72 / 141
第3章 王都防衛編
第72話 デート1・トマティナ
しおりを挟む
俺こと有塚しろ二十三歳がトカゲ型巨獣サラマンダーと獅子型巨獣スフィンクスを倒して二ヶ月が経った。
あれから特に大きな事件はなく、神樹セフィロトの周囲に出る巨獣を間引いたり、聖騎士団アインとしての職務を全うする平和な日々が続いていた。
現状に不満はない。公私ともに安定しているのが大きい。金は百人分入ってくるし、なにより俺には二人の彼女がいるからな。
一人は踊り子トマティナ十八歳。俺の鎧兵を召喚する魔法“ワンオペ”のことを知る二人のうちの一人だ。本来はトマティナだけに真実を話して愛の告白をするつもりだったが、天井に潜んでいた占い師クズヨに聞かれてしまい仕方なく“体で分からせて”そっちも彼女にしたのである。仕方なかった、仕方なかったんだよ。
もう一人の彼女、占い師クズヨ二十二歳の正体はイチクジという名で、フィグ伯爵家の令嬢だ。さすがに貴族の令嬢に金で解決は難しいし監禁するのもダメだし他に方法がなかった。
トマティナも了承していたし、クズヨは元々ストーカー気質だからこれが最適解だと考えた。仕方なかった、仕方なかったんだよ。俺はミステリー小説の殺人犯のように言い訳しながら神に赦しを乞いていた。
まぁでも正直なところ二人も彼女できてラッキーと思っていた。これは神には秘密にしておこう。頼む神よ、心を読めない系の神か、二股に寛容な神であってくれ。
なんて願いながら時計を見る。
「あ、そろそろ到着かな」
今日は朝からトマティナが来る予定だ。迎えに行った鎧兵の主観映像が俺の屋敷の門を捉える。俺は作業部屋から出て玄関に向かった。
扉がゆっくりと開かれる。入って来たのは少し小さな鎧兵だ。
「おはよ」
兜を脱ぐと美女トマティナの顔が露わになった。乱れたロングの茶髪をかき上げる姿が艶かしい。鳶色の瞳が俺を捉え、歯を少し見せて微笑んだ。かわいい。
俺達の関係は当然秘密で、会う時は周囲にバレないように鎧兵に扮してもらっているのだ。
「着替えてくるね」
別の部屋に着替えに行く。ソワソワしながら待っていると彼女が戻ってきた。
「変なとこはないかしら?」
その場でクルリと一周回る。踊り子なだけあって体幹にブレのない動きだ。
「大丈夫。いつも通り綺麗だよ」
「よかった」
そう言って抱きついてくる。柔らかくて温かい。花のような香水の匂いが鼻腔をくすぐる。俺好みの香りだ。
「香水変えた?」
「きらい?」
「好きだよ。トマティナの魅力が倍増だ」
「ありがと」
照れ笑いを浮かべた後、ライトキスを交わす。
「何か手伝うことある?」
「朝の日課を手伝ってくれると助かる。とりあえず王都の巡回と農作業の手伝いかな」
「ん、わかった」
トマティナは三人がけソファの端に座り、細く綺麗な指で魔法のキーボードを触る。魔法ワンオペはキーボードを渡すことで他の人も操作できる。少し前は俺本体から離れての操作は不可能だったが、今は神樹の端から端まで離れてもキーボードやモニターは消えない。
さすがに二人に常時渡しているわけではない。情報漏洩の危険があるため俺の屋敷にいる時だけだ。
「昨日ボブおじさんが聖騎士団を褒めてたわよ」
「へぇ、あの頑固オヤジがねぇ」
トマティナの働く酒場は王都で一番人気であり、貧民や平民、お忍びで貴族も来たりする。故に色んな情報が集まるのだ。流行の話題や不穏な話などが聞けるので助かっている。
「それからジョージが口説いてきたわ」
「へぇ、そりゃあ大変だ」
棒読みで言った。特段焦る必要はない。なぜならジョージは誰にでも口説き文句を言う元気なお爺さんでトマティナが好きなタイプではないからだ。
「嫉妬する?」
「お望みとあらば」
「じゃあ嫉妬して?」
普段と違った甘えた声のトマティナ。かわいい。
スイッチの入った俺は、彼女の顎を持ち上げて目を無理矢理合わせた。
「俺以外見るなよ」
「素敵。でもちょっと演技臭いわね。もう少し自然に出来てたらもっと好きになってたかもね?」
トマティナが悪戯に笑う。ホント、かわいいなぁ。あーマジで好き過ぎる。
それから朝の仕事が終わり、昼食を食べ終わった後。
「ねぇ、踊ろ?」
「いいよ」
大々的に外で遊べない俺達はお家デートを楽しむようにしている。
彼女の口ずさむ曲に合わせてステップを踏む。最近は彼女の動きに合わせられるようになった。複雑で長い動作や緩急の付いた動作など余裕を持ってついていけている。
「上手くなったわね」
「まぁこれだけやってたらな」
「私を抱く手に、いやらしさがなくなった」
「隠すのが上手くなっただけだよ」
最初の頃は童貞力を発揮してぎこちない手付きだったが、今は余裕で抱き寄せられる。
それからダンスして、休憩して、仕事して、雑談して。そんなことを繰り返していたら、あっという間に日が暮れていた。充実した時間ってのは過ぎるのが早いなぁ。
少し憂鬱な気分になりながらトマティナに話しかける。
「なぁ、外に星でも見に行かないか?」
ずっと家でデートは申し訳ないなと思い、少し外に出ることにした。と言っても屋根に登るくらいだが。
「ん、じゃあ着替えてくる」
「いやそのままでいい」
「でも」
「ちゃんと入念に周囲を確認したし、見張りも立ててあるから」
「分かった。いこ」
俺達二人は手を繋いで屋敷の屋根の上に登った。
布を引いて二人並んで腰を落ち着ける。手を握ったまま空を見上げた。
神樹の葉や枝を透過して星の光が見える。吸い込まれそうな満天の星空に感動を覚えた。同時に一抹の寂しさを感じる。
星々から見たら俺はなんてちっぽけで無力な存在なんだろう。俺の今までの活躍も星の歴史と比べたら路傍の石にも満たないのだろう。
センチメンタルな気持ちになっていると、トマティナがピアノでも奏でるように指を絡めてきた。手をギュッと握ると、同じ強さで握り返してくる。その温もりが俺は一人じゃないんだなと安心させてくれる。
トマティナが俺の方に顔を向けた。俺も彼女を見つめる。交差する視線。彼女はゆっくりと目を閉じた。
「神樹様が見てるぞ」
少し意地悪なことを言ってみた。
「私にはシロしか見えない」
このやり取りが愛おしい。トマティナが彼女でよかったと思う。ずっと一緒に居たい。
そう願いながら俺達はそっと口付けを交わした。
あれから特に大きな事件はなく、神樹セフィロトの周囲に出る巨獣を間引いたり、聖騎士団アインとしての職務を全うする平和な日々が続いていた。
現状に不満はない。公私ともに安定しているのが大きい。金は百人分入ってくるし、なにより俺には二人の彼女がいるからな。
一人は踊り子トマティナ十八歳。俺の鎧兵を召喚する魔法“ワンオペ”のことを知る二人のうちの一人だ。本来はトマティナだけに真実を話して愛の告白をするつもりだったが、天井に潜んでいた占い師クズヨに聞かれてしまい仕方なく“体で分からせて”そっちも彼女にしたのである。仕方なかった、仕方なかったんだよ。
もう一人の彼女、占い師クズヨ二十二歳の正体はイチクジという名で、フィグ伯爵家の令嬢だ。さすがに貴族の令嬢に金で解決は難しいし監禁するのもダメだし他に方法がなかった。
トマティナも了承していたし、クズヨは元々ストーカー気質だからこれが最適解だと考えた。仕方なかった、仕方なかったんだよ。俺はミステリー小説の殺人犯のように言い訳しながら神に赦しを乞いていた。
まぁでも正直なところ二人も彼女できてラッキーと思っていた。これは神には秘密にしておこう。頼む神よ、心を読めない系の神か、二股に寛容な神であってくれ。
なんて願いながら時計を見る。
「あ、そろそろ到着かな」
今日は朝からトマティナが来る予定だ。迎えに行った鎧兵の主観映像が俺の屋敷の門を捉える。俺は作業部屋から出て玄関に向かった。
扉がゆっくりと開かれる。入って来たのは少し小さな鎧兵だ。
「おはよ」
兜を脱ぐと美女トマティナの顔が露わになった。乱れたロングの茶髪をかき上げる姿が艶かしい。鳶色の瞳が俺を捉え、歯を少し見せて微笑んだ。かわいい。
俺達の関係は当然秘密で、会う時は周囲にバレないように鎧兵に扮してもらっているのだ。
「着替えてくるね」
別の部屋に着替えに行く。ソワソワしながら待っていると彼女が戻ってきた。
「変なとこはないかしら?」
その場でクルリと一周回る。踊り子なだけあって体幹にブレのない動きだ。
「大丈夫。いつも通り綺麗だよ」
「よかった」
そう言って抱きついてくる。柔らかくて温かい。花のような香水の匂いが鼻腔をくすぐる。俺好みの香りだ。
「香水変えた?」
「きらい?」
「好きだよ。トマティナの魅力が倍増だ」
「ありがと」
照れ笑いを浮かべた後、ライトキスを交わす。
「何か手伝うことある?」
「朝の日課を手伝ってくれると助かる。とりあえず王都の巡回と農作業の手伝いかな」
「ん、わかった」
トマティナは三人がけソファの端に座り、細く綺麗な指で魔法のキーボードを触る。魔法ワンオペはキーボードを渡すことで他の人も操作できる。少し前は俺本体から離れての操作は不可能だったが、今は神樹の端から端まで離れてもキーボードやモニターは消えない。
さすがに二人に常時渡しているわけではない。情報漏洩の危険があるため俺の屋敷にいる時だけだ。
「昨日ボブおじさんが聖騎士団を褒めてたわよ」
「へぇ、あの頑固オヤジがねぇ」
トマティナの働く酒場は王都で一番人気であり、貧民や平民、お忍びで貴族も来たりする。故に色んな情報が集まるのだ。流行の話題や不穏な話などが聞けるので助かっている。
「それからジョージが口説いてきたわ」
「へぇ、そりゃあ大変だ」
棒読みで言った。特段焦る必要はない。なぜならジョージは誰にでも口説き文句を言う元気なお爺さんでトマティナが好きなタイプではないからだ。
「嫉妬する?」
「お望みとあらば」
「じゃあ嫉妬して?」
普段と違った甘えた声のトマティナ。かわいい。
スイッチの入った俺は、彼女の顎を持ち上げて目を無理矢理合わせた。
「俺以外見るなよ」
「素敵。でもちょっと演技臭いわね。もう少し自然に出来てたらもっと好きになってたかもね?」
トマティナが悪戯に笑う。ホント、かわいいなぁ。あーマジで好き過ぎる。
それから朝の仕事が終わり、昼食を食べ終わった後。
「ねぇ、踊ろ?」
「いいよ」
大々的に外で遊べない俺達はお家デートを楽しむようにしている。
彼女の口ずさむ曲に合わせてステップを踏む。最近は彼女の動きに合わせられるようになった。複雑で長い動作や緩急の付いた動作など余裕を持ってついていけている。
「上手くなったわね」
「まぁこれだけやってたらな」
「私を抱く手に、いやらしさがなくなった」
「隠すのが上手くなっただけだよ」
最初の頃は童貞力を発揮してぎこちない手付きだったが、今は余裕で抱き寄せられる。
それからダンスして、休憩して、仕事して、雑談して。そんなことを繰り返していたら、あっという間に日が暮れていた。充実した時間ってのは過ぎるのが早いなぁ。
少し憂鬱な気分になりながらトマティナに話しかける。
「なぁ、外に星でも見に行かないか?」
ずっと家でデートは申し訳ないなと思い、少し外に出ることにした。と言っても屋根に登るくらいだが。
「ん、じゃあ着替えてくる」
「いやそのままでいい」
「でも」
「ちゃんと入念に周囲を確認したし、見張りも立ててあるから」
「分かった。いこ」
俺達二人は手を繋いで屋敷の屋根の上に登った。
布を引いて二人並んで腰を落ち着ける。手を握ったまま空を見上げた。
神樹の葉や枝を透過して星の光が見える。吸い込まれそうな満天の星空に感動を覚えた。同時に一抹の寂しさを感じる。
星々から見たら俺はなんてちっぽけで無力な存在なんだろう。俺の今までの活躍も星の歴史と比べたら路傍の石にも満たないのだろう。
センチメンタルな気持ちになっていると、トマティナがピアノでも奏でるように指を絡めてきた。手をギュッと握ると、同じ強さで握り返してくる。その温もりが俺は一人じゃないんだなと安心させてくれる。
トマティナが俺の方に顔を向けた。俺も彼女を見つめる。交差する視線。彼女はゆっくりと目を閉じた。
「神樹様が見てるぞ」
少し意地悪なことを言ってみた。
「私にはシロしか見えない」
このやり取りが愛おしい。トマティナが彼女でよかったと思う。ずっと一緒に居たい。
そう願いながら俺達はそっと口付けを交わした。
0
あなたにおすすめの小説
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
異世界帰りの最強勇者、久しぶりに会ったいじめっ子を泣かせる
枯井戸
ファンタジー
学校でイジメを受けて死んだ〝高橋誠〟は異世界〝カイゼルフィール〟にて転生を果たした。
艱難辛苦、七転八倒、鬼哭啾啾の日々を経てカイゼルフィールの危機を救った誠であったが、事件の元凶であった〝サターン〟が誠の元いた世界へと逃げ果せる。
誠はそれを追って元いた世界へと戻るのだが、そこで待っていたのは自身のトラウマと言うべき存在いじめっ子たちであった。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
異世界に転移した僕、外れスキルだと思っていた【互換】と【HP100】の組み合わせで最強になる
名無し
ファンタジー
突如、異世界へと召喚された来栖海翔。自分以外にも転移してきた者たちが数百人おり、神父と召喚士から並ぶように指示されてスキルを付与されるが、それはいずれもパッとしなさそうな【互換】と【HP100】という二つのスキルだった。召喚士から外れ認定され、当たりスキル持ちの右列ではなく、外れスキル持ちの左列のほうに並ばされる来栖。だが、それらは組み合わせることによって最強のスキルとなるものであり、来栖は何もない状態から見る見る成り上がっていくことになる。
目立ちたくない召喚勇者の、スローライフな(こっそり)恩返し
gari@七柚カリン
ファンタジー
突然、異世界の村に転移したカズキは、村長父娘に保護された。
知らない間に脳内に寄生していた自称大魔法使いから、自分が召喚勇者であることを知るが、庶民の彼は勇者として生きるつもりはない。
正体がバレないようギルドには登録せず一般人としてひっそり生活を始めたら、固有スキル『蚊奪取』で得た規格外の能力と(この世界の)常識に疎い行動で逆に目立ったり、村長の娘と徐々に親しくなったり。
過疎化に悩む村の窮状を知り、恩返しのために温泉を開発すると見事大当たり! でも、その弊害で恩人父娘が窮地に陥ってしまう。
一方、とある国では、召喚した勇者(カズキ)の捜索が密かに行われていた。
父娘と村を守るため、武闘大会に出場しよう!
地域限定土産の開発や冒険者ギルドの誘致等々、召喚勇者の村おこしは、従魔や息子(?)や役人や騎士や冒険者も加わり順調に進んでいたが……
ついに、居場所が特定されて大ピンチ!!
どうする? どうなる? 召喚勇者。
※ 基本は主人公視点。時折、第三者視点が入ります。
【完結】婚活に疲れた救急医まだ見ぬ未来の嫁ちゃんを求めて異世界へ行く
川原源明
ファンタジー
伊東誠明(いとうまさあき)35歳
都内の大学病院で救命救急センターで医師として働いていた。仕事は順風満帆だが、プライベートを満たすために始めた婚活も運命の女性を見つけることが出来ないまま5年の月日が流れた。
そんな時、久しぶりに命の恩人であり、医師としての師匠でもある秋津先生を見かけ「良い人を紹介してください」と伝えたが、良い答えは貰えなかった。
自分が居る救命救急センターの看護主任をしている萩原さんに相談してみてはと言われ、職場に戻った誠明はすぐに萩原さんに相談すると、仕事後によく当たるという占いに行くことになった。
終業後、萩原さんと共に占いの館を目指していると、萩原さんから不思議な事を聞いた。「何か深い悩みを抱えてない限りたどり着けないとい」という、不安な気持ちになりつつも、占いの館にたどり着いた。
占い師の老婆から、運命の相手は日本に居ないと告げられ、国際結婚!?とワクワクするような答えが返ってきた。色々旅支度をしたうえで、3日後再度占いの館に来るように指示された。
誠明は、どんな辺境の地に行っても困らないように、キャンプ道具などの道具から、食材、手術道具、薬等買える物をすべてそろえてた。
3日後占いの館を訪れると。占い師の老婆から思わぬことを言われた。国際結婚ではなく、異世界結婚だと判明し、行かなければ生涯独身が約束されると聞いて、迷わず行くという選択肢を取った。
異世界転移から始まる運命の嫁ちゃん探し、誠明は無事理想の嫁ちゃんを迎えることが出来るのか!?
異世界で、医師として活動しながら婚活する物語!
全90話+幕間予定 90話まで作成済み。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる