ローグ・ナイト ~復讐者の研究記録~

mimiaizu

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第6章 一週間編

1週間後

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 アゼルの事件から1週間後。

 日差しが照りつける午後。帝城前の広場は、非常に大勢の帝国民が皇帝直々の重大発表を聞く為に集まり、今か今かとざわつきながらも待っていた。

 前に設置されてる大きく高さのある演説ステージが見える。やがてその上に、4人の護衛を伴った皇帝が姿を見せた。五十代なのに四十代手前に見える若々しさがあり、愛想も良いから人気が高い人物だ。前皇帝よりかは優秀とも言われている。

 ――少なくとも、異国の少年と少女はそんな風に聞いていた。皇帝の元気な姿を見て喜んだ民衆の様子から、それが事実だと二人は理解した。


 前皇帝は良くも悪くも現状維持の人だった。それに比べて表向きとはいえ、民の声を真剣に聞き、それを参考に政策を行う姿勢を見せてくれるのだから当然なのかもしれない。中でも税の徴収額を減らしたり、悪どい貴族を財産没収した上で牢獄行きにしたのも理由に入るだろう。

 演説ステージにはいつの間にか皇帝の娘二人も登壇し終えていた。皇帝の後ろ左右に待機してる二人は、護衛を任されたであろう騎士団長と宮廷魔導師か。皇帝の護衛はやはり豪華だ。

 この一ヶ月、帝国は悪い意味であわただしかった。皇帝が病に倒れ、その子供たちが仲違い。更に第一皇女の冤罪、第一皇子を疑う騎士団の奔走。そしていまだに秘匿される城の内部における謎の抗争。国民の誰もが不安で仕方がなかった。

 しかし、それらの事件の真相が今日ここで明かされるというのだ。ここに集まった誰もが気がきでない。それでも、皇帝は一通り群衆に向けて柔らかな笑顔で手を振る。終わった後、真剣な顔つきへと顔を引き締めた。整った顔立ちの柔和な笑顔から仕事用の厳格な顔になる。その変化を感じ取ったのか、群衆の騒がしさも少し落ち着く。表情ひとつで重い雰囲気を出すとは、皇帝の威厳とはすさまじい。

 そして、遂に皇帝の話が始まった。

「皆のもの、多忙な中よく集まってくれた。心より感謝する。そして、余の病のせいで皆に心配かけてしまったことを心から謝罪する」

 帝国の皇帝。その立場に立つ男。キング・ヒルディア。それほどの男が国民に向かって頭を下げた。それだけで集まった民は息を飲んだ。警備している兵士たちも驚愕している。それほどの人物なのだ。

 頭を上げた皇帝は別の話に入った。

「ただ、今日は感謝と謝罪だけで終わるわけではない。本題に入ろう。心して聞いてほしい。……余の病から始まった一連の事件のことでだ」
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