アラヒフおばさんのゆるゆる異世界生活

ゼウママ

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第3章

14話目

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私は今目の前にいる治療師さんに凄いいきおいで体を揺さぶられている。
た、た助けて・・・。

「いい加減にしてもらえないか?これ以上は主の体に負担がかかるので容認出来ん」

ウォルフが止めてくれました。
振られ過ぎて私はふらふら・・・。

「ウォルフ、ありがとう・・・。」

助けてくれて心から感謝ですよ。

「あわ、わ、申し訳ありません。大丈夫ですか?私も興奮してしまって」

目の前の治療師さんの慌てふためく姿に、悪い人ではないんだと感じた。
銀の髪にブルーの瞳のエルフさん。

「いえ、大丈夫です。私こそこの治療院で勝手な事をしようとしていましたので、誠に申し訳ありません。私は冒険者をしております『アヤノ』といいます」

再度謝罪の言葉を伝える、部外者で有る私が勝手に治療をして良い訳が無いのだから・・・。

「気にしないで下さい!申し遅れました、私はこの治療院で院長をしております『ベリンダ』といいます。
冒険者の方だったのですね、しかし、彼女を治療しようとしていましたよね?
心得が有るのですか?」

その疑問、もっともです!
私は思いっきり怪しい人ですよね・・・。
信用してもらえる様に説明は必要なので、しっかりとお話をしますよ。

「はい、私には知識が有りますから解る事が多いのです」

「「「「「「!!!!!!」」」」」」

私の言葉に驚く人達・・・。
長年続いて来た『土着病』だ、治療出来る何て驚くよね。
私が解るのはセラールさんからの知識が有るのに加えて、地球での知識も有るからなんだけどね。

「教えて下さい!アヤノさん、貴女ならこの治療院にいる方達を治せますか?」

覚悟を決めないといけないかな?
あの子にも約束したし、『助ける』と・・・。

「大変ですが、治せますよ!」

私はベリンダさんの目を見て答える。
大変だし、治せるのも本当の事だ・・・。
嘘をついても仕方がない、私は『助けたい』と思ったんだから。
せめて『聖女伝説』だけは勘弁してほしいけど、(そうなるとは限らないが)治療が済んだ後に嫌な予感しかしない。
だけど、もう引き返す事も逃げる事もしない、騒がれたらほとぼりが冷めるまでドラゴンの里に引きこもろう、外の世界を楽しんでいるピュアちゃんには申し訳無いけどそうしよう!

「そうですか・・・。では、お手伝いをさせて下さい。教えられた通りに致します、この治療院にいる方達をお救い下さい!
情けない話ですが、我々だけではこの病は治せないのです、治療法が解らない・・・。
原因も解らず、毎年何人もの人達が命を落とすのです。
ですから、お願いいたします、私達に治療法をご教授して下さいませんか?
たいした報酬は払えませんが、私達に出来る事なら何でも致します。
貴女の知識と技術を学ばせて下さい。
よろしくお願いいたします」

この人は素晴らしい人だ、普通は突然出てきた冒険者が治療法を知っていると言っても、自身のプライドが邪魔をして教えを乞う事はなかなか出来ない。
今までの経験と自負がそれを邪魔する事が多いのだ。
なのに私が治療法知っていると伝えると『教えて欲しい』と頭を下げた。
なかなか出来る事ではない、自分の仕事に誇りを持ち、なおかつ『治したい』という信念が強いのだ。
そんな人が私は好きだ。

「ええ、かなり大変何ですけど手伝って頂けますか?」

「もちろんです!私達は何からしたらよろしいでしょう?」

他の治療師さん達の意志を確認すると、全員が協力して頑張りたい、教えて欲しいという意見でまとまった。
『一致団結して頑張ろう!』と、私達の『土着病』との戦いがはじまった!
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