未来星人ぷぷるん VS 強襲! スク水星人 , 激神!! ブルマー星人 , 烈戦!!!女児服星人 , 未来星人絶滅計画!!!!

あめの みかな

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第3話「ぷぷるん、レイタの家に居候するのだ!」前編

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 レイタの胸で気を失ったぷぷるんだったが、数分後には、

「ぷはーっなのだ!」

 と、まるで息を吹き返したかのように目を覚ました。

 そして、再び辺りを見回すと、

「どうするのだ~? ここ、爆発しちゃって、おっきなスプーンで削り取ったみたいになってるのだ~。ぷぷるん、どうやって責任取ればいいのか、わかんないのだ~!」

 と、ようやく自分がしでかしたことの大きさに気づいたようだった。

「謝って済むレベルじゃねぇぞ? これ」

 レイタは思わず頭を抱えた。それはマヒルもだった。

「こんなに近くにいたのに、わたしたちだけ無傷って……逆に怖いよ……」

 彼女はそう言って青ざめていた。

 しばらく三人で呆然としていたが、警察や消防のサイレンが遠くから聞こえてきた頃には、ぷぷるんがレイタの制服の袖を引っ張っていた。

「ねぇねぇ、レイタ。ぷぷるんはこれからどこに住めばいいのだ? ナンゴヤージョが壊れちゃったから、未来星にはもう帰れないのだ~」

 ナンゴヤージョ?
 魔法少女のような服の上に装着していた強化外骨格のようなもののことだろうか。レイタは思った。
 確かにその損傷はかなり激しいものだったらしく、レイタに向かって歩いてくるうちにドンガラガッシャーンとコントみたいな音を立ててバラバラに壊れてしまっていた。

ーーぷぷるんは宇宙人なのだー! そして、君が……在経レイタ(ありふ れいた)、なのだ?

ーーお、おう。まぁ、そうだけど……

ーーぷぷるんはポワワ~ンと笑いながら、レイタに抱きついてきた。

ーーよかった……間に合ったのだ……これで、未来星は滅びずにすむのだ……

ーー元気そうに見えたがだいぶ弱っていたのか、それとも安心したからなのか、彼女はレイタの胸に顔を埋めたまま気を失ってしまった。

 このくだりのときに、その裏ではナンゴヤージョとかいうやつがドンガラガッシャン、ドンガラガッシャンと音を立てて崩れていたわけである。

 彼女が本当に宇宙から来たのなら、そのナンゴヤージョは単独で大気圏に突入可能な宇宙服であると同時に戦闘用強化外骨格ということになるのだろう。
 魔法少女のような彼女の服もまた、そこまでの能力はないだろうが、ただの布などではないのだろう。
 この星よりも相当進んだ科学力を持つ文明が、彼女の故郷である「未来星」にはあるのだ。

 てか、未来星とか未来星人って何?
 未来人な上に宇宙人ってこと?
 ナンゴヤージョがいくら宇宙用の優れた強化外骨格だったとしても、この子思いっきり顔とか体とか剥き出しだったよね?
 宇宙空間でどうやって呼吸してたの? 大気圏突入のときに顔とか燃えなかったの?
 レイタの疑問は尽きなかった。

「……お前、自分が何したか本当にわかってんのか?」

「うん! ぷぷるん、ドジっ子なのだ! エッヘンなのだ!」

「胸を張るな!」

「どうしてなのだ? ぷぷるんのおっぱいが小さいからなのだ? そっちの子みたいに大きかったら胸を張ってもいいのだ?」

 ぷぷるんの言葉に、マヒルは顔を真っ赤にして学校指定のカバンで制服の胸元を隠した。

「そ、そういう意味じゃねぇ!」

「そっちの子は、なんて名前なのだ? ぷぷるんは、未来星人ぷぷるんなのだ」

「え、わたし? わたしはマヒル……新改マヒル(しんかい まひる)だけど……」

「マヒル! かわいい名前なのだ! おっぱいもおっきいし、ぷぷるんはマヒルのことも気に入ったのだ!」

 ぷぷるんは、三つ編みや眼鏡を見たのは初めてだったらしく、「そのかわいく編んだ髪、かわいいのだ」とか、「その赤いゴーグルみたいなの、すごくオシャレなのだ」とか、「何を食べたらそんなにおっぱいが大きくなるのだ?」とか、マヒルの外見をいたくお気に召したようだった。

 マヒルはいつもレイタと一緒にいるが、絶賛思春期中であり中二病発動中でもあった彼が彼女の外見を褒めたことは数えるほどしか……いや、一度もなかった。思っていても口には出せない。それが高校生男子や中学生男子というものなのだ。
 だからだろうか、マヒルは褒められなれておらず、顔を真っ赤にしながら三つ編みや眼鏡について説明していた。さすがにレイタの前では「何を食べたらそんなにおっぱいが大きくなるのだ?」という質問には答えられないようだった。レイタもそれはずっと聞きたかったのだが。

 この「のだ、なのだ」うるさい未来星人とかいう美少女がクレーターを作った張本人なわけだが、このまま放っておくわけにはいかないだろう。
 放っておけば、この未来星人は警察や消防に発見され、唯一の生存者として事情聴取を受けることになるだろう。
 彼女のことだから、

『これは全部ぷぷるんがやったのだ。ぷぷるんは未来星人なのだ』

 と、自らの罪とその正体が宇宙人であることをうっかり自白してしまうに違いなかった。
 そうなれば、どういうことが起きるか……

 アメリカには、エリア51と呼ばれる場所がある。
 UFOや宇宙人の目撃情報が多く、宇宙人の極秘研究が行われているのではないかという噂もある謎の多い地域だ。空軍の極秘軍事区域であり、当然基地もある。
 80年ほど前、ロズウェルという土地でUFO墜落事件が発生した際には、回収されたUFOがその基地に運び込まれ、宇宙人の死体の解剖が行われたという噂まであった。

 あくまで噂であり、信じるか信じないかはあなた次第の都市伝説の類いだが、目の前に実際に宇宙人がいる以上、エリア51は本当にそういう場所なのかもしれないとレイタは思った。
 アメリカにあるのなら、一応同盟国ということになっているこの国にも、同じような施設がある可能性は十分に考えられる。

 ぷぷるんはきっとそういう施設に収監されてしまうだろう。
 彼女は科学者や生物学者たちにとって喉から手が出るほど興味深い存在だろうし、彼女が着ている魔法少女服や壊れてしまったナンゴヤージョという強化外骨格は、この星にとってはあまりにオーバーテクノロジー過ぎる代物だったからだ。
 政府や軍は絶対にその技術を欲しがるだろう。何百年か、下手したら何千年も進んだ文明の科学技術を、この星の科学者たちが解明できるとは到底思えなかったが、何かしらの発見により技術革新が起きる可能性はゼロではない。
 それに、エリア51はたまたま回収できたのが死体だったから死体を解剖しただけであり、宇宙人が生きていればどうなっていただろう。考えただけでレイタはゾッとした。
 ぷぷるんが生きたまま解剖されてしまう可能性があるからだ。

 だからレイタはマヒルに視線を送った。

「……なあ、マヒル」

「うん、わかってる。レイちゃんちにしばらく泊めてあげるしかないよね……」

 流石は中学時代から同級生たちに熟年夫婦と呼ばれているだけのことはあった。そこにはふたりにしかできない阿吽の呼吸のようなものが存在していた。

「よし! じゃあそうするのだ! レイタのうちに居候するのだ!」

「お前が決めるんじゃねえよ!?」


 そんなやりとりを経て――

 ぷぷるんは、その日から在経家の居候になった。

 
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