異世界探訪!~VRMMOプレイ記~

劉竜

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第2章

2話~迷うのってお約束だったね~

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 「ノーム君、行こう」
五人組の会話を盗み聞き(そうするしかなかったもん)して、ひとまず進む方向を決めたあと、ノームを待たせている場所に戻った。
「師匠、どちらが帰り道なんですか?」
帰り道?わかんないねぇ。なので「とりあえずあっちに進もう」と言うと迷わずついてくる。とりあえずって聞こえてたはずだよね?
 歩き続けておよそ五分。前方からなにやら物音がする。
「な、なんの音なんでしょうか?」
「俺にもわからない。だから見てくるけど…ノーム君大丈夫か?」
ノームは明らかに震えている。外が怖いなら何で村から出てきたんだよ。
「は、はい!」
声がでかいって。まぁ、運良く気付かれてないっぽいからいいか。
「しっ!声がでかい。…気付かれてないっぽいな」
相変わらず前方から音がする。さっきの人たちならいいけど、モンスターどもだったら逃げるしか道はないかな?ノーム君、ビビりまくってるし。ともかく確認してみよう。
 音がする場所を覗こうと近くに行ってみると、「こっちであってるんだよな?」「さっきのエルフと鳥人の話だとそうのはずだ。ただ、距離があるといっていただろう」「そういや、そうだったなぁ」なんて会話が聞こえる。どうやら先程の人達のようだ。これならノームも連れてきて偶然会いましたっていう体を装っていよう。
 無事ノームの元に戻ってからこの先に人がいることを話した。すると、
「人でも何でもいいです、助けてくれるなら誰でもいいです!」
だなんて必死に叫んでいる。ひとまず静かにしてもらい、まっすぐ進むことを伝える。
「静かにしてれば助かりますよね?ね、ね?」
「ああ、助かるって。きっとこの森は抜けられる。だから静かにしててくれ」
静かにしてれば助かるか…か。とてもじゃないが嫌な予感しかしない。ていうか嫌な予感しかしてない。今回収だけはしたくないな。
 先程の人達がいた場所まで進む。すると先程の人達はまだ同じ場所にいた。
「すみません、今森で迷ってしまって。良ければ出口はどちらか教えてくれますか?」
「あ?誰だよ、オマエ?」
「お前は少し黙っておけ。すみませんねぇ、見苦しいところを見せてしまって。森を出たいのですかな?」
「あ、はい」
「そうですか。ひとまず森を抜けるだけならこの場所からまっすぐ進めば出られます。ただ距離があるとのことで。私らもここで休憩してたんですよ」
「そうなんですか。ここからひたすらまっすぐ進めばいいんですね?」
「ええ。抜けた先は魔鉱石が採れる場所なんです。なんなら一緒に行きませんか?」
「はあ?こんな弱っちそうなのと一緒に行くのかよ!?おらぁ御免だね」
「まあまあそういわずに、クライン。旅は道連れっていうだろう?」
「んん、まあ、そうとも言うな。ていうかお前はどうなんだよ、ウェル?」
「僕かい?うーん、正直言うと、三人で抜けてしまいたいよ。だけど彼の連れが震えているからね。人助けと思えばどうってことないよ」
このウェルと言われた人はノームの状態を一目で見抜いたようだ。いや、こんなに歯をガチガチ言わせてたら一目でわかるか。口が開いたり閉じたりしてるくらいだからな。
「クライン、私もウェルと同意見だ。お前も人助けだと思って協力しろ」
「ったく、しゃあねえなぁ。ただし、足引っ張るようなら俺は一人で行くぜ」
「そうか。いや、すまない。長々と話に付き合わせてしまって。それで、君達の名前は?」
「あ、俺は耀一です。こっちのエルフはノーム」
「私はダント。この赤髪の大剣使いがクライン。こっちの青髪はウェルだ。よろしくな。あと、さんとかつけるなよ、全員」
あんまりダントさんとか呼ばれないのか。まぁ、本人から要望があったからな。つけないで呼ぶことにしよう。ちなみにダントがドワーフ。クライン、ウェルが人だ。
「おめえ、杖と剣使ってんのか?物理か魔法どっちかにしとけよ?」
言われたなぁ。専門職につくときも言われたよ。
「あははは、確かに中途半端に見えますよね……ただ、俺は剣も魔法を使えば新しい活用法があるんじゃないかと思いまして。それで剣と魔法の両方を使ってます」
「新しい活用法か…確かにあるかもな。ま、精々頑張るこったな」
「はい、頑張りますよ」
「で、ノームとかいったか。お前はエルフなんだってな?」
「ひぇ、あ、はいぃぃ!」
「クライン、彼が怖がってるじゃないか。もっと優しく接してあげなよ」
「………優しくって言われてもなぁ」
…そんなことで良くパーティー組めたな…
「長話もなんだ。そろそろ出発しようか」
「お、やっと進むのか!早く行こうぜ!」

 ダント、クライン、ウェルの三人と俺、ノームの五人はダント達が教えられたという(まぁ、そのとき遠くから見てたけど…)方向へすすんでいく。途中ゴブリンみたいなやつが喧嘩を売ってきたが、クラインにより瞬殺。恐ろしい…そして今どこにいるのかというと、森を抜けた場所。あのあと二十分くらい進んで着いた。着いた途端「着いたぁぁぁ!」と大声が聞こえたが。うんざりしてたんだな。それに混じって「出れたぁ」と涙声が聞こえた。こっちは相当辛かった模様。何はともあれ出られたからよしとしよう。
「森を抜けたが、耀一達はどうするんだ?」
「街に向かおうと思います。ただかかる時間にもよりますけどね」
「そうか。ちょっと待ってろ」
ダントはそう言い背中に背負っていたリュックサックらしきものをあさっている。出てきたのは方位磁石らしきものと地図(地図といっても略図のようなものだが。)。地図には街と先程の森。そして右側に大きな渓谷がかかれていた。地図だけを見ると地図の左側を埋めるために森を抜けようとしたみたいだ。
「ううむ、時間はどのくらいだ?」
はじめこの言葉の意味が分からなかったが、そのあと「どのくらいの時間なら街に帰るんだ?」と言われたので「長くても一時間くらいです」と答えると
「一時間か。迷わなければギリギリといったところか。どうする?私たちはここで一泊して採掘するつもりだが」
「そうですか。それならご一緒させてもらいます。ノーム君はそれでいいかい?」
ある程度落ち着きを取り戻しているようなのでノームにも聞いてみた。しかし言い終わってから聞かなければ良かったと思ってしまったが。
「あ、大丈夫です、師匠」
ああ、やっちまった。うわ、クラインからものすごい殺気のようなオーラが。ウェルとダントは…普通だった。良かった。いや、良くなかったな。
「そういうことか。なんでオマエみたいな貧弱そうなやつにエルフがくっついてんのかと思ったら…そうか、そうか。おい、来い」
ああ、フラグ回収したかなぁ?
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