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水やり
#4
しおりを挟む後ろだけでイけたらすごいけど、やっぱり前の刺激がないと射精はできない。和巳さんの速い動きについていくのが精一杯だ。
────なんて、実際ついていくことすらできてない。
「はっ、すごい締め付け……っ」
「うっ、あっ……っ」
全部抜けてしまいそうなギリギリで、また彼は最奥まで貫く。もう自分の身体じゃないような気がした。
「あっ、もっと……和巳さん、もっと強くして。お尻、おかしくして……っ!」
彼から与えられる全ての刺激に悦んでる。悦びに打ち震えているんだ。ぐちゃぐちゃにされてもいい。むしろドロドロに溶けて、彼と混ざり合いたい。この滴る汗も、体液も、絡みつく肉も全部。彼のものになりたい。
「まったく、鈴は……明日立てなくなっちゃうよ?」
「」ん、いい、いいから……早く、中にキて……っ!」
「聞かん坊だな。最高だけど」
キスを合図に、中をぐちゃぐちゃに掻き回された。さっきも擦られた、変な部分を集中的に突いてくる。熱くて硬い……質量なんてあってないようなものなのに、身体の中にあるもの全て潰されそうだった。
この威力は人ひとり駄目にするのに充分だと思う。
「ああぁぁっ!!」
激しい動きと、彼に握られた部分がリンクしたとき、自分を投げ出してしまっていた。
「ん、んん……っ」
白い液体が太股を伝う。彼はそれをすくいとった。
「たくさん出たね。鈴のミルク」
「和巳さん、それかなり変態っぽい」
「あはは」
笑う彼が可愛くて、今度は自分で脚を広げた。
「和巳さん、ほら……続きシよ?」
俺はイッちゃったけど、彼はまだだ。むしろ俺がイッてからさらに熱く張り詰めた気がする。中に出すのは困るけど、限界までは俺の中で気持ちよくなってほしかった。
「……ありがと」
肌が弾ける。汗が混じる。吐き出す吐息も、熱くてとけてしまいそうだ。このまま寝たら、二度と目を覚ませない気がする。身体はもう限界だった。
気持ちいいのかも分からない。けど、彼に触られた部分がビクビクしてしまうのは快感の証拠かもしれない。
「鈴、……俺もイクね」
彼のものが抜かれ、俺の腹に熱い何かが降り掛かったときに感じた。
「和巳さん……」
顔を上げると、和巳さんがこちらを見下ろしていた。俺、この人と繋がってたんだ。当たり前なのにいまだ夢に浸ってるようで、ちょっと笑ってしまった。
「気持ちよかった?」
「……うん」
また絡み合う。これに終わりはないのかもしれない。
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