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公爵令嬢と約束
しおりを挟む「リア、運命の相手ってどういうこと?」
アルの手首を掴むタイミングを完全に逃したわ………
今も私の手の中にアルの手首がある。見目麗しい中性的な美人なのに手首はゴツゴツしていててちゃんと男性なんだなと変なところで感心してしまう。そうよね。殿下も今年で十七。立派な男性だわ。
「アル、アルは運命ってあると思う?」
あら?私どこぞの宗教勧誘みたいな事言ってるわね……?アルは私の言葉に眉をしかめた。アルも怪しがってるわ!私はまともです!
「僕の運命はリアだよ」
「うっ」
ドストレートにいってくるわね!正直結構照れるわ………!かーっと顔が熱を持つのがわかる。
私は顔を隠すようにアルの視線から逸らしながら咳払いをした。
いけません。このままじゃアルのペースに呑まれてしまうわ…………
「あのね、アル。私も運命ってあると思うの」
「そうだね、僕とリアは運命だ」
「アル、話を聞いて?」
「いいや、聞かなくても十分だよ。リア。《僕の運命の相手が現れるかもしれないから》ーーー………そんな理由で本当に僕と婚約を破棄できると思ったの?ねえ、リアは馬鹿なの?」
「なっ……酷い!さっきからアルは私のことバカバカって。アルこそ本当に私の事好きなの!?」
「好きだよ?愛してる。だから早く結婚しようか、リア?」
「なっ、なんでそうなるのー!」
少しでも私のことが好きなら私の言うことを信じてくれてもいいじゃない!?
いえそうじゃないわ。アルの好きは本当に恋愛の好きなのかしら?
それにヒロインは必ず現れる。
ヒロインと私は同い年で、今年十五。学園入学の歳だ。まさかこのギリギリになって前世………と読んでいいのかわかりませんがそれを思い出すなんて………。タイミングが恨めしい。
ヒロインは学園でアルと出会って恋に落ちる。そしてそれを私が邪魔をする………
絶対絶対断罪なんてされたくありません!ヒロインとの邪魔もしないので早く婚約破棄をさせて欲しいのだわ!
少しでも可能性があるのなら潰しておきたい。もしかしたら私、死ぬのかも………?なんて思いながら過ごす毎日なんてまっぴらごめんです!
私の強い視線にアルの眉がよる。そんな顔をしていてもアルは美しいんだから美人は得意よね。羨ましいわ。
「リア、何でそんなに婚約破棄したいの?」
「アル、もしかしたら私は死ぬかもしれないの」
「っは!?」
「だから婚約破棄したいのよ」
いきなり『ヒロインが現れて私は断罪される』なんて言ってもキャロルのようにしんじてくれない可能性が高い。
これを聞いたキャロルの一言目知ってる?『頭大丈夫?ついに壊れた?』よ?従姉妹にひどいと思いません?
私はじっとアルを見るとアルの瞳は随分揺れていた。
「死ぬ…………って、どうして?リア。いちから教えて」
「かっ…………ーーー勘よ!」
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2024年12月追記
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