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43.紫々井明の懇願
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「時間は掛かるけど、ここでは魔力を出して大丈夫やと体が警戒を解くまで、弱い魔法を使うところから始めて待つしかない。」
「雅楽代さん、極力痛みの少ない形でできる方法を考えて頂けませんか?」
「承知致しました。」
「それでも許可はできひん。楓さん・・・」
明さんは私の手を握って祈るように摩った。
「お願いや。自分が傷付く方法を選んばんといてくれ。」
切羽詰まった声に、追い詰めてしまったと胸が痛んだ。
同時に、明さんは私自身を思って心配してくれるのだと気付いた。
私は周りが見えていなかったんだ。明さんは私をこんなにも心配してくれているのに、水無瀬さんの事ばかり考えていた。
自分を大切にしてくれる人は、私が無理をして目標を達成しても誰も喜ばない。
「ごめんなさい。明さんがそんなに心配してくれてるのに、無理ばっかりして。雅楽代さん、さっきの話は無かったことにしてください。」
「承知致しました。」
「明さん、私、無理はもうしない。でも、水無瀬さんのことは譲れないの。」
「・・・わかった。水無瀬さんの件はこっちで考えるから、無理はしんといて。絶対やで。」
「うん。」
雅楽代さんに目を向けたけど、変わらず笑みを貼り付けていた。
気のせいかもしれないけど、雅楽代さんは私が強引な方法を試すことを期待している気がする。
「力の解放には尽力致しますのでご安心ください。」
「はい。ありがとうございます。」
「私は現状の報告に行って参ります。」
一礼して、雅楽代さんは部屋を後にした。
「楓さんの無茶をする癖は質が悪い。」
「ごめんなさい。」
「そうさせた周りが悪い。」
明さんは濡れタオルで私の額の汗を拭ってくれた。
「明さん、私、無理しなくても、みんなの役に立てるの?」
「無理しな役に立てへんのなら立たん方がええよ。楓さんが搾取されて終りや。」
「でも、私がこうして生きていられるのは、役に立てるからでしょ?」
「守り手は無条件で巫女様を受け入れてお守りするよ。」
「お祈りができなくても?」
「お祈りは巫女様の自由意思や。守り手が求めるものやない。楓さんは、価値があったから水無瀬さんの力になりたいん?」
私はかぶりを振った。
「そうやろ。せやから安心して。もし仮に他の守り手が拒否しても、紫々井家、葉山家、詠川家、椎崎家は絶対に保護するで。そういう家の人間を選んだから。」
「ありがとう。」
よく見たら、明さんの目の下には隈があった。
私のせいで作られたんだろうと察してまた申し訳無くなった。
「ゆっくり手動かして。」
手は少しだけど言う事を聞いてくれた。
「マシになってるね。30分後にまた様子を見に来るから。」
私が頷くと、明さんは微笑んだ。
「雅楽代さん、極力痛みの少ない形でできる方法を考えて頂けませんか?」
「承知致しました。」
「それでも許可はできひん。楓さん・・・」
明さんは私の手を握って祈るように摩った。
「お願いや。自分が傷付く方法を選んばんといてくれ。」
切羽詰まった声に、追い詰めてしまったと胸が痛んだ。
同時に、明さんは私自身を思って心配してくれるのだと気付いた。
私は周りが見えていなかったんだ。明さんは私をこんなにも心配してくれているのに、水無瀬さんの事ばかり考えていた。
自分を大切にしてくれる人は、私が無理をして目標を達成しても誰も喜ばない。
「ごめんなさい。明さんがそんなに心配してくれてるのに、無理ばっかりして。雅楽代さん、さっきの話は無かったことにしてください。」
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「・・・わかった。水無瀬さんの件はこっちで考えるから、無理はしんといて。絶対やで。」
「うん。」
雅楽代さんに目を向けたけど、変わらず笑みを貼り付けていた。
気のせいかもしれないけど、雅楽代さんは私が強引な方法を試すことを期待している気がする。
「力の解放には尽力致しますのでご安心ください。」
「はい。ありがとうございます。」
「私は現状の報告に行って参ります。」
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「ごめんなさい。」
「そうさせた周りが悪い。」
明さんは濡れタオルで私の額の汗を拭ってくれた。
「明さん、私、無理しなくても、みんなの役に立てるの?」
「無理しな役に立てへんのなら立たん方がええよ。楓さんが搾取されて終りや。」
「でも、私がこうして生きていられるのは、役に立てるからでしょ?」
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