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ご
しおりを挟む彼らの言葉は信じられない。何か、書面に残さなくては。そう思った時だった。
紅茶に混ぜられた毒に、私は倒れた。椅子から落ちる、天井が見える。貴族派の困惑した表情。
記憶はそこまでだ。私は毒殺された。犯人は間違いなく彼らの中の誰かだろう。
今思うと、あんな卑怯なことをしてきたヤツらだ。警戒しない方がおかしい。私は失敗から何も学ばない。
恐らく、きっとあの後私は戦犯として祭り上げられたのだろう。
そして罪が明確化する前に命を経った、と言われているはず。
結局、何をどうしても私の周りの環境を帰ることは出来ず、王太子も私の味方になってくれなかった。きっと今回だってそれは変わりないだろう。
それなら………それなら今回は、もういいわ。諦める。令嬢としての幸せも、王太子の気持ちを向けようと尽力するのも、令嬢らしくするのも、全部やめる。
好きに生きて、好きなところで死なせて貰おうじゃない!自分の死に場所くらいは選びたいし、自分の好きに生きたい。あの王太子?は、知らないわよ。好きに異世界の女囲ってればいいんだわ。
仮にも婚約者の言葉を僅か程度も信じず、自分の惚れた女の言葉をまるきり信じるような節穴男、こちらから願い下げよ!
私にも悪いところはあった。いや、あったところではない。沢山あった。でも、それを加味したうえであの王太子もなかったと思う。私と彼は、あれね。マイナス同士ね。マイナスとマイナスがくっついてもマイナスだもの。相性が悪かったとしかいいようがないわ。顔は、好みだけど。性格はてんでダメね。今思うと顔以外いいところなかったし。
彼は、前回も前々回も同じようにシアに惚れ、私に無関心だった。まあ、確かにこんな苛烈な性格の女、好きになるわけがないわよね。でも前々回はかなり大人しい令嬢を装っていたのに、彼は興味どころか一欠片の気持ちさえこちらに向けなかった。それがより、貴族派が私を見下す理由の一つとなった。
いつも彼が気にするのはシアのことだった。彼女は無事か。彼女は悲しんでいないか。彼が気にしているのはいつだってそれだ。ばっかみたい。それならさっさとシアとくっつけばいいのよ。いつまでも私を宙ぶらりんにするからこうなるのよ。
「まずは………そうね。婚約破棄だわ」
ため息をついて、木にもたれる。
上を見ると、青空がキラキラ輝いていた。未来は明るい、と信じたい。自分の手で先を切り開くことができるよう、密かに私はその蒼に祈った。
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