ゴージャス系公爵令嬢は地道に生きる

舘野寧依

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26.愚かな令嬢のヒストリエ3~ユリア~

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「なんでわたしが、こんなことしなきゃなんないのよ」

 仕方なく下級侍女になったけど、その仕事は、侍従や侍女の世話をする平民の使用人達との繋ぎ役、ようするにパシリだった。
 わたしはヒロインなのに……なんという屈辱!
 こんなことしてて攻略対象に会えるのかな? とちょっと不安になったけど、わたしはこの世界のヒロイン! 絶対に彼らをものにしてみせるわ!


「だから、リズを出せと言っているのだ! わたしの命令が聞けないのか!」

 用件の書かれたメモを持って厨房に行くと、超偉そうな怒鳴り声が聞こえたわ。
 怒鳴っていたのは、オーティス様には及ばないけど、金髪碧眼のイケメン。着ている物は高そうだし、もしかして攻略対象者のジェシー様!?

「ですから、あの娘は心身ともに衰弱して臥せっているのです。医者からもしばらく療養するように言われております」
「生意気な! 第三王子であるわたしが直々に目をかけてやったものを!」

 あ、やっぱりジェシー様だ! わたしは喜び勇んで彼に駆け寄った。

「ジェシー様! どうされましたか?」

 ジェシー様を近くで見ると、俺様な性格が顔に出てて、やっぱり好みじゃな~い。でも、王子様という権力は魅力的だから、落としておいても損じゃないよね。

「どうもこうも……」

 ジェシー様は、振り返ってから黙り込むとわたしをマジマジと見つめたわ。おっ、これはユリアちゃんに一目惚れか!?

「胸が足りないな……。だがまあ、これで手を打つか」

 ちょっ、胸が足りないって、どういうことよ! 確かに巨乳のクローディアと比べたら胸は小さいけど、ちゃんとあるわよ! この馬鹿王子、失礼にも程があるわ!

「娘、名前は?」
「……シルフィーニ男爵家の娘、ユリアです」

 怒りを抑え込みながら、わたしはこれでもかと愛らしい笑顔で微笑む。

「そうか、平民よりも一応貴族の令嬢の方がわたしにはふさわしいな。……ユリア、来い」

 自分で納得してるみたいに頷いた後に、ジェシー様はわたしの腕をぐいぐいと引っ張った。い、痛い痛い! なにすんのよ、腕が取れちゃうでしょ!

 ジェシー様に連れて行かれた先は彼の部屋だった。さすがに王子様だけあって、部屋が広い! 豪華!
 んで、屋根付きのだだっ広いベッドに連れて行かれたんだけど……。

「なにをしている。さっさと脱げ」

 ……はあ?
 もう、ぽかーんですよ。なにこの馬鹿、いきなり連れてきて、初めての相手に脱げってなんなの!?

「聞こえなかったのか? わたしが抱いてやるのだから、脱げと言ったんだ」
「……分かりました」

 えらそーに、なんなんだよ、このゲス!! おまえは男性向けエロゲのキャラかっての!
 攻略のために仕方なく服を脱いだけど、わたしの体を見た馬鹿王子は嫌みなくらい大袈裟な溜息をついたわ。こいつ、失礼すぎる! もげてしまえ!!

 ──初えっちは最低だった。
 濡れてもいないのに、馬鹿王子はいきなり突っ込んできて、マジでありえない! 乙女の夢を返して!
 ……でもまあ、「まあまあ良かったから、また抱いてやる」って言われたから、これから徐々に落としていけばいいかな。
 ジェシー様とえっちするまで我慢してたけど、これからは遠慮することなくいい感じになってきた平民の男の子とヤりまくってやるぞ♡うふふっ。


 それからのわたしは、馬鹿王子と何回もヤりながら、平民の男の子や下級貴族の子息達とエロエロな日々を過ごしていて大忙しだったわ。
 ジェシー様は相変わらずへたくそで、まったく満たされないんだもの。これくらい当然よね!

「ああユリア、おまえはなんて可愛いんだ。身分が高いだけのあの女とは偉い違いだ」

 あれから、かよわいわたし☆を演出して、クローディアに虐められたと馬鹿王子に訴えたら、やつは簡単に転がってきた。ちょろい。
 狭い侍女部屋じゃなくて、ジェシー様の部屋の近くに住めるようにしてもらえたし、素敵なドレスやアクセサリーもプレゼントしてもらえる。
 最初は最悪だったけど、ジェシー様も悪くないかも。えっちはへたくそだけどね!

 ……え、侍女の仕事はどうしたって? なにそれ、知らな~い☆
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