眩魏(くらぎ)!一楽章

たらしゅー放送局

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番外編

陸の船と桜吹雪

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その日の帰り道、無空は朝助けてもらった桜時雨に出会った。
「…桜だったっけか?どうした、今は別に狙われているわけでもないのだが?」
「…いえ、あなたは狙われています」
「ほう、誰に」
「この桜に…です!」
そう言うと、迷わずに桜は構えた。それに応じて無空も構える。その間合いわずか一メートル。二人の構えに一切の隙は無く、二人は脳内でシュミレーションした。蹴りを入れても駄目、拳を入れても駄目。そんな絶望的な条件下、二人は思考を巡らせた。
そんな中、最初に攻撃したのは果たして
「先手必勝!」
無空だった。真っ直ぐな冲すい、角度、速度、共に悪くない一撃。それを桜が左手で払うと、それとほぼ同時に右の拳が顎に向かって飛んでくる。それを無空は太極拳の化けいでそらす。詠春拳とは、北で生まれた飛び回る中国武術ではなく、南で生まれた中国武術である。創立者を女性とする拳法で、近い間合いでの戦いは勿論、ある程度の距離からでも戦える拳法である。そのほかにも、六てん半棍などの武器もあり、有名な使い手に、イップマン(葉問)がいる。また、JkD(ジークンドー)と言う武術の元の一つである。
「…くっ‥」
戦局は無空が押されている。
「…そろそろ、沈んでくれますか!!?」
そう言って桜は、桜吹雪のような連続的な、かといって無駄のないパンチを、無空の上半身にまんべんなく当たるように繰り出したが、これを無空は劈掛掌の陽鞭手で弾いていく。
「…ヒュー、これが“チェーンパンチ”、か」
「よくおわかりで、流石、『全ての武術を知り尽くした男』の息子ですね」
「…あいつはもう親父じゃない。俺から武術と命以外のほぼ全てを盗んだあいつは!!!!!!」
次の瞬間、ふっと無空の視野に漆黒が溶け込んだ。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★
虚ろになっていく無空の様子を見ながら、桜はニヤリと笑った。
「…とうとう、本気を出してくれるんですね、全ての武術を知り尽くした男の息子の力、見せて貰いましょう!」
そう言うと、さっきまでの笑いは消え、波紋一つ無い池のように桜は落ち着きはじめ、それに伴い構え直した。
「オまえだ、ケは、ユるサなひ!」
「『動の心得』も溜めるとこんなことになるんですね、少し興味が出てきました」
「ウルサい!」
そう言うと、無空は八極拳の歩法の活歩(かっぽ)で距離を詰め、肘うちを試みる、が!
「かと言って怒り過ぎると隙が出来ちゃいますよ?」
と桜は涼しい顔をして、肘を止めて、レバーに狙いを定めた。
「これで終わりです。寸けい(ワン・インチ・パンチ)!」
胴を突き抜けるような衝撃が、無空を襲った。
「ガぁはっ!」
と血を噴くと、無空は地に倒れた。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★
どうも、階段から落ちて頭擦り傷、左肩打撲、左膝擦り傷を負ったたらしゅーです。今でも上から膿が落ちてきたりします。さて、そんな事よりも、ここでは本編で紹介しきれなかった所を紹介したいと思います。今回は化けいです。太極拳にある技で、けいの一つの羅刹けいの防御版です。羅刹けいとは、回転する力により、威力を増したり、勢いを受け流す方法です。以上で説明終了!それでは!
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