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一人目:町娘ベロニカ(完)
「……やめて、お願い……」
しおりを挟む「……やめて、お願い……」
遠くから、震える女の声で懇願が聞こえた。
目を開く。なんだろう、視界に違和感がある。
世界が広がった、いや、縮んだように見える?
足元を見ると、人間が二人倒れていた。
片方は先ほど俺を殴った若者――アルベルトだ。
首から上と片腕がおかしな方向にねじ曲がって、胸が真っ赤に染まっている。
服を切り裂き肉をえぐった、獣の爪痕のような五本の裂傷から溢れる、血の赤色だ。
ごぽっ、と口からも赤い塊があふれる。もう助からないだろう。
一体、誰がこんな酷いことを。
「いや、助けて」
その隣で震える声を上げるのは、ベロニカと呼ばれていた女性。こちらは目立った傷はないようだが、腰が抜けたように座り込んでいる。
整った顔を恐怖に歪め、ほつれた金髪を頬にはりつけたまま、上目遣いで俺に懇願していた。
開いた胸元では、豊かな谷間が震えている。
めくれ上がったスカートからは白い太ももが露わで、布面積の小さな下着がちらりと見えた。
「助けて、ねえ誰かっ! バケモノに殺されるっ!」
「勇者も食われちまった! 早く、誰か衛兵を呼んでくれッ!」
残り二人の男女は、少し離れた場所から意味不明なことを叫んでいる。
今は考えごとをしているのだから、静かにしてほしい。
グゴオオッ!
しかし俺の言葉は、なぜか獣の咆哮のように、あるいは雷鳴のように響いて空気を震わせた。
「ひッ……!」
「わ、わかった、静かにするから、殺さないでくれ……」
二人はその場にへたり込みながら、両手で自分の口を塞いだ。
言葉の意味は伝わったらしい。
同時に彼らは、俺に対する恐怖に支配されているようだった。
いったい、何をそんなに恐れているのだろう。
視線を落とし、目に映った自分自身の姿に絶句する。
俺は、全裸だった。
しかもその肌は、明らかに人間のそれじゃない青黒い色をしている。
引き締まった筋肉質の体は、もとの自分のそれより一回り、いや二回りも逞しく大きくなっていて、身長は2メートルを余裕で越えるだろう。
グローブじみた大きな手の、太い指には鋭い爪が生え、その右手側には赤い血が付いていた。
頭部に触れると、ごわごわした鬣のような髪、そして額の左右の端からは尖った角らしきものが生えている。
最後に口元を確かめる。予想通り、口角は大きく裂けて広がり、鋭い牙が並んでいた。
俺は、この姿を知っている。
コボルド、ゴブリン、オーク……この世界に住む数多の亜人型魔物どもの中で、最も強靭で、最も残忍な存在として。
これまで幾度となく戦い、そして屠ってきた忌むべき邪鬼――オーガ、そのものだった。
頭が、燃えるように熱くなった。
脳裏に浮かんだのは、魔物に襲撃された辺境の村での記憶。
一匹のオーガが、年端もいかない少女を犯していた。
俺は怒りのままに剣でそいつの首をはねた。
倒れたオーガの向こうで、少女は股を開いたまま放心して、無毛の性器から、赤い血と白い精液を垂れ流していた。
その光景が目に焼き付いて、思い出しながら何度も何度も俺は、自慰に耽った。
自己嫌悪に苛まれながら。
「ヒッ、いッ、いやああああッ!」
悲鳴で我に返ると俺は、足元に倒れたベロニカの剥き出しの下半身の、ちいさな下着を爪で引き裂いて、秘部をさらけ出させていた。
そのまま両の足首を掴んで、ぎりぎりまで大きく開脚させる。
「……やめて……お願い……!」
オーガの夜目のおかげで昼間の明るさと変わらない視界の中、彼女の秘処は薄っすらと蜂蜜色の陰毛に飾られ、縦に慎ましく口を閉じている。
「いやあ、見ないでぇ……」
そしてよく見れば、ベロニカは美少女だった。
陰毛と同じ蜂蜜色の長髪に、濃すぎない化粧がよく似合っている。
一見は大人っぽい印象だが、まだあどけなさも残るその顔立ちは、十七か十八というところだろうか。
実際、彼女から酒の匂いはしなかった
その美貌を恐怖に歪ませながら、彼女の視線は俺の股間を凝視する。
「……ひッ……」
そこでは、本来のモノより太さも長さも三倍以上ある巨大な黒い巨根が、雄々しく天に向かって屹立している。
……ブシャアアアア……
両手で必死に隠そうとする彼女の股間より、失禁のしぶきが噴水のように飛び散って、巨根を生暖かく濡らす。
――その瞬間、俺の理性は完全に焼き切れた。
必死で隠そうとする白い手を押しのけて、ぎちぎちに勃起した巨根の先端を彼女の膣内に突き刺すべく、腰を沈めていた。
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