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第四章:華燭の姫君
第42話 騎士達の怒り
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「本当か、イルーシャ!」
カディスが喜色満面の態で、わたしの肩を掴んだ。
「う、うん。カディス、痛いよ」
「ああ、悪い」
わたしが小さく抗議すると、カディスは肩から手をどけて、今度はわたしを抱きしめてきた。
「イルーシャ、本当におまえが俺のものになるのだな」
「うん、いろいろ考えたけど、そうするのが一番いいのかなと思って」
「……イルーシャ、君は自分が犠牲になればいいと思ってるのかい?」
「キース?」
わたしは首だけ回して彼を見る。その途端、カディスの腕に力がこもってわたしは眉をしかめた。
「僕は反対だ。君がカディスを好きだというならまだ納得するけれど、そうでないのなら到底認められない」
わたしを見つめてはっきりとキースが反対を口にした。
その思い詰めたような彼の瞳にわたしは息をのむ。
「キース、イルーシャが決めたことに口を挟むな。余計なことを言うんじゃない」
「キース……、わたし、自分のために誰かが酷い目に遭うの嫌なの。だから、ガルディアの国民を守るためにも王であるカディスのものになるのが一番いいんだよ」
「……ガルディアの国民は君にそこまで思われて幸せだよね。けれど、君は不幸だ」
「キース!」
カディスがたまらなくなったように怒鳴ったけれど、キースはそれでも身動きすらせずに、わたしを見つめていた。
「不幸かどうかはわたしが決めるよ。そのことについてあなたにどうこう言われたくない」
……心配してくれているキースに対して自分でも酷いこと言ってると思う。
でも、カディスと結ばれることで必ずわたしが不幸になると決まったわけじゃないし、それに、いつか彼のこと好きになるかもしれないじゃない。
「……分かったよ。とりあえず、今は引いておく」
「イルーシャがこう言ってるんだ。今はと言わず、潔く諦めろ」
「君とは話してないよ、カディス」
キースが冷たく言い放つと、二人の間で火花が散った気がした。
「え、えっと、わたしそろそろ戻ろうかな。二人とも付いてきてくれてありがとね!」
わたしはなんとかカディスの腕から逃れると、慌てて言った。まだ庭園を堪能してないけど、こうなっては仕方ない。
わたし達はキースの移動魔法でわたしの部屋の前まで戻ってきた。
「イルーシャ」
わたしはカディスに声をかけられてそちらを向く。
「今夜おまえを抱きに行く。今のうちに覚悟しておけ」
「え……」
こ、今夜!? そんなにすぐ?
驚いて瞳を見開いていると、カディスはわたしの腕を引いて、唇にキスを落とした。
「ちょっと、カディス!」
キースや近衛の人もいるのに、なにするの!
わたしが真っ赤になって抗議すると、カディスは声を立てて笑った。
「このくらいでつべこべ言うな。後でいくらでも口づけるんだからな」
カ、カディスってば、なに言ってるのー!?
あまりのことにわたしはつい涙目になる。
「……信じらんないっ、そういうこと平気で言わないで!」
わたしは慌ててとんでもない発言をするカディスの前から逃げ出した。
わたしは自分の部屋のドアを後ろ手で閉めると、真っ赤な顔でずるずるとその場に崩れた。
「まあっ、イルーシャ様どうなされたんですか!?」
わたしの尋常でない様子に、部屋で控えていたシェリーが驚いて聞いてくる。
恥ずかしかったけど、わたしは正直に話した。
「カ、カディスが今夜わたしの寝室に来るって……」
「ま、まあまあまあっ、大変ですわ!」
ユーニスから大体の話は聞いているとは思うんだけど、シェリーは顔を赤くしておろおろと狼狽えた。
「わ、わたくし、リイナ様にお伝えしてきますわ!」
そう言うと、シェリーは慌てて部屋を出ていった。
「今夜だなんて……どうしよう……」
わたしは赤い顔でふらふらと長椅子まで歩いていって腰掛けると、肘掛けに突っ伏した。
カディスはわたしをいずれ抱くとは言っていたけれど、こんなにすぐなんて思わなかった。
わたしが軽く混乱していると、近衛騎士さんから、ブラッドとヒューの訪れが告げられた。
わたしはちょっと慌てたけれど、昨日助けてもらったお礼もほとんどしていないことに気づいて、二人を通してもらうことにした。
「二人ともいらっしゃい」
わたしは二人から騎士の礼を受けると長椅子に座ってもらうように促した。
「昨日は助けてくれて本当にありがとう。それと、迷惑かけてごめんなさい」
わたしが頭を下げると、二人は少し慌てたようだった。
「イルーシャ様、頭をお上げください」
「イルーシャ様がお気になさることはなにもないですよ」
「でも、迷惑かけたのは事実でしょ? おまけに妙な呪いまで受けて」
そういえば、この二人にもわたしが汚されたこと知られてるんだよね。
そう意識しだしたら、ものすごく恥ずかしくなってわたしは涙目になりながら真っ赤な顔を両手で覆って俯いた。
「イルーシャ様……」
「わたし……、あんなことになっちゃったのをみんなに知られて、恥ずかしくて申し訳なくて死んじゃいたかった」
「そんな、間違っても死にたいなんて言わないでください。あなたが汚されたことを知った時はもちろん衝撃は受けましたが、それでもあなたを愛する気持ちは変わりません。イルーシャ様、泣かないでください」
ヒューが真剣な声で言ってくるけれど、わたしは顔を覆ったまま首を横に振った。
「こんな生き恥を晒して、ガルディアにはもう戻れないと思ったよ。……でも、戻ってきちゃったけど」
「……イルーシャ様はハーメイにいた方がよかったのですか」
「そんなわけないでしょ。ブラッド意地悪だよ」
わたしがぽろぽろと涙をこぼすと、ヒューが咎めるような口調でブラッドの名を呼んだ。
ブラッドは珍しく少し焦った様子で口を手で覆うと、わたしに頭を下げた。
「すみません。これはあなたをひとときでも手に入れられたハーメイ国王に対する嫉妬です。あなたにこんなことを言うなんて、俺はどうかしてますね。イルーシャ様、どうかそんなにお泣きにならないでください」
そう言われて、わたしはなんとか涙を治めようと、ハンカチを取り出して目元に当てる。
「わたし……、あんなことになっちゃってみんなに合わせる顔がなかったの。軍を動かすような大事になっちゃたし」
「イルーシャ様が気に病まれることはないのですよ。あなたが他国に奪われればガルディアが動くのは当然の事です」
「そう、だね……」
ヒューの言葉にわたしは小さく頷くと、溜息をついた。
わたしがまた今回のようなことに巻き込まれれば、また国同士の戦争になる。それで国民の生活を圧迫したり、脅かしたりするかもしれない。今回は短期間で決着が付いたからまだよかった方なんだ。
「……イルーシャ様?」
「カディスが言ってた。わたしは呪いがなくても傾国の姫君なんだって。……実際、ハーメイは滅ぶ可能性もあったわけだし、あながち間違ってないよね」
「陛下がそんなことを」
二人は一瞬だけ顔を見合わせると、眉を顰めた。
「カディスが言うには、わたしのこの容姿は争いの種になるんだって。このまま誰のものにもならないでいたら、また今回みたいな事が起こるだろうって」
「……陛下がそう言うからには、なにか根拠があるんですか?」
ヒューが考え込むようにして聞いてくる。
「ロアディールはまだわたしを諦めてないみたい。わたしを王妃にしたいって言ってるらしいよ。あと、トゥルティエールがわたしを第三王妃にって言って来てるって。カディスが断ったらしいけれど結構しつこいみたい。他の国からも輿入れの打診があるって」
「そうですか、トゥルティエールが」
二人が難しい顔になって唸るように言った。
トゥルティエールみたいな大国と戦争になったら、たとえガルディアだって今回の被害くらいじゃすまないだろう。
「だから、カディスはわたしに命令したの。俺の子供を産めって。汚されてもまだ間に合うからって」
「……は」
ブラッドの瞳が驚愕に見開かれる。
「イルーシャ様、それは……」
ヒューが遠慮がちに聞いてくるけど、わたしがそれにどう答えたか聞いてるんだろうな。
「わたし、カディスの命令を聞くことにした。だって、わたしのためにガルディア国民が傷つくなんて嫌だもの。たぶんカディスのものになるのが一番いいんだよ。カディスはガルディアの王だもの。きっと周辺諸国の驚異から守ってくれるよ」
まだ自分でも無理してるなーって思うけど、わたしは微笑んで言う。うん、わたし一人の人生で国民の幸せが買えるのなら安いもんだよね。
「──俺は納得できません!」
ブラッドらしくもなく、突然憤ったように立ち上がって叫んだので、わたしは面食らってしまった。
「……ブラッド?」
「イルーシャ様の弱みにつけ込むような陛下のやり方は到底了承出来ません。なぜ、あなたの意思を無視して命令などで押さえつけるのです」
「……俺もおまえの意見に同意するぞ、ブラッド」
底冷えのするような瞳でヒューが言った。……ヒュ、ヒュー、もしかしてキレてる?
「え、えと、二人とも落ち着いて? まさかカディスに抗議しに行こうなんて思わないよね?」
「そのまさかです」
「イルーシャ様、急で申し訳ありませんがこれで失礼します」
二人は略式の礼をすると、わたしの部屋を後にした。
王命ということですんなり納得して貰えるとばかり思ってたんだけど、こんな展開は予想外でわたしは呆然とする。
まさかこんなことになるなんて、どうしよう!?
カディスが喜色満面の態で、わたしの肩を掴んだ。
「う、うん。カディス、痛いよ」
「ああ、悪い」
わたしが小さく抗議すると、カディスは肩から手をどけて、今度はわたしを抱きしめてきた。
「イルーシャ、本当におまえが俺のものになるのだな」
「うん、いろいろ考えたけど、そうするのが一番いいのかなと思って」
「……イルーシャ、君は自分が犠牲になればいいと思ってるのかい?」
「キース?」
わたしは首だけ回して彼を見る。その途端、カディスの腕に力がこもってわたしは眉をしかめた。
「僕は反対だ。君がカディスを好きだというならまだ納得するけれど、そうでないのなら到底認められない」
わたしを見つめてはっきりとキースが反対を口にした。
その思い詰めたような彼の瞳にわたしは息をのむ。
「キース、イルーシャが決めたことに口を挟むな。余計なことを言うんじゃない」
「キース……、わたし、自分のために誰かが酷い目に遭うの嫌なの。だから、ガルディアの国民を守るためにも王であるカディスのものになるのが一番いいんだよ」
「……ガルディアの国民は君にそこまで思われて幸せだよね。けれど、君は不幸だ」
「キース!」
カディスがたまらなくなったように怒鳴ったけれど、キースはそれでも身動きすらせずに、わたしを見つめていた。
「不幸かどうかはわたしが決めるよ。そのことについてあなたにどうこう言われたくない」
……心配してくれているキースに対して自分でも酷いこと言ってると思う。
でも、カディスと結ばれることで必ずわたしが不幸になると決まったわけじゃないし、それに、いつか彼のこと好きになるかもしれないじゃない。
「……分かったよ。とりあえず、今は引いておく」
「イルーシャがこう言ってるんだ。今はと言わず、潔く諦めろ」
「君とは話してないよ、カディス」
キースが冷たく言い放つと、二人の間で火花が散った気がした。
「え、えっと、わたしそろそろ戻ろうかな。二人とも付いてきてくれてありがとね!」
わたしはなんとかカディスの腕から逃れると、慌てて言った。まだ庭園を堪能してないけど、こうなっては仕方ない。
わたし達はキースの移動魔法でわたしの部屋の前まで戻ってきた。
「イルーシャ」
わたしはカディスに声をかけられてそちらを向く。
「今夜おまえを抱きに行く。今のうちに覚悟しておけ」
「え……」
こ、今夜!? そんなにすぐ?
驚いて瞳を見開いていると、カディスはわたしの腕を引いて、唇にキスを落とした。
「ちょっと、カディス!」
キースや近衛の人もいるのに、なにするの!
わたしが真っ赤になって抗議すると、カディスは声を立てて笑った。
「このくらいでつべこべ言うな。後でいくらでも口づけるんだからな」
カ、カディスってば、なに言ってるのー!?
あまりのことにわたしはつい涙目になる。
「……信じらんないっ、そういうこと平気で言わないで!」
わたしは慌ててとんでもない発言をするカディスの前から逃げ出した。
わたしは自分の部屋のドアを後ろ手で閉めると、真っ赤な顔でずるずるとその場に崩れた。
「まあっ、イルーシャ様どうなされたんですか!?」
わたしの尋常でない様子に、部屋で控えていたシェリーが驚いて聞いてくる。
恥ずかしかったけど、わたしは正直に話した。
「カ、カディスが今夜わたしの寝室に来るって……」
「ま、まあまあまあっ、大変ですわ!」
ユーニスから大体の話は聞いているとは思うんだけど、シェリーは顔を赤くしておろおろと狼狽えた。
「わ、わたくし、リイナ様にお伝えしてきますわ!」
そう言うと、シェリーは慌てて部屋を出ていった。
「今夜だなんて……どうしよう……」
わたしは赤い顔でふらふらと長椅子まで歩いていって腰掛けると、肘掛けに突っ伏した。
カディスはわたしをいずれ抱くとは言っていたけれど、こんなにすぐなんて思わなかった。
わたしが軽く混乱していると、近衛騎士さんから、ブラッドとヒューの訪れが告げられた。
わたしはちょっと慌てたけれど、昨日助けてもらったお礼もほとんどしていないことに気づいて、二人を通してもらうことにした。
「二人ともいらっしゃい」
わたしは二人から騎士の礼を受けると長椅子に座ってもらうように促した。
「昨日は助けてくれて本当にありがとう。それと、迷惑かけてごめんなさい」
わたしが頭を下げると、二人は少し慌てたようだった。
「イルーシャ様、頭をお上げください」
「イルーシャ様がお気になさることはなにもないですよ」
「でも、迷惑かけたのは事実でしょ? おまけに妙な呪いまで受けて」
そういえば、この二人にもわたしが汚されたこと知られてるんだよね。
そう意識しだしたら、ものすごく恥ずかしくなってわたしは涙目になりながら真っ赤な顔を両手で覆って俯いた。
「イルーシャ様……」
「わたし……、あんなことになっちゃったのをみんなに知られて、恥ずかしくて申し訳なくて死んじゃいたかった」
「そんな、間違っても死にたいなんて言わないでください。あなたが汚されたことを知った時はもちろん衝撃は受けましたが、それでもあなたを愛する気持ちは変わりません。イルーシャ様、泣かないでください」
ヒューが真剣な声で言ってくるけれど、わたしは顔を覆ったまま首を横に振った。
「こんな生き恥を晒して、ガルディアにはもう戻れないと思ったよ。……でも、戻ってきちゃったけど」
「……イルーシャ様はハーメイにいた方がよかったのですか」
「そんなわけないでしょ。ブラッド意地悪だよ」
わたしがぽろぽろと涙をこぼすと、ヒューが咎めるような口調でブラッドの名を呼んだ。
ブラッドは珍しく少し焦った様子で口を手で覆うと、わたしに頭を下げた。
「すみません。これはあなたをひとときでも手に入れられたハーメイ国王に対する嫉妬です。あなたにこんなことを言うなんて、俺はどうかしてますね。イルーシャ様、どうかそんなにお泣きにならないでください」
そう言われて、わたしはなんとか涙を治めようと、ハンカチを取り出して目元に当てる。
「わたし……、あんなことになっちゃってみんなに合わせる顔がなかったの。軍を動かすような大事になっちゃたし」
「イルーシャ様が気に病まれることはないのですよ。あなたが他国に奪われればガルディアが動くのは当然の事です」
「そう、だね……」
ヒューの言葉にわたしは小さく頷くと、溜息をついた。
わたしがまた今回のようなことに巻き込まれれば、また国同士の戦争になる。それで国民の生活を圧迫したり、脅かしたりするかもしれない。今回は短期間で決着が付いたからまだよかった方なんだ。
「……イルーシャ様?」
「カディスが言ってた。わたしは呪いがなくても傾国の姫君なんだって。……実際、ハーメイは滅ぶ可能性もあったわけだし、あながち間違ってないよね」
「陛下がそんなことを」
二人は一瞬だけ顔を見合わせると、眉を顰めた。
「カディスが言うには、わたしのこの容姿は争いの種になるんだって。このまま誰のものにもならないでいたら、また今回みたいな事が起こるだろうって」
「……陛下がそう言うからには、なにか根拠があるんですか?」
ヒューが考え込むようにして聞いてくる。
「ロアディールはまだわたしを諦めてないみたい。わたしを王妃にしたいって言ってるらしいよ。あと、トゥルティエールがわたしを第三王妃にって言って来てるって。カディスが断ったらしいけれど結構しつこいみたい。他の国からも輿入れの打診があるって」
「そうですか、トゥルティエールが」
二人が難しい顔になって唸るように言った。
トゥルティエールみたいな大国と戦争になったら、たとえガルディアだって今回の被害くらいじゃすまないだろう。
「だから、カディスはわたしに命令したの。俺の子供を産めって。汚されてもまだ間に合うからって」
「……は」
ブラッドの瞳が驚愕に見開かれる。
「イルーシャ様、それは……」
ヒューが遠慮がちに聞いてくるけど、わたしがそれにどう答えたか聞いてるんだろうな。
「わたし、カディスの命令を聞くことにした。だって、わたしのためにガルディア国民が傷つくなんて嫌だもの。たぶんカディスのものになるのが一番いいんだよ。カディスはガルディアの王だもの。きっと周辺諸国の驚異から守ってくれるよ」
まだ自分でも無理してるなーって思うけど、わたしは微笑んで言う。うん、わたし一人の人生で国民の幸せが買えるのなら安いもんだよね。
「──俺は納得できません!」
ブラッドらしくもなく、突然憤ったように立ち上がって叫んだので、わたしは面食らってしまった。
「……ブラッド?」
「イルーシャ様の弱みにつけ込むような陛下のやり方は到底了承出来ません。なぜ、あなたの意思を無視して命令などで押さえつけるのです」
「……俺もおまえの意見に同意するぞ、ブラッド」
底冷えのするような瞳でヒューが言った。……ヒュ、ヒュー、もしかしてキレてる?
「え、えと、二人とも落ち着いて? まさかカディスに抗議しに行こうなんて思わないよね?」
「そのまさかです」
「イルーシャ様、急で申し訳ありませんがこれで失礼します」
二人は略式の礼をすると、わたしの部屋を後にした。
王命ということですんなり納得して貰えるとばかり思ってたんだけど、こんな展開は予想外でわたしは呆然とする。
まさかこんなことになるなんて、どうしよう!?
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