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冒険の物語
第八話
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柔らかい金の髪に、長く伸びた耳はエルフの証だ。
すぅっと通った鼻筋、薄桃色の整った唇、美しいかんばせ。
新緑を思わせる若草色の瞳。
細くしなやかな肢体がギルドの制服に包まれている。
六年前と同じ姿で彼女は立っていた。
繊細な指には数枚の依頼書が握りしめられ、呼吸をすることも忘れ俺を見つめている。
「ヴァ、ルさん……」
そう小さく俺の名を呼んだ後、数歩歩み寄る。
「ヴァルさん……!」
もう一度俺の名を口にしてふらふらと俺の目の前までくると、俺の顔を無心で見つめた。
まるで俺の存在を確認するかのように。
それから彼女の瞳は潤み、それ以上言葉の出ない彼女は両手で口元を覆いうつむいてしまう。肩が静かに震えていた。
「ファルティ」
その様子を見て慌てた俺は、書類を取り落としながらも彼女の名を呼び細い体を掻き抱く。
そして静かに震える肩や背中を撫でてやった。
彼女の長い髪が俺の手に触れる。柔らかいそれを優しく梳ってやった。
「よくぞお元気でいらっしゃいました。またお会いできるとは」
震える声をやっと絞り出して口にする彼女の頬に左手を添えて、静かに顔を上げてやる。
若草色の双眸が滲んで揺れている。
俺は添えた手の親指でその涙を拭ってやった。
「早々死んだりしねぇよ。だから泣くんじゃない」
はいと小さく呟いた彼女は、昔と同じ麗しい笑みを浮かべた。
その時。
どすっと、俺の背面寄りの右脇腹に拳が入る。
「い、いってぇ……」
ファルティを抱えている俺は、身をよじることもできず痛みに耐えた。
彼女がヴァルさん大丈夫ですかと心配してくれる。
少し涙目で振り返ると、不貞腐れた表情のアレクが拳を握っていた。
「アレク、そこは……装甲が薄い、から……」
「狙うと効果的だと、お前に習った」
「そうだな、ちゃんと覚えていて偉いぞ……」
ファルティからゆるりと手を離し殴られた箇所をさすった後、再び屈んで依頼書を拾う。
「ほら」
「はい、ヴァルおじさん」
アレクもエルも拾ってくれて渡してくれる。
それをまとめて、一緒に拾っていたファルティへ手渡した。
「ありがとうございます。取り乱してしまってすみません」
ファルティは気恥ずかしそうに笑んで、それを受け取った。
ファルティーナ。
グリュンフェルトの冒険者ギルド職員で、以前ここで冒険者をしていた頃の俺の担当だ。
エルフということもあり、六年前とまったく変わらない。
まるで――
「おい、後でちゃんと話せよ」
俺の思考を、アレクの不機嫌そうな声がぶった斬る。
「分かった分かった、ちゃんと話すって」
軽く嘆息して、頭を振る。
そして周りの様子を窺った。
数人の冒険者からの視線が痛い。相変わらず人気があるようだな、ファルティは。
「ヴァルおじさんの恋人?」
エルが核心に迫る質問をする。
そうだよな、そういう視線だよなあれは。
「違うから安心しろ」
「そうです、滅相もない」
俺とファルティは、ぼぼ同時に否定した。
「どちらかと言うと、仲間というか戦友というか」
「そうですね、それが近いです」
「あとは妹というか」
俺がそう言ってファルティの頭をぽんぽんと撫でると、彼女は満更でもない顔で頬を染める。
「そう言っていただけるのはとても嬉しいです」
「俺もだな」
二人してふふっと綻ぶ。
このやり取りも懐かしいな。俺たちの間には恋愛感情は微塵もなくて、受付に立てば冒険者としての仲間、難しい依頼に立ち向かう時は戦友、私生活では本当の妹のように可愛がっていたのだ。
なので、恋人というような括りに入れられると、ついおかしくて笑ってしまう。
「グリュンフェルトにいらっしゃるのでしたら、ご一報くださればよろしかったのに」
ファルティは、そう切り出した。
「いや、ちょっと色々あってだな」
「ならそれも含めてお伺いします。部屋へご案内しますから、少しお待ち下さいね」
「あ、いや今日はそのつもりはないんだ」
聞こえているはずなのに俺の言葉は無視して、ファルティは奥へと消えていった。
相変わらずなこって。
「とりあえず、受付さん。二人の登録お願いしたい」
「あ、はい!」
呆けて見守っていた受付担当は、俺の声を聞くと慌てて二人への対応の続きを始めた。
奥から魔力測定器を持ってきて、二人に魔力を流すように頼んでいる。
魔力測定器は、簡易ではあるが魔力量を調べることができる魔導器だ。魔力を流すと光が点いて大まかな量を教えてくれる。
二人ともどうなんだろう、壊れてしまったりするんだろうか。
俺は心当たりのある事案に怯えながら、同じことが起きないように祈った。
「お二人とも、魔力量もすごいですね!」
彼女の声に二人へと視線が集まる。
よしよし、先程の騒動から気をそらしてくれ。
しかし、壊れなかったのか。ほっとすると同時に少し残念な気もした。二人が緊張で上手くできなかったか、それとも魔導器が強化されたとかあるのかな。
そんなことを考えながら見守っていると、他の職員が彼女に耳打ちする。
彼女がうなずくと、その職員は立ち去った。
「冒険者証は後ほどお渡ししますね。次は従魔さんの登録をしましょう」
そう言って、彼女はシュヴァルツをカウンターに促した。
シュヴァルツはきちんと理解しているのか、彼女の誘導とアレクの視線に応えるようにカウンターへと移動する。
そして受付担当は、測った大きさや分かる特徴を書類に記載していく。
最後に銀のプレートを持ってきて、アレクに渡した。
「シュヴァルツさんの名前と、主人であるアレクくんの名前、従魔登録の番号が記載されています。これをどこかへつけてあげてくださいね」
「分かった」
一言答えたアレクは、インベントリから金具のついた短めのベルトを取り出した。事前に準備していたものだ。アレクのロングソードの鞘や軽鎧にも使われている濡羽色の革製だ。
金具にプレートをはめ込むと、シュヴァルツの首元へと持っていく。
「これをつけなければ一緒に暮らせない。つけて大丈夫か」
アレクの問いに一声鳴いて、シュヴァルツは応えた。
そして、首をアレクの方に反らす。つけろと言っているのだろう。
ベルトをつけ終わると、アレクが黒い羽を撫でて整えてやっていた。
二人が子供と雛の頃から見守っている俺としては、じーんと胸にこみ上げてくるものがあった。
二人の間にはちゃんと信頼が築かれているんだな。嬉しくなってしまった。
そんな二人のやり取りにほっこりしていると、奥からファルティが戻ってくる。
「皆さん、奥の個室へどうぞ。シャノンちゃん、一旦はこちらで預かります。何かあれば呼びますので、引き続き次の方のご対応をお願いしますね」
「はい、分かりました、ファルティさん! 皆さん、いってらっしゃい」
彼女の元気な返事に見送られて、俺たちはギルドの奥へと通された。
◇
通された部屋は、ギルド三階の応接室のようなところで、質の良さそうな革製のソファ数脚と磨かれたテーブルが置いてある個室だった。奥には品の良い天鵞絨カーテンのかかった大きな窓があり、そこからはグリュンフェルトの街並みが見えていた。
そして、そこで俺たちを待っていたのは――
「久方ぶりだな、ヴァル。辺境暮らしは如何程であったか」
年老いてなお衰えぬ覇気と、未だ鍛えられているだろう体躯。後ろへと撫で付けられた灰色の髪は獅子を思わせ、深い青碧色の瞳は鋭い眼光を湛えている。
冒険者ギルド、グリュンフェルト支部ギルドマスター。
ダールベルク、その人だった。
「悪くはない、まあまあと言ったところだな。ダールベルクも健在で何よりだ」
そう言って互いに歩み寄り握手を交わす。相変わらず大きくてしっかりとした手だ。近くによれば皴は深くなっており、髪には白髪が多く混ざっているのが見て取れた。
あれから思っているよりも時が過ぎたのだな。
俺がそう感じていると――
「だいぶ年を取ったようだな」
「お前に言われたくない」
「私ほどの年になると六年など然程も変わらんぞ」
そう言うとダールベルクは豪快に笑った。
俺も肩を揺らして小さく笑う。
「さて」
手を離したダールベルクは、俺とアレク、エルへと視線を送った後、ファルティに目を向ける。
「話せることがあれば後で説明する」
「分かりました」
一礼してファルティは辞した。
すぅっと通った鼻筋、薄桃色の整った唇、美しいかんばせ。
新緑を思わせる若草色の瞳。
細くしなやかな肢体がギルドの制服に包まれている。
六年前と同じ姿で彼女は立っていた。
繊細な指には数枚の依頼書が握りしめられ、呼吸をすることも忘れ俺を見つめている。
「ヴァ、ルさん……」
そう小さく俺の名を呼んだ後、数歩歩み寄る。
「ヴァルさん……!」
もう一度俺の名を口にしてふらふらと俺の目の前までくると、俺の顔を無心で見つめた。
まるで俺の存在を確認するかのように。
それから彼女の瞳は潤み、それ以上言葉の出ない彼女は両手で口元を覆いうつむいてしまう。肩が静かに震えていた。
「ファルティ」
その様子を見て慌てた俺は、書類を取り落としながらも彼女の名を呼び細い体を掻き抱く。
そして静かに震える肩や背中を撫でてやった。
彼女の長い髪が俺の手に触れる。柔らかいそれを優しく梳ってやった。
「よくぞお元気でいらっしゃいました。またお会いできるとは」
震える声をやっと絞り出して口にする彼女の頬に左手を添えて、静かに顔を上げてやる。
若草色の双眸が滲んで揺れている。
俺は添えた手の親指でその涙を拭ってやった。
「早々死んだりしねぇよ。だから泣くんじゃない」
はいと小さく呟いた彼女は、昔と同じ麗しい笑みを浮かべた。
その時。
どすっと、俺の背面寄りの右脇腹に拳が入る。
「い、いってぇ……」
ファルティを抱えている俺は、身をよじることもできず痛みに耐えた。
彼女がヴァルさん大丈夫ですかと心配してくれる。
少し涙目で振り返ると、不貞腐れた表情のアレクが拳を握っていた。
「アレク、そこは……装甲が薄い、から……」
「狙うと効果的だと、お前に習った」
「そうだな、ちゃんと覚えていて偉いぞ……」
ファルティからゆるりと手を離し殴られた箇所をさすった後、再び屈んで依頼書を拾う。
「ほら」
「はい、ヴァルおじさん」
アレクもエルも拾ってくれて渡してくれる。
それをまとめて、一緒に拾っていたファルティへ手渡した。
「ありがとうございます。取り乱してしまってすみません」
ファルティは気恥ずかしそうに笑んで、それを受け取った。
ファルティーナ。
グリュンフェルトの冒険者ギルド職員で、以前ここで冒険者をしていた頃の俺の担当だ。
エルフということもあり、六年前とまったく変わらない。
まるで――
「おい、後でちゃんと話せよ」
俺の思考を、アレクの不機嫌そうな声がぶった斬る。
「分かった分かった、ちゃんと話すって」
軽く嘆息して、頭を振る。
そして周りの様子を窺った。
数人の冒険者からの視線が痛い。相変わらず人気があるようだな、ファルティは。
「ヴァルおじさんの恋人?」
エルが核心に迫る質問をする。
そうだよな、そういう視線だよなあれは。
「違うから安心しろ」
「そうです、滅相もない」
俺とファルティは、ぼぼ同時に否定した。
「どちらかと言うと、仲間というか戦友というか」
「そうですね、それが近いです」
「あとは妹というか」
俺がそう言ってファルティの頭をぽんぽんと撫でると、彼女は満更でもない顔で頬を染める。
「そう言っていただけるのはとても嬉しいです」
「俺もだな」
二人してふふっと綻ぶ。
このやり取りも懐かしいな。俺たちの間には恋愛感情は微塵もなくて、受付に立てば冒険者としての仲間、難しい依頼に立ち向かう時は戦友、私生活では本当の妹のように可愛がっていたのだ。
なので、恋人というような括りに入れられると、ついおかしくて笑ってしまう。
「グリュンフェルトにいらっしゃるのでしたら、ご一報くださればよろしかったのに」
ファルティは、そう切り出した。
「いや、ちょっと色々あってだな」
「ならそれも含めてお伺いします。部屋へご案内しますから、少しお待ち下さいね」
「あ、いや今日はそのつもりはないんだ」
聞こえているはずなのに俺の言葉は無視して、ファルティは奥へと消えていった。
相変わらずなこって。
「とりあえず、受付さん。二人の登録お願いしたい」
「あ、はい!」
呆けて見守っていた受付担当は、俺の声を聞くと慌てて二人への対応の続きを始めた。
奥から魔力測定器を持ってきて、二人に魔力を流すように頼んでいる。
魔力測定器は、簡易ではあるが魔力量を調べることができる魔導器だ。魔力を流すと光が点いて大まかな量を教えてくれる。
二人ともどうなんだろう、壊れてしまったりするんだろうか。
俺は心当たりのある事案に怯えながら、同じことが起きないように祈った。
「お二人とも、魔力量もすごいですね!」
彼女の声に二人へと視線が集まる。
よしよし、先程の騒動から気をそらしてくれ。
しかし、壊れなかったのか。ほっとすると同時に少し残念な気もした。二人が緊張で上手くできなかったか、それとも魔導器が強化されたとかあるのかな。
そんなことを考えながら見守っていると、他の職員が彼女に耳打ちする。
彼女がうなずくと、その職員は立ち去った。
「冒険者証は後ほどお渡ししますね。次は従魔さんの登録をしましょう」
そう言って、彼女はシュヴァルツをカウンターに促した。
シュヴァルツはきちんと理解しているのか、彼女の誘導とアレクの視線に応えるようにカウンターへと移動する。
そして受付担当は、測った大きさや分かる特徴を書類に記載していく。
最後に銀のプレートを持ってきて、アレクに渡した。
「シュヴァルツさんの名前と、主人であるアレクくんの名前、従魔登録の番号が記載されています。これをどこかへつけてあげてくださいね」
「分かった」
一言答えたアレクは、インベントリから金具のついた短めのベルトを取り出した。事前に準備していたものだ。アレクのロングソードの鞘や軽鎧にも使われている濡羽色の革製だ。
金具にプレートをはめ込むと、シュヴァルツの首元へと持っていく。
「これをつけなければ一緒に暮らせない。つけて大丈夫か」
アレクの問いに一声鳴いて、シュヴァルツは応えた。
そして、首をアレクの方に反らす。つけろと言っているのだろう。
ベルトをつけ終わると、アレクが黒い羽を撫でて整えてやっていた。
二人が子供と雛の頃から見守っている俺としては、じーんと胸にこみ上げてくるものがあった。
二人の間にはちゃんと信頼が築かれているんだな。嬉しくなってしまった。
そんな二人のやり取りにほっこりしていると、奥からファルティが戻ってくる。
「皆さん、奥の個室へどうぞ。シャノンちゃん、一旦はこちらで預かります。何かあれば呼びますので、引き続き次の方のご対応をお願いしますね」
「はい、分かりました、ファルティさん! 皆さん、いってらっしゃい」
彼女の元気な返事に見送られて、俺たちはギルドの奥へと通された。
◇
通された部屋は、ギルド三階の応接室のようなところで、質の良さそうな革製のソファ数脚と磨かれたテーブルが置いてある個室だった。奥には品の良い天鵞絨カーテンのかかった大きな窓があり、そこからはグリュンフェルトの街並みが見えていた。
そして、そこで俺たちを待っていたのは――
「久方ぶりだな、ヴァル。辺境暮らしは如何程であったか」
年老いてなお衰えぬ覇気と、未だ鍛えられているだろう体躯。後ろへと撫で付けられた灰色の髪は獅子を思わせ、深い青碧色の瞳は鋭い眼光を湛えている。
冒険者ギルド、グリュンフェルト支部ギルドマスター。
ダールベルク、その人だった。
「悪くはない、まあまあと言ったところだな。ダールベルクも健在で何よりだ」
そう言って互いに歩み寄り握手を交わす。相変わらず大きくてしっかりとした手だ。近くによれば皴は深くなっており、髪には白髪が多く混ざっているのが見て取れた。
あれから思っているよりも時が過ぎたのだな。
俺がそう感じていると――
「だいぶ年を取ったようだな」
「お前に言われたくない」
「私ほどの年になると六年など然程も変わらんぞ」
そう言うとダールベルクは豪快に笑った。
俺も肩を揺らして小さく笑う。
「さて」
手を離したダールベルクは、俺とアレク、エルへと視線を送った後、ファルティに目を向ける。
「話せることがあれば後で説明する」
「分かりました」
一礼してファルティは辞した。
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