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2019年 パート2
しおりを挟む荒川の目の前には数人の男がいた。これは夢だろう。よく見る夢だ。男たちの顔は真っ暗で、誰なのかはわからない。ただ、その男たちが悪い存在だということだけはわかる。でなければ、顔が真っ暗になるはずがないのだ。
彼女はその夢を見るたびに体の血液が沸騰する感覚を覚えた。男たちは夢の中で、みなそれぞれにダンスを踊っている。そしてなぜかみな全裸だった。飛び跳ねたりするたびに性器が上下に揺れた。荒川はそれから視線を外すことができなかった。引き寄せられるのだ。男が左右に腰を振ると、それに合わせて性器も左右に揺れた。彼女はじっとそれを見守る。喉はひどく乾いている。
あるとき一人の男が荒川のことをじっと見ながら腰を前後に振った。彼女はどうすればいいのかわからなかったが、そもそも夢の中で自由に体を動かすことはできなかった。ただ性器を見続けるしかなかった。男は次第に腰を振るスピードを上げていき、途中で前後から左右に振るようになった。男の性器が風を切り、びゅんびゅんと音を鳴らした。さっきから男達は性器で風を切ることに意識を集中させているようだった。できるだけ音を出すんだ、と一人の男が叫んだ。もう一人の男が、わかりました、と言ってもっとスピードを上げた。もう一人の男は黙々と腰を振っている。
一人の男の表情が次第に恍惚としたものに変わっていき、やがてあーっと叫んだ。叫んだところで夢は終わる。いつものことだ。荒川はゆっくりとベッドから体を起こし、横で眠っている男の顔を見た。あまり好みの顔ではないが、学年の中では一番整った顔立ちだ。サッカー部で、一年生の頃からレギュラーだ。ただし彼女の高校のサッカー部は市内でトップを争うレベルの弱小校だ。練習はほとんどやらないし、部活の時間に顧問が来ることはめったにない。荒川はサッカー部のマネージャーで、部員のほとんどと寝たことがある。部活の時間に部室でやるのは週に三回ほどだ。自分の家に呼ぶことはめったにないが、男の家に行くことはよくある。今は男の家だ。ラブホには数回しかいったことがない。
今日の男は赤ちゃんプレイが大好きな人だ。学校にいる時は優等生的な振る舞いをしているが、ベッドの上ではばぶばぶ言って胸をさわってくる。行為が終わったあとは、わりと元通りになるが、それでも頭の中は胸のことでいっぱいだ。
男は目覚めるとすぐに荒川に抱きつき、胸に顔を埋めた。荒川は仕方なく頭をなでてやるが、すでに彼女はその男に興味をなくしていた。彼女はとにかく気持ち悪い男に興味があった。行為をしている最中の赤ちゃんのような振る舞いをしている男には興味があったが、普通に性欲のあるだけの男には興味がない。この男が赤ちゃんの物真似をしている姿は最高に気持ちが悪く、彼女はとても興味を惹かれた。しかし、行為後の男はだめだ。普通すぎる。
「もう一回やろ。もう一回」
男は乳首を舐めながら言った。
「いやよ、もうゴムないもん」
荒川は男を離し、ベッドから降りた。黒の下着と制服を拾い、スムーズに身につけた。着替え終わると男は後ろから抱きつき、頭の匂いを嗅いだ。
「口でいいから抜いてよ」
男は制服の上から胸を揉んだ。
「顎が疲れるからいやって前も言ったでしょ」
「えー、橋本はやってくれたんだけどなー」
橋本は同じサッカー部のマネージャーだ。後輩の一年生で、背が低く胸が小さかった。
「じゃあ、橋本ちゃんにやってもらえば」
「いや、俺は荒川にやってもらいたいんだよ。荒川の方が可愛くてエロいし。巨乳だし」
「口でやるなら胸関係ないじゃん」
「わかってないなー」
男はそれから胸について熱く語った。大きさのことや、形のこと、乳首の色までずいぶん細かく説明した。そして最後に荒川の胸が今まで出会ってきた胸の中で最高だと言った。
「荒川の胸は別格だよ。揉みごたえが違う」
「褒めても今日はもうやらないよ」
「じゃあさー、いまからオナニーするから見ててよ。見てくれるだけでいいから」
男はそう言うと勃起した性器を握り、ゆっくりとベッドに腰掛けた。
「見られながらするオナニーはやっぱ別格だね」
彼は別格という言葉をよく使った。
「見るだけでいいの?」
「そうだよ、見るだけでいい。椅子に座っててよ」
荒川は椅子に座り、男が性器をしごいているのをじっと見つめた。
「最初はスムーズに動かないんだけどね、気持ちよくなってくると濡れてきてぬるぬる動くようになるんだよ」
男は男の性質について説明をするのが好きだった。
「よし、そろそろ出る」
「もう出るの?」
男は早漏だった。
「よし、制服にかけてやる」
そう言うと男は立ち上がり、荒川に近づいてきた。性器を彼女の方に向け、銃を発射させるようにしっかりと構えた。
「俺の子どもの元、いっけー」
精子が飛び、荒川の制服にべっとりと着く。
「命中!!」
男は最高の笑顔になった。
荒川は立ち上がり、男の顔面をぶん殴り、倒れたところで顔面を踏みつけた。顔を蹴飛ばし、腹を踏みつけ、最後に性器にむかって男のスマホを投げつけた。男はなんともいえない表情をした。しかし、痛みよりも気持ちよさのほうが勝っているようだった。
「新しい性癖に目覚めそうだよ」
男は鼻から血を流しながら言った。
荒川はティッシュで精液を拭き、荷物を持って部屋を出た。部屋をでるとき男が「今度は顔にかけてみたいよー」と言っていた。
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