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1章
21話 辺境伯の館へ。
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ギルドの近くの屋台で串肉と、パンでハムと野菜を挟んだ物をかい、サリュと食べる。
こいつ、来る時も結構食ってたよな、と思いながら。サリュを眺める。
「ハムハムッ・・・ングっ!」
喉に詰まらせやがった。早速マジックバックを使うフリをして、アスガレリア製ステンレスの取っ手付きカップに水を汲んで渡してやる。
このカップは暇な時に〝抽出〟の逆魔法、で新たに作った〝合成〟で作ったなんちゃってステンレスだ、耐食性だけ高めて、硬さなどは模索中だ。取り敢えず錆びるということはない。
ゴクッゴクッ!
「はあ、危なかった、モグモグ。」
・・・懲りないやつだ。
すると目の前に馬車が止まる。
うちの馬車だ、中には撫子が載って居る。
因みに御者はケインと言う若い男だ、普段から馬車の御者をしてくれて居る。
「あ、坊ちゃん!サリュちゃん。載ってくだせえ、中でナデシコ様がお待ちですから!」
ケインがそう言うと馬車の扉が開く、
「クロト、気を付けて乗ってね。」
撫子に手を引かれ。俺とサリュが馬車に乗り込み、席に座ると馬車が進む。中では、マジックバックを撫子に見せたり。インベントリとどう組み合わせるかを話し合ったりした。
サリュにはインベントリという特殊な魔法が使えるという事はバレて居るし本人も口外はしないと約束してくれて居る。
馬車がラルンド邸に着くと一旦門で止まり確認の後はまたしばらく走り出したあと止まった、どうやら着いた様だ。
さすが辺境伯邸だ、庭も広けりゃ館もデカい。門からここまでの間に見た鍛錬場では兵士達が鍛錬をして居た。そうだよな辺境伯邸なんだ、それなりにお抱えの騎士も居るだろう。撫子に聞くと騎士の数は50名ほど居るらしい。
騎士が50名って事はなんだかんだ言って一般兵を集めれば1000名規模の部隊になるって事だな。
となると
其れなりじゃ無かった、めちゃくちゃ多いじゃないか。マジかよ舐めてたよ。
辺境伯凄いな。
人口は20万前後、辺境伯傘下の貴族などが治める土地も合わせれば。人口は50万人程だと言う。
まあ、獣人国のガルス帝国に隣接して居るんだ、このくらいの領土を治めていないとダメか。まあ、獣人が出入りしてるくらいだ、今の所、関係は良さそうだが。
因みに冒険者ギルドは何処の国にも属さない。法の罰はその国で受けるが戦争などに強制参加、とはならない様だ。
傭兵扱いで、参加とかはあるらしいが。
さて、今は館というかちょっとした城というか・・・まあ、その中を歩いて居るところだ。まあ広い、本当に広い。メイドの数も半端じゃない。
いかにも仕事の出来そうな執事が案内をしてくれている。
客間の前に着いた様だが、中から怒鳴り声が聞こえる。ガチャリとドアが開き男が出てくる。
痩身の背の高い男だ、180くらいだろうか。俺達を見た後、彼はサリュに視線を移すと。上から下まで眺め、サリュの耳に目線を移すと、サッと下を向き何も言わずにその場を離れていった。
「旦那さま、お客様をお連れ致しました。」
執事がラルンド卿に頭を下げると、ラルンド卿が返事を返してくる。
「ああ、お前は客をもてなす準備をしてくれ。ああ!良く来た!ナデシコ殿!弟君を連れて来てくれたのだな!
いやぁ、ナデシコ殿も美しいが君も美しいな!いや。男子に美しいは失礼であるな!ハッハッ!」
ラルンド卿はそう言うと、豪快に笑う。背は190センチははあろうか。貴族らしい格好はしているが。服がパツパツだ、肩幅も広く、筋骨隆々といった具合だ。
しかし、此処でもナデシコ殿。
俺はナデシコを見ると、ラルンド卿が俺の顔を見て、俺の言いたい事が解ったのか、こう付け足す。
「イヤ、我輩も、もう45程にもなるが。ナデシコ殿は我輩が小さい頃からこう美しくあったからな。エルフだから当たり前なのであろうが。我輩の父の時代からこうして薬師として世話になっているのだ。まぁ本人はただの治療師だと言って譲らんがな!ハッハッ」
成る程、それで殿付けか。
「さあさあ、其処で楽にしてまぁ座って話そうっ!我輩、ナデシコ殿の弟に会うのが楽しみでな!君がそうなのだろう?後は、そちらの女性は?」
ラルンド卿はサリュをの方を向き紹介を求めてくる。
ちょっと暑苦しい人だ、そして声が大きい。
「えっと、サリュ・ベルトス、です。色々あってナデシコさんとクロトのところでお世話になっているんです。」
「あー、クロト・デュアリスです。姉がいつもお世話になって居ます。」
俺達は軽く頭を下げて自己紹介をする。
「あー、そう硬くなる必要などないのだぞ?まぁ茶でも飲みながら話そうではないか!」
ラルンド卿に促され、俺達はソファに腰を下ろす。
メイドに出された紅茶の様なものを一口。するとナデシコがラルンド卿に問いかける。
「先ほどの方は、カザール子爵ですか?」
「ああ、そうだナデシコ殿も知っておったか、ふむ、そうである、カリュクス・カザール子爵であるな。」
ラルンド卿も、紅茶を口にやる。少し考えた様子で話し始める。
チラリとサリュを一目だけ見る。
「最近、隣のガルス帝国から獣人が此方の冒険ギルドに来るのが多くてな、来るのは良いのだが。どうにもその後、行方不明になる物が多いのである。それで、少しある噂の有るカザール子爵と話して居たのだよ。」
「そうですか。それで噂というのは?」
ラルンド卿は少し考えると・・・
「ナデシコ殿になら言っても良かろう・・・・・獣人の奴隷を囲っているという噂だ。」
こいつ、来る時も結構食ってたよな、と思いながら。サリュを眺める。
「ハムハムッ・・・ングっ!」
喉に詰まらせやがった。早速マジックバックを使うフリをして、アスガレリア製ステンレスの取っ手付きカップに水を汲んで渡してやる。
このカップは暇な時に〝抽出〟の逆魔法、で新たに作った〝合成〟で作ったなんちゃってステンレスだ、耐食性だけ高めて、硬さなどは模索中だ。取り敢えず錆びるということはない。
ゴクッゴクッ!
「はあ、危なかった、モグモグ。」
・・・懲りないやつだ。
すると目の前に馬車が止まる。
うちの馬車だ、中には撫子が載って居る。
因みに御者はケインと言う若い男だ、普段から馬車の御者をしてくれて居る。
「あ、坊ちゃん!サリュちゃん。載ってくだせえ、中でナデシコ様がお待ちですから!」
ケインがそう言うと馬車の扉が開く、
「クロト、気を付けて乗ってね。」
撫子に手を引かれ。俺とサリュが馬車に乗り込み、席に座ると馬車が進む。中では、マジックバックを撫子に見せたり。インベントリとどう組み合わせるかを話し合ったりした。
サリュにはインベントリという特殊な魔法が使えるという事はバレて居るし本人も口外はしないと約束してくれて居る。
馬車がラルンド邸に着くと一旦門で止まり確認の後はまたしばらく走り出したあと止まった、どうやら着いた様だ。
さすが辺境伯邸だ、庭も広けりゃ館もデカい。門からここまでの間に見た鍛錬場では兵士達が鍛錬をして居た。そうだよな辺境伯邸なんだ、それなりにお抱えの騎士も居るだろう。撫子に聞くと騎士の数は50名ほど居るらしい。
騎士が50名って事はなんだかんだ言って一般兵を集めれば1000名規模の部隊になるって事だな。
となると
其れなりじゃ無かった、めちゃくちゃ多いじゃないか。マジかよ舐めてたよ。
辺境伯凄いな。
人口は20万前後、辺境伯傘下の貴族などが治める土地も合わせれば。人口は50万人程だと言う。
まあ、獣人国のガルス帝国に隣接して居るんだ、このくらいの領土を治めていないとダメか。まあ、獣人が出入りしてるくらいだ、今の所、関係は良さそうだが。
因みに冒険者ギルドは何処の国にも属さない。法の罰はその国で受けるが戦争などに強制参加、とはならない様だ。
傭兵扱いで、参加とかはあるらしいが。
さて、今は館というかちょっとした城というか・・・まあ、その中を歩いて居るところだ。まあ広い、本当に広い。メイドの数も半端じゃない。
いかにも仕事の出来そうな執事が案内をしてくれている。
客間の前に着いた様だが、中から怒鳴り声が聞こえる。ガチャリとドアが開き男が出てくる。
痩身の背の高い男だ、180くらいだろうか。俺達を見た後、彼はサリュに視線を移すと。上から下まで眺め、サリュの耳に目線を移すと、サッと下を向き何も言わずにその場を離れていった。
「旦那さま、お客様をお連れ致しました。」
執事がラルンド卿に頭を下げると、ラルンド卿が返事を返してくる。
「ああ、お前は客をもてなす準備をしてくれ。ああ!良く来た!ナデシコ殿!弟君を連れて来てくれたのだな!
いやぁ、ナデシコ殿も美しいが君も美しいな!いや。男子に美しいは失礼であるな!ハッハッ!」
ラルンド卿はそう言うと、豪快に笑う。背は190センチははあろうか。貴族らしい格好はしているが。服がパツパツだ、肩幅も広く、筋骨隆々といった具合だ。
しかし、此処でもナデシコ殿。
俺はナデシコを見ると、ラルンド卿が俺の顔を見て、俺の言いたい事が解ったのか、こう付け足す。
「イヤ、我輩も、もう45程にもなるが。ナデシコ殿は我輩が小さい頃からこう美しくあったからな。エルフだから当たり前なのであろうが。我輩の父の時代からこうして薬師として世話になっているのだ。まぁ本人はただの治療師だと言って譲らんがな!ハッハッ」
成る程、それで殿付けか。
「さあさあ、其処で楽にしてまぁ座って話そうっ!我輩、ナデシコ殿の弟に会うのが楽しみでな!君がそうなのだろう?後は、そちらの女性は?」
ラルンド卿はサリュをの方を向き紹介を求めてくる。
ちょっと暑苦しい人だ、そして声が大きい。
「えっと、サリュ・ベルトス、です。色々あってナデシコさんとクロトのところでお世話になっているんです。」
「あー、クロト・デュアリスです。姉がいつもお世話になって居ます。」
俺達は軽く頭を下げて自己紹介をする。
「あー、そう硬くなる必要などないのだぞ?まぁ茶でも飲みながら話そうではないか!」
ラルンド卿に促され、俺達はソファに腰を下ろす。
メイドに出された紅茶の様なものを一口。するとナデシコがラルンド卿に問いかける。
「先ほどの方は、カザール子爵ですか?」
「ああ、そうだナデシコ殿も知っておったか、ふむ、そうである、カリュクス・カザール子爵であるな。」
ラルンド卿も、紅茶を口にやる。少し考えた様子で話し始める。
チラリとサリュを一目だけ見る。
「最近、隣のガルス帝国から獣人が此方の冒険ギルドに来るのが多くてな、来るのは良いのだが。どうにもその後、行方不明になる物が多いのである。それで、少しある噂の有るカザール子爵と話して居たのだよ。」
「そうですか。それで噂というのは?」
ラルンド卿は少し考えると・・・
「ナデシコ殿になら言っても良かろう・・・・・獣人の奴隷を囲っているという噂だ。」
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