愛を知らない少年たちの番物語。

あゆみん

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番外編 ツンデレ太一のその後 R18

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「できた……!」

「っ……! なんじゃ、急に大声を出して」

工房に響いた自分の声に、俺ははっとして口を押さえた。
ここ最近、いつにも増して籠もりきりだった工房。
その理由は、ずっと手をかけてた“あるもの”が、ようやく完成したからだ。

だからつい、嬉しさが先走った。
気をつけないと。また爺さんが驚いた拍子にぎっくり腰にでもなったら大変だ。

「悪い、爺さん」

反省しつつも、完成したそれを見つめると、どうしても笑みがこぼれてしまう。

「今日、早めに上がっていい?」

「ああ。なんなら明日も休め。若いからって、籠もりすぎじゃ」

それ、爺さんも同じだろ。
内心そう突っ込みつつも、俺はその気遣いを素直に受け取った。

今日は――だ。

いつもなら貴重品しか入っていない鞄に、今日は珍しくヘアバームや保湿剤まで詰め込んできた。
生活魔法で髪をブローしつつ、少しだけ流して整える。
工房仕事で荒れがちな手も、念入りに保湿して準備は万端だ。

「……よし」

自分に少し活を入れながら身支度を整え終えた俺は、早速約束の場所へと向かった。
町中に佇む、少し洒落たレストラン。

「すみません、アイザックで予約をしていると思うんですけど──」

「アイザック・ティンバーレイク様ですね。こちらへどうぞ」

そうして案内された奥の席。そこには既に一人椅子に腰かける人物が見えた。
そいつの俺に気づいた瞬間、ふっと浮かぶ笑顔に、思わず胸がきゅっとなる。

席まで案内を終えたウェイトレスは、気づかないほど自然に引いていく。
その代わりに、目の前の人物こと、ザックが立ち上がって、椅子を引いて手を差し出した。

この世界では当たり前のエスコート。
最初は気恥ずかしかったそれも、今では「ありがとう」と受け取れるようになった。

「今日はおめかししてんだな。可愛い」

「…ちょっと浮かれすぎた」

そんなぶっきらぼうな返事だけど、内心は褒めて貰えたことを嬉しく思う。

それから順々に運ばれてくる料理。どれも噂通り凄く美味しく、緊張していた俺も、いつの間にか肩の力が抜けてた。
そうしてメインを食べ終え、穏やかな時間が流れ始めたころ――俺は、あることを切り出す

「…俺たち、もう付き合ってから二年経つんだな」

「あぁ。警戒しまくってた時代の太一、懐かしいぜ」

そう軽口を叩くザックに、俺も小さく笑う。

こっちの世界では、割とすぐ籍を入れる人が多い。
だから比較的恋人期間が短いけど、そんな俺たちは、未だに恋人のままだ。
それは、俺が職人として一人前になるまで待ってほしいってお願いしたから。

ザックは早く番になりたいってずっと言ってたけど、それをこの二年引き延ばしてた。
けど、それも今日で最後だ──。

俺はポケットの中からあるものを取り出す。

「……長い間、待たせてごめん。これ、記念日のプレゼント」

俺が出したのは小さなケースに嵌められた銀色の指輪。
太めに作られたそのリングの中央には、黒曜石が静かに光っている。

俺は驚いたまま固まるザックの左手を取り、その節だった薬指へそっと嵌める。

「俺のいた世界では、結婚するとき……ここに指輪をするんだ」

そして、もう一つのケースを差し出す。

「こんな俺だけど……一緒に、この先の人生を歩んで欲しい」

その言葉とともに、開いたケースの中。
そこにはザックに嵌めた指輪と同じデザインのリング、だけど中央の石は、ザックの瞳の色ととても良く似た輝きを放つ石が埋め込まれている。

その一連の流れから状況を理解したザック、甘く息を吐き笑みを零した。

「俺の番は、ほんといじらしいな…、太一からくるとは思わなかった」

その言葉とともに、俺の薬指にも、同じ指輪が嵌められる。
そして熱を帯びたザックの手が、強く絡みつく。

「一生離さねぇ。死ぬまで一緒だ」

熱の籠った金色の瞳が俺を捉える。
そうして気づけば店を後にしていた俺たち、向かう先はザックの家だ──。

───────────────────

バタバタッ…、ドン!──

流れ込むように室内へ押し込まれ、乱暴に閉まるドア。
その反響音が響く前に、俺は熱を帯びた腕に捉えられ、唇が重なる。

その逃げ場のない抱擁に、息を奪うようなキス。
身長差のせいで、俺は覆われるまま受け止めるしかなくて、つま先で床を押し返すのやっとだ。
それからしばらく、俺の息が続かなくなってくると、ようやく唇が話された。

ドアは乱暴に閉められ、そのまま熱い抱擁とキスが降り注ぐ。
身長差のせいで、俺は覆われるように受け止めるだけで精一杯だった。
息も絶えたえで離れた唇。

「はぁ……っ、はぁ……」

「だいぶ慣れたな」

そう耳元で囁かれ、頭を撫でられる。
その声だけで力が抜け、膝が震えた。
けど、次の瞬間には身体がふわりと浮き、ザックの腕の中に抱え上げられた。

向かう先は考えるまでもない。
寝室の扉を通り抜け、真っ白なシーツが敷き詰められたベットの上へ降ろされた俺。
それと同時にザックが乗り上げてきて、ベットが軋む。

「ふ…、もう濡れてんな」

「っ…」

言葉にされただけで、下腹が熱を持つ。
キスだけでこうなるくらいには、既にザックとの行為が深く身体に染みついていた。
信頼からくる甘え、その奥には俺の”全部晒したい”という欲が、羞恥に紛れて顔を出す。

そのまま下着が引き下ろされ、肌が空気に晒される。

「なぁ、太一。今日はどうしてほしい?」

毎回聞かれるその質問。
それに素直に答える俺は、相当堕ちているのかもしれない──。

「……舐め、て……」

自分でも驚くほど、素直な声。
そして、知らずのうちに期待を孕んだ視線を向けた瞬間、ザックの熱い舌が触れる。

「う゛……っ」

じゅる、と響く水音。
恥ずかしくて顔を覆うけど、指の隙間から見えるのは、必死に俺の股間に顔を埋めるザック。
時折向けられる視線が、獲物を見る獣みたいで、ぞくりと背筋が震えた。

その強すぎる快楽は早々に限界まで高まり、腰が勝手に浮く。

「ザック……も、もぅ……」

そう告げた途端、ザックの口が離された。
熱を溜めきったそれは外気に晒され、敏感さが増す。

そこで突然口を離すザック。熱が上り詰め、既にパンパンになった俺のものは外気に晒され、その刺激すら敏感に感じる。

「な、なんで…」

「この間、こっち覚えただろ」

そう言って、ザックのごつごつした指が、ある一点に触れた。
それだけで身体が跳ね、喉が鳴る。

ベット横の引き出しから取り出したクリーム、それを俺の肛門へと滑らせる。
ぬるりと塗り広げられる感触──最初は苦手だった違和感も、今では気持ちよさを覚えているのが、悔しい。

一本、二本、三本。
徐々に増やされるザックの指を、俺の尻は難なく飲み込む。
そうして絶え間なく与えられる刺激。

「は……ぁっ……そこ……」

「正直だな」

一気に指の圧が強まる。
思わず息が詰まり、視界が霞んでチカチカする。
けど、その奥で最近頻繁に顔を出す、別のがあった。

――漏れそう。
――やばい。

「待っ……なんか……出そ……」

戸惑いを含んだ俺の声に、一瞬ザックの動きが止まる。
けど、すぐにその様子は一変し、愉しそうに口角を上げた。

「じゃあ、もっとだな」

それから、逃げ場なく刺激される前立腺。
ごちゅ、と音を立てて、抉られる快感が、直接脳に響いてくる。

「全部出せ。気持ちいいだろ」

やばい、マジで出る……も、漏れ──。
そう思ったときにはもう遅く、限界を迎えた俺の身体は痙攣を繰り返し、透明な液を噴き出した。

「っ……止ま……ら……っ」

「うわー、……こりゃエロイな」

勢いよく噴き出すそれは、徐々に弱まり、ほどなくして力の抜けた太ももを伝う温度だけが残る。

――漏らした。

その事実に頭が真っ白になり、身体が固まる。

「……っ」

「よしよし。あれおしっこじゃねから。気持ちいいと出るやつだから。可愛かったぞ」

フォローになっていない言葉に、羞恥が一気に込み上げる。

「馬鹿! 止まれって言っただろ……!」

そうザックの胸にパンチを食らわせる。
けど、既に俺への扱いが慣れているザックは、簡単に受け流して、また空気が熱を帯びていく。

「悪かったって。なぁ、それより…

言葉と同時に腹に感じる硬いもの。
視線を落とすだけで喉が鳴る。

「……いいか?」

そのザックの甘えるような表情に弱い俺は、遅れて静かに頷いた。
それから、足を抱えられ、対面したまま、ゆっくりと侵入してくるザック。

「ぁ……」

いつもこの挿入するときだけ無駄に緊張する。
気持ちよくなってほしいけどもし入らなかったら……、そう思うくらいザックのは大きい。

「太一。息」

そう言われて、ようやく呼吸を思い出す。
その間にも俺の中に埋め込まれるザックのもの、半分ほど入ったところで俺のしこりをそれが擦る。
それだけで震える身体は、ザックの大きな身体に抱き込まれ、逃げ場はない。
そうして全部が収まる。
俺は中から与えられる甘い刺激に反発するよう、ただザックに強く抱き着いた。

「動くぞ」

落ち着く間もなくそう囁かれ、緩やかに動き出す腰。
そのたびにしこりへの刺激が脳に響いてきて、甘い嬌声が漏れる。
考える余裕が、どんどん削られていく。

「待っ…も、むぃ……っ」

「太一…」

耳元に落ちるザックの吐息。一瞬で世界が二人だけのものになる。
既にヘロヘロの俺は必死にザックから施される甘い刺激に身を委ねた。

そんな中、ザックのものが限界まで引き抜かれた。

「え?」

いつもならここで抜かないだろうザックに、戸惑いの声を漏らすと──次の瞬間。

『ドチュッ…!!』

「っ~……!」

いつもより深く、強く突き上げられる感覚。
その超えてはいけないところを突かれたような感覚とともに、俺の意志に反して飛び散る白濁。

「ザ……ック……」

その強い快楽に飲み込まれ、俺の意識は暗転した。

───────────────────

sideアイザック

「……落ちたな」

力の抜けきった太一を見下ろす。
可愛らしい竿の先からは、精子と潮が混じり合って溢れ落ち、太ももを伝って、シーツと毛布をぐっしょり濡らしていた。
その甘ったるい匂いが、部屋に充満し、未だ熱を高ぶらせる。

普通なら汚いと顔をしかめるやつもいるだろうが、――これは俺の番が、俺に抱かれて、俺に堕ちて、出したものだ。汚れどころか、嬉しさについ、喉が鳴る。

それよりあんな、今にも泣き出しそうな顔で。
必死に我慢して、耐えきれずに決壊した瞬間の、あの羞恥に染まった表情。
……正直、変な癖に目覚めそうだ。

俺は名残惜しさを噛み殺しながら、まだ熱と硬さを残した自身のものを、太一の小さな身体からゆっくり引き抜いた。
ずる、と濡れた音が響く部屋。
意識がないはずなのに、それだけで太一の喉からはかすれた嬌声が零れる。

……ほんと、身体だけは正直だ。

最後に突いた結腸も、思った以上に反応がいい。
普段は前立腺で止めてるが、今日は歯止めが利かなかった。

奥を、限界まで抉って、逃げ場を潰しながら追い詰める――それでも、ああして潮を噴く身体。
突いた瞬間の締めつけも、反応も、全部が「もっと」と欲しがってた。

「……また、じっくり開発してくか」

そう、独り言が、自然と零れる。

俺は名残を振り切るように立ち上がり、暖かい湯とタオルを用意した。
このままにしておくと冷える。愛しい番に風邪でも引かれたら堪らない。

まさか、自分がこんな生活を送ることになるなんて、昔は想像もしなかった。
こんなにも可愛くて、煽るくせに無防備で――全部を預けてくる番と生きる日々。

太一の身体を拭きながら、ふと視線が落ちる。
薬指に嵌る指輪。
自分と同じものをつけた、番の手。

俺はその手で、太一の指を包み込み、穏やかに眠る額へと口づけた。

「愛してる、太一」
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