未来星人ぷぷるん VS 強襲! スク水星人 , 激神!! ブルマー星人 , 烈戦!!!女児服星人 , 未来星人絶滅計画!!!!

あめの みかな

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第31話「マルブ、オナカが減ったのだ!」

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スク水星の参謀長にして、スク水星人三姉妹の元上官、“精神解剖刀《スクリペア》”の使い手でもある、黒いナース服の上に銀色のスク水を重ね着した変態スク水星人、シイナとの戦いの翌朝。

あいもかわらずエイリアンシェアハウスと化している在経レイタの家では、

「うぅ~……マルブはおなかすいたのだ~……」

ソファに寝転び、ゴロンゴロンと転がりながら、ぷぷるん口調で喋っていたのは、ブルマー星人マルブ。
彼女はその日もまた、お尻のお肉がほとんどはみ出したブルマ姿で、グ○ッドマンのヒロインくらいエロ太い生足をバタバタさせていた。

「だからってうち来んなって言ったじゃねーか! 朝からエロいブルマとエロい生足でひとんちをゴロゴロすんな!」

レイタが叫ぶが、もちろんマルブはそんな訴えは聞いていない。

「ルゥ~、なんか食べ物はないのだ~……ポニーテールパワーが足りないのだ……」

「昨日おにぎり食べたじゃん……」

「えっ、昨日のことを言われても困るんだけど……」

いくら口調を真似ていても、やはり偽物である。本物と違い、驚いたときは元の口調に戻ってしまうようだった。

「今はもう、おにぎりはブームじゃないのだ! 時代はパンなのだ!!」

そして、本物・ぷぷるんがパンをくわえて現れた。

「朝といえばパンなのだ! これは文化の常識なのだーッ!」

「いや、それ地球の文化だし。ぷぷるんも、どうせ最初はトースト1枚じゃたらないって、レイタに駄々こねたりしてたんでしょ」

さすがはウルである。その通りだった。
ぷぷるんが居候しはじめた頃は、毎朝そんなやりとりがあった。

マヒルがキッチンからホットケーキを焼いて現れる。

「みんな、おはよう。ほら、できたよ。ハート型のホットケーキ♡」

「「うおおおお~~~っ♡」」

一同、歓声。

こいつら……朝からテンション高すぎる……
レイタにはついていけなかった。
ついていけないのには、彼なりの理由があった。
ルゥやマルブがいるのに、ミズキは今日もいない。
それが彼には気になって仕方がなかった。

「なぁ、ミズキはどうし……」「で、今日は何するのだ?」

レイタの言葉を遮るようにして、ぷぷるんはそう言いソファに寝そべる。

「べつに用事もないし、街でも散策しよっか」

マヒルがスマホをいじりながら提案する。

「お散歩なのだ♡ 楽しみなのだ♡」

「街にはポニーテール女子いるかな……」

マルブがじっと目を光らせる。

「やめとけマルブ。職質されるぞ」

そんな会話をしながら、ぷぷるんと愉快な仲間たち一行は、街に繰り出すことになった。

みんな、まるでミズキのことを忘れてしまったかのようだった。妹であるルゥやウルまでも。


通学中の女子高生たちがぷぷるんたちを見てざわつく。

「え、なにあの子たち……」

「スク水!? しかもブルマ!? やば……でもちょっとかわいい……?」

その様子に、マルブがちょっと誇らしげにポーズをとる。

「地球人にも認められるようになったみたいね♡」

「ブルマ姿でそんなモデルみたいな顔するな!!」

「大変だよ……レイちゃん……」

「ん? どうした? マヒル」

「今日、月曜日だったみたい……普通に学校ある日だった……」

「あー、うん、そうだな……」

レイタもすっかり今日も休日だと思い込んでいた。
どうやらふたりとも、すっかり異星人たちに毒されてしまっていたらしい。


商店街で買い食いしながら、のんびり歩く一行。
そこに、ひときわ古びた喫茶店の前でマルブが足を止める。

「……ここ、前から気になってたんだよね」

「“純喫茶アカシック”……? レトロだね」

ルゥが看板を見上げる。

扉を開けると、チリン……とベルの音。
中には、ひとりの老人が新聞を読んでいた。

「いらっしゃい。メニューは……コーヒーと、ナポリタンと、プリンアラモードしかないが」

どうやらその老人がこの店のマスターだったらしい。

「ナポリタン! それが食べたいのだーっ!!」

勢いよく席に座るマルブ。つられて他のみんなも座る。

「すげえ……この喫茶店、まるで時間が止まってるみたいだ……」

映画やドラマでしか見たことのない、昔ながらの喫茶店。
きっと何十年も前からこの商店街にあり、この店の中では様々な人たちの出会いや別れがあったんだろうなと思った。

「っていうか、プリンアラモード食べてるぷぷるんちゃんがかわいすぎる……」

レイタが感動し、マヒルがそんなことを言ってスマホのカメラで動画を取り始めた。
ぷぷるんはカメラに向かってにっこりと笑った。

「こういう日がずっと続くといいのだ」

一瞬、時間が止まったような気がした。
みんなが、何も言わずにプリンをすくう音だけが響く。

けれど──。

「……やっぱり、ポニーテール以外の女子は消すべきなのだ」

「マルブ、今すぐ外出禁止令な!!」

──どこまでも、ドタバタでにぎやかで、
それでも少しだけ、心があったかくなる。
そんな一日だった。


「なぁ、みんな、ミズキのことは心配じゃないのか?」

帰り際、レイタは皆に尋ねた。

「ん? 誰なのだ? それ」

「おいおい、変な冗談はやめろって」

「ウル、知ってる?」

「ううん、知らない。お姉ちゃんも?」

「うん」

「何言ってんだよ、お前たちの姉ちゃんだろ?」

「レイタこそ何言ってるのだ? ルゥとウルにお姉ちゃんなんかいないのだ」

「嘘だろ……おい、マヒル、マルブ、お前らはちゃんと覚えてるよな?」

「んー? わたしも知らないなぁ。マヒルはー?」

「レイちゃん、もしかして何か企んでる? それとも、中二病がぶりかえしてきちゃった?」

4人とも、完全にミズキのことを忘れていた。

「次の敵の攻撃がもう始まってるってことか……? でも、なんで俺だけ……俺がアリフの力を持ってるからか……?」

そうとしか考えられなかった。
しばらく歩くと、レイタは足を止めマヒルに訊ねる。

「なぁ、マヒル、俺、今、何か話してたか?」

「え? 何も言ってないと思うけど……」

彼の記憶からも、ミズキに関する記憶はすべて消えてしまっていた。

次の敵の攻撃がもう始まっている。
そう考えたことすらも、レイタの頭の中から、ミズキに関する記憶はすべて抜け落ちてしまっていた。

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