チート能力でステータスの差を埋めました。

ハリー

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第13話 秘密兵器

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芦田を背負いながら迷宮を進んで行った。

「お、またリザードマンか。一応鑑定。」


【鑑定】
リザードマン/116
【体力】2400
【魔力】1800
【攻撃力】845
【防御力】1050
【敏捷性】630
【スキル】ブレス

このリザードマン、今までの奴とはレベルが違うな…。4桁台が数個あるじゃねえか…。

とりあえず今まで同様真っ二つにする。ちょっと硬いな…。さすが防御力が4桁なだけはある。

これはちょっとマズイかもしれないな。直也達、無事だろうな?

しばらくしてルルがまた階段を見つけてくれた。そんな感じで段々と階層を降りていき、遂には10階へ降りる階段の前へとたどり着いてしまった。

9階のモンスターは俺の一撃では死なないまでになっていた。

正直言うと俺の体力の都合上、超マズイ。人1人背負いながら戦うってのは中々にハードだった。

涙が湧いてくるぜ…。

「わ、渡部?何泣いてるんだ?」
「泣いてねぇし!目にゴミが入っただけだし!」

ふぅ何とか誤魔化せたようだな。

「ユウタ。この下に何かいるのじゃ…。」
「モンスターか?人間か?」
「…両方じゃ。前者の方がちとヤバイのぉ。」

モンスターか。ルルがヤバイって言うくらいだ。相当なもんじゃないのか?

少しだけ覚悟を決めて階段を降りる。

「うあぁぁあ!!」
「逃げろっ!」

10階に降りてすぐ叫び声が聞こえた。この声には聞き覚えがある。隣のクラスだった奴だな。

俺達は叫び声がした方へ向かい、叫んだ奴であろう人物の姿を見つけた。

同じクラスの奴も含め全員で約50人くらいがいるだろうか?そしてその50人が入ってもスカスカな大空間がそこにあった。

これだけなら、まだ良かったのだが。コレか。ルルが言ってたヤバイのって。

俺の視線の先には、5階建てマンションより高いくらいの真っ赤なドラゴンがいた。

この前ルルが倒したドラゴンなんかとは格が違うな…。

「鑑定!」


【鑑定】
炎竜/960
【体力】34000
【魔力】5300
【攻撃力】9600
【防御力】6800
【敏捷性】4200
【スキル】鑑定・ファイヤーブレス・念話


…あれ。俺のステータスどころかルルのステータスより上じゃねえか!

「優太っ!?」

ドラゴンの前にいた集団の内の一人が俺の名前を呼んだ。

「直也か!このドラゴンなに!?」
「知らん!いきなり出てきたんだよ!!」

いきなりだと。てかイケメン野郎はどこだよ!
辺りを見渡すがイケメン野郎の姿はない。

「直也!イケメン野郎はっ!?」
「知らん!」

何の情報も持ってねぇなコイツ…。流石直也だ…。

「グルオォアァァァァ!!!」

炎竜の咆哮が耳を刺す。耳が痛い…。

「ルルっ!行くぞ!!」

芦田を背中から降ろして剣を抜く。っし。体が軽くなった。

「優太!やめろっ!」

直也が止める声がするが聞くわけにはいかない。

剣を炎竜に添えて何時ものように真っ二つ~にするつもりだったのだが、剣が通らなかった。

「硬っ!?」

ルルを見ると一応攻撃は効いているようだが何時もの感じじゃない。

こいつはちょっとヤバイどころじゃないな。

「ルル!攻撃を続けてくれ!」
「ユウタ!横じゃっ!!」

横?ーー横を見ると炎竜の尻尾が俺に向かってきていた。

「ぐはっあ!」

避けるにも時間がなかったか…痛ってぇ!

「クッソ!煉獄インフェルノ!!!」

俺の手から炎が生み出され炎竜を囲い襲った。そして爆音とともに煙に包まれる。

頼むぜ、少しくらいは効いてくれよ…?

煙が徐々に減ってきて炎竜が見える。

「グルオォアァァァァ!!!!」

うわぉ。ピンピンしてるじゃん。しかも怒ってるし。

「ユウタ!ワシの今のレベルじゃコイツに勝てないのじゃ!」

そうだ。その通りだった。俺もルルもレベル1じゃないか…。むしろよくここまで戦えたな。

思わず戦闘中にボーッとしてしまった。ふと気がつくと炎竜は俺に向かってブレスを仕掛けていた。

あ、これ避けれねぇ…。死んだかな。

俺は死を覚悟し、目を瞑った。うん、調子に乗りすぎた。

「優太。大丈夫か!?」

あれ、死んでない?

目を開けると俺の目の前に水の壁があった。

「あぶねぇ…。俺の水壁が無きゃ優太死んでるだろ!?無茶すんな!」
「わ、悪い。」

いやぁ、何か助かった…のか。怖かったぁ。漏らすかと思っ…あっ。

「テメェ…炎竜…。俺のパンツが、クソ…!やってくれるじゃねえか!!」

俺は炎竜にキレた。炎竜のせいで俺のパンツが濡れたからだ。え?俺のせい?知らないな、とりあえず八つ当たりだ!

「ここからが本気だ!」

もともと本気だけど一度言ってみたかったセリフだ。誰もが一度は言ってみたいはずだろう?

『愚かな人間よ。この我に立ち向かうか。グルルルル面白い。』

「炎竜の念話か?パンツの恨みはでかいからな。」

行くぜ!俺の秘密兵器!

「来い!ヨルムンガンド!!」

俺の前に魔法陣ができる。魔法陣が金色に輝いた。

「ガアァァァアア!!!!」

炎竜の半分くらいの大きさの紫色のドラゴンが現れた。これがヨルムンガンドか。

さて、ヨルムンガンドが登場してどのくらい有利になるのだろうか。

『貴女は…なるほど、我の分が悪い。ここは退散させてもらおうぞ。さらばだ』

え、逃げるの。これから熱い戦闘があったりして絆が芽生えたりするんじゃ…。


炎竜は帰って行った。

いやぁ、終わりが呆気すぎて言葉が何も出ないよ…。

その場の誰もが数分言葉を発さず呆然と立ちつくした。

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