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97.神凪楓は諦めない
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一週間、詠川先生の書庫に篭って書物を読み漁った。
でも、当然ながら何も成果は無かった。
溜息を吐いて時計を見上げると、22時を過ぎていた。
ノックがされて、扉の向こうから瑠璃川先生の優しい声がした。
「どうぞ。」
先生は右手に小さな水筒を手にしていた。
「今日はもう休んだら?」
そう言って先生はテーブルの向かいに座り、水筒を開けた。
「とは言っても寝れないと思って、ココア、持ってきたんだ。」
先生はウィンクをして、水筒の蓋をひっくり返してテーブルに置いた。
日本人男性がやらないウィンクに違和感がなく、ドキッとする、先生はどこまでも王子様で、時折ずるいと感じる。今のように。
コップとなった蓋にココアが注がれて、私の前に差し出された。
「ありがとうございます。」
飲みやすい温度のココアが体に沁みた。
「そんなに恨を詰めてたら、見つかるものも見つからないよ。」
「でも、紫々井先生が覚悟を持って頼んだんです。それに応えないと、私はただの役立たずです。」
あの時先生と伊海先生を呼んだのは、退路を断つ為だったと雅楽代さんから聞いた。
守り手だけに情報が共有されたら、取り消させられる可能性があるから、あえてあの場面を守り手じゃない先生と伊海先生に見せた。
紫々井先生は今医療系の守り手の人達に猛抗議を受けているらしい。紫々井先生は巫女の為に行動したのに、そんなのおかしい。
だから早く方法を見付けなくちゃいけない。
「楓ちゃん、気持ちは分かるけど、焦っても良いことないよ。紫々井先生は猛反対を受けることを覚悟してた。いつまでだってそれに耐えることまでだよ。」
「私がいつまでも方法を見付けられなかったら、紫々井先生はずっと針の穴の筵です。」
「・・・そうだね。」
妙な間が気になったけど、先生は話を続けた。
「自分の事を考えないのは楓ちゃんの悪い癖だよ。この状況で紫々井先生の事しか考えてないのは心配だよ。」
「それはどっちでも良くないですか?求めてる結果は同じなんですから。」
「良くないよ。それを繰り返してたら、自分を省みれなくって、いつか取り返しのつかない事になる。だから今日は、ココアを飲み終わったら家に帰ってなるべく早く寝るんだよ。ね?」
「はい。わかりました。」
それから少し談笑をして、私達は書庫を出た。
でも、当然ながら何も成果は無かった。
溜息を吐いて時計を見上げると、22時を過ぎていた。
ノックがされて、扉の向こうから瑠璃川先生の優しい声がした。
「どうぞ。」
先生は右手に小さな水筒を手にしていた。
「今日はもう休んだら?」
そう言って先生はテーブルの向かいに座り、水筒を開けた。
「とは言っても寝れないと思って、ココア、持ってきたんだ。」
先生はウィンクをして、水筒の蓋をひっくり返してテーブルに置いた。
日本人男性がやらないウィンクに違和感がなく、ドキッとする、先生はどこまでも王子様で、時折ずるいと感じる。今のように。
コップとなった蓋にココアが注がれて、私の前に差し出された。
「ありがとうございます。」
飲みやすい温度のココアが体に沁みた。
「そんなに恨を詰めてたら、見つかるものも見つからないよ。」
「でも、紫々井先生が覚悟を持って頼んだんです。それに応えないと、私はただの役立たずです。」
あの時先生と伊海先生を呼んだのは、退路を断つ為だったと雅楽代さんから聞いた。
守り手だけに情報が共有されたら、取り消させられる可能性があるから、あえてあの場面を守り手じゃない先生と伊海先生に見せた。
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だから早く方法を見付けなくちゃいけない。
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それから少し談笑をして、私達は書庫を出た。
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