ドラゴンディセンダント

ドクターわたる

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4000年前の戦い

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戦いがあった・・・第一次聖魔大戦である。

約4000年前に人間と魔族の間で起きた大戦である、当初は一方的な魔族側の蹂躙じゅうりんだった。
人間は絶滅するかと思われたが当時最も力を持っていた国フランヴィーネの王子Su-Saは魔族と敵対関係であった竜族との契約に成功した。

王子Su-Saは両目に紅い霊眼を宿して生まれたと言われている。
竜族と人間との契約、これが召喚士/召喚戦士の始まりである・・・そのためこの大戦は召喚士戦争ともよばれている。
多くの召喚士が生まれ、又あまたの戦いで死んでいくこととなるが。人間は召喚士となることで魔族と戦う手段を得た・・・竜族の支配下にあった魔獣族や妖精族、妖蟲族等との契約/召喚も可能となった。

人は召喚士となることで身体能力が上昇し、魔法を使うことができるようになったのだ。その後、長きにわたる人と魔族の戦争は膠着状態となり人々は束の間の安寧を得ていた。

王子Su-Saは竜王Su-Saと呼ばれるようになって数十年、伝記によっては数百年以上たったころ“聖魔審判の日”が訪れたのだ。

8体の最上位魔族が結界で守られていた王都内で突然物質化して侵攻。
そして、それらが呼んだ数えきれない魔物で王都は埋め尽くされた・・・ほんの数刻で人口180万人と言われ、この世の楽園と呼ばれた王都は壊滅・・・王族や貴族や市民、召喚士も一般のものも大部分が戦う間もなく広域魔法攻撃で焼き尽くされた。

老王となっていたSu-Saが狂い魔族を王都に招き入れたといわれている。27人のSu-Saの子の内、左目に霊眼を持って生まれた王子Ko-Maと右目に霊眼を宿した王女Ki-Aに狂ったSu-Saは討たれたといわれている。

魔族の攻撃は熾烈で王都滅亡の寸前、老王を討った霊眼の王女Ki-Aが自らの命と引き換えに王都を次元の奥に封印した。
その時、王都は無数の次元環に分かたれ、それぞれが異なった亜空間に封印されたと言われている。

8体の最上位魔族はその時に力の大部分を失いながらも生きており、分かたれた王都のいずれかの次元環に縛られ“竜王ノ聖印”によって封印されていると言われている。
その後、魔族の大規模地上侵攻である聖魔大戦は約400年に一回のペースで世界各地で起きている。
4000年前ほどの超々大規模侵攻はその後は認めず、地上に増えた召喚士と文明の進んだ人間によってすべて撃退されている。

ご存知の通り来年の4月、ちょうど一年後は11回目の聖魔大戦の年である。
といっても観測機構の報告では過去最少、極小規模な侵攻であることは世界魔族観測機構により事前に調査済である、出現箇所も3ヵ所とも既に特定されている。魔族の地上進行は聖魔大戦以外のものも含め現在ほとんどが予測可能で、最低でも70時間以上前から発生であろう魔族の編成/種類も含め推測できる、ただしイレギュラーなものを除けばである。

突然のイレギュラー魔族警報にはみなさん注意しましょう。

さて、Su-Sa王には子がいた。
27人もの王子、王女は魔族による大規模王都襲撃と王都次元封印により大半が帰らぬ人となっていたが隣国へ出国していた王子1人と空間転移によって逃がれた王子1人と幼い王女1人が生き残り・・・3名の王族により王朝は存続した。
しかしその後分裂し、2つの王朝となったとされている。霊眼の王子Ko-Maが生き残っていたかは伝記によって異なるが一命を取り留め第一王朝を作ったとされるのが有力な説である。
また生き残った幼い王女は霊眼の王女Ki-Aの娘との説もある。その後王朝は時代は異なるがそれぞれ分裂し4つに分かれる。第二王朝から第三王朝が生まれ後に第一王朝から第四王朝が独立した。

4つの王朝の王はそれぞれが竜王を名乗り我こそはSu-Sa王の後継者だと隆盛を極め、あるいは竜王同士で争い、あるものは欲望の赴くまま破滅の道を歩んだ。文明が発展し科学が進歩しても人の本質はあまり変わらない、現代も似たようなものなのかもしれないと思う。
第二王朝と第四王朝は第4回聖魔大戦で滅亡している。


竜王の血筋であることの証ともいえる竜の霊眼を持つものは数世代に一人の割合で生まれ超常の能力を有した・・・ただし両目に霊眼を宿したのはSu-Sa王のみとされる。

まあこれはとにかく昔々の話。
王朝はすでに廃れてしまって久しいが、みなさんもご存知の通り現在も直系の子孫がいる。第一王朝グランヴィーネと第三王朝レグラの二つである。

この降魔六学園にも竜の王朝の末裔がいるのだ。
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