87 / 217
第五部 風雲急編
ホラーかロマンスか
しおりを挟む
「……あー、えっと……こうして場を設けてくれ張ったことには感謝しますけど、その、ウチにはもったいない人なんでお断――」
「あらまあ。こんないい話、お断りするなんてもったいないですわよ、レディ・パンサー。だいたい、そうやって見た目で選り好みしていらっしゃるから、いつまで経ってもお相手が見つからないのです。男を選ぶ上で重要なのは中身よ! ハートよ!」
「いや、ウチはまだ十六やし、そこまで切羽詰まってませんし……」
「そんな甘いことおっしゃる方ほど婚期を逃して、いつの間にか独り身のまま三十路になっているものですよ! 結婚は妥協が大事です! このままでは行き遅れますわ、それでもよろしいんですか!?」
「おおうっ」
まったくもって結婚願望はなかったが、漠然と結婚した方がいいのかなぁと思いつつも、まだまだ若いと過信して婚活サボった挙句、アラフォーまでズルズル独身をやっていた前世があるジゼルには、耳の痛い話だ。
だが、仮にこのガマガエルさん……もといゴールド卿を妥協に妥協を重ねて選んだとしても、あの親馬鹿両親に引き合わせた段階で多分アウトだ。兄夫婦もセットで反対するだけにとどまらず、人知れずバラバラ死体になってた、なんてオチも想像に難くない。
個人的にも絶対お断りだが、彼の身の安全のためにもぜひとも破談に持ち込まねば。
「……せっかくやけど、はっきりお断りさせてもらいます」
「まあ、何故ですの? あなた様にとって、これ以上ない理想のお相手ではありませんか。それを手に入れるチャンスをふいにするなど、愚の骨頂ですわ。考え直してくださいな」
「ふーん、理想ねぇ? 笑えもせん冗談はやめてくれます?」
はっ、と鼻で笑って腰に両手を当てて、自慢のむっちりボディを反らせる。
「ウチはなんも、このお人の見た目がようないからお断りするんとちゃいますよ。立ちっぱなしの令嬢に席も飲み物も勧めんばかりか、自己アピールもせんとソファーでふんぞり返っとるだけの男と結婚なんて、論外も論外。お会いするだけっちゅー義理は果たしましたし、今回の話はなかったっちゅーことで」
一応世間体を気にしてオブラートに包んでお断り申し上げると、アディス夫人は忌々しげに歯噛みしながらも、かろうじて淑女の体面を取り繕いつつ負け惜しみを言う。
「……レディ・パンサー、本当によろしいんですか? わたくしはあなたのためを思って、こちらの方をお勧めしているのです。逃がした魚は大きいといいますから、きっとすぐに後悔しますわよ。あとから泣きついてきても知りませんからね」
「――あとから泣きを見るのはそちらだろう、孔雀夫人」
いきなりくぐもった声が割り込んできたかと思うと、一人の男性がコツコツ足音を響かせ近づいてくる。
(ああもう! 遅いで、パックさん!)
ようやく援軍が来たかと安心したのも束の間。
打ち合わせとは全く異なる衣装の人物が、猫のようにするりとジゼルとアディス夫人の間に割って入り、度肝を抜かれた。
すらりとした長身を白地に金糸の縁取りがされた盛装に包み、上から濃い青のマントを羽織ったその男性は、一見絵本から抜け出てきた王子様そのものであったが……猟奇殺人犯を連想させる不気味な白い仮面を被っていた。
こういう場では目元だけを隠す仮面が一般的だが、彼が身につけているのは顔をすべて覆うタイプの仮面で、嘲笑するように目と口のあたりに開いた細い三日月形の穴以外装飾はない。
シンプルだからこそ、得体の知れなさが際立つ仮面である。
(パックさんの衣装は白黒ツートンの燕尾服で、仮面は自分でカラフルに塗りたくってたヤツを使うって聞いたけど……なんかトラブルがあって急きょ変更したんか? それとも、ホンマにまったく関係ない人?)
“不気味王子”と勝手に仮名をつけつつ、長めに整えられた薄い茶色の髪を見上げながら、ジゼルは眉根を寄せる。
身バレ確率を下げるためにカツラを被るかもと聞いていたから、黒髪でないことだけでパックではないと断定はできない。
……と、一人訝しむジゼルをよそに、アディス夫人は彼を見るなり顔色を変えた。
「あ、あなた様は……!」
「仮面舞踏会では身分も出自も関係ないとよく言うが、あくまで世間のしがらみを忘れて一夜の遊興に耽ることが目的であり、格下が格上を不当に貶め、わがままを押し通していいという免罪符ではない」
「そ、そのようなことは決して……わたくしは老婆心から、年若いご令嬢によりよい人生を歩んでもらうための忠告をしたまでで……」
「忠告ではなく恫喝に聞こえたが?」
仮面王子の切り返しに、夫人は言い訳をしようとしたのか何度か口を開いては閉じを繰り返したが、ややあって無言でうなだれた。
主催者だから参加者の身許を把握しているのだろう、どうやら彼は夫人より身分が上のようだ。ということは、彼は十中八九パックではない。
一応ジゼルも公爵家の人間なので侯爵夫人の彼女より格上のはずなのだが、彼の言う通り仮面舞踏会の不文律を悪用したのか、単に若輩者だからなめられていたのか、はたまたハイマン家よりもっと敬うべき相手なのか。
「まあ、このような場で身分を笠に説教を垂れるのはよろしくないな。失礼した。それより、ゴールド卿とやら。随分手ひどく振られたようだし、彼女のことは諦めて俺に口説く権利をもらってもいいか?」
「ほえあっ!?」
ブサ猫を口説くだとか、本気なのか?
それともやっぱり中身はパックで、夫人たゴールド卿を諦めさせるお芝居のつもりなのか?
どっちにしたって心臓に悪い。
そっと肩に手を回しつつとんでもない爆弾発言を落とした不気味王子に、ジゼルは冷や汗をダラダラ流しながら淑女にあるまじき奇声を発し、アディス夫人も伏せていた顔を上げてオロオロとする。
「そ、それならそうと、初めからおっしゃってくだされば……!」
「縁結びのプロであれば、それくらい察して当然だろう。まだまだ精進が足りないようだな、孔雀夫人」
事前情報なしの無茶振りをかましてくる傲慢さに、物言いたげな表情になる夫人だが、口答えを許さない威圧感を前に文句の一つも言えず、深々と頭を下げて「も、申し訳ありません……」と弱々しく発したのみだった。
「それで、ゴールド卿。どうなのだ? 未練を残したまま物別れになってもいいと?」
「……別に、好きにするがいい。孔雀夫人が会えとうるさいから、仕方なく付き合ったまでのこと。私は十歳以上の女に興味はないのでな」
ここにきて初めて口を開いたゴールド卿は、意外に渋いバリトンボイスで知りたくもなかった事実を暴露した。
「え……」
ジゼルはドン引きして物理的に二、三歩後ずさる。
死の三重奏がガンガンに鳴り響くメタボ末期の金ピカガマガエル男は、筋金入りのロリコンのようだった。
恋愛嗜好に偏見は持っていないつもりだが、一歩間違えたら犯罪である。
ジゼルと身分が釣り合うというくらいだから上級貴族の一員だろうし、保身のためにも滅多なことは起こさないと思うが……何がきっかけで自制心のメーターが吹っ切れるかわからないので、できれば鉄格子付きの医療施設に隔離していてほしいと切に願う。
「……では、交渉成立だな。このたびは俺のわがままを聞き届け、この場に招待してくれたことは大変感謝している、孔雀夫人。あなたの手腕で、ぜひゴールド卿に素敵な出会いを提供してやってくれ」
まさかのカミングアウトに不気味王子も面食らったようだが、すぐに持ち直してアディス夫人とゴールド卿に向かって一礼する。
「さあ、お手をどうぞ。レディ・パンサー」
「は、はあ……」
先ほどから衝撃の連続で手袋越しでも手汗がやばいので、できればエスコートなんぞしてほしくないのだが、侯爵夫人も平身低頭になる相手を邪険に扱うのも気が引ける。
彼についていくとパックと合流できないという点が不安だが、アディス夫人の魔の手から逃れるという目標はクリアしているわけだし、パックはパックで楽しんでいるなら邪魔をするのも悪い。
こっそりスカートの裾で湿り気を拭きとり、差し出された手を遠慮がちに取ると、クスリとくぐもった小さな笑いが漏れ、手の甲に仮面越しに口づけを落とされる。
「先ほどまでの威勢のいい姿も素敵だが、緊張して借りてきた猫みたいになっているのも、可愛くてそそられるな」
「ひっ」
金属製の仮面のひんやりとした感触と、乙女ゲームでしか聞いたことがないようなキザな口説き文句に、背筋にゾゾゾッと悪寒が走り、バクバクと動悸がする。
これが運命の恋を感じた瞬間というヤツなのだろうか。
いや、違う気がする。
恋愛力が底辺を這いつくばっているジゼルには正しく判断できないが、相手のペースにはまったらお終いだと本能が警告しているのは確かに聞こえた。
「あらまあ。こんないい話、お断りするなんてもったいないですわよ、レディ・パンサー。だいたい、そうやって見た目で選り好みしていらっしゃるから、いつまで経ってもお相手が見つからないのです。男を選ぶ上で重要なのは中身よ! ハートよ!」
「いや、ウチはまだ十六やし、そこまで切羽詰まってませんし……」
「そんな甘いことおっしゃる方ほど婚期を逃して、いつの間にか独り身のまま三十路になっているものですよ! 結婚は妥協が大事です! このままでは行き遅れますわ、それでもよろしいんですか!?」
「おおうっ」
まったくもって結婚願望はなかったが、漠然と結婚した方がいいのかなぁと思いつつも、まだまだ若いと過信して婚活サボった挙句、アラフォーまでズルズル独身をやっていた前世があるジゼルには、耳の痛い話だ。
だが、仮にこのガマガエルさん……もといゴールド卿を妥協に妥協を重ねて選んだとしても、あの親馬鹿両親に引き合わせた段階で多分アウトだ。兄夫婦もセットで反対するだけにとどまらず、人知れずバラバラ死体になってた、なんてオチも想像に難くない。
個人的にも絶対お断りだが、彼の身の安全のためにもぜひとも破談に持ち込まねば。
「……せっかくやけど、はっきりお断りさせてもらいます」
「まあ、何故ですの? あなた様にとって、これ以上ない理想のお相手ではありませんか。それを手に入れるチャンスをふいにするなど、愚の骨頂ですわ。考え直してくださいな」
「ふーん、理想ねぇ? 笑えもせん冗談はやめてくれます?」
はっ、と鼻で笑って腰に両手を当てて、自慢のむっちりボディを反らせる。
「ウチはなんも、このお人の見た目がようないからお断りするんとちゃいますよ。立ちっぱなしの令嬢に席も飲み物も勧めんばかりか、自己アピールもせんとソファーでふんぞり返っとるだけの男と結婚なんて、論外も論外。お会いするだけっちゅー義理は果たしましたし、今回の話はなかったっちゅーことで」
一応世間体を気にしてオブラートに包んでお断り申し上げると、アディス夫人は忌々しげに歯噛みしながらも、かろうじて淑女の体面を取り繕いつつ負け惜しみを言う。
「……レディ・パンサー、本当によろしいんですか? わたくしはあなたのためを思って、こちらの方をお勧めしているのです。逃がした魚は大きいといいますから、きっとすぐに後悔しますわよ。あとから泣きついてきても知りませんからね」
「――あとから泣きを見るのはそちらだろう、孔雀夫人」
いきなりくぐもった声が割り込んできたかと思うと、一人の男性がコツコツ足音を響かせ近づいてくる。
(ああもう! 遅いで、パックさん!)
ようやく援軍が来たかと安心したのも束の間。
打ち合わせとは全く異なる衣装の人物が、猫のようにするりとジゼルとアディス夫人の間に割って入り、度肝を抜かれた。
すらりとした長身を白地に金糸の縁取りがされた盛装に包み、上から濃い青のマントを羽織ったその男性は、一見絵本から抜け出てきた王子様そのものであったが……猟奇殺人犯を連想させる不気味な白い仮面を被っていた。
こういう場では目元だけを隠す仮面が一般的だが、彼が身につけているのは顔をすべて覆うタイプの仮面で、嘲笑するように目と口のあたりに開いた細い三日月形の穴以外装飾はない。
シンプルだからこそ、得体の知れなさが際立つ仮面である。
(パックさんの衣装は白黒ツートンの燕尾服で、仮面は自分でカラフルに塗りたくってたヤツを使うって聞いたけど……なんかトラブルがあって急きょ変更したんか? それとも、ホンマにまったく関係ない人?)
“不気味王子”と勝手に仮名をつけつつ、長めに整えられた薄い茶色の髪を見上げながら、ジゼルは眉根を寄せる。
身バレ確率を下げるためにカツラを被るかもと聞いていたから、黒髪でないことだけでパックではないと断定はできない。
……と、一人訝しむジゼルをよそに、アディス夫人は彼を見るなり顔色を変えた。
「あ、あなた様は……!」
「仮面舞踏会では身分も出自も関係ないとよく言うが、あくまで世間のしがらみを忘れて一夜の遊興に耽ることが目的であり、格下が格上を不当に貶め、わがままを押し通していいという免罪符ではない」
「そ、そのようなことは決して……わたくしは老婆心から、年若いご令嬢によりよい人生を歩んでもらうための忠告をしたまでで……」
「忠告ではなく恫喝に聞こえたが?」
仮面王子の切り返しに、夫人は言い訳をしようとしたのか何度か口を開いては閉じを繰り返したが、ややあって無言でうなだれた。
主催者だから参加者の身許を把握しているのだろう、どうやら彼は夫人より身分が上のようだ。ということは、彼は十中八九パックではない。
一応ジゼルも公爵家の人間なので侯爵夫人の彼女より格上のはずなのだが、彼の言う通り仮面舞踏会の不文律を悪用したのか、単に若輩者だからなめられていたのか、はたまたハイマン家よりもっと敬うべき相手なのか。
「まあ、このような場で身分を笠に説教を垂れるのはよろしくないな。失礼した。それより、ゴールド卿とやら。随分手ひどく振られたようだし、彼女のことは諦めて俺に口説く権利をもらってもいいか?」
「ほえあっ!?」
ブサ猫を口説くだとか、本気なのか?
それともやっぱり中身はパックで、夫人たゴールド卿を諦めさせるお芝居のつもりなのか?
どっちにしたって心臓に悪い。
そっと肩に手を回しつつとんでもない爆弾発言を落とした不気味王子に、ジゼルは冷や汗をダラダラ流しながら淑女にあるまじき奇声を発し、アディス夫人も伏せていた顔を上げてオロオロとする。
「そ、それならそうと、初めからおっしゃってくだされば……!」
「縁結びのプロであれば、それくらい察して当然だろう。まだまだ精進が足りないようだな、孔雀夫人」
事前情報なしの無茶振りをかましてくる傲慢さに、物言いたげな表情になる夫人だが、口答えを許さない威圧感を前に文句の一つも言えず、深々と頭を下げて「も、申し訳ありません……」と弱々しく発したのみだった。
「それで、ゴールド卿。どうなのだ? 未練を残したまま物別れになってもいいと?」
「……別に、好きにするがいい。孔雀夫人が会えとうるさいから、仕方なく付き合ったまでのこと。私は十歳以上の女に興味はないのでな」
ここにきて初めて口を開いたゴールド卿は、意外に渋いバリトンボイスで知りたくもなかった事実を暴露した。
「え……」
ジゼルはドン引きして物理的に二、三歩後ずさる。
死の三重奏がガンガンに鳴り響くメタボ末期の金ピカガマガエル男は、筋金入りのロリコンのようだった。
恋愛嗜好に偏見は持っていないつもりだが、一歩間違えたら犯罪である。
ジゼルと身分が釣り合うというくらいだから上級貴族の一員だろうし、保身のためにも滅多なことは起こさないと思うが……何がきっかけで自制心のメーターが吹っ切れるかわからないので、できれば鉄格子付きの医療施設に隔離していてほしいと切に願う。
「……では、交渉成立だな。このたびは俺のわがままを聞き届け、この場に招待してくれたことは大変感謝している、孔雀夫人。あなたの手腕で、ぜひゴールド卿に素敵な出会いを提供してやってくれ」
まさかのカミングアウトに不気味王子も面食らったようだが、すぐに持ち直してアディス夫人とゴールド卿に向かって一礼する。
「さあ、お手をどうぞ。レディ・パンサー」
「は、はあ……」
先ほどから衝撃の連続で手袋越しでも手汗がやばいので、できればエスコートなんぞしてほしくないのだが、侯爵夫人も平身低頭になる相手を邪険に扱うのも気が引ける。
彼についていくとパックと合流できないという点が不安だが、アディス夫人の魔の手から逃れるという目標はクリアしているわけだし、パックはパックで楽しんでいるなら邪魔をするのも悪い。
こっそりスカートの裾で湿り気を拭きとり、差し出された手を遠慮がちに取ると、クスリとくぐもった小さな笑いが漏れ、手の甲に仮面越しに口づけを落とされる。
「先ほどまでの威勢のいい姿も素敵だが、緊張して借りてきた猫みたいになっているのも、可愛くてそそられるな」
「ひっ」
金属製の仮面のひんやりとした感触と、乙女ゲームでしか聞いたことがないようなキザな口説き文句に、背筋にゾゾゾッと悪寒が走り、バクバクと動悸がする。
これが運命の恋を感じた瞬間というヤツなのだろうか。
いや、違う気がする。
恋愛力が底辺を這いつくばっているジゼルには正しく判断できないが、相手のペースにはまったらお終いだと本能が警告しているのは確かに聞こえた。
2
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつもりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
私に姉など居ませんが?
山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」
「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」
「ありがとう」
私は婚約者スティーブと結婚破棄した。
書類にサインをし、慰謝料も請求した。
「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。