23 / 24
第18話-②
しおりを挟む
「お待たせしました大臣。娘を連れてきました」
父の言葉にはっと前を見ると、高そうな執務机の向こうにこちらに背を向けるようにまた高そうに椅子に座る男の姿が見えた。
薄暗い部屋の中で容姿がはっきり見えない中、大臣という男が声を発する。
「それが?」
「はい。レイラの姉に当たりますが私には必要のない子です。大臣の好きなようにお使いください。来い」
「いっ……!」
父に乱暴に腕を掴まれて前に引っ張られて荒縄が手首に擦れて痛くて、じわりと目尻に涙が浮かぶ。
実の親に売り飛ばされるというのは辛いけれど、それよりも大好きな人たちにもう会えなくなることのほうがもっと辛い。
前からギシリと椅子から立ち上がる音が聞こえ、覚悟を決めて目を瞑ったその時。
「――はっ、それがお前の娘だと? 笑わせるな」
幻聴だろうか。だってこの声を私が聞き間違えるわけないし、こんなところに彼がいるはずがないのに。
私の腕を掴む父の手から動揺が伝わってきて、後ろからレイラの小さく驚く声が聞こえた。恐る恐る顔を上げると、そこにはずっと会いたいと願っていた人物が立っていた。
「シーラはもうお前の娘ではないはずだ」
「エリック、さま……」
彼の名前を呼ぶと怖い顔で父を睨んでいたエリック様が私の顔を見るといつものように慈しむように微笑んでくれて、そんな彼の顔を見た瞬間、私の両目から決壊したかのように涙が溢れ出す。
「き、貴様……! どうしてここにいる! それに大臣はどこだ!」
「ああ。あいつは今頃地下牢だろうな」
「な、なんだと……!? どうやって……」
「この国にちょっとした伝手があってな。そいつに押し付けてきた」
こんな国に伝手があるなんて…色々彼のことを知れたと思っていたけれどまだ私の知らないエリック様の一面を垣間見てしまった。
それに……こんな怖い顔のエリック様を見るのは初めてで……ちょっと怖い。
「本当にお前は考えが浅いな。国に出てからも私がお前を監視していないと思っていたのか」
「ぐ……」
「あれだけの痛い目を見ても真っ当に生きようとはせずこの国と取引を続け、挙げ句の果てには実の娘を奴隷として売り渡すとは。見損なったぞキャロライン」
エリック様は目を細め、その表情にゾクリと背筋が凍った。もう逃げられないと悟った父の手が私の腕から離れてがくりと項垂れた。
エリック様の恐ろしい怒気に身動きできずにいると、私の後ろにいる男は徐に私の手を縛っていた縄をナイフで切って解放した。
何故、と彼の顔を見るとフードの下で彼は口角を上げてフードを脱いでみせた。
「手荒なことをしてしまい申し訳ありません、シーラ様」
「貴方は……」
彼の顔を見て驚いた。直接話したことはないのだけれど、何度かエリック様のそばにいるのを見たことがあった。エリック様の護衛騎士のニコルだ。
エリック様を見ると、彼は先ほどまでの冷酷な表情は消えていていつものように微笑んでくれた。彼はずっと私のことを守ってくれていたんだ。
もう大丈夫だと実感した途端体から力が抜けて膝から崩れそうになった時、ニコルが慌てて支えれくれてそのまま近くの椅子まで運んでくれた。
「キャロライン。もう覚悟はきまっているな」
「……はい」
「連れてこい」
「はっ」
エリック様の命でニコルが部屋を出ていき、戻ってきた時には後ろ手に縛られた義母の姿があった。
「離しなさいこの無礼者!」
「大人しくしろ」
「きゃあ!!」
「お母様!」
ぎゃあぎゃあ騒ぐお義母様はニコルに突き放されて床に倒れ込み、レイラが慌てて彼女に駆け寄る。
お義母様は椅子に座る私に気づくと憎悪で歪んだ顔で睨んできて、無意識に生唾を飲み込んでスカートを握りしめているとエリック様が義母から守るように私の前に立ってくれて。その安心できる背中にほっと息を吐く。
「キャロライン。お前たち一家の処罰を下す」
「…………」
「貴様は陛下の御慈悲を無碍に扱いその後も人身売買を繰り返し、その上私の婚約者を誘拐し売り飛ばそうとした行為は重罪に値する。分かっているな」
「…………はい」
「陛下より貴様たちの処罰は私に委ねられた。お前はこうまでしてこの国が好きらしい。ならば好きにここで生きればいい」
「…………それはどういう」
「そのままだ。この国の平民として一家全員で生きる。……意味が分かるな」
お父様が息を呑む。ダーブリアで平民として生きる。この国での平民とは奴隷のことということはここにいる全員知っている。
今までお父様は貴族の時から繋がっていた大臣のおかげでこの国に貴族として出入りしていた。だがその頼みの綱である大臣はすでに捕えられていて通行書も没収されるだろう。もう助けてくれる者はいない。
この国から出してくれる伝手を失った彼は仲間だった貴族たちに虐げられて奴隷として生きていくということだ。
そしてエリック様は一家全員と言った。――つまり義母とレイラも奴隷の身に堕ちる。
「いや……いや……いやぁぁぁ!!」
レイラの悲鳴が薄暗い部屋に響く。お父様はエリック様の前で頭を下げて懇願する。
「閣下! これは私がやったことです! 妻と娘は関係ありません!」
「こいつらは私の婚約者の誘拐に関与し認知していた。それだけで十分だが?」
「ですが……! レイラはまだ成人していない子供です!」
「お前が売ってきた奴隷の中には年端も行かぬ子もたくさん居ただろう」
「それ、は……」
口籠るお父様からエリック様の言葉がその通りなのだと物語った。この人はなんて恐ろしいことをしてきたのだろうか。
この国に売られた奴隷の中には父のことを恨み覚えている人はいるだろう。その彼らに殺されても文句は言えない。
私は顔で手で覆って泣き叫ぶレイラに目を向ける。歪な家庭で育てられた彼女もある意味被害者。義母のように誘拐に直接関わらずにいたなら少しは罪は軽くなっただろうに。
私が彼女のために何かしてあげることはない。もう彼女と私は家族じゃないのだから。
「連れて行け」
「はっ」
「っ! イヤ! 離して、助けてください公爵様! 公爵様!!」
エリック様の命でニコルがドアを開けると外から何人かの騎士が入ってきて三人を連れていく。腕を引っ張られたレイラはエリック様に助けをこうが彼は素知らぬ顔。
ドアが閉まる直前、レイラは私を見た。助けを求めるように。
胸がズキンズキンと痛み、最後の彼女の目が頭から離れなくて胸元を握りしめて項垂れているとエリック様が私の前で跪いて心配そうに顔を覗き込んだ。
「……大丈夫かシーラ」
「エリック様……」
彼は胸元で食い込むほどに握りしめていた手を両手で握ってくれる。その暖かさに体を蝕むような胸の痛みが嘘のように消えていた。
「……申し訳ありません」
「どうして君が謝るんだ?」
「だって……エリック様の手をまた煩わせてしまった」
私が彼の婚約者にならなかったらこんなことにはならなかった。出会ってから今日まで私はどれだけ彼に迷惑をかけてしまっているのだろうか。
「そんなこと謝らなくていい。それに私こそ君に謝らなくてはならない」
「……え?」
思い当たる節がなくて顔を首を傾げるとエリック様は眉を下げて苦笑する。
「本当なら君がこの国に入る前に助け出すことができた。だがそれをせず、決定的な証拠欲しさにシーラに辛い思いをさせてしまった。本当にすまない……」
「エリック様……」
エリック様は握る私の手を自身の頬に当てて目を瞑って頬擦りする。まるで私がここにいることを確かめるように。さっきまでの冷酷な彼は鳴りを顰めて、私が大好きないつものエリック様。
「結果的には助けてくれたじゃないですか。もう二度と私が父たちに狙われることのないように。それにニコルを私の護衛にして直接的にでなくても守ってくれていました」
「だがそれでも君を怖がらせた。それは許されないことだ」
「エリック様」
強くエリック様の名前を呼ぶと彼は沈痛な表情で見上げてくる。いつも頼り甲斐のある彼のこんな顔を見れるのは私だけなのだと思うと嬉しかった。
「私、エリック様のおかげで強くなりました。絶対エリック様が助けにきてくれるって信じてたから彼らに負けなかった。怖くありませんでした。それに……この指輪があったおかげでずっと側に貴方がいてくれたような気がしたから」
「シーラ……」
「私を助けてくれてありがとうございます」
この言葉は今回だけのことじゃない、あの家から連れ出してくれたこと。あの日、彼とぶつかってお母様のイヤリングを落としていなかったら私は今頃どうなっていたか分からない。
今頃家を追い出されて路頭に迷って死んでいたかもしれない。それに比べたら今回のことは全く辛くない。
だって彼にまた会えたのだから。
「……大好きですエリック様」
「シーラ……!」
はにかんで想いを伝えると、エリック様は立ち上がって包み込むように私を強く抱きしめてくれて、私もその大きな背中に腕を回して彼を確かめるように抱きしめる。
エリック様は何度も「愛している」と言ってくれて、気づいたら溢れた涙で彼の服を濡らしてしまっていた。
父の言葉にはっと前を見ると、高そうな執務机の向こうにこちらに背を向けるようにまた高そうに椅子に座る男の姿が見えた。
薄暗い部屋の中で容姿がはっきり見えない中、大臣という男が声を発する。
「それが?」
「はい。レイラの姉に当たりますが私には必要のない子です。大臣の好きなようにお使いください。来い」
「いっ……!」
父に乱暴に腕を掴まれて前に引っ張られて荒縄が手首に擦れて痛くて、じわりと目尻に涙が浮かぶ。
実の親に売り飛ばされるというのは辛いけれど、それよりも大好きな人たちにもう会えなくなることのほうがもっと辛い。
前からギシリと椅子から立ち上がる音が聞こえ、覚悟を決めて目を瞑ったその時。
「――はっ、それがお前の娘だと? 笑わせるな」
幻聴だろうか。だってこの声を私が聞き間違えるわけないし、こんなところに彼がいるはずがないのに。
私の腕を掴む父の手から動揺が伝わってきて、後ろからレイラの小さく驚く声が聞こえた。恐る恐る顔を上げると、そこにはずっと会いたいと願っていた人物が立っていた。
「シーラはもうお前の娘ではないはずだ」
「エリック、さま……」
彼の名前を呼ぶと怖い顔で父を睨んでいたエリック様が私の顔を見るといつものように慈しむように微笑んでくれて、そんな彼の顔を見た瞬間、私の両目から決壊したかのように涙が溢れ出す。
「き、貴様……! どうしてここにいる! それに大臣はどこだ!」
「ああ。あいつは今頃地下牢だろうな」
「な、なんだと……!? どうやって……」
「この国にちょっとした伝手があってな。そいつに押し付けてきた」
こんな国に伝手があるなんて…色々彼のことを知れたと思っていたけれどまだ私の知らないエリック様の一面を垣間見てしまった。
それに……こんな怖い顔のエリック様を見るのは初めてで……ちょっと怖い。
「本当にお前は考えが浅いな。国に出てからも私がお前を監視していないと思っていたのか」
「ぐ……」
「あれだけの痛い目を見ても真っ当に生きようとはせずこの国と取引を続け、挙げ句の果てには実の娘を奴隷として売り渡すとは。見損なったぞキャロライン」
エリック様は目を細め、その表情にゾクリと背筋が凍った。もう逃げられないと悟った父の手が私の腕から離れてがくりと項垂れた。
エリック様の恐ろしい怒気に身動きできずにいると、私の後ろにいる男は徐に私の手を縛っていた縄をナイフで切って解放した。
何故、と彼の顔を見るとフードの下で彼は口角を上げてフードを脱いでみせた。
「手荒なことをしてしまい申し訳ありません、シーラ様」
「貴方は……」
彼の顔を見て驚いた。直接話したことはないのだけれど、何度かエリック様のそばにいるのを見たことがあった。エリック様の護衛騎士のニコルだ。
エリック様を見ると、彼は先ほどまでの冷酷な表情は消えていていつものように微笑んでくれた。彼はずっと私のことを守ってくれていたんだ。
もう大丈夫だと実感した途端体から力が抜けて膝から崩れそうになった時、ニコルが慌てて支えれくれてそのまま近くの椅子まで運んでくれた。
「キャロライン。もう覚悟はきまっているな」
「……はい」
「連れてこい」
「はっ」
エリック様の命でニコルが部屋を出ていき、戻ってきた時には後ろ手に縛られた義母の姿があった。
「離しなさいこの無礼者!」
「大人しくしろ」
「きゃあ!!」
「お母様!」
ぎゃあぎゃあ騒ぐお義母様はニコルに突き放されて床に倒れ込み、レイラが慌てて彼女に駆け寄る。
お義母様は椅子に座る私に気づくと憎悪で歪んだ顔で睨んできて、無意識に生唾を飲み込んでスカートを握りしめているとエリック様が義母から守るように私の前に立ってくれて。その安心できる背中にほっと息を吐く。
「キャロライン。お前たち一家の処罰を下す」
「…………」
「貴様は陛下の御慈悲を無碍に扱いその後も人身売買を繰り返し、その上私の婚約者を誘拐し売り飛ばそうとした行為は重罪に値する。分かっているな」
「…………はい」
「陛下より貴様たちの処罰は私に委ねられた。お前はこうまでしてこの国が好きらしい。ならば好きにここで生きればいい」
「…………それはどういう」
「そのままだ。この国の平民として一家全員で生きる。……意味が分かるな」
お父様が息を呑む。ダーブリアで平民として生きる。この国での平民とは奴隷のことということはここにいる全員知っている。
今までお父様は貴族の時から繋がっていた大臣のおかげでこの国に貴族として出入りしていた。だがその頼みの綱である大臣はすでに捕えられていて通行書も没収されるだろう。もう助けてくれる者はいない。
この国から出してくれる伝手を失った彼は仲間だった貴族たちに虐げられて奴隷として生きていくということだ。
そしてエリック様は一家全員と言った。――つまり義母とレイラも奴隷の身に堕ちる。
「いや……いや……いやぁぁぁ!!」
レイラの悲鳴が薄暗い部屋に響く。お父様はエリック様の前で頭を下げて懇願する。
「閣下! これは私がやったことです! 妻と娘は関係ありません!」
「こいつらは私の婚約者の誘拐に関与し認知していた。それだけで十分だが?」
「ですが……! レイラはまだ成人していない子供です!」
「お前が売ってきた奴隷の中には年端も行かぬ子もたくさん居ただろう」
「それ、は……」
口籠るお父様からエリック様の言葉がその通りなのだと物語った。この人はなんて恐ろしいことをしてきたのだろうか。
この国に売られた奴隷の中には父のことを恨み覚えている人はいるだろう。その彼らに殺されても文句は言えない。
私は顔で手で覆って泣き叫ぶレイラに目を向ける。歪な家庭で育てられた彼女もある意味被害者。義母のように誘拐に直接関わらずにいたなら少しは罪は軽くなっただろうに。
私が彼女のために何かしてあげることはない。もう彼女と私は家族じゃないのだから。
「連れて行け」
「はっ」
「っ! イヤ! 離して、助けてください公爵様! 公爵様!!」
エリック様の命でニコルがドアを開けると外から何人かの騎士が入ってきて三人を連れていく。腕を引っ張られたレイラはエリック様に助けをこうが彼は素知らぬ顔。
ドアが閉まる直前、レイラは私を見た。助けを求めるように。
胸がズキンズキンと痛み、最後の彼女の目が頭から離れなくて胸元を握りしめて項垂れているとエリック様が私の前で跪いて心配そうに顔を覗き込んだ。
「……大丈夫かシーラ」
「エリック様……」
彼は胸元で食い込むほどに握りしめていた手を両手で握ってくれる。その暖かさに体を蝕むような胸の痛みが嘘のように消えていた。
「……申し訳ありません」
「どうして君が謝るんだ?」
「だって……エリック様の手をまた煩わせてしまった」
私が彼の婚約者にならなかったらこんなことにはならなかった。出会ってから今日まで私はどれだけ彼に迷惑をかけてしまっているのだろうか。
「そんなこと謝らなくていい。それに私こそ君に謝らなくてはならない」
「……え?」
思い当たる節がなくて顔を首を傾げるとエリック様は眉を下げて苦笑する。
「本当なら君がこの国に入る前に助け出すことができた。だがそれをせず、決定的な証拠欲しさにシーラに辛い思いをさせてしまった。本当にすまない……」
「エリック様……」
エリック様は握る私の手を自身の頬に当てて目を瞑って頬擦りする。まるで私がここにいることを確かめるように。さっきまでの冷酷な彼は鳴りを顰めて、私が大好きないつものエリック様。
「結果的には助けてくれたじゃないですか。もう二度と私が父たちに狙われることのないように。それにニコルを私の護衛にして直接的にでなくても守ってくれていました」
「だがそれでも君を怖がらせた。それは許されないことだ」
「エリック様」
強くエリック様の名前を呼ぶと彼は沈痛な表情で見上げてくる。いつも頼り甲斐のある彼のこんな顔を見れるのは私だけなのだと思うと嬉しかった。
「私、エリック様のおかげで強くなりました。絶対エリック様が助けにきてくれるって信じてたから彼らに負けなかった。怖くありませんでした。それに……この指輪があったおかげでずっと側に貴方がいてくれたような気がしたから」
「シーラ……」
「私を助けてくれてありがとうございます」
この言葉は今回だけのことじゃない、あの家から連れ出してくれたこと。あの日、彼とぶつかってお母様のイヤリングを落としていなかったら私は今頃どうなっていたか分からない。
今頃家を追い出されて路頭に迷って死んでいたかもしれない。それに比べたら今回のことは全く辛くない。
だって彼にまた会えたのだから。
「……大好きですエリック様」
「シーラ……!」
はにかんで想いを伝えると、エリック様は立ち上がって包み込むように私を強く抱きしめてくれて、私もその大きな背中に腕を回して彼を確かめるように抱きしめる。
エリック様は何度も「愛している」と言ってくれて、気づいたら溢れた涙で彼の服を濡らしてしまっていた。
31
あなたにおすすめの小説
王女様は温かいごはんが食べたい ~冷えた王宮料理を変えたら、オープンキッチンと政略婚約がついてきました~
しおしお
恋愛
異世界の王女リリアーヌは、前世の記憶を持つ転生者。
豪華絢爛な王宮で暮らし始めた彼女だったが、ひとつだけどうしても耐えられないことがあった。
――食事が、冷めているのだ。
どれほど立派な料理でも、ぬるいスープや冷めた肉ではホッとできない。
「温かいごはんが食べたい」
そのささやかな願いを口にしたことから、王宮ではなぜか大騒動が巻き起こる。
地下厨房からの高速搬送。
専用レーンを爆走するカートメイド。
扉の開閉に命をかけるオープナー。
ついには食堂に火を持ち込むオープンキッチンまで誕生して――!?
温かさは、ホッとさせてくれる。
それは料理だけではなく、人との距離まで少しずつ変えていくものだった。
冷えた王宮に湯気と笑顔を取り戻す、
食と温かさをめぐる宮廷日常コメディ!
-
最弱白竜ですが、なぜか学園最強の銀竜に番認定されました
斉藤めめめ
恋愛
竜の血を引く者だけが貴族になれるこの世界で、白竜は最も格の低い竜の証。
白竜の男爵令嬢リーゼロッテは、特待生として国内最高峰の王立竜騎学園に入学する。待っていたのは上位貴族からの蔑みと、学園を支配する四人の御曹司「四竜」。
その筆頭、銀竜公爵家の嫡男ルシアンに初日から啖呵を切ったリーゼは、いじめと嫉妬の嵐に巻き込まれていく。
それでも彼女は媚びない、逃げない、折れない。
やがてルシアンはリーゼから目が離せなくなり――
白竜の少女が、学園と王国の運命を変える。
身分差×竜×学園ラブファンタジー、開幕。
物置部屋に追いやられた伯爵令嬢ですが、公爵様に見初められて人生逆転しました〜妹の引き立て役だったのに、今では社交界の花と呼ばれています〜
丸顔ちゃん。
恋愛
伯爵家の令嬢セレナは、実母の死後、継母と義妹に虐げられて育った。
与えられた部屋は使用人以下の物置、食事は残飯、服はボロ。
専属侍女も与えられず、家の運営や帳簿管理まで押し付けられ、
失敗すれば鞭打ち――それが彼女の日常だった。
そんなある日、世間体のためだけに同行させられた夜会で、
セレナは公爵家の跡取りレオンと出会う。
「あなたの瞳は、こんな場所に閉じ込めていいものではない」
彼はセレナの知性と静かな強さに一瞬で心を奪われ、
彼女の境遇を知ると激怒し、家族の前で堂々と求婚する。
嫁ぎ先の公爵家で、セレナは初めて“人として扱われ”、
広い部屋、美味しい食事、優しい侍女たちに囲まれ、
独学で身につけた知識を活かして家の運営でも大活躍。
栄養と愛情を取り戻したセレナは、
誰もが振り返るほどの美しさを開花させ、
社交界で注目される存在となる。
一方、セレナを失った伯爵家は、
彼女の能力なしでは立ち行かず、
ゆっくりと没落していくのだった――。
虐げられた令嬢が、公爵の愛と自分の才能で幸せを掴む逆転物語。
【完結】そんなに嫌いなら婚約破棄して下さい! と口にした後、婚約者が記憶喪失になりまして
Rohdea
恋愛
──ある日、婚約者が記憶喪失になりました。
伯爵令嬢のアリーチェには、幼い頃からの想い人でもある婚約者のエドワードがいる。
幼馴染でもある彼は、ある日を境に無口で無愛想な人に変わってしまっていた。
素っ気無い態度を取られても一途にエドワードを想ってきたアリーチェだったけど、
ある日、つい心にも無い言葉……婚約破棄を口走ってしまう。
だけど、その事を謝る前にエドワードが事故にあってしまい、目を覚ました彼はこれまでの記憶を全て失っていた。
記憶を失ったエドワードは、まるで昔の彼に戻ったかのように優しく、
また婚約者のアリーチェを一途に愛してくれるようになったけど──……
そしてある日、一人の女性がエドワードを訪ねて来る。
※婚約者をざまぁする話ではありません
※2022.1.1 “謎の女”が登場したのでタグ追加しました
行き遅れのお節介令嬢、氷の公爵様と結婚したら三人娘の母になりました
鳥柄ささみ
恋愛
お節介焼きで困っている人を放っておけないシアは、数多のご令嬢達から人気の令嬢だ。毎日ファンレターが届き、社交界に出れば令嬢に取り囲まれるほどである。
けれど、それに反比例するように男性からの人気はなく、二十七だというのに嫁の貰い手もないため、毎日母から小言をもらっていた。
そんなある日のこと、突然公爵家から縁談の話が。
シアは公爵家がなぜ自分に縁談など持ち掛けるのかと訝しく思いつつ話を受けると、なんと公爵の後妻として三人の娘の母代わりになれと言われる。
困惑するも、自分へ縁談を持ちかけた理由を聞いて、お節介なシアは嫁ぐこと決めたのだった。
夫になるレオナルドはイケメンなのに無表情で高圧的。三人の娘も二女のアンナを除いて長女のセレナも三女のフィオナもとても反抗的。
そんな中でもお節介パワーを発揮して、前向きに奮闘するシアの物語。
※他投稿サイトにも掲載中
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
婚約破棄された辺境伯令嬢ノアは、冷血と呼ばれた帝国大提督に一瞬で溺愛されました〜政略結婚のはずが、なぜか甘やかされまくってます!?〜
夜桜
恋愛
辺境の地を治めるクレメンタイン辺境伯家の令嬢ノアは、帝国元老院から突然の召喚を受ける。
帝都で待っていたのは、婚約者である若きエリート議員、マグヌス・ローレンス。――しかし彼は、帝国中枢の面前でノアとの婚約を一方的に破棄する。
「君のような“辺境育ち”では、帝国の未来にふさわしくない」
誰もがノアを笑い、見下し、軽んじる中、ひとりの男が静かに立ち上がった。
「その令嬢が不要なら、私がもらおう」
そう言ったのは、“冷血の大提督”と恐れられる帝国軍最高司令官――レックス・エヴァンス。
冷たく厳しい眼差しの奥に宿る、深い誠実さとあたたかさ。
彼の隣で、ノアは帝都の陰謀に立ち向かい、誇りと未来を取り戻していく。
これは、婚約破棄された辺境伯令嬢が、帝国最強の大提督に“一瞬で”溺愛され、
やがて帝国そのものを揺るがす人生逆転の物語。
《完結》「パパはいますか?」ある日、夫に似た子供が訪ねて来た。
ヴァンドール
恋愛
嫁いですぐに夫は戦地に赴いた。すると突然一人の男の子が訪ねて来た「パパはいますか?」
その子供の顔は戦地に行った夫にそっくりだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる