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第6話「強襲!スク水星人ウル」後編
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夕方、崩壊しかけた家の修繕に追われながら、レイタはため息をついていた。
マヒルはすでに家に帰ってしまっていた。彼女の家は両親が共働きで、育ち盛りの双子の弟と妹がいる。そのため、夕飯の支度はいつも彼女がしていたからだ。
「なあ、ぷぷるん……次からは家の外で戦ってくれよな……」
「わかったのだ~! でもぷぷるん、おなかペコペコなのだ~♡」
「しょうがねえな……寿司でも頼むか?」
「寿司ってなんなのだ?」
レイタはスマホを取り出して操作すると、ぷぷるんに某回転寿司チェーンのお持ち帰りセットを見せた。
「こういうやつ。この国で一番うまい料理。外国人にも人気」
たぶん寿司は宇宙人も好きだろう。
だから、ぷぷるんには美味しい寿司を食べさせてやりたいと思った。
熟成中とろ、厳選上サーモン、熟成真鯛、赤えび、はまち、うなぎ、あわび、うに入り海鮮、いくら、かに身軍艦……
レイタが見せたのは、そのチェーン店で一番高い特上極旨セットだった。
「これは……ゴクリ……うまそうなのだ……」
2人前では激しい争奪戦になることが目に見えていたから、3人前30貫のセットを頼むことにした。5,550円もしたが、まぁこれくらいの贅沢は両親も許してく……
いや、だめだな……レイタは家の惨状を見返して、やはり2人前、それも2ランク下のセットにすることにした。
「お持ち帰りセットってことは、合コンの後でらぶほで食べるのだ? お寿司を食べた後は、セットでぷぷるんもレイタに頂かれちゃうのだ?」
「そのお持ち帰りじゃない……それに出前もしてくれる……」
「レイタ、やさしいのだ~♡ ぎゅ~♡」
「おい、抱きつくな! 汗だくなんだよ!」
「くんかくんか……これが青春と書いてアオハルと読むやつのにおい……♡」
「やめろおおおお!!」
そこに、ふらふらと現れたのは、先程のスク水星人だった。確かウルとかいう名前だった。
ウルは下腹部から胸元にかけて大きく裂けたスク水を着たまま、よろよろと歩いてきた。
レイタが思っていた通り、普段スク水で隠れている箇所は全く日焼けをしておらず、そのコントラストは破れたスク水もあいまってくっそエロかった。
「……ぷぷるん、キミの勝ち。でも、認めたわけじゃない……ボクは……」
実はボクっ娘だったらしいウルは、そのままリビングのソファに座り込むと、真ん中が大きく裂けたスク水の胸のあたりから何かを取り出しボリボリ食べはじめた。
「お、おい……お前、今何食べた?」
「パッドだ。ボクのスク水の内側にはパッド用のポケットがある」
「それくらいわかってる。なんでパッドなんか食ってるのか訊いてるんだよ」
「ボクのパッドは、タコせんべいだからだが? だから食べられる」
「なんで!? 非常食か何かなの!? てか、何勝手にひとんちのソファでくつろいでんの!? お前のせいで、うちはめちゃくちゃなんだが??」
「ぷぷるんに負けた以上、スク水星にはもう帰れない……でもこの星には行くところがない……ここでボクも養ってほしい」
「ダメに決まってるのだ! ウルはバカちんなのだ!!」
「ぷぷるんもタコせんべい食べるか?」
「ぷぷるんからもお願いなのだ! ウルは本当は悪い奴じゃないのだ!!」
「変わり身が早え! なんでだよ! なんでこいつまでうちに住みつく流れになるんだよ!!」
「レイタは、ウルみたいなかわいい子がスク水の中から出すタコせんべいは食べたくないのだ? 一回ウルの乳首をこすってから出てきてるに違いないのだ!」
「こすれたりはしてないはず……でも、出すとき、ちょっと痛い……」
「食べたいに決まってるだろォーーッ!!!」
レイタの絶叫が夕焼けの空に響き渡った。
その声は自宅で料理をしていたマヒルや彼女の弟や妹にも届き、彼女は速攻レイタの母親にメッセージを送ったという。
♪ちがうんだよ 本当はね
ボク きみを困らせたくなかった
銀河の果てから 来た理由(わけ)は
きみの笑顔 ひと目見たくて
たったひとつの ささやかな夢
あの青い布で 包みたかった
戦いなんて ぜんぶ茶番さ
きみを可愛くしたかっただけ
でも気づいた時には ビームの嵐
友情(ともだち)ごっこは 遠く消えて
マニュアル通りの悪役ロール
胸がちくりと鳴ってた
スク水! スク水! それは祈り
きみに似合う奇跡のフォルム
なのにどうして 涙が出るの
すれちがう星のせいかな
もう一度 ちゃんと伝えたら
きみは笑ってくれるかな
お願いだよ、銀河の神様
あの子に、ボクを怒らせないで
クールでツンな きみの声が
ツインテの奥で震えていた
ああもう、ボクってほんと最低
ただ一緒にスク水干したかっただけ
銀河条約もプロトコルも
好きの前にはジャマなだけ
ぷぷるん、きみが見せたその瞳
“ほんとはわかってた”って言ってた
スク水! スク水! これが運命?
いや違う、これは片思い!
届けたいんだ 侵略じゃなく
このムネのピュア・コンプレックス
空に溶けた泡のように
きみの記憶が消える前に
せめてひとこと言わせてよ
ほんとに、着てほしかっただけなんだ
「おい、ウル。いきなり変な歌でミュージカル始めんな。大体なんでそんなにぷぷるんにスク水を着せたいんだよ」
「ぷぷるんがかわいいから……」
「そうか……確かにぷぷるんはかわいいよな。ウルも負けてないけどな」
「レイタに言われても全然嬉しくないんだが? あと、スク水星には洗脳用スク水というものがある。ぷぷるんにそれを着させてボク好みの性奴隷の肉便器になるように洗脳するつもりだった」
「お前、やっぱりやべえ奴じゃねーか」
♪ビームがすべてを照らしたとき
胸に刺さった「ごめんね」の声
スキャンじゃ測れない気持ちが
フリルの奥で揺れていた
「おい、ぷぷるん、お前まで歌うな。歌うなら寿司食い終わってからにしろ」
「レイタは黙って。ボクは今、ぷぷるんの歌に集中したい」
「はいはい……居候のくせに生意気な……」
「返事もしないで。黙ってお寿司食べてて」
「こ、こいつ……」
♪誰より先に笑ってくれて
誰より早く逃げていったね
スク水の意味 ようやく今
ほんとの理由が見えたよ
銀河を飛び越えて 届いた想い
ちょっとだけズレた優しさ
悪役の仮面、脱いだあとに
きみのぬくもり残ってた
追いかけて 流星(ながれぼし)より早く
きみの涙 乾く前に
着せられた記憶じゃなくて
「いっしょに選ぶ」夢をしよう
強くなったよ 少しだけね
だから今は、きみを抱きしめたい
ぜんぶ遅れた春だけど
“いっしょに着よう”って言わせて
戦う意味を忘れかけてた
宇宙(そら)の真ん中で気づいたよ
かわいいだけじゃ救えないけど
かわいいが世界を変えるの
ふたりのちがい、コンマ1光年
でも、わたしの足で届く距離
星と星の間に咲いた
あのスク水の花を迎えにいく
抱きしめて こわれそうな心
そのままで、きれいだったよ
言い訳も理由もいらない
「会いたかった」それだけでいい
ふたりで今日を着こなそう
春はまだ続いているから
銀河のすみっこで見つけた
“いちばん好きな制服”を――
寿司を食べ終わると、レイタは自室に行きベッドで眠ることにした。
スク水星人とかいうおかしな宇宙人が襲いかかってきたり、家が危うく火事になりかけたりしたからか、彼は酷く疲れていた。
いや、そんなことよりも変なミュージカルを見せられたからだろう。
もちろんぷぷるんがレイタにくっついてきて、一緒にベッドで寝ようとした。
ウルもついてこようとしたが、彼女にはおとなしくリビングで寝てもらうことにした。
マヒルはすでに家に帰ってしまっていた。彼女の家は両親が共働きで、育ち盛りの双子の弟と妹がいる。そのため、夕飯の支度はいつも彼女がしていたからだ。
「なあ、ぷぷるん……次からは家の外で戦ってくれよな……」
「わかったのだ~! でもぷぷるん、おなかペコペコなのだ~♡」
「しょうがねえな……寿司でも頼むか?」
「寿司ってなんなのだ?」
レイタはスマホを取り出して操作すると、ぷぷるんに某回転寿司チェーンのお持ち帰りセットを見せた。
「こういうやつ。この国で一番うまい料理。外国人にも人気」
たぶん寿司は宇宙人も好きだろう。
だから、ぷぷるんには美味しい寿司を食べさせてやりたいと思った。
熟成中とろ、厳選上サーモン、熟成真鯛、赤えび、はまち、うなぎ、あわび、うに入り海鮮、いくら、かに身軍艦……
レイタが見せたのは、そのチェーン店で一番高い特上極旨セットだった。
「これは……ゴクリ……うまそうなのだ……」
2人前では激しい争奪戦になることが目に見えていたから、3人前30貫のセットを頼むことにした。5,550円もしたが、まぁこれくらいの贅沢は両親も許してく……
いや、だめだな……レイタは家の惨状を見返して、やはり2人前、それも2ランク下のセットにすることにした。
「お持ち帰りセットってことは、合コンの後でらぶほで食べるのだ? お寿司を食べた後は、セットでぷぷるんもレイタに頂かれちゃうのだ?」
「そのお持ち帰りじゃない……それに出前もしてくれる……」
「レイタ、やさしいのだ~♡ ぎゅ~♡」
「おい、抱きつくな! 汗だくなんだよ!」
「くんかくんか……これが青春と書いてアオハルと読むやつのにおい……♡」
「やめろおおおお!!」
そこに、ふらふらと現れたのは、先程のスク水星人だった。確かウルとかいう名前だった。
ウルは下腹部から胸元にかけて大きく裂けたスク水を着たまま、よろよろと歩いてきた。
レイタが思っていた通り、普段スク水で隠れている箇所は全く日焼けをしておらず、そのコントラストは破れたスク水もあいまってくっそエロかった。
「……ぷぷるん、キミの勝ち。でも、認めたわけじゃない……ボクは……」
実はボクっ娘だったらしいウルは、そのままリビングのソファに座り込むと、真ん中が大きく裂けたスク水の胸のあたりから何かを取り出しボリボリ食べはじめた。
「お、おい……お前、今何食べた?」
「パッドだ。ボクのスク水の内側にはパッド用のポケットがある」
「それくらいわかってる。なんでパッドなんか食ってるのか訊いてるんだよ」
「ボクのパッドは、タコせんべいだからだが? だから食べられる」
「なんで!? 非常食か何かなの!? てか、何勝手にひとんちのソファでくつろいでんの!? お前のせいで、うちはめちゃくちゃなんだが??」
「ぷぷるんに負けた以上、スク水星にはもう帰れない……でもこの星には行くところがない……ここでボクも養ってほしい」
「ダメに決まってるのだ! ウルはバカちんなのだ!!」
「ぷぷるんもタコせんべい食べるか?」
「ぷぷるんからもお願いなのだ! ウルは本当は悪い奴じゃないのだ!!」
「変わり身が早え! なんでだよ! なんでこいつまでうちに住みつく流れになるんだよ!!」
「レイタは、ウルみたいなかわいい子がスク水の中から出すタコせんべいは食べたくないのだ? 一回ウルの乳首をこすってから出てきてるに違いないのだ!」
「こすれたりはしてないはず……でも、出すとき、ちょっと痛い……」
「食べたいに決まってるだろォーーッ!!!」
レイタの絶叫が夕焼けの空に響き渡った。
その声は自宅で料理をしていたマヒルや彼女の弟や妹にも届き、彼女は速攻レイタの母親にメッセージを送ったという。
♪ちがうんだよ 本当はね
ボク きみを困らせたくなかった
銀河の果てから 来た理由(わけ)は
きみの笑顔 ひと目見たくて
たったひとつの ささやかな夢
あの青い布で 包みたかった
戦いなんて ぜんぶ茶番さ
きみを可愛くしたかっただけ
でも気づいた時には ビームの嵐
友情(ともだち)ごっこは 遠く消えて
マニュアル通りの悪役ロール
胸がちくりと鳴ってた
スク水! スク水! それは祈り
きみに似合う奇跡のフォルム
なのにどうして 涙が出るの
すれちがう星のせいかな
もう一度 ちゃんと伝えたら
きみは笑ってくれるかな
お願いだよ、銀河の神様
あの子に、ボクを怒らせないで
クールでツンな きみの声が
ツインテの奥で震えていた
ああもう、ボクってほんと最低
ただ一緒にスク水干したかっただけ
銀河条約もプロトコルも
好きの前にはジャマなだけ
ぷぷるん、きみが見せたその瞳
“ほんとはわかってた”って言ってた
スク水! スク水! これが運命?
いや違う、これは片思い!
届けたいんだ 侵略じゃなく
このムネのピュア・コンプレックス
空に溶けた泡のように
きみの記憶が消える前に
せめてひとこと言わせてよ
ほんとに、着てほしかっただけなんだ
「おい、ウル。いきなり変な歌でミュージカル始めんな。大体なんでそんなにぷぷるんにスク水を着せたいんだよ」
「ぷぷるんがかわいいから……」
「そうか……確かにぷぷるんはかわいいよな。ウルも負けてないけどな」
「レイタに言われても全然嬉しくないんだが? あと、スク水星には洗脳用スク水というものがある。ぷぷるんにそれを着させてボク好みの性奴隷の肉便器になるように洗脳するつもりだった」
「お前、やっぱりやべえ奴じゃねーか」
♪ビームがすべてを照らしたとき
胸に刺さった「ごめんね」の声
スキャンじゃ測れない気持ちが
フリルの奥で揺れていた
「おい、ぷぷるん、お前まで歌うな。歌うなら寿司食い終わってからにしろ」
「レイタは黙って。ボクは今、ぷぷるんの歌に集中したい」
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「こ、こいつ……」
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スク水の意味 ようやく今
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ふたりのちがい、コンマ1光年
でも、わたしの足で届く距離
星と星の間に咲いた
あのスク水の花を迎えにいく
抱きしめて こわれそうな心
そのままで、きれいだったよ
言い訳も理由もいらない
「会いたかった」それだけでいい
ふたりで今日を着こなそう
春はまだ続いているから
銀河のすみっこで見つけた
“いちばん好きな制服”を――
寿司を食べ終わると、レイタは自室に行きベッドで眠ることにした。
スク水星人とかいうおかしな宇宙人が襲いかかってきたり、家が危うく火事になりかけたりしたからか、彼は酷く疲れていた。
いや、そんなことよりも変なミュージカルを見せられたからだろう。
もちろんぷぷるんがレイタにくっついてきて、一緒にベッドで寝ようとした。
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