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プロローグ~雪の日
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雪が静かに降っている。私の居る病室からは外の寒さや雪の冷たさは分からないけれど。鉛色の空から白い綿の様な雪がアスファルトに舞い降りては消えていく。
私はこのままずっとここに居なければならないのかな。死ぬまでずっと。
私はこんな気違いの病気だから、ずっとここに閉じ込められて、無期懲役の犯罪者みたいな生き方をしなければならないのかな。
後悔はしている。こんな状態になったことを。自業自得だと。って言ってもまだ私は高2だけど。でも、失恋は病気のせいでダメになった。大好きだった、元カレのことは。だから、最悪。こんな、気狂いの病気。ここで舌を噛みきって死んでやろうかとも思う。
「宮野さん。」
窓辺で唇を噛み締めながら、雪を見ているといつもては聞いたことのない声がして、振り向いた。 若い看護師だった。新人かな?とちょっと舌打ちしたい気分だった。
「検温と血圧測定の時間ですよ。」
にこやかに血圧計と体温計を持ってきた彼女は、私にベッドに来るように促した。血圧計のカフを私の枝の様な腕に巻き付けてシュポシュポと場に合わないリズミカルな感じで血圧計の水銀を上げていく。
「ねぇ、私いつ退院出来るの?」
覇気のない声で聞いてみた。若い新人の看護師は、一瞬張り詰めた雰囲気を漂わせた。しかし、すぐに作り笑いをして、
「そうねぇ、春、、位かな。」
と曖昧に返答してきた。腹の底からムクムクと怒りだけが混み上がってきた。
嘘つきー。
前に鈴本さんという年配看護師に聞いた時は冬になる頃には、と言っていたのに、もう冬。
それを言われた時はまだ9月だった。左腕のリストカットをした傷を見て、わざと大きくため息をついた。今年も別な意味では孤独、一人ぼっちのクリスマスなんだ。
大人は嘘つきでズルい。期待をさせといて平気で裏切る。私はそれを14歳の時に知った。ただ、その時はまだ学校に通えていた。私のクラスは荒れていた。リーダー格の男を中心にクラス全体でいじめられていた。毎日蹴られ殴られ、暴言を吐かれた。無視もされた。課題のプリントとか、クラス通信のお便りは皆私の前から消えて、教師からは私を問題児だとあきれた目で見ていた。
そんな最中で付き合っていた彼氏がまた悪の権現の様な彼氏だった。私は保健室登校をしてた時もあったが、結局はその彼氏に流されて毎日どちらかの家に入り浸り、セックスやドラッグにも手を出した。健全な生活を送れずにいた私がどうしてこの黒野病院に入院したかというと、元カレ拓斗の暴言によって私の精神がイカれてしまったからだ。
『お前、重いんだよ。』
別れる前、ラインでそう言われて短命な恋は終わってしまった。今でも拓斗の言葉が頭の中で連呼することがあり、聞こえるたびに唇を噛み締めてしまう。
「ん?どうかした?」
看護師の呼び掛けにハッと気づいて、首を横に振った。
「何でもないです。」
看護師は、目を丸くして私を見ていた。黒目がちな長い睫毛、人なつっこそうな愛くるしい顔の人だ。
血圧計を片付けながら、看護師は視線を斜め左に下げてから私を見た。
「あかりちゃんの病気はね、境界性人格障害といって、本当に繊細な気分障害なの。1日のうちに何回も気分が変動して落ち着かなくて、自傷、、、、、、。」
私は、イライラして舌打ちをした。
「知ってます。わざわざ説明ありがとうございます。」
と吐き捨てた。看護師は少しうろたえて動揺していた様に見えた。そして、会釈をして部屋を出て行った。
何て無神経なんだ。新人はこれだから嫌なんだ。前の時もあった。松田という看護師だった。私に説教をして出て行った。それっきり姿を見せないけど、辞めたのか、外されたのか。
大体、看護師ならカルテちゃんと見てると思うけれど。
元カレ、拓斗の言葉がトゲになり私の柔らかい部分に突き刺さり人を好きになるのが怖くなった。どうでもいい奴とは付き合えるのに、本当に好きになる人には本音では話せない。
そして、長続きしない。そして、何を考えてるか分からないと言われて振られる。インスタントコーヒーの様に軽いフランクな関係。
進路だってまだ決まっていないのだ。だけど、ダブるの決定だろうな。
色恋に目を眩ませてる場合じゃないことくらい私にだって分かる。けれど、これといってやりたいこともない。私……一体これからどうなるんだろう。毎日そればかり考えている。
「拓斗、元気にしてるかな……。」
何て、呟いてももう彼には新しい彼女が居るから連絡すらないのだが。
『お前重いんだよ。』
その言葉一つでこんなにも恋愛を億劫にさせる。自分の脆弱な心に自嘲してしまう。私いつからこんなに弱くなってしまったんだろう。
白いサイドテーブルの上のスマホを見つめる。ランプが点灯している。でも、ラインのランプじゃない。インフォメーションのランプだ。その時、ピコンとラインが鳴った。ハッとしてスマホを確認する。
「メッセージは一件です。」
まさか、と思って表示の所をタップする。思わず『チッ』と舌打ちをした。母からのラインだった。
「今日は洗濯物持っていくから。温かくしててね。」
という、事務連絡だった。既読にしてスマホを置きベッドに横になる。こんなに時間が止まった場所に居るのは本当に気が滅入りそうだ。私の両親はしょっちゅう喧嘩をしていた。喧嘩出来るだけいいじゃないか、私なんか……。そんなことを考えると自己嫌悪になる。でも、そんなこと考えているとあっと言う間に母親が洗濯物を持ってきてくれた。
「拓斗君じゃなくて悪かったわね。」
冷めた口調で淡々と母が言った。私は何とも言えない気持ちで母に黙って頷いた。そんな私の不貞腐れた態度を見て、母は短く息を吐いて、
「いい加減にしなさいよ、彼氏とは合わなかっただけよ。それにあの子は……。」
母なりに慰めてくれたのだろうけれど、私は腑に落ちない。合わなかった……。それが氷山の一角で現れただけであり、氷山の水面下の方ではいろんな負の感情でうじゃうじゃだ。拓斗の悪口はもうたくさんだった。
「そういえば、三島佑斗君のお兄さんに会ったわよ。」
スマホをいじっていると、母親は洗濯物をサイドテーブルの上の小物入れに入れながら言った。
私は、興味なさげに「ふうん」とベッドの上で相槌を打った。
「あかりさんも、進級は難しいんですか。って何か聞いてきたわ。」
余計なお世話だ。自分の弟のことを心配したらいいのに。
「三島君、病状が良くないみたいなの。」
「そうなんだ。」
塩対応する私を見て、母親はため息をついた。
「じゃ、私帰るけど。
先生や看護師さんの言うことちゃんと聞くのよ。」
「わかってるって、うるさいな。」
素っ気なさにイライラをつけ加えた返事をすると、母は無言で病室を出て行った。
私は、ベッドの上にスマホを叩きつけて、短く息を吐いた。進級……。出来なくてもいい。高校中退で働いてる人はごまんと居るし。友達って呼べる友達も居ないし。でも……拓斗には最後に会いたい。
それから月日は過ぎて3月になった。もう期末テストも終わり、進級か決まる春の訪れを感じる頃、私は出会った。
ー三島春樹に。
私はこのままずっとここに居なければならないのかな。死ぬまでずっと。
私はこんな気違いの病気だから、ずっとここに閉じ込められて、無期懲役の犯罪者みたいな生き方をしなければならないのかな。
後悔はしている。こんな状態になったことを。自業自得だと。って言ってもまだ私は高2だけど。でも、失恋は病気のせいでダメになった。大好きだった、元カレのことは。だから、最悪。こんな、気狂いの病気。ここで舌を噛みきって死んでやろうかとも思う。
「宮野さん。」
窓辺で唇を噛み締めながら、雪を見ているといつもては聞いたことのない声がして、振り向いた。 若い看護師だった。新人かな?とちょっと舌打ちしたい気分だった。
「検温と血圧測定の時間ですよ。」
にこやかに血圧計と体温計を持ってきた彼女は、私にベッドに来るように促した。血圧計のカフを私の枝の様な腕に巻き付けてシュポシュポと場に合わないリズミカルな感じで血圧計の水銀を上げていく。
「ねぇ、私いつ退院出来るの?」
覇気のない声で聞いてみた。若い新人の看護師は、一瞬張り詰めた雰囲気を漂わせた。しかし、すぐに作り笑いをして、
「そうねぇ、春、、位かな。」
と曖昧に返答してきた。腹の底からムクムクと怒りだけが混み上がってきた。
嘘つきー。
前に鈴本さんという年配看護師に聞いた時は冬になる頃には、と言っていたのに、もう冬。
それを言われた時はまだ9月だった。左腕のリストカットをした傷を見て、わざと大きくため息をついた。今年も別な意味では孤独、一人ぼっちのクリスマスなんだ。
大人は嘘つきでズルい。期待をさせといて平気で裏切る。私はそれを14歳の時に知った。ただ、その時はまだ学校に通えていた。私のクラスは荒れていた。リーダー格の男を中心にクラス全体でいじめられていた。毎日蹴られ殴られ、暴言を吐かれた。無視もされた。課題のプリントとか、クラス通信のお便りは皆私の前から消えて、教師からは私を問題児だとあきれた目で見ていた。
そんな最中で付き合っていた彼氏がまた悪の権現の様な彼氏だった。私は保健室登校をしてた時もあったが、結局はその彼氏に流されて毎日どちらかの家に入り浸り、セックスやドラッグにも手を出した。健全な生活を送れずにいた私がどうしてこの黒野病院に入院したかというと、元カレ拓斗の暴言によって私の精神がイカれてしまったからだ。
『お前、重いんだよ。』
別れる前、ラインでそう言われて短命な恋は終わってしまった。今でも拓斗の言葉が頭の中で連呼することがあり、聞こえるたびに唇を噛み締めてしまう。
「ん?どうかした?」
看護師の呼び掛けにハッと気づいて、首を横に振った。
「何でもないです。」
看護師は、目を丸くして私を見ていた。黒目がちな長い睫毛、人なつっこそうな愛くるしい顔の人だ。
血圧計を片付けながら、看護師は視線を斜め左に下げてから私を見た。
「あかりちゃんの病気はね、境界性人格障害といって、本当に繊細な気分障害なの。1日のうちに何回も気分が変動して落ち着かなくて、自傷、、、、、、。」
私は、イライラして舌打ちをした。
「知ってます。わざわざ説明ありがとうございます。」
と吐き捨てた。看護師は少しうろたえて動揺していた様に見えた。そして、会釈をして部屋を出て行った。
何て無神経なんだ。新人はこれだから嫌なんだ。前の時もあった。松田という看護師だった。私に説教をして出て行った。それっきり姿を見せないけど、辞めたのか、外されたのか。
大体、看護師ならカルテちゃんと見てると思うけれど。
元カレ、拓斗の言葉がトゲになり私の柔らかい部分に突き刺さり人を好きになるのが怖くなった。どうでもいい奴とは付き合えるのに、本当に好きになる人には本音では話せない。
そして、長続きしない。そして、何を考えてるか分からないと言われて振られる。インスタントコーヒーの様に軽いフランクな関係。
進路だってまだ決まっていないのだ。だけど、ダブるの決定だろうな。
色恋に目を眩ませてる場合じゃないことくらい私にだって分かる。けれど、これといってやりたいこともない。私……一体これからどうなるんだろう。毎日そればかり考えている。
「拓斗、元気にしてるかな……。」
何て、呟いてももう彼には新しい彼女が居るから連絡すらないのだが。
『お前重いんだよ。』
その言葉一つでこんなにも恋愛を億劫にさせる。自分の脆弱な心に自嘲してしまう。私いつからこんなに弱くなってしまったんだろう。
白いサイドテーブルの上のスマホを見つめる。ランプが点灯している。でも、ラインのランプじゃない。インフォメーションのランプだ。その時、ピコンとラインが鳴った。ハッとしてスマホを確認する。
「メッセージは一件です。」
まさか、と思って表示の所をタップする。思わず『チッ』と舌打ちをした。母からのラインだった。
「今日は洗濯物持っていくから。温かくしててね。」
という、事務連絡だった。既読にしてスマホを置きベッドに横になる。こんなに時間が止まった場所に居るのは本当に気が滅入りそうだ。私の両親はしょっちゅう喧嘩をしていた。喧嘩出来るだけいいじゃないか、私なんか……。そんなことを考えると自己嫌悪になる。でも、そんなこと考えているとあっと言う間に母親が洗濯物を持ってきてくれた。
「拓斗君じゃなくて悪かったわね。」
冷めた口調で淡々と母が言った。私は何とも言えない気持ちで母に黙って頷いた。そんな私の不貞腐れた態度を見て、母は短く息を吐いて、
「いい加減にしなさいよ、彼氏とは合わなかっただけよ。それにあの子は……。」
母なりに慰めてくれたのだろうけれど、私は腑に落ちない。合わなかった……。それが氷山の一角で現れただけであり、氷山の水面下の方ではいろんな負の感情でうじゃうじゃだ。拓斗の悪口はもうたくさんだった。
「そういえば、三島佑斗君のお兄さんに会ったわよ。」
スマホをいじっていると、母親は洗濯物をサイドテーブルの上の小物入れに入れながら言った。
私は、興味なさげに「ふうん」とベッドの上で相槌を打った。
「あかりさんも、進級は難しいんですか。って何か聞いてきたわ。」
余計なお世話だ。自分の弟のことを心配したらいいのに。
「三島君、病状が良くないみたいなの。」
「そうなんだ。」
塩対応する私を見て、母親はため息をついた。
「じゃ、私帰るけど。
先生や看護師さんの言うことちゃんと聞くのよ。」
「わかってるって、うるさいな。」
素っ気なさにイライラをつけ加えた返事をすると、母は無言で病室を出て行った。
私は、ベッドの上にスマホを叩きつけて、短く息を吐いた。進級……。出来なくてもいい。高校中退で働いてる人はごまんと居るし。友達って呼べる友達も居ないし。でも……拓斗には最後に会いたい。
それから月日は過ぎて3月になった。もう期末テストも終わり、進級か決まる春の訪れを感じる頃、私は出会った。
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