43 / 65
第四章 朝闇の深林
紫草の相聞
しおりを挟む
斉明天皇四年十月十五日。
斉明天皇は未だ造営中の後飛鳥岡本宮を離れて紀湯に向かった。
鎌子は斉明天皇と間人皇女大王を乗せた輿がそれぞれ王宮から出るのを見送った後、遅れて出発した葛城王を王宮大門の外まで見送った。
出発前、鎌子は大事を取って葛城王も輿を使うか、あるいは軍装での移動を提案したが葛城王は首を横に振った。
「何か起きると決まったわけではない。下手に周囲を刺激して思ってもいない事態を引き起こすことの方が危ぶまれる」
それでも、と鎌子はなめし皮の短甲を上衣の下に着けることを葛城王に勧め、肩にかける鹿の毛皮とともに葛城王に差し出した。葛城王は自身の身の上よりも鎌子の心配の方を汲み取り、その両方を身に付けた。
王族に代々伝わる刀を佩いて壮麗な馬具の馬に乗る葛城王はこの時、三十三歳となっていた。その堂々とした姿は誰が見てもこの国の次の統治者に相応しい姿だった。
――吉野を経由して紀湯に向かう道の先々で多くの者が葛城王の姿を見るだろう。
葛城王を誇る気持ちを昂らせ、鎌子は葛城王の一行が山の端に遮られて見えなくなるまで大門の外に立ち続けた。
「内臣殿は一緒に行かれなかったのですか」
王宮の中に戻った鎌子の背から蘇我赤兄が話しかけてきた。鎌子が紀湯に同行するかどうかは明らかにしておらず、王宮の多くの者は鎌子も紀湯に行くと当然のように思っていた。訝しげな顔をしている赤兄もその一人だったのだろう。
「政務が溜まっているのです。大王がお出かけになっている間に少しでも片づけておかなければなりません。毎日、出仕することになりそうです」
鎌子は自分が王宮に居続けることを明言した。赤兄に何か企みがあればそれだけでも充分な牽制になるはずだ。鎌子がそれとなく観察した赤兄の表情には微かに強張りが見えた。
「内臣殿はご苦労なことですね」
そつのない赤兄の反応に対し、鎌子は努めて自分の表情が和やかなままになるよう十分に注意を払った。
「私ひとりが残されれば寂しい思いもあったでしょうが、佐伯子麻呂も残っています。良い機会ですので彼にも手伝わせますよ」
佐伯子麻呂は葛城王が直轄する精鋭軍隊の長である。子麻呂が残っているということは王族の軍が直ぐに出動できることを示す。
先ほどは隠せた動揺が今度ははっきりと赤兄の表情に現れた。
「子麻呂殿も残ったのですか。それは心強いことでしょう。ではわたしはこれで」
赤兄は拱手し、鎌子の前から足早に立ち去った。
――赤兄を必要以上に追及する必要はない。
それは葛城王と鎌子が確認し合ったことだった。鎌子は回廊を遠ざかる赤兄の背をしばらく注意深く見送り、そして王宮の奥へと足を向けた。
鎌子は斉明天皇から、大海人皇子に政務に関する教育を行うようにと命じられていた。
斉明天皇は六十歳を過ぎる高齢である。いつ倒れてもおかしくない。葛城王が斉明天皇の次の王となった場合、皇太子として政務を担うのは大海人皇子になるはずである。その時が迫りつつあるのは王族の誰もがひしひしと感じている現実だった。
とはいえ。
「大海人皇子様、こちらの木簡に記されているのが武蔵国から送られてきた物の名称や量です」
鎌子が目の前の卓の上に置いた木簡を大海人皇子は無言で見た。
「武蔵国には以前から王族の屯倉があって――」
鎌子の説明を果たして聞いているのかどうか、大海人皇子のほとんど動かない表情からは見て取ることができなかった。
鎌子が父の中臣御食子から聞いたところによれば、大海人皇子は葛城王とほぼ同日に生まれたという。葛城王が夜明け前、大海人皇子は夜が明けてから生まれたのだというが、同じ日に生まれた兄弟に見られるように二人の顔貌はとても良く似ていた。
――けれど感情を表に出す葛城王と、表情に乏しい大海人皇子と見間違えるようなことはないだろう。
鎌子の進講に関心を示さない大海人皇子の横顔に、鎌子は少年時代の葛城王を思い出した。
――勉強しろ、教典を覚えろとは毎日言われているけれど、興味を持てないことをやらされるのは退屈以外のなんでもない
かつて葛城王はそう言って、鎌子に六韜を教えろとせがんできた。
懐かしい記憶に思わず口の端に浮かんだ微笑を打ち消して、鎌子は退出してきたばかりの大海人皇子の居室へと通じる扉を眺めた。
――大海人皇子の緊張を解いて自分との間に入ってくれる人物を、誰か探さなければ。
鎌子が探そうとしていた人物はその日の内に見つかった。
「内臣様、こちらに大王と間人皇女様が近々必要とされる物の目録をお持ちいたしました」
鎌子が政務を行っている執務室の戸口で一人の若い女官が頭を下げている。いつもは年嵩の女官長が後宮のことをまとめて報告するのだが、女官長は斉明天皇に付き従って牟婁湯に出かけてしまっている。留守の女官長の代わりに鎌子に報告をしに来た若い女官は、額田王だった。
額田王は、その歌人としての才を伝え聞いた鎌子の推挙によって額田部から王宮に出仕した経緯がある。出仕した後は鎌子とほとんど言葉を交わすことはなかったが、どちらも王族近くにいるので額田王の存在は鎌子の目の端に入っていた。
鎌子は額田王が差し出した木簡に目を通した。書かれている文書は大化の改新の後に定めた公文書の体裁が守られている。字の形は見覚えが無かったが、黒々とはっきりとした字で読みやすい。
「この木簡は誰が書いたものか」
鎌子の質問に額田王は膝を折り、深く頭を下げて答えた。
「わたしが書きました。何か不手際がございましたか」
鎌子は新鮮な驚きで額田王を見た。女官たちの間で和歌が流行っているとは聞いていたが、文字を記す者までいるのは少々予想外だったのだ。
「いつ文字を覚えた」
「皆様が作る和歌をどうしても書き留めたいと思い、少しずつ読み書きを覚えました。公文書には決まった文言しか使われておりませんので、文字の勉強がしやすいのです」
額田王は顔を上げてはきはきと鎌子の問いに答えた。鎌子は木簡の文字を確認しながら額田王に尋ねた。
「……そなたは大海人皇子様と面識はあるか」
「大王や間人皇女さまに歌を教えた時に、何度か同席されています。歌の読み方をお教えしたことも一度ございました」
鎌子は木簡から目を離し改めて額田王を正面から見た。
「額田王、頼みがある」
翌日から、鎌子は額田王とともに大海人皇子の部屋を訪れることにした。
最初の内こそ大海人皇子は官人ではなく女官が側に付くことを気にしていたが、次第に額田王の朗らかな物言いや闊達な仕草を受け入れていく様子が見られるようになった。
文字の読み書きを教えるのは、これまで女官たちにも教えてきた経験がある額田王の手腕の方が鎌子より上だった。その他、鎌子の進講に先立って額田王は細々とした知識を大海人皇子に伝えた。
額田王の助けは効果的で、大化の改新で先帝が出した詔の内容、現在までの進行状況などを大海人皇子は次々に吸収していった。
そればかりではなく、三日ほど経つうちに大海人皇子と額田王は二人して野駆けに出かけるようになった。
額田王の出自である額田部は馬を飼う部の民である。幼いころから馬に慣れ親しんできた額田王の乗馬の腕は歌と同じか、それ以上だった。
鎌子は思いがけずに親しくなっていく二人の様子を、どこか不思議な気持ちで眺めていた。
次の皇太子としての大海人皇子の教育が順調に進む一方で、平時より人の少ない王宮を守る佐伯子麻呂は、暇を持て余して度々鎌子の執務部屋までやってきた。
「自分は文字の読み書きをできないが、息子たちはだいぶ勉強しているから任せることにした」
鎌子は筆を置き、その日の子麻呂の雑談に付き合った。
「子麻呂殿の息子はなかなか優秀だと大学寮から報告が来ている。立派な官人になると思う」
「それはありがたい。だが佐伯の武人として戦う術も教え込んでおきたいんだよなあ」
「息子は一人ではないだろう」
「確か五人ほど生ませたはずだ。うん? あの女には二人生ませていたかな」
自分の子どもの数を指折り数える子麻呂の様子を鎌子は苦笑しながら眺めた。
飛鳥の王族が紀国の牟婁湯に発って二十日が過ぎた十一月五日、夜中の王宮へ蘇我赤兄が駆け込んできた。
「一大事です。有間皇子が、今まさに大王への謀叛を起こそうとしております!」
斉明天皇は未だ造営中の後飛鳥岡本宮を離れて紀湯に向かった。
鎌子は斉明天皇と間人皇女大王を乗せた輿がそれぞれ王宮から出るのを見送った後、遅れて出発した葛城王を王宮大門の外まで見送った。
出発前、鎌子は大事を取って葛城王も輿を使うか、あるいは軍装での移動を提案したが葛城王は首を横に振った。
「何か起きると決まったわけではない。下手に周囲を刺激して思ってもいない事態を引き起こすことの方が危ぶまれる」
それでも、と鎌子はなめし皮の短甲を上衣の下に着けることを葛城王に勧め、肩にかける鹿の毛皮とともに葛城王に差し出した。葛城王は自身の身の上よりも鎌子の心配の方を汲み取り、その両方を身に付けた。
王族に代々伝わる刀を佩いて壮麗な馬具の馬に乗る葛城王はこの時、三十三歳となっていた。その堂々とした姿は誰が見てもこの国の次の統治者に相応しい姿だった。
――吉野を経由して紀湯に向かう道の先々で多くの者が葛城王の姿を見るだろう。
葛城王を誇る気持ちを昂らせ、鎌子は葛城王の一行が山の端に遮られて見えなくなるまで大門の外に立ち続けた。
「内臣殿は一緒に行かれなかったのですか」
王宮の中に戻った鎌子の背から蘇我赤兄が話しかけてきた。鎌子が紀湯に同行するかどうかは明らかにしておらず、王宮の多くの者は鎌子も紀湯に行くと当然のように思っていた。訝しげな顔をしている赤兄もその一人だったのだろう。
「政務が溜まっているのです。大王がお出かけになっている間に少しでも片づけておかなければなりません。毎日、出仕することになりそうです」
鎌子は自分が王宮に居続けることを明言した。赤兄に何か企みがあればそれだけでも充分な牽制になるはずだ。鎌子がそれとなく観察した赤兄の表情には微かに強張りが見えた。
「内臣殿はご苦労なことですね」
そつのない赤兄の反応に対し、鎌子は努めて自分の表情が和やかなままになるよう十分に注意を払った。
「私ひとりが残されれば寂しい思いもあったでしょうが、佐伯子麻呂も残っています。良い機会ですので彼にも手伝わせますよ」
佐伯子麻呂は葛城王が直轄する精鋭軍隊の長である。子麻呂が残っているということは王族の軍が直ぐに出動できることを示す。
先ほどは隠せた動揺が今度ははっきりと赤兄の表情に現れた。
「子麻呂殿も残ったのですか。それは心強いことでしょう。ではわたしはこれで」
赤兄は拱手し、鎌子の前から足早に立ち去った。
――赤兄を必要以上に追及する必要はない。
それは葛城王と鎌子が確認し合ったことだった。鎌子は回廊を遠ざかる赤兄の背をしばらく注意深く見送り、そして王宮の奥へと足を向けた。
鎌子は斉明天皇から、大海人皇子に政務に関する教育を行うようにと命じられていた。
斉明天皇は六十歳を過ぎる高齢である。いつ倒れてもおかしくない。葛城王が斉明天皇の次の王となった場合、皇太子として政務を担うのは大海人皇子になるはずである。その時が迫りつつあるのは王族の誰もがひしひしと感じている現実だった。
とはいえ。
「大海人皇子様、こちらの木簡に記されているのが武蔵国から送られてきた物の名称や量です」
鎌子が目の前の卓の上に置いた木簡を大海人皇子は無言で見た。
「武蔵国には以前から王族の屯倉があって――」
鎌子の説明を果たして聞いているのかどうか、大海人皇子のほとんど動かない表情からは見て取ることができなかった。
鎌子が父の中臣御食子から聞いたところによれば、大海人皇子は葛城王とほぼ同日に生まれたという。葛城王が夜明け前、大海人皇子は夜が明けてから生まれたのだというが、同じ日に生まれた兄弟に見られるように二人の顔貌はとても良く似ていた。
――けれど感情を表に出す葛城王と、表情に乏しい大海人皇子と見間違えるようなことはないだろう。
鎌子の進講に関心を示さない大海人皇子の横顔に、鎌子は少年時代の葛城王を思い出した。
――勉強しろ、教典を覚えろとは毎日言われているけれど、興味を持てないことをやらされるのは退屈以外のなんでもない
かつて葛城王はそう言って、鎌子に六韜を教えろとせがんできた。
懐かしい記憶に思わず口の端に浮かんだ微笑を打ち消して、鎌子は退出してきたばかりの大海人皇子の居室へと通じる扉を眺めた。
――大海人皇子の緊張を解いて自分との間に入ってくれる人物を、誰か探さなければ。
鎌子が探そうとしていた人物はその日の内に見つかった。
「内臣様、こちらに大王と間人皇女様が近々必要とされる物の目録をお持ちいたしました」
鎌子が政務を行っている執務室の戸口で一人の若い女官が頭を下げている。いつもは年嵩の女官長が後宮のことをまとめて報告するのだが、女官長は斉明天皇に付き従って牟婁湯に出かけてしまっている。留守の女官長の代わりに鎌子に報告をしに来た若い女官は、額田王だった。
額田王は、その歌人としての才を伝え聞いた鎌子の推挙によって額田部から王宮に出仕した経緯がある。出仕した後は鎌子とほとんど言葉を交わすことはなかったが、どちらも王族近くにいるので額田王の存在は鎌子の目の端に入っていた。
鎌子は額田王が差し出した木簡に目を通した。書かれている文書は大化の改新の後に定めた公文書の体裁が守られている。字の形は見覚えが無かったが、黒々とはっきりとした字で読みやすい。
「この木簡は誰が書いたものか」
鎌子の質問に額田王は膝を折り、深く頭を下げて答えた。
「わたしが書きました。何か不手際がございましたか」
鎌子は新鮮な驚きで額田王を見た。女官たちの間で和歌が流行っているとは聞いていたが、文字を記す者までいるのは少々予想外だったのだ。
「いつ文字を覚えた」
「皆様が作る和歌をどうしても書き留めたいと思い、少しずつ読み書きを覚えました。公文書には決まった文言しか使われておりませんので、文字の勉強がしやすいのです」
額田王は顔を上げてはきはきと鎌子の問いに答えた。鎌子は木簡の文字を確認しながら額田王に尋ねた。
「……そなたは大海人皇子様と面識はあるか」
「大王や間人皇女さまに歌を教えた時に、何度か同席されています。歌の読み方をお教えしたことも一度ございました」
鎌子は木簡から目を離し改めて額田王を正面から見た。
「額田王、頼みがある」
翌日から、鎌子は額田王とともに大海人皇子の部屋を訪れることにした。
最初の内こそ大海人皇子は官人ではなく女官が側に付くことを気にしていたが、次第に額田王の朗らかな物言いや闊達な仕草を受け入れていく様子が見られるようになった。
文字の読み書きを教えるのは、これまで女官たちにも教えてきた経験がある額田王の手腕の方が鎌子より上だった。その他、鎌子の進講に先立って額田王は細々とした知識を大海人皇子に伝えた。
額田王の助けは効果的で、大化の改新で先帝が出した詔の内容、現在までの進行状況などを大海人皇子は次々に吸収していった。
そればかりではなく、三日ほど経つうちに大海人皇子と額田王は二人して野駆けに出かけるようになった。
額田王の出自である額田部は馬を飼う部の民である。幼いころから馬に慣れ親しんできた額田王の乗馬の腕は歌と同じか、それ以上だった。
鎌子は思いがけずに親しくなっていく二人の様子を、どこか不思議な気持ちで眺めていた。
次の皇太子としての大海人皇子の教育が順調に進む一方で、平時より人の少ない王宮を守る佐伯子麻呂は、暇を持て余して度々鎌子の執務部屋までやってきた。
「自分は文字の読み書きをできないが、息子たちはだいぶ勉強しているから任せることにした」
鎌子は筆を置き、その日の子麻呂の雑談に付き合った。
「子麻呂殿の息子はなかなか優秀だと大学寮から報告が来ている。立派な官人になると思う」
「それはありがたい。だが佐伯の武人として戦う術も教え込んでおきたいんだよなあ」
「息子は一人ではないだろう」
「確か五人ほど生ませたはずだ。うん? あの女には二人生ませていたかな」
自分の子どもの数を指折り数える子麻呂の様子を鎌子は苦笑しながら眺めた。
飛鳥の王族が紀国の牟婁湯に発って二十日が過ぎた十一月五日、夜中の王宮へ蘇我赤兄が駆け込んできた。
「一大事です。有間皇子が、今まさに大王への謀叛を起こそうとしております!」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
勝利のために走るのではない。
生きるために走る者は、
傷を負いながらも、歩みを止めない。
戦国という時代の只中で、
彼らは何を失い、
走り続けたのか。
滝川一益と、その郎党。
これは、勝者の物語ではない。
生き延びた者たちの記録である。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
改造空母機動艦隊
蒼 飛雲
歴史・時代
兵棋演習の結果、洋上航空戦における空母の大量損耗は避け得ないと悟った帝国海軍は高価な正規空母の新造をあきらめ、旧式戦艦や特務艦を改造することで数を揃える方向に舵を切る。
そして、昭和一六年一二月。
日本の前途に暗雲が立ち込める中、祖国防衛のために改造空母艦隊は出撃する。
「瑞鳳」「祥鳳」「龍鳳」が、さらに「千歳」「千代田」「瑞穂」がその数を頼みに太平洋艦隊を迎え撃つ。
アブナイお殿様-月野家江戸屋敷騒動顛末-(R15版)
三矢由巳
歴史・時代
時は江戸、老中水野忠邦が失脚した頃のこと。
佳穂(かほ)は江戸の望月藩月野家上屋敷の奥方様に仕える中臈。
幼い頃に会った千代という少女に憧れ、奥での一生奉公を望んでいた。
ところが、若殿様が急死し事態は一変、分家から養子に入った慶温(よしはる)こと又四郎に侍ることに。
又四郎はずっと前にも会ったことがあると言うが、佳穂には心当たりがない。
海外の事情や英吉利語を教える又四郎に翻弄されるも、惹かれていく佳穂。
一方、二人の周辺では次々に不可解な事件が起きる。
事件の真相を追うのは又四郎や屋敷の人々、そしてスタンダードプードルのシロ。
果たして、佳穂は又四郎と結ばれるのか。
シロの鼻が真実を追い詰める!
別サイトで発表した作品のR15版です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる