魔王召喚 〜 召喚されし歴代最強 〜

四乃森 コオ

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鬼の副長

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ザッザッザッ ──────── 。


「ここか」


ドンドンドン ──────── 。


「ん?こんな時間に誰だろう?ちょっと出てくるね」


楽しい時間はあっという間。
カルラという王国内最高峰の冒険者との時間はいろんな意味で刺激的であり、これからさらに上を目指していこうとしているスズネたちにとっても有意義な時間となっていた。
そして夜も深くなりつつあった時、そんな時間には珍しく来客が訪れる。


「お~の~れ~、Sランクだからといって調子に乗りよってからに」

「イヒヒヒヒ。強いクロちゃんの隣に立つのは強いカルラの方がいいに決まってんじゃん」

「なにをーーー、表に出るのじゃ!わっちの本気を見せてやるのじゃ!!」

「はいはい、アンタたちいい加減にしなさいよ。カルラも泊まるんなら大人しくしてなさい。それから、もう夜も遅いんだから寝る準備するわよ」

「えーーー、カルラまだ眠たくな~い。まだまだお喋りしたい、したい、したーーーい」


まだまだ楽しい時間を終わらせたくない。
カルラの中にはそんな思いが溢れていた。
Sランククラン『ほむら』のリーダーとはいえ、まだ年端もいかない少女である。
クラン内には大人たちばかりで同年代の者などおらず、久しぶりに年相応の会話が出来ることがとにかく楽しかったのだ。
しかし、そんな彼女の笑顔は数秒後に消えてしまうこととなる。


「みんな~お客さんだよ」

「こんな時間に誰よ」

「まぁ~私たちっていうよりカルラさんとフリットさんにだけどね」


スズネの言葉に反応したカルラとフリットがそちらの方へと視線を向けた瞬間、二人の顔から笑顔が消え、一瞬の内に恐怖へと塗り替えられたのだった。


「随分と楽しそうだな。カルラ」

「ウゲッ・・・」

「・・・・・」

「えっ?どうしたんすか?っていうか、誰なんすか?」

「こちらカルラさんのお兄さん。二人の帰りが遅いからってわざわざ迎えに来てくれたんだって」


そこに現れたのは、カルラの実の兄にしてSランククラン『焔』のサブリーダーであるカルマその人であった。
最近あまりにもクランに顔を出さずに外出ばかりを繰り返しているカルラを追って『宿り木』のホームまでやってきたのだ。
その登場にカルラはあからさまに嫌そうな顔をし、フリットの額からは大量の冷や汗が溢れ出す。


「挨拶が遅れた。宿り木の皆さん初めまして、俺はクラン『焔』でサブリーダーをしているカルマだ。この度は愚妹と我がクランのメンバーが突然押し掛けたようで迷惑をかけた。クランを代表して謝罪させてもらう。申し訳ない」


スズネたちに挨拶を終えた後、誰に聞いたのかカルラたちのこれまでの行いが耳に届いていたカルマは深く頭を下げて謝罪したのだった。
その姿に驚きを隠せないスズネたちは自分の目を疑ってしまう。
この一週間カルラと時間を共にしてきた彼女たちからすると、その実直かつ誠実なカルマの姿は衝撃的であった。
この兄とこの妹は本当に兄妹なのか?
そんな思いが彼女たちの脳内を駆け巡る。
そして、彼女たちの思考が衝撃に囚われていると、カルマがここにやってきた目的を遂行する。


「帰るぞ」


その一言がこの集まりの解散を告げる。
しかし、目の前の恐怖に耐え小さな身体を震わせながらもカルラは自分の気持ちを吐露する。


「カルラ今日は帰らない」

「なんだと?」

「今日はお泊まり会だから・・・。だから、カルラ帰りたくない」

「お泊まり会??」


そう聞き返したカルマの表情は微かな怒りと煩わしさが混同したものであった。
瞬く間に部屋の空気が凍りつく。
その圧倒的なプレッシャーを一身に受けたカルラは慌ててクロノの腕にしがみつき半身を彼の後ろに隠す。
そんな状況の中でカルラの付き人であるフリットは、ただただ大粒の汗を吹き出させながら沈黙を続けることしか出来ないでいた。
しかし、実質的に『焔』という巨大クランをまとめ上げているサブリーダーはその沈黙を許しはしない。
その視線を一切向けることなく、ただ一言だけ告げる。


「フリット」

「は…はい。申し訳ありません。サラマンドラの討伐という大きな仕事を終えられたカルラ様にも多少なりとも休息の時間が必要かと思い ──────── 」

「お前の役割は何だ?」


自身の名前を呼ばれてすぐさま現状に関する弁明を始めたフリットであったが、そんなものが通用するような相手ではなく、話を遮るようにして己の役割を問われたのだった。


「公私ともにおけるカルラ様のサポートをすることです」

「そうだな。それでは、この様は何だ?」

「申し訳ありません」


額から滝のような汗を流し深く深く頭を下げるフリット。
しかし、そんなものでカルマの追及は終わらない。


「ハァ~・・・。俺は“この様は何だ”と聞いたんだぞ」

「・・・・・」


カルマからの追い込みに対して沈黙しか返せないフリット。
何故なら、どちらに非があるかなど口にするまでもなく明白であったからだ。
怯え続けるカルラ。
汗びっしょりになりながら叱責を受け続けるフリット。
その光景は外野であるはずのスズネたちからしても恐怖心を煽られるものであった。
その後いくら待とうとも一向に返答が返ってこない状況に痺れを切らしたカルマが改めて“帰るぞ”と言ったのだが、それでも動こうとしない妹の姿にいよいよ兄からの雷が落とされる。


「いったい何日ホームを空けるつもりだ!お前の仕事だけが全く進んでいないんだぞ。その間、他の者たちがどれだけ迷惑し、クランにどれほどの損害を出していると思っているんだ!!」


部屋の中に怒声が響き渡る。
完全に堪忍袋の尾が切れてしまっている。
それでもカルラは諦めない。


「カルラ…冒険者だもん。魔獣を倒すのが仕事で、机に座ってずーっと紙ばかり読むのがカルラの仕事じゃないよ」


絶対的な存在である兄に対して勇気を振り絞って反論したカルラであったが、やはり恐怖心は取り除けないようであり、なかなか目線を合わせることが出来ない。
そして、そんな彼女の返答が彼をさらに苛立たせるのであったが、その勇気に応えるようにしてカルラに助け舟が出される。
妙な緊迫感が部屋中を覆う中、苛立つ兄と怯える妹の間にスズネが割って入る。


「すみません。カルラさんを誘ったのは私なんです。この一週間の間で仲良くなって、今後の私たちのためにもSランクの冒険者であるカルラさんの話をもっと聞きたいなと思って、今日泊まることをお願いしました。そちらのクランの事情など考えずに勝手なことをして申し訳ありませんでした」

「・・・・・」


その話を聞きそれまでカルラへと放っていた圧を一気に弱めたカルマは沈黙と共にジッとスズネへと視線を向ける。


「カルラさんの話は今の私たちにとって貴重なものなんです。今夜だけでもダメでしょうか?」

「ハァ~~~・・・」


スズネからの最後の一押しを受けたカルマは大きな溜め息をつく。
そして ──────── 。


「今回だけだぞ」

「えっ!?」

「今回だけは許可する。明日からはちゃんと仕事をするんだぞ」

「うん!カルラ約束する!!」


兄からのまさかの返答。
許可が出るなんて思いもしていなかった。
しかし、カルラの気持ちはそれどころではない。
嬉しくて嬉しくてたまらない。
そんな思いが溢れ出した彼女の顔は満面の笑みを浮かべ、その口から発せられた声はこれまで以上に弾んでいた。
そして、一気にご機嫌となった妹に対して兄から追加の条件が出される。


「それから国王への謁見もだぞ。いつまでも断り続けることなど出来ないんだからな」

「え~~~。カルラ興味ないよ。国王とか知らないし、待たされるのも嫌いだし、大したことない連中が偉そうにしてるのもムカつくし、褒賞とかもど~でもいい」

「おい・・・」


落ち着きを取り戻したカルマの口から苛立ちを含んだ低い声が発せられる。
他のパーティのホームであるためこれ以上怒鳴りつけることは控えようと必死に気持ちを押さえ込もうとしているのだろうが、それすらも超える感情が滲み出た瞬間であった。


「カルラ様、ここは折れるところですよ」

「えーーー」

「さもなくば強制的にホームに連れ戻されますよ。カルマ様にそれが容易く出来ることは分かっているでしょ」

「ハァ~~~…分かったよ。国王に会えばいいんでしょ。面倒くさいけど仕方ない。お泊まり会のためにカルラ我慢してあげる」


先程までの反省の色はどこへいってしまったのか。
いつもの調子を取り戻したカルラ。
その驚くべき切り替えの速さにスズネたちは驚き圧倒されるのだった。


「では、明朝迎えに来る」

「え~いいよ。カルラたちだけで帰るから」

「お前の言葉に信用など無い。明朝必ず連れて帰るからな」

「はーーーい」


翌朝に再び迎えに来ること、その時には必ず帰ることを念押しした後、カルマは帰って行った。
そして、兄の恐怖から解放されたカルラは抑え込んでいた感情を解放する。


「あーーー帰った帰った。カルラやっと羽を伸ばせる~~~」

「ちょっと、アンタの兄貴怖過ぎでしょ。こっちまで変な汗かいちゃったじゃない」

「お兄ちゃんはいっっっつもカルラのこと怒るんだよ。きっと怒るために生きてるんだよ」

「いや…それはカルラ様があまりにも好き勝手やるからですよ」

「知らな~い。カルラはいつでもカルラだし、これまでもこれからもそれは変わらないもーーーん」

「なんかカッコイイっすね」

「でしょ~~~。カルラは強くてカッコ良くて可愛いんだ~」


緊迫した場からゆるゆるの場へと変貌を遂げた部屋の中に穏やかな空気が流れる。
いろんな意味で恐ろしいほどの影響力をみせつけたカルマであったのだが、そんな彼のクラン内での信頼・人望の厚さはリーダーであるカルラをも上回る。
フリットは言う。


「カルマ様ほどクランのこと・クランメンバーのことを考えている方はいらっしゃいません。カルラ様に厳しく接するのもカルラ様を思ってのことです。自由にするということは責任が伴うこと。Sランクとなりクランとしても冒険者としても絶大な力を得たからこそ、そのことを深く胸に刻んでおくことが大事なのだと仰っていました」


その話を聞いた後、カルラもスズネたちも言葉を発することが出来なかった。

思うがままに生きること。
大きな力を持つこと。
それらを手にするということがどういった意味を持つのか。
そんなことを頭の片隅に置いたまま、スズネたちはカルラとの夜を楽しんだのだった。



◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


「宿り木の皆さん、この度は愚妹が大変世話になった。Sランクとはいえまだまだ心も身体も幼い我儘なやつだが、これからも仲良くしてやってくれ」

「はい。もちろんです」

「ふわぁ~~~・・・。カルラ…我儘じゃないよ…。ムニャムニャムニャ」

「いや…アンタが我儘でなければ誰がそれになるのよ」

「確かに、言いたい放題やりたい放題っすからね」

「で…でも、それだけの実力は備わっていると思います」


翌朝、約束通りカルラを迎えに来たカルマ。
カルラは朝が弱いのかまだまだ眠気眼な様子でフリットにおぶられている。
まぁ~起きていたら起きていたでそれは大荒れになりそうでもあるのだが・・・。


「それでは失礼する」

「皆さんお世話になりました。またカルラ様と遊んであげてください。それでは失礼します」

「おい!わっちは貴様などには負けんぞ!!」

「ん~~~?イヒヒ…クロちゃんはカルラのだもんね~~~」

「フンッ、寝言は寝て言うのじゃ。次会った時には白黒ハッキリさせてやるからのう!!」

「お前ら ─────── 」


そう言いかけて口を閉ざしたクロノ。
言いたいことは山ほどあるのだが、目の前で交わされた小さな少女たちの笑みにこれ以上の言葉を挟む気にはならなかった。


「よーし!今日からまた頑張っていこーーー!!」

「まずはギルドに行ってこの間のクエストの報告をしないといけなっすけどね」

「ウゲッ!?そうだった・・・あのクソ女鳥人ハーピィのこと忘れてたわ」

「ま…まだ私たちにあのクエストは早かったですね」

「まぁ~失敗しないと自分たちの実力も分かりませんからね。とりあえず切り替えていきましょう」


こうしてカルラたちは帰って行き、激動の一週間が終わりを告げる。
そして、スズネたちはここから再び冒険の日々へと向かうのだが ───── この時すでにガルディア王国内で不穏な影が動き出していることを彼女たちは知る由もなかった。




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