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第1章
20話目
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んっ? 下が騒がしい?
ギルドマスターが頭を抱えているので、一人お茶を飲んでいると、激しい物音と怒声が響いて来た。
ガッシャーン !
ドガッ、ドン!
「ど・・・・!あい・・・どこだ!」
「騒がしいな。アヤノ殿の話は解らんが、解った。時間を取らせてすまなかった。ドラゴンの依頼の報酬が有るから、受付で処理してもらってくれ。今日はありがとう」
ギルドマスターが苦労して納得したのが見て取れました。
苦労人ですね・・・。御愁傷様です。これからも頑張って下さい!
影ながら応援してます。
私も若い子達の後始末をした経験が甦って、思わずギルドマスターに同情して涙が・・・。出ませんけどね!
さて、報酬をもらってから宿に帰ろう、夕食のメニューは何か、楽しみです。
ソファから立ち上りドアを開けようとしたら、開いた。
バーン!
「こんな所にいたのか! クソガキが!!俺達の邪魔をして、ただですむと思うなよ!ドラゴンはどこだ、どこにやった」
物凄い剣幕で詰めよって来た甲冑の男達。
良かった、甲冑を着ててくれて、兜か無いと、どれだけ汚い唾が私の顔にかかった事か!
もしそうなっていたら、万死に値します!!!
乙女の顔につば!許せません!
ギルドマスターは片手で顔を抑え天井を仰ぎ見ています。
目頭に光るものが見えそうなのは、気のせいですか?
何か、可哀想ですね・・・。
もしかしなくても、私は問題児でしょうか?
特に悪い事をした記憶が無いんですけど・・・?
今回悪いのは、私だけでは無いはず!
「何故黙っている。何とか言ったらどうだ!」
「何とか」
とりあえず、何とかと、言ってやります。ご要望です。しっかり叶えてあげますよ。
「ば、ば、馬鹿にするなー! 貴様~。ふざけとるのか!若い娘が、後で後悔しても遅いぞ、泣いて許しを請うても無駄だ!」
「脅しですか?私に?貴方達が?」
私は笑いながら答えます。
「女性に対して暴力でも振るいますか? 私にあれだけやられたのに、勝てると思っているのですか?」
「先程の事を忘れたのでしょうか?」
「派手に飛ばしたのに?」
「打ちどころが悪くて、記憶喪失にでもなったのですか?」
「それとも、お年で物忘れが激しいとか?」
「き、き、貴様ぁ~、もう許さん!」
言いながら、一番前の男が殴りかかって来る。
遅いですね、甲冑のせいでスピードが落ちるのかな?
ヒョイ!と、避けて足をかけると、当然、転けますよね!
ドチャ!
「・・・・・・。」
「クスクス、やはり、弱いですね」
「ちょっと邪魔なので、部屋から出てもらえますか?」
道が通れないと帰れません!
美味しい夕食を食べ損ねたらどうするんです!
恨みますよ。
「うるさい!!」
「 俺達をこけにしやがって!」
「ドラゴンを出せ!」
馬鹿が次々に言いたいことを勝手に言い出す。
「いい加減にしろ!!」
迫力の有る声がした方を見ると、ギルドマスターが物凄い形相で馬鹿どもを睨み、一喝する。
「ここは俺の部屋だ!仕事の邪魔だ!お前達神殿の者はどんな事をしても良いと思っているのか!しかも、ドラゴンを出せだと、何を考えている、ドラゴンには手だしをしないという不文律を、忘れた訳じゃ無いだろうな?もし、ドラゴン達が襲って来たらどうする?1匹ならまだしも、多数で来られたら町だけでなく国すら滅ぼされるぞ!神殿はどう責任をとるんだ!」
ギルドマスターは肩で息をしながら馬鹿共を睨んでます。
大丈夫でしょうか?そんなに興奮したら、血圧が上がりますよ?
頭の血管が心配です。
脳出血、『ヒール』で治りますかね?
「大丈夫だよ。大神官長様がそうおっしゃるんだ、何も心配する事はネーよ!」
「そうだ、そうだ!」
「心配ねーよ」
「あの大神官長様が言うんだからよォ~」
「立派な魔道具もくれたからなぁ、安心してドラゴン狩りが出来るのも、大神官長様のお陰だよ」
「そうだ、そうだ!」
馬鹿だ、馬鹿がいる。しかも、たくさん。
異世界の人は馬鹿ばかりなのか?
ただ、こいつらだけが、馬鹿なのか?
「その話に、何の根拠が有るのでしょう? たまたま、今までが大丈夫だっただけでは? これからも大丈夫だという保証は有るのですか?」
私は疑問を投げかけます。
だって、保証無いんだもん、こいつらが馬鹿だから、騙されているのが解らないだけという可能性の方が高い。
能無しの脳筋軍団・・・。
しらけた目で見てやりましょう!
「フッ、フ、フ。根拠か、もちろん有る! 大神官長様がくれた魔道具だ!」
あの兜の下は、ドヤ顔か?
「魔道具ねぇ~」
「そうだぞ、状態異常をおこす魔道具だ!」
「あの魔道具を使えば絶対に成功する」
「あんなスゲェ物作れるんだ、大神官長様はスゲェ人だ」
やっぱり、馬鹿共だ!
「その魔道具はどうやって使うんだ?今まで無かっただろう?」
あっ、ギルドマスターも参戦するんだね。
「そんな事、教えるわけ無いだろうが!!」
「そうだ、そうだ!」
「そんな事より、ドラゴンを返せ、あれは俺達の獲物だぞ!」
「もういませんけど、魔境に帰りましたよ!」
「な、な、なにー!」
やっぱり、馬鹿共の集まりだ!
魔道具、気になるよね?
ギルドマスターが頭を抱えているので、一人お茶を飲んでいると、激しい物音と怒声が響いて来た。
ガッシャーン !
ドガッ、ドン!
「ど・・・・!あい・・・どこだ!」
「騒がしいな。アヤノ殿の話は解らんが、解った。時間を取らせてすまなかった。ドラゴンの依頼の報酬が有るから、受付で処理してもらってくれ。今日はありがとう」
ギルドマスターが苦労して納得したのが見て取れました。
苦労人ですね・・・。御愁傷様です。これからも頑張って下さい!
影ながら応援してます。
私も若い子達の後始末をした経験が甦って、思わずギルドマスターに同情して涙が・・・。出ませんけどね!
さて、報酬をもらってから宿に帰ろう、夕食のメニューは何か、楽しみです。
ソファから立ち上りドアを開けようとしたら、開いた。
バーン!
「こんな所にいたのか! クソガキが!!俺達の邪魔をして、ただですむと思うなよ!ドラゴンはどこだ、どこにやった」
物凄い剣幕で詰めよって来た甲冑の男達。
良かった、甲冑を着ててくれて、兜か無いと、どれだけ汚い唾が私の顔にかかった事か!
もしそうなっていたら、万死に値します!!!
乙女の顔につば!許せません!
ギルドマスターは片手で顔を抑え天井を仰ぎ見ています。
目頭に光るものが見えそうなのは、気のせいですか?
何か、可哀想ですね・・・。
もしかしなくても、私は問題児でしょうか?
特に悪い事をした記憶が無いんですけど・・・?
今回悪いのは、私だけでは無いはず!
「何故黙っている。何とか言ったらどうだ!」
「何とか」
とりあえず、何とかと、言ってやります。ご要望です。しっかり叶えてあげますよ。
「ば、ば、馬鹿にするなー! 貴様~。ふざけとるのか!若い娘が、後で後悔しても遅いぞ、泣いて許しを請うても無駄だ!」
「脅しですか?私に?貴方達が?」
私は笑いながら答えます。
「女性に対して暴力でも振るいますか? 私にあれだけやられたのに、勝てると思っているのですか?」
「先程の事を忘れたのでしょうか?」
「派手に飛ばしたのに?」
「打ちどころが悪くて、記憶喪失にでもなったのですか?」
「それとも、お年で物忘れが激しいとか?」
「き、き、貴様ぁ~、もう許さん!」
言いながら、一番前の男が殴りかかって来る。
遅いですね、甲冑のせいでスピードが落ちるのかな?
ヒョイ!と、避けて足をかけると、当然、転けますよね!
ドチャ!
「・・・・・・。」
「クスクス、やはり、弱いですね」
「ちょっと邪魔なので、部屋から出てもらえますか?」
道が通れないと帰れません!
美味しい夕食を食べ損ねたらどうするんです!
恨みますよ。
「うるさい!!」
「 俺達をこけにしやがって!」
「ドラゴンを出せ!」
馬鹿が次々に言いたいことを勝手に言い出す。
「いい加減にしろ!!」
迫力の有る声がした方を見ると、ギルドマスターが物凄い形相で馬鹿どもを睨み、一喝する。
「ここは俺の部屋だ!仕事の邪魔だ!お前達神殿の者はどんな事をしても良いと思っているのか!しかも、ドラゴンを出せだと、何を考えている、ドラゴンには手だしをしないという不文律を、忘れた訳じゃ無いだろうな?もし、ドラゴン達が襲って来たらどうする?1匹ならまだしも、多数で来られたら町だけでなく国すら滅ぼされるぞ!神殿はどう責任をとるんだ!」
ギルドマスターは肩で息をしながら馬鹿共を睨んでます。
大丈夫でしょうか?そんなに興奮したら、血圧が上がりますよ?
頭の血管が心配です。
脳出血、『ヒール』で治りますかね?
「大丈夫だよ。大神官長様がそうおっしゃるんだ、何も心配する事はネーよ!」
「そうだ、そうだ!」
「心配ねーよ」
「あの大神官長様が言うんだからよォ~」
「立派な魔道具もくれたからなぁ、安心してドラゴン狩りが出来るのも、大神官長様のお陰だよ」
「そうだ、そうだ!」
馬鹿だ、馬鹿がいる。しかも、たくさん。
異世界の人は馬鹿ばかりなのか?
ただ、こいつらだけが、馬鹿なのか?
「その話に、何の根拠が有るのでしょう? たまたま、今までが大丈夫だっただけでは? これからも大丈夫だという保証は有るのですか?」
私は疑問を投げかけます。
だって、保証無いんだもん、こいつらが馬鹿だから、騙されているのが解らないだけという可能性の方が高い。
能無しの脳筋軍団・・・。
しらけた目で見てやりましょう!
「フッ、フ、フ。根拠か、もちろん有る! 大神官長様がくれた魔道具だ!」
あの兜の下は、ドヤ顔か?
「魔道具ねぇ~」
「そうだぞ、状態異常をおこす魔道具だ!」
「あの魔道具を使えば絶対に成功する」
「あんなスゲェ物作れるんだ、大神官長様はスゲェ人だ」
やっぱり、馬鹿共だ!
「その魔道具はどうやって使うんだ?今まで無かっただろう?」
あっ、ギルドマスターも参戦するんだね。
「そんな事、教えるわけ無いだろうが!!」
「そうだ、そうだ!」
「そんな事より、ドラゴンを返せ、あれは俺達の獲物だぞ!」
「もういませんけど、魔境に帰りましたよ!」
「な、な、なにー!」
やっぱり、馬鹿共の集まりだ!
魔道具、気になるよね?
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