ローグ・ナイト ~復讐者の研究記録~

mimiaizu

文字の大きさ
149 / 252
第5章 外国編

暗殺者と対決

しおりを挟む
 3人は心から一致団結した。

「ふっ、たとえ3人がかりだろうとも、我の技をもってすれば貴様ら3人などあっというまに屈する」
「ええ!?」
「ほう」
「何!?」

 男は3人が一致団結しても余裕を崩さなかった。あろうことか挑発するようなことを語りだす。

「我らはクロズク。その歴史は百年前から続く帝国と王国の戦争から始まる」

(百年前か、中々長いな)

 ローグはクロズクに興味を持った。この時代の技術の底を把握できるかもしれないからだ。ローグ自身の目的を果たすためにもそういうことを知る必要があるのだ。

「わが帝国は強国であったが王国の最強最悪の武器である魔法には必ず苦戦させられていた。そのために魔法に対抗もしくは魔法を超える技術が必要とされるようになった。そこで当初、白羽の矢が立ったのが魔術」

(ふむ、当然だろうな。魔術なら魔法が無くても魔力さえあれば使えるし)

「しかし、王国に比べ、帝国の民に魔力を多く蓄える者は少なかった。そもそも、魔術も王国から出た技術。そんなものを学ぶのには抵抗があった」

(帝国人は魔力が少ないのか。そういえば、この皇女様も魔力が少ないそうだったな)

「魔力? あっ!」
「どうした、ミーラ?」
「あの人の魔力が今でも感じられないの!」
「何?」
「だろうな、それがクロズクの技の一つだ。【魔力遮断】と言って、魔力の体外への放出を完全に遮断することによって、その女のような感知系の魔法が通じなくなる、らしい」

 ミーラが気付いたことを口に出すとリオルが補足した。どうやら、彼女自身も詳しく知らないようだが、気配を消すようなものらしい。ローグはそう要約した。

「それも我らが百年の間に作った技が一つ」

(厄介な技術が出来上がったものだな。さっきの壁になりきることと言い、百年なんて短い期間でそんなものを……)

 ローグはクロズクの技を危険だと判断した。今、じっくり見せてもらうよりも捕まえて吐かせるほうがよさそうだと思って右手に魔力を集中させた。

「そして、これから貴様らに見せるのが我らが百年という長い時間をかけて磨き上げてきた対魔法の技術。血と汗と涙の結晶たる技を今貴様らに……」
「断る」
「「「えっ?」」」

バンッ!

 ローグは右手を勢いよく地面に叩きつけた。

ボゴッ

「っ!? ぐぼああああっ!?」
「ええ!?」
「今度は何だ!?」

 突然、男の真下から地面が盛り上がった。そこからさらに巨大な赤紫色の拳が出現して男をぶっ飛ばしたのだ。男はそのまま、巨大な拳に殴られた形で気絶してしまった。

「あれって、ローグの、魔法……?」
「あ、あれも魔法の一種なのか!?」
「当たり前だろ? 何でミーラまで驚く?」
「え、えと……」

 ミーラとリオルは突然の事態に頭が追いつかなかった。男が話している隙に攻撃するなど考えてもいなかったのだ。しかし、ローグは違う。

「敵の前でダラダラ話し続けるなんて馬鹿だろ? 聞くのもだけどさ。だから、切り上げたんだよ」
「「……」」

 ローグの言うことはもっともだったが、二人は微妙な気持ちになった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~

シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。 主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。 追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。 さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。 疫病? これ飲めば治りますよ? これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。

無限に進化を続けて最強に至る

お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。 ※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。 改稿したので、しばらくしたら消します

【完結】奪われたものを取り戻せ!〜転生王子の奪還〜

伽羅
ファンタジー
 事故で死んだはずの僕は、気がついたら異世界に転生していた。  しかも王子だって!?  けれど5歳になる頃、宰相の謀反にあい、両親は殺され、僕自身も傷を負い、命からがら逃げ出した。  助けてくれた騎士団長達と共に生き延びて奪還の機会をうかがうが…。  以前、投稿していた作品を加筆修正しています。

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない

あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。

処理中です...