作だ。
十字架みたいだ――聖女候補たちの後ろで所在なく立っていた俺はそう感じた。
同時に、彼らが白銀の甲冑をまとっていれば、その姿は聖杯に見えたかもしれないとも思った。
元犬臭の大男ことガストンさえ、非常に美しく高潔な姿に見えるから不思議だ。
聖女候補たちはあわあわとうろたえ、ぺこぺこと頭を下げた。
礼を終えた騎士たちが去って行く。
一行から離れてアーサーさんが俺の方にやってくる。
「アレルよ。短い旅だったが私はお前を気に入った。モンスターへの嗅覚、狩りや野営の手際、不審者に襲われた際の冷静な対処、聖女候補への献身、どれも見事」
「ありがとうございます」
褒められ慣れていない俺は軽く戸惑う。
「別れは惜しいが、庶民のお前を従者に迎えたいと言えば、私の従者が嫉妬するだろうから諦めるしかない」
「ええ。誘われたとしても、俺は妹のそばを離れるつもりはありませんし」
「それでいい。今後、行く先々で何か困ったことがあれば、その地の領主を訪ね、獅子牙王リオンの長子アーサー・ド・ヨールネンゆかりの者と名乗るが良い。我が名を出せば粗末な扱いは受けないはずだ」
「ありがとうございます」
「うむ。では、さらばだ」
アーサーさんは去っていった。ファンタジーRPGならストーリーを進めるための何かしらのフラグが立っていそうな会話だったな。
彼の名乗った長い肩書きは王侯貴族の間では通じるが、庶民が知りえないものだろう。だからこそ、アーサーさんの肩書きを知っていることが、彼との知り合いである証明になる。忘れないようにしないとな。
コネ自慢をする中間管理職みたいな行為だが、この世界では積極的に権力者との知り合い関係を自慢した方が良いのだろう。
すると、いったいどういう立場の者なのか、身なりの汚い男が飛び出してきて、糞のすぐ横に木の板を置く。なんだろうと思って見ていると男は手で糞をつかむようにしてかき寄せ、板の上に乗せる。そして、さっと路地裏の暗がりへと姿を消した。
入れ替わるようにして、やはりぼろ切れをまとった子供がふたり飛び出してきて、糞のあった位置に飛びつくようにして顔を近づける。ふたりとも頭の上に三角形の膨らみが2つある。獣耳というやつだろうか。
子供はふたりとも路地に糞がないことに気づくと落胆したような表情を浮かべ、それから木の枝を束ねた帚のような道具で、地面をはいた。
それは掃除しているというより、路地にこびりついた糞のカスを集めているように見えた。
「あ……」
興味を持った俺が彼らに話しかけようとするのよりも早く、二人とも路地裏に駆けこんで姿を消した。
(なんだ? 掃除の仕事をしているのか? この華やかで綺麗な街は、彼らのような存在が清掃してくれているから? それとも糞を肥料として売る? ファンタジー漫画の獣人は鎖につながられて奴隷として売られているが……。仕事がある分、この町の彼らは、まだましな待遇を受けているのか?)
移動中、鎖につながった獣人や、牢馬車にとらわれた奴隷は見かけなかった。
しかし、店舗の軒先を見て、商品を値踏みして店主とあれこれ話しているのは、毛皮の肩掛けをまとった身なりのいい普通の人間だ。
しばらく進むと前方に巨大な聖堂が見えてきた。あれが目的地だろう。
「アレルよ。/
:背後からアーサーさんが声をかけてくる。
/聡明なるお前に尋ねよう」
「はい。なんでしょう?」
「我らは北の森を貫く街道を通り抜けて、ここへ来た。南には運河がある。そして、都市は大陸を左右に走る街道に接している。このことから何が分かる?」
「……え?」
俺は脳内に地図を描き、すぐにアーサーさんが言いたいことを理解したが、それは信じがたいことだから声が震える。
「北門から入った俺たちが今通った路地は裏通りで、もっと大きくて店や人が多い大通りが都市の南や東西の地区にあるということですか?」
アーサーさんが説明した地形を考慮するなら、都市の南に運河で運んできた大量の魚を売る店があり、東西には行商人が運んできた商品を売る店がある。もしかしたら、行商人達が拠点とする商館が並ぶ地域すらあるかもしれない。
「そのとおりだ。やはりお前は賢い。一瞬でその答えに至るとは……」
「ははっ……。ありがとうございます」
「メイのお兄ちゃんだもん!」
見なくても背中に感じる体重移動で分かる。妹はわざわざアーサーさんの方に振り返ってドヤ顔で偉そうにした。
俺は偉ぶるのが苦手だから、その分、そういう態度はお前に任せた。
大分、機嫌も良くなったようで何よりだ。
「見て、お兄ちゃん! でっかい建物がある!」
「本当だ。街の様子ばかり気にしていて見えなかったけど、進行方向にでっかいのがあるな。あれが目的地だと思う」
やがて一行は、聖堂の前にある広場に到着した。メイは最後まで俺の背中にはりついていた。
「ふわあ……。大きい……。神様が造ったのかな……」
「まあ、そう感じるのも分かる」
聖堂は日本人の俺でも感心するくらい立派な建物だ。正面に来ると、彫刻で飾られた白い壁面が中天の日差しを浴びて光り輝いた。まるで天へと通じる階段のように高く伸びている。
建物の背後に、工事用の木組みに覆われた巨大な物が見える。数百年後に完成して世界遺産になるような建物が、今、産まれつつある。
「では。我らはこれにて。未来の聖女候補へ礼」
馬から下りた騎士たちは整列し、クソガキマシューのような従者を除く、騎士と従騎士8名(※)が、胸の前で剣の鞘を地面と水平に構えると、首だけの浅いお辞儀をして、一瞬静止した。
※:一時的に8名になっていたが、村長を連行するために別行動していた騎士が合流しているため8名
一糸乱れぬ動作だ。
十字架みたいだ――聖女候補たちの後ろで所在なく立っていた俺はそう感じた。
同時に、彼らが白銀の甲冑をまとっていれば、その姿は聖杯に見えたかもしれないとも思った。
元犬臭の大男ことガストンさえ、非常に美しく高潔な姿に見えるから不思議だ。
聖女候補たちはあわあわとうろたえ、ぺこぺこと頭を下げた。
礼を終えた騎士たちが去って行く。
一行から離れてアーサーさんが俺の方にやってくる。
「アレルよ。短い旅だったが私はお前を気に入った。モンスターへの嗅覚、狩りや野営の手際、不審者に襲われた際の冷静な対処、聖女候補への献身、どれも見事」
「ありがとうございます」
褒められ慣れていない俺は軽く戸惑う。
「別れは惜しいが、庶民のお前を従者に迎えたいと言えば、私の従者が嫉妬するだろうから諦めるしかない」
「ええ。誘われたとしても、俺は妹のそばを離れるつもりはありませんし」
「それでいい。今後、行く先々で何か困ったことがあれば、その地の領主を訪ね、獅子牙王リオンの長子アーサー・ド・ヨールネンゆかりの者と名乗るが良い。我が名を出せば粗末な扱いは受けないはずだ」
「ありがとうございます」
「うむ。では、さらばだ」
アーサーさんは去っていった。ファンタジーRPGならストーリーを進めるための何かしらのフラグが立っていそうな会話だったな。
彼の名乗った長い肩書きは王侯貴族の間では通じるが、庶民が知りえないものだろう。だからこそ、アーサーさんの肩書きを知っていることが、彼との知り合いである証明になる。忘れないようにしないとな。
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