双凶の妖鬼 蒼 ~再逢~

utsuro

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海神の羞恥 1 ※

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 あおの言うことはもっともで、楓乃子かのこがそうであったように、本来ならば海神わだつみこそが彼を止め、暗躍する者たちを打倒すべく慎重に彼らについて探るべき立場であるはずだった。

 俯いた海神の透き通るような首筋は、瑞々しくほのかに紅い色味を帯び、まるで睡蓮が花開いたかのようだ。
 恥じらうその様子にあおは酷く柔らかな笑みを見せる。

 「嬉しくなっちゃったの?」

 「・・・・・・。」

 「あの男にきみを渡したくなくて、ボクが怒りに我を失ってしまったから。」

 衣の奥で密やかに昂りをみせる海神わだつみの柱に、あおがそっとふれる。
 海神は眉間にわずかにしわを寄せ、ぴくりと身体を震わせた。

 「だから・・・きみはこんな風に」

 次の瞬間。
 慎みを知らない形の良い唇から紡がれていく言葉にこらえきれなくなった海神は、自らの薄い唇を無理やりあおに押し付けていた。

 重なる唇から伝わる熱は、普段とは比べ物にならないほど熱く甘い。
 抑えがきかず、強く海神わだつみの頭を引き寄せたあおのしなやかな腕は、興奮に耐えきれず震えていた。

 あおはすかさず結界を張ると、息苦しいほど深い口づけを貪るように交わしながら、柔らかな白い世界で海神わだつみを組み敷き、衣をはだけさせた。

 首筋・・・鎖骨と唇で柔らかく愛撫し、全てを吸い尽くしてしまいたいという切ない想いを、小さな紅い花に変え、そこに次々と咲かせていく。
 肌をくすぐるようなひっそりとした吐息と、艶やかな白銀の髪がなぞる、羽毛のような軽やかな刺激に、海神わだつみの胸は早鐘を鳴らす。

 あおの手の平は、なめらかな海神の肌を愛おし気に味わいながら、時折いたずらに彼の小さな胸のいただきをついばんでいく。

 ふいに先端を刺激されるたび、海神わだつみは甘く鋭い痺れに、ひくりと身体を跳ねさせた。

 舌先で柔らかく海神わだつみの胸の尖りを転がしながら、あおは長い一本の指を、恥じらう彼の後ろの孔へとそっとすべらせる。

 精神体であることの影響なのだろうか。
 そこは甘く吸い付き、滑らかにあおの指を受け入れていった。

 それでも乱暴にはせず、極めて慎重に海神わだつみをいたわりながら、あおは柔らかな内壁を探る様に時間をかけ、二本に増やした指を極めてゆっくり奥へと挿し込んでいく。

 あおの指の動きはこのうえなく優しいものだが、酷く焦らされてもいるようで・・・海神わだつみはこらえきれず、うめくような吐息をもらした。

 あおはくすりと笑い、愛おし気に海神わだつみの頬に口づける。

 「これじゃ、足りない?」

 「・・・・・・うん。」

 あまりに素直な反応に、あおは一瞬目を見開き、ははっと笑った。
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