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第3章 修学旅行で何も起こらないなんて誰が決めた? 前半:〇〇が黙っているわけがない
第11話 出産前の最終決戦 Side政信&ちとせ Part4
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「ていうか、そんな話していて大丈夫なの?決戦までそんなに時間がないんじゃないの?」
彩希さんのその声に、現実に引き戻される俺たち。
たしかに、決して時間があるわけではない。
特に今回は向こうがやってきたことがことなので、少しでも早く手を打たねばならない。
というわけで話し合いの続きである。
「とは言うけど、今回って何すればいいのかな?」
「事実の再確認、だな。そのうえで向こうを攻めるポイントと、逆に責められそうなポイントを探し出して、攻め方と守り方を決めるだけでいいと思う」
「そんなに綿密にやる必要ある?」
「前回までと同じような感じなら必要は無い。だけど、今回はあの2人が共謀してくる可能性が高い。そうすると何が起こるかわからないからな。それに心配しすぎて損をするということはないしな」
「言われてみればそうだね。……まずは事実の確認かな?」
「そうだな。とはいえ、今回はスイッター上への捏造大量投稿だけだけど。……それ以外になにかあったっけ?」
「何もないだろうな。……で、攻めてきそうなポイントだが」
「何を攻めてこようと無駄だよ。無実なんだから」
「それが事実だと証明できるものがないものだとしたら?」
「そんなのある?」
「俺やちとせが無実な証拠、とかね。……まあこれはやろうと思えばすぐに準備できるけど」
「そうなの?」
「簡単だよ、俺たちのスマホの移動履歴を出せばいいんだよ。そうすればずっとくっついているし、何も疑いようがない。強いて言うのなら学校内が怪しまれるかもしれないけれど、そこは武弥達がいるし、大丈夫だ」
「俺たち?」
「あ、そういうことか。つまり私達が証言すればいいってこと?」
「そういうこと」
「いっつも所構わずイチャイチャして砂糖ばらまいているって言えばいいのかな?」
「そこまで言わなくていい。……武弥は彼氏なんだからちゃんと抑える!」
「いや、事実だし言ってもいいだろ?」
「どこが事実だ!」
「全部」
「そんなにイチャイチャしてないけど?」
「「…………」」
ふたりが急に黙ってしまう。
「タケくん、やっぱり1回このふたりの1日を全部動画にとって見せたほうがいいかな?」
「ガチでやるべきでしょ。このままコレが続くって考えたらもう何人の生徒が倒れるのか想像を超えてくるぞ」
「なんの話をしているのかまったくもって分からないんだが、とにかくそういうことだ」
「了解!砂糖ばらまきマシーン化してるって言えばいいのね?」
「だから違う!」
「彩希ちゃん、あまりおふざけがすぎると怒るよ?」
悪ノリしていく彩希さんに、恐ろしい笑みをたたえて釘を差したのはちとせ。
その後ろに立ち上る黒い巨大な炎を感じ取ったのか。
「ごめんなさい」
「分かってるならいいの。…でも1回忠告したからね?次はないよ?」
どうやらちとせは親友に対してもそれなりに怖いらしいというのが分かった。
彩希さんのその声に、現実に引き戻される俺たち。
たしかに、決して時間があるわけではない。
特に今回は向こうがやってきたことがことなので、少しでも早く手を打たねばならない。
というわけで話し合いの続きである。
「とは言うけど、今回って何すればいいのかな?」
「事実の再確認、だな。そのうえで向こうを攻めるポイントと、逆に責められそうなポイントを探し出して、攻め方と守り方を決めるだけでいいと思う」
「そんなに綿密にやる必要ある?」
「前回までと同じような感じなら必要は無い。だけど、今回はあの2人が共謀してくる可能性が高い。そうすると何が起こるかわからないからな。それに心配しすぎて損をするということはないしな」
「言われてみればそうだね。……まずは事実の確認かな?」
「そうだな。とはいえ、今回はスイッター上への捏造大量投稿だけだけど。……それ以外になにかあったっけ?」
「何もないだろうな。……で、攻めてきそうなポイントだが」
「何を攻めてこようと無駄だよ。無実なんだから」
「それが事実だと証明できるものがないものだとしたら?」
「そんなのある?」
「俺やちとせが無実な証拠、とかね。……まあこれはやろうと思えばすぐに準備できるけど」
「そうなの?」
「簡単だよ、俺たちのスマホの移動履歴を出せばいいんだよ。そうすればずっとくっついているし、何も疑いようがない。強いて言うのなら学校内が怪しまれるかもしれないけれど、そこは武弥達がいるし、大丈夫だ」
「俺たち?」
「あ、そういうことか。つまり私達が証言すればいいってこと?」
「そういうこと」
「いっつも所構わずイチャイチャして砂糖ばらまいているって言えばいいのかな?」
「そこまで言わなくていい。……武弥は彼氏なんだからちゃんと抑える!」
「いや、事実だし言ってもいいだろ?」
「どこが事実だ!」
「全部」
「そんなにイチャイチャしてないけど?」
「「…………」」
ふたりが急に黙ってしまう。
「タケくん、やっぱり1回このふたりの1日を全部動画にとって見せたほうがいいかな?」
「ガチでやるべきでしょ。このままコレが続くって考えたらもう何人の生徒が倒れるのか想像を超えてくるぞ」
「なんの話をしているのかまったくもって分からないんだが、とにかくそういうことだ」
「了解!砂糖ばらまきマシーン化してるって言えばいいのね?」
「だから違う!」
「彩希ちゃん、あまりおふざけがすぎると怒るよ?」
悪ノリしていく彩希さんに、恐ろしい笑みをたたえて釘を差したのはちとせ。
その後ろに立ち上る黒い巨大な炎を感じ取ったのか。
「ごめんなさい」
「分かってるならいいの。…でも1回忠告したからね?次はないよ?」
どうやらちとせは親友に対してもそれなりに怖いらしいというのが分かった。
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