雫物語 Rewrite 〜神剣に導かれて神話の世界に行ったら『先祖の恩人の恩人』の姫を救う戦いに巻き込まれただけじゃないらしい〜

くろぷり

文字の大きさ
29 / 92
2人のフィアナ騎士

会食

しおりを挟む
 そんな話をしているとテントの入り口がパサリと開き、ゼークがひょっこりと顔を覗かせる。
 彼女の長い髪が風に揺れ、陽気な笑顔がテント内に飛び込んできた。
 その笑顔に航太の心は一瞬で明るくなり、羞恥と罪悪感の重荷が少しだけ軽くなった。

「4人とも、楽しそうでいいなぁ~! 今度は、私も混ぜてね! そうそう……食事の準備ができたから、支度が出来たら付いて来て。色々と、説明しなきゃいけない事もあるしね!」

(戦ってる時は凛とした騎士って感じなのに、普段は年頃の女の子だなぁ……人ってのは、本当に見かけによらないな……)

 航太は内心で苦笑しながら、軽く寝癖のついた髪を指で梳いた。
 ゼークの笑顔に引き寄せられるように仲間たちも立ち上がり、それぞれ身なりを整えてテントの外へ出た。
 航太の胸には仲間との絆への感謝と、これからの期待が混じり合った複雑で温かな感情が渦巻いていた。

 外に出た瞬間、すでに昇り始めた朝日が目に飛び込んできた。
 灼熱の陽射しが容赦なく降り注ぎ、肌がジリジリと焼けるような感覚が広がる。
 空気は乾いて熱く、息を吸うたびに喉がカラカラになる。
 心に、軽い焦燥感と疲労が蘇った。

 遠くの地平線には熱波が揺らぎ、地面から立ち上る陽炎が視界を歪ませる。
 普段との景色の違いに、不安と緊張が芽生えた。

「この陽射し、すごいなぁ~! 元の世界と全然違うね! 直ぐに日焼けしちゃいそう!」

 絵美が首を振る仕草は、まるで子供が駄々をこねるようだった。
 彼女は片手で目を覆い、もう片方の手でスカートの裾を軽く摘んで揺らす。
 暑さを紛らわそうとする姿は、愛らしさがある。
 その声の中にある少しの不満に、お肌への本気の不安が混じっていた。

(戦争の世界に来たのと、日焼けの心配が同列かよ……)

 絵美の言葉は、航太の心に小さな笑みと温かさを誘う。

「にしても……この暑さの中で、よく寝れてたな。相当疲れてたんだな、オレら……」

 航太は、腕の甲で額に浮かんだ汗を拭った。
 汗が肌にべたつき、服が既にじっとりと湿っているのが分かる。

 現実に戻された身体に、疲労感と頭重感がのしかかってきた。
 目を細めて空を見上げると、雲一つない青空がどこまでも広がる。
 その果てしない広がりに、不安と孤独を感じた。

「そこのテントに、食事を用意してあるよ! 行軍中だから、豪華な物は期待しないでね!」

 ゼークが指差したのは、以前アルパスター将軍に会った時に緊張しながら入った覚えのある大きなテントだった。
 あの時は足が震え、心臓がバクバクしていた。
 その時とは違い、今は不思議と落ち着いている。
 慣れとは恐ろしいものだと航太は胸の内で苦笑しつつ、心に小さな自信が芽生えた。

「入りま~す! 皆さん、連れて来ましたよ!」

 ゼークが軽快にテントに飛び込み、その後ろを4人も続いて中へ入った。
 入り口の布をくぐると、どういう原理か外の熱気は遮断されている。
 少し冷んやりした空気が肌を撫で、気持ちが少し軽くなった。

 頭が少し冷静になり、周りを見渡す。
 ある物の全てが異質に見え、異世界に来た事を実感する。
 1人じゃなくて……孤独じゃなくて、本当に良かった。
 幼馴染や義弟が一緒にいる安心感が、急に胸に温かく広がった。

 テントの中には、大きな木製のテーブルが用意されている。
 そのテーブルの周りに、アルパスター将軍にネイアにアリサなど見知った面子が既に椅子に座っていた。

 テーブルには質素ながらも温かそうな料理が並び、焼けた肉の香ばしい匂いと炒めた野菜の甘い香りが漂ってくる。

 壁には簡素な布が掛けられ、風に揺れるたびに爽やかな音を奏でる。
 心に穏やかなリズムと、安らぎを刻んだ。

「今まで顔を合わせた面子で食事した方が、緊張しないかと思ってな。話もしやすいだろう?」

 アルパスターが4人に向かって、穏やかに声をかけた。
 その声は低く落ち着いており、自然と安心感を与える響きがあった。
 航太はその声に尊敬と信頼が胸に芽生え、心が温かくなった。

「早く座ってよ! お腹空いちゃったし、早く食べよ!」

 ゼークが椅子に腰を下ろしながら、明るく促す。

 彼女の隣でネイアとエリサが静かに席を立ち、4人に座る場所を丁寧に指示してくれた。

 ネイアの手つきは優雅で、エリサの動きには可愛さがある。
 とても軍人とは思えないリズムであったが、人への思いやりを強く感じる。
 人の命を救う部隊……ホワイト・ティアラ隊の隊員として、軍に所属はしているが染まらない様にしているのだろうか?

 そんな2人に対しても、部隊の大切な仲間として扱っている。
 そして素性の知れない自分達を、大切な客人として扱ってくれている。
 部隊長であるアルパスターへの信頼と感謝が、航太の心に温かく広がった。

 改めてテーブルを見ると、焼いた肉や炒めた野菜が並んでいる。
 肉にはこんがりと焦げ目がつき、脂がジュワッと滲み出している。
 野菜は色鮮やかで、油と塩で軽く味付けされた香りが食欲をそそった。
 特別なものではないが航太にはそれが妙に安心感を与え、空腹の心に優しく寄り添った。

 空腹のあまり何の肉かも考えず、4人は無心で料理を皿に取り分ける。
 フォークで肉と野菜を刺し、徐に口に運ぶ。頬張るたびに旨味が舌に広がり、心に小さな幸福と満足が灯った。

「そろそろ、落ち着いたかな?」

 4人の食べる勢いが少し落ちてきたのを見計らい、アルパスターが口を開いた。
 彼の手には杯が握られ、静かに揺れる水面がテントの明かりを反射している。
 その落ち着いた態度に、航太は無意識に自分の皿に視線を落とす。

 最初は、遠慮して食べようと思っていた筈なのだが……香ばしい味に、手が止まらなくなったようだ。
 無惨に荒らされた皿を見て、冷や汗が出る。

「あのー……もう、大丈夫です! すいませんでした、がっついちゃって!」

 智美が、慌てて口元を手で押さえながら答える。
 そんな彼女の頬には肉汁が少しついており、慌てて袖で拭う姿がどこか愛らしい。

 と言うか……自分は、大丈夫なのか?

 航太も慌てて、口元を拭いた。

「ごめんね……もう少し、手の込んだお料理が作れれば良かったんだけど。昨日は頑張ってくれたんだし、しっかり食べてね! お行儀なんて気にしないで、お腹一杯食べて! そっちの方が、嬉しいし!」

 ネイアは、優しく智美に微笑みかけた。
 その瞳には労いの色が浮かび、声には温かさが滲んでいる。

「ありがとうございます! 緊張が緩んだら、お腹が凄く空いてきちゃって……恥ずかしい……」

 智美は少し頬を赤て、小さくペコペコとお辞儀をし始める。

 その様子を見ていたアルパスターが、杯をテーブルに置き口を開く。

「まずは力を貸してくれる決心をしてくれて、ありがとう」

 アルパスターは軽く頭を下げ、4人はその仕草に少し驚いた。
 将軍ともあろう人物が頭を下げる姿に、航太の胸に熱いものが込み上げる。
 それと同時に、将軍という立場で簡単に頭を下げてもいいのかとも思う。

「将軍、オレ達如き……って言い方も変だけど、そんな簡単に頭下げちゃっていいんですか? 将軍達からしたら、素性も知らない訳の分からない人間な訳だし……」

「そんな事ないわ。皆さんはMyth Knight……神剣に選ばれし救世主。それが4人も部隊に加わってくれるのです。部隊長として、頭を下げるのは当たり前です」

 ネイアの言葉に、頷くアルパスター。
 この2人には、役職を超えた関係があるんだろうなと航太は感じた。

「航太と智美と絵美、3人はMyth Knightとしてゼークの部隊に所属したもらう。一真はネイアと共に、ホワイト・ティアラ隊の一員として頑張ってもらいたい。ネイアたっての希望だ……よろしく頼む」

 まるで人事発表のようなアルパスターの言葉に航太は思わず笑いそうになったが、グッと堪える。
 口元がピクッと動くのを隠すように肉をもう一口頬張り、新たな決意と誇りを胸に刻む。

「じゃあ改めて……私の部隊に、ようこそ! ビシビシ行くから、覚悟してよね! そうそう……それと神剣には、それぞれ特性があるのよ。その特製に基づいて、スキルが付与されている。航太は、もうだいぶ気づいてるんじゃない?」

 ゼークの手には小さなパンがあり、話をしながらもちぎっては口に運んでいる。
 その仕草や表情は年頃の女性らしく、航太の心は少し軽くなった。

「ああ……まだ、なんとなくだけどな。オレのエアの剣は、風を起こす事ができる。それを応用すれば、攻撃や防御に使えるみたいだ」

 航太は、剣の感触を思い出しながら答えた。
 軽やかな刃が空気を切り裂き、風を操る感覚がまだ手に残っている。
 物語の主人公なんかは、この感覚に誇らしさと興奮が宿るんだろう。
 そして熱い展開に発展して、胸踊るバトルを繰り広げたりするんだろうと思う。

 しかし、オゼス村の惨状を見た。
 ガイエンの恐怖を操る力に怯え、目の前の少女に助けられた。
 とても楽観的に、その力に自信を持つ事が出来なかった。

「私の矛からも、水の刃みたいなのが出てたなぁ……あれも、そうなんだね! 夢中で戦ってたから、深く考えてなかったゲド!」

 絵美は、航太の話に頷きながら口を開く。
 彼女はフォークで野菜を突き刺し、クルクルと回しながらその開いた口に運んだ。

 何も考えてなさそうな、絵美の軽い口調……航太は、考え過ぎな自分の思考を頭から吹き飛ばす。
 考える事は大切だが、考え過ぎてパンクするのは良くない。
 ただでさえ、ストレスがかかってるのだ……これ以上、負荷をかける必要がない。
 航太の表情から、緊張感が少し和らいだ。

「最初は、それぞれの武器の扱いを習得していく事が大切だ。だが、神剣の特性を把握する事は戦いに大きく役立つ。神剣を使い熟す事が、オゼス村の様な悲劇を減らす事にも繋がるんだ。期待しているぞ」

 アルパスターの声は落ち着いているが、その言葉には重みがあった。
 彼の視線は4人を順に見つめ、それぞれに期待を込めているようだった。
 航太はその視線に背筋が伸び、心に責任感と使命感が深く刻まれた。

「新しい環境だ……大変な事も多いだろうが、Myth Knightは人間の希望だ。頑張ってくれ」

 その言葉に、航太の身が引き締まる。
 喉に詰まった肉を飲み込み、更に背筋を伸ばした。
 仲間たちの顔を見ると、彼らもまた真剣な表情で将軍の言葉を噛み締めているのが分かる。

 航太達が決意を新たにしていると、テントの入り口が開いた。
 女性が1人、静かに姿を現わす。
 彼女の足音は軽く、布が擦れる音だけがテント内に響く。
 新たな物語が、始まる予感がした……
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~

桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。 交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。 そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。 その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。 だが、それが不幸の始まりだった。 世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。 彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。 さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。 金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。 面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。 本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。 ※小説家になろう・カクヨムでも更新中 ※表紙:あニキさん ※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ ※月、水、金、更新予定!

生贄の少女と異世界ぐらしwith 持ち物一つ

青樹春夜
ファンタジー
俺の部屋にあるもので異世界生活?高校生の俺の部屋にはマンガ・ゲーム・趣味の物プラス学用品・服・ベッド…。生贄の金髪碧眼少女と一緒に村を立て直すとこから始まる救世主生活!だけど特にスキルがついている気がしない⁈あっ…転生じゃないから? 1話1話は短いです。ぜひどうぞ! このお話の中には生活用品で魔物と戦うシーンが含まれますが、その行為を推奨するものではありません。良い子も悪い子も真似しないようお願い致します。 主人公ヒロキ……17才。 現実世界でつまづき、ある理由によって異世界に呼ばれたヒロキは、その世界で優しさと強さを手に入れる——。 ※数字の表記について——一から九までを漢字表記。それ以上は見やすくアラビア数字で表記しています。 ※他サイトでも公開中。

戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」 「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」 許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。 許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。 上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。 言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。 絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、 「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」 何故か求婚されることに。 困りながらも巻き込まれる騒動を通じて ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。 こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。

処理中です...