婚約破棄までの大切なプロセス

ごろごろみかん。

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よんじゅーに

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「この内容であれば50ブーグルでも事足りたものですが………3ビニアですか」

50ブーグルとはいいところの銀細工で誂られた椅子を一脚買えるだろうか、という金額。そして今私が差し出した3ビニアーーー、つまり金貨3枚は庶民の3ヶ月の給料相当分だった。
銀細工椅子であれば50個はくだらないだろう。
すぎた金額だと思っているのだろう。だけどこの金額には口止め料も含まれている。余計な事を言われてはたまらない。

「3ビニア払います。なのでここで見た事は忘れるように」

「……なるほど。ここは秘密の店、ロシ・プラネット。お客様の個人情報はお守りします。お約束いたしましょう」

瞳を細めて恭しく微笑んだ青年。その瞳の奥には肉食獣のような危うさ………いや、ギラつかしさというのか。それを感じたが、金を払っている以上彼は約束を違えないだろう。以前茶会で聞いたのはそんな内容だった。
私はひとつ頷くと、彼に問いかける。

「では……裏口に案内してちょうだい」

「はい。ああ、それとお嬢様。私の名前はカティと言います。どうぞカティとお呼びください」

なるほど、こうして、これからも贔屓にして欲しい、といっているわけね。挨拶をされたのであれば私も何がしかの紹介が必要だろう。彼は気になっている。こんな大金を簡単に払える私の素性を。そして金を払えば何でもする男ーーー彼は情報屋としても一流だ。
下手にやって私の素性がもれることは避けたい。どっちにしろ1ヶ月は監禁生活が待っている。死ぬか生きるかは1ヶ月後にならないと分からない。
はぁ、と小さくため息をつく。今の王城は殺気で満ちている。殺すか殺されるか。
平穏な日々を願うことが甘えているのか、それとも他国の王族もこんなに胃が痛い思いをしているのか。いや………命の心配をしている王太子の婚約者なんてあまりいないんじゃないかしら………?気をつけている人は多けれど、実際こんな窮地に陥ってるのは私だけなような気がしなくもない。
あまり他国王族の内情に介入したことがないからわからないが、どこも似たようなものだとしたら。王族に嫁いだ女性が早死するという迷信もあながち嘘では無いと思った。こんなの、ストレスで遅かれ早かれ死ぬわ。
三度目の人生今度はストレス性腸炎で死ぬなんて、ごめんすぎる。早くこの状況から脱しなければ。
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