匣の中

こたつみかん

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三話

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 オーバーオールに隠れて先程まで見えなかったが、躰にぴったりとしたタンクトップの端に指を入れ、ゆっくりと身を屈めて捲っていくと、白い肌にゴムの痕がうっすら残っている。

 タンクトップを脱ぎ捨てると、まだ膨らみのない胸に2つの小さな突起、色素の沈着がみられない淡い桃色の乳頭は白い肌に、自ら一際目立とうとしている。

「乳首が立ってるよ」
「はい……カレンは乳首を立たせてます……。先生に見られて興奮しているんです。お願いします……カレンをもっと見てください……」

 そっと膝まで引き下げられたパンツの裏地とカレンの間に、ねっとりとした透明な糸が引かれていた。

「なんだ、もう濡らしているのか。いい格好だね、カレンのドラマを見て感動してるやつらに見せてやりたいよ」

 僕もカレンを酔わせるために努める。

「なぁ、本当はこんな姿をみんなに見てほしいんでしょ? 見てほしいんでしょ?」

「……もっと。……もっとひどいこと言ってください……お願いします。先生しか……だめなんです」

 と言いながらも、とめどなく垂れ落ち続ける粘液が、頭の中ではテレビの生放送中に下着を脱いで、指先でワレメを広げたところを何万人という人達にさらしてみたいのだと物語っている。

 カレンの人気の秘密もそこにある。
 彼女は演じることで欲情しているのだと、画面越しにでもわかる。

 誰もがカレンを抱きしめたいと思う。守ってやらなければと思わされる。

 僕は指先でそのその蜜液をすくいあげながら、カレンの核心を探した。

「……ぁ」

 指先は愛液の底に沈んでいたカレンの陰核を見つけだし。その小さなスイッチを包皮の上から刺激した。

「先生……気持ちいぃ……です。ぁ、ありがとうございま……す」

 とろりとした果汁を指先ですくって塗りつける。固くなった少女の中心を、包皮の下でこりこりと動かすたびに声が漏れる。

 中指をすべらせ、カレンの中へと潜らせた。
 熱い肉壁が全体からきつく圧迫してくる。それでも奥へ進む。細かなざらつきに覆われた天井を這うようにする。

「あぅんっ!」

 ある1箇所に触れたとき、カレンは全身をピクンと強ばらせた。
 そして、力を抜いた瞬間、圧迫の緩んだ秘孔をさらに奥へと進むと、指先は固い物を探り当てる。

「あ……ぁ、さわって……る」
「本当に落とさなかったんだね」
「……はい」

 うれしそうに、汗と唾液でぐちゃぐちゃになった顔でにっこりと笑った。

 前回、カレンが着ていた服のポケットに入っていた3個のピンポン玉。まるで見つけて欲しいというようにあからさまにポケットを膨らませていた。
 そのとき恥ずかしそうにうつむいたカレン。期待していることは明白だった。

 だから、僕は指示をした。今度会うときまで出さずに中に入れていろって。

 指先に触れるプラスチック球は、彼女の体温であたためられ、なにか爬虫類の卵を思わせる。

「ゃぁん。動いてるぅ……奥のほうに当たって……変になっちゃう。すごいです……頭がぼぉっとしてくるの……もっとしてください。お願いします……カレンは気持ち……ぃいです」

 ほとんどうわ言のようにつげる。
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