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夢の中
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「ーーー!!!」
ばっ!と凄まじい勢いで目を開ける。
そこは、部屋だった。天井。天蓋が着いている。
「…………………ゆ、め」
私はポツリと呟いた。
激しい悪夢のせいで目から涙がこぼれている。喉はカラカラで手足は汗でびっしょりだ。手足が冷たい。むくりと起き上がって今の夢を反芻する。
夢………?
今のは、本当に…………夢?
わからない。けれど、妙に生々しい夢はただの夢だと簡単には切り捨てられない恐ろしさがあった。
私がベッドの上で呆然としていると、不意にトントン、という控えめなノック音が響いた。
「セシリア様。起きてらっしゃいますか?おはようございます、朝でございます」
侍女の声だ。
セシリア………そうだ、私はセシリアだ。殺されてない。生きてる。溺れても、無い……。
私が朝起きないのはいつものことだ。
いつも私は昼過ぎまで寝ているし、活動するのは夕方から。だいたい舞踏会は夕方からだから、それまで寝ているのだ。それで、寝るのは朝方。そんな生活を繰り返してる私に慣れている侍女は控え目に声をかけて部屋に入ってきた。
「失礼いたします。………っ!お、起きてらっしゃったのですか!?」
侍女は私を見て思わずと言ったように声を裏返させた。その反応に思わすムッとする。そんなに珍しいだろうか。
私は苛立ちをそのままに寝返りを打ってそのまま二度寝しようとした。朝だから起きろ、だなんて知らない。だって今日だって寝たのは朝方だし。眠いに決まってる。眠気が今更ながら襲ってきて、寝不足からのイライラ感が募ってくる。
「セシリア様、おはようございます。起きてらっしゃるのであれば朝のお紅茶など………」
「いらない!!うるさいから出ていっ………」
怒りのままに怒鳴りつけかけたところで、ふとその言葉を思い出した。
(醜悪だ)
「ーーー」
ーーーどくりと心臓が跳ねた。
まるで本当に言われたかのように頭に残っている。いや、でもそんなことレイが言うはずがない。だってレイは優しくて、私を好きだから、私には甘くて………
(俺がお前に優しかったのは、ただ単純に、義務だったからだ)
ーーー嘘よ!
嘘よ嘘よ嘘よ!!そんなの嘘!!
「………セシリア様?」
「………………ローズ、わたし………」
むくりと起き上がる。
侍女のローズが困惑しているのが気配でわかる。先程の衝撃と不安と焦燥で、眠気は既に消え去っていた。
「……………わたし…………」
どうしたら、いいんだろう。
どうすれば、いいんだろう。
あんな未来、絶対に嫌だ。あの湖はすごく痛くて怖くて、絶対に【殺される】と夢の中の私は確信を持って思っていた。
そんなの、絶対いや………!!思い出しただけで震えあがるような思いだった。
私はローズに縋るような目で見ながら、彼女につげた。
「龍神の儀式って…………次はいつ?」
ばっ!と凄まじい勢いで目を開ける。
そこは、部屋だった。天井。天蓋が着いている。
「…………………ゆ、め」
私はポツリと呟いた。
激しい悪夢のせいで目から涙がこぼれている。喉はカラカラで手足は汗でびっしょりだ。手足が冷たい。むくりと起き上がって今の夢を反芻する。
夢………?
今のは、本当に…………夢?
わからない。けれど、妙に生々しい夢はただの夢だと簡単には切り捨てられない恐ろしさがあった。
私がベッドの上で呆然としていると、不意にトントン、という控えめなノック音が響いた。
「セシリア様。起きてらっしゃいますか?おはようございます、朝でございます」
侍女の声だ。
セシリア………そうだ、私はセシリアだ。殺されてない。生きてる。溺れても、無い……。
私が朝起きないのはいつものことだ。
いつも私は昼過ぎまで寝ているし、活動するのは夕方から。だいたい舞踏会は夕方からだから、それまで寝ているのだ。それで、寝るのは朝方。そんな生活を繰り返してる私に慣れている侍女は控え目に声をかけて部屋に入ってきた。
「失礼いたします。………っ!お、起きてらっしゃったのですか!?」
侍女は私を見て思わずと言ったように声を裏返させた。その反応に思わすムッとする。そんなに珍しいだろうか。
私は苛立ちをそのままに寝返りを打ってそのまま二度寝しようとした。朝だから起きろ、だなんて知らない。だって今日だって寝たのは朝方だし。眠いに決まってる。眠気が今更ながら襲ってきて、寝不足からのイライラ感が募ってくる。
「セシリア様、おはようございます。起きてらっしゃるのであれば朝のお紅茶など………」
「いらない!!うるさいから出ていっ………」
怒りのままに怒鳴りつけかけたところで、ふとその言葉を思い出した。
(醜悪だ)
「ーーー」
ーーーどくりと心臓が跳ねた。
まるで本当に言われたかのように頭に残っている。いや、でもそんなことレイが言うはずがない。だってレイは優しくて、私を好きだから、私には甘くて………
(俺がお前に優しかったのは、ただ単純に、義務だったからだ)
ーーー嘘よ!
嘘よ嘘よ嘘よ!!そんなの嘘!!
「………セシリア様?」
「………………ローズ、わたし………」
むくりと起き上がる。
侍女のローズが困惑しているのが気配でわかる。先程の衝撃と不安と焦燥で、眠気は既に消え去っていた。
「……………わたし…………」
どうしたら、いいんだろう。
どうすれば、いいんだろう。
あんな未来、絶対に嫌だ。あの湖はすごく痛くて怖くて、絶対に【殺される】と夢の中の私は確信を持って思っていた。
そんなの、絶対いや………!!思い出しただけで震えあがるような思いだった。
私はローズに縋るような目で見ながら、彼女につげた。
「龍神の儀式って…………次はいつ?」
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