11 / 20
第11話:DVクソモブ男がボコられる回
しおりを挟む
きょとんとする二人にイスラが説明した。
高額報酬をもらっても、特に嬉しそうにするでもなく、とぼとぼと去っていくローナが気になって、イスラはこっそり後をつけていったのだという。
「……それが、この辺りなんだけど……」
ゴミが散乱した汚い裏路地に、古い飲み屋が軒を連ねている。軒先で樽や木箱に腰をかけて安酒を飲んでいるのは、粗野な浮浪者や、冒険者とは名ばかりのヤクザ者だ。
地元住民でも絶対に足を踏み入れない、荒んだ地域だった。
「いやな匂いがする……」
アーロンが顔をしかめた。
「こんなところに、あのローナが……?」
ルーイは怪訝な顔をした。
ローナとは今回初めて会ったが、内気でおとなしそうで、とてもこんなところに住んでいるようには見えなかった。
「この建物に入っていったから、飛んでみて、何階に入ったのか窓からのぞいてみたんだけど……」
建物同士が寄りかかるようにして立っている、古びた五階建ての建物の、屋根裏のすぐ下を、イスラが指さした。
「……! ……!」
内容まではわからないが、何やら罵声が聴こえてくる。
「中を……見てみてくれない……?」
苦渋の表情を浮かべて、イスラが言った。
ルーイは魔法で空中に浮き、アーロンはイスラにぶら下げられて、ふよふよと五階まで飛んでいった。
窓の脇からこっそりと、中の様子をうかがってみる。
「残りの金はどうしたんだよ!」
いきなり罵声が飛んでくると、ガシャーン! と何かを壁に叩きつけるような音がした。
「報酬の……残りは、ちゃんとクエストが達成されたかどうか、ギルドが確認してから……」
ローナのか細い声が微かに聴こえてきた。
バシーン! と何かを叩くような音がして、
「きゃあっ!」という悲鳴が聴こえた。
ルーイとアーロンがぎょっとして窓の中を覗きこむと、
「デカい口叩いてんじゃねーよ!」
ガラの悪い大男が、ローナに馬乗りになり、殴りつけていた。
「……あっ……うっ……ごめんなさ……」
ローナは男の下から這い出ようとするが、すぐに引きずり戻される。
「きゃあっ!」
バシン!バシン!
男はさらに強く頬を張ると、
「やめて欲しけりゃ金を用意しろって言ってんだよ! ああ!?」
とローナの髪の毛を手綱のように掴んで引っ張りあげた。
「「デカい口を叩いているのは……!!」」
「「お前だーーー!!」」
アーロンはイスラに振り子のようにぶら下げたままぶん回してもらい、
ガシャーーン!!
とキックでガラスを突き破って部屋に飛び込んだ。
その後に続いてルーイが部屋の中に降り立つ。
示し合わせたわけでもないのに、なぜかセリフが被ってしまった。
「誰だてめえ……ぶべっ!!」
誰何すいかする間もなく、大男はアーロンの拳で壁に叩きつけられ、
「あぎゃぎゃぎゃぎゃ!」
ルーイのライトニングで黒焦げになった。
「ローナ大丈夫!?」
イスラがローナに駆け寄った。
「み、みんな……」
ローナは、腫れ上がった頬を治癒魔法で治すこともなく、手で顔を覆い、ボロボロと涙を流した。
◇ ◇ ◇
少し落ち着いたローナから話を聞くと、男はダグと言って、冒険者とは名ばかりのならず者だった。
とっくにギルドを追放されているのに、それを隠してローナに近づき、ローナが魔術は使えても気が弱いと見るや、報酬をすべて取り上げられるようになったのだという。
逃げようとしても捕まってボコボコにされ、言われるがままに報酬を取り上げられ……。
「ごめんなさい、ごめんなさい……」
ローナはしきりに謝った。
「ローナは悪くないよ」
イスラが優しく声をかけた。
ルーイは、昔の自分を見ているようで、胸が苦しくなった。ローナもおそらく犯されたりしているのだろう。
ローナに治癒魔法をかけて傷を治してやると、ルーイはイスラに、
「一人にしておくのは心配だ。イスラ、とりあえず合同ギルドの宿舎に連れて行って、まずは休ませてあげよう」
と提案した。
ギルドには、町から町へと渡り歩く冒険者のために、男女別の宿舎がある。相部屋だが、今のローナの状況を考えると、そのほうが安心だろう。
「そうだね。ローナ、歩ける?」
イスラは頷いてローナの肩をさすった。ローナは涙をこぼしながら、黙ってコクコクと頷いた。
「ルーイ、こいつの頭、切り落として町の広場に飾ってもいい?」
アーロンは、フーッ、フーッといきり立って、剣を抜いてダグの巨体をゲシゲシと踏んだ。
「駄目だ、まだ生きてるから、ちゃんと衛兵を呼んで牢屋に入れてもらおう」
ルーイは、アーロンがダグの息の根を止めようとするのを慌てて止めた。
「それから、懐を探れ。ローナから取り上げた報酬を持っているはずだ」
ローナに返してあげなければならない。
アーロンと二人でダグの装備を探したが、2万5千Gの金は、どこからも出てこなかった。
◇ ◇ ◇
ダグは無事、牢屋に収監され、ローナはしばらくギルドの宿舎に身を寄せることになった。
ハーピー退治の報酬の残額は、数日後、無事四人の手に渡った。
「ありがとうございます……。私、こんなにいっぱいもらっていいのかな……」
ローナは取られないお金を手に入れて、かえって困惑していた。
「こらっ、そういうこと言うから、変な男につけこまれちゃうんだよ」
とイスラがたしなめた。
「むしろ残りの報酬が見つからないのが、気になるな……」
ルーイは腕を組みながらつぶやいた。
「渡したらすぐに出かけていったので、きっと、何かに使っちゃったんですよ……。今までも、いくらあげても、すぐに『金がない』『金がない』って言ってましたから……」
ローナはうつむいた。
しかし、その日のうちに使ってしまうなどということがあるのだろうか。
「ローナのお金なのに、ごめんね……」
イスラが肩を落とすと、ローナはかぶりを振った。
「もう、ダグとはかかわりたくないから、これでいいんです……」
その気持ちも理解できなくはない。三人とも複雑な面持ちで、それ以上何も言えなくなった。
◇ ◇ ◇
残りの報酬を分けた後、ルーイとアーロンは家路についた。
「ルーイ、顔色が悪いよ。大丈夫?」
アーロンが声をかけてきた。
「ああ……このままでいいのか気がかりだし、それに、ちょっと寝不足でさ……」
この数日、ルーイはまともに眠れていなかった。
ダグが馬乗りになってローナに暴行を加えている光景が、山賊の玩具として弄ばれていた時の自分を思い出させたのだ。
その時は、ローナを助けることに集中していたので何ともなかったのに、家に帰って眠ろうとしたら、途端に自分がかつて味わった暴力がフラッシュバックして、ルーイを苦しめた。
「駄目だな……切り替えて、家を探しに商会に行ったりしないといけないのに……」
「焦ることないよ。とりあえず今日は、ちゃんと寝なよ」
ルーイが睡眠不足で痛むこめかみを押さえると、アーロンが心配そうにルーイの顔を覗き込んだ。
部屋の前まで来ると、ルーイは扉におでこをこつん、と当ててうつむいた。
──一人になるのが怖い……。
もう何年も前のことで、とっくに大丈夫になっていたと思ったのに……。
すると、アーロンが後ろから、ルーイをハグしてきた。
「ルーイ、怖がってる……。俺、今日は泊まってくよ。ずっとついててあげる」
背中にアーロンの身体の厚みを感じて、ルーイの顔にカーッと熱が上ってきた。
肩に回された腕から、温かくて落ち着く匂いがして、つい顔を埋めたくなってしまう。
胸がきゅんとするのを押さえつけながら、ルーイは、
「す、すけべ目的のクセに何言ってるんだよ」
とツッコミを入れたが、声が思わず上ずってしまった。
「大丈夫だよ。ルーイの嫌がることはしないから」
アーロンが耳元で優しくささやいた。
ホントかよ、と思いながら、ルーイはアーロンを部屋に上げた。
高額報酬をもらっても、特に嬉しそうにするでもなく、とぼとぼと去っていくローナが気になって、イスラはこっそり後をつけていったのだという。
「……それが、この辺りなんだけど……」
ゴミが散乱した汚い裏路地に、古い飲み屋が軒を連ねている。軒先で樽や木箱に腰をかけて安酒を飲んでいるのは、粗野な浮浪者や、冒険者とは名ばかりのヤクザ者だ。
地元住民でも絶対に足を踏み入れない、荒んだ地域だった。
「いやな匂いがする……」
アーロンが顔をしかめた。
「こんなところに、あのローナが……?」
ルーイは怪訝な顔をした。
ローナとは今回初めて会ったが、内気でおとなしそうで、とてもこんなところに住んでいるようには見えなかった。
「この建物に入っていったから、飛んでみて、何階に入ったのか窓からのぞいてみたんだけど……」
建物同士が寄りかかるようにして立っている、古びた五階建ての建物の、屋根裏のすぐ下を、イスラが指さした。
「……! ……!」
内容まではわからないが、何やら罵声が聴こえてくる。
「中を……見てみてくれない……?」
苦渋の表情を浮かべて、イスラが言った。
ルーイは魔法で空中に浮き、アーロンはイスラにぶら下げられて、ふよふよと五階まで飛んでいった。
窓の脇からこっそりと、中の様子をうかがってみる。
「残りの金はどうしたんだよ!」
いきなり罵声が飛んでくると、ガシャーン! と何かを壁に叩きつけるような音がした。
「報酬の……残りは、ちゃんとクエストが達成されたかどうか、ギルドが確認してから……」
ローナのか細い声が微かに聴こえてきた。
バシーン! と何かを叩くような音がして、
「きゃあっ!」という悲鳴が聴こえた。
ルーイとアーロンがぎょっとして窓の中を覗きこむと、
「デカい口叩いてんじゃねーよ!」
ガラの悪い大男が、ローナに馬乗りになり、殴りつけていた。
「……あっ……うっ……ごめんなさ……」
ローナは男の下から這い出ようとするが、すぐに引きずり戻される。
「きゃあっ!」
バシン!バシン!
男はさらに強く頬を張ると、
「やめて欲しけりゃ金を用意しろって言ってんだよ! ああ!?」
とローナの髪の毛を手綱のように掴んで引っ張りあげた。
「「デカい口を叩いているのは……!!」」
「「お前だーーー!!」」
アーロンはイスラに振り子のようにぶら下げたままぶん回してもらい、
ガシャーーン!!
とキックでガラスを突き破って部屋に飛び込んだ。
その後に続いてルーイが部屋の中に降り立つ。
示し合わせたわけでもないのに、なぜかセリフが被ってしまった。
「誰だてめえ……ぶべっ!!」
誰何すいかする間もなく、大男はアーロンの拳で壁に叩きつけられ、
「あぎゃぎゃぎゃぎゃ!」
ルーイのライトニングで黒焦げになった。
「ローナ大丈夫!?」
イスラがローナに駆け寄った。
「み、みんな……」
ローナは、腫れ上がった頬を治癒魔法で治すこともなく、手で顔を覆い、ボロボロと涙を流した。
◇ ◇ ◇
少し落ち着いたローナから話を聞くと、男はダグと言って、冒険者とは名ばかりのならず者だった。
とっくにギルドを追放されているのに、それを隠してローナに近づき、ローナが魔術は使えても気が弱いと見るや、報酬をすべて取り上げられるようになったのだという。
逃げようとしても捕まってボコボコにされ、言われるがままに報酬を取り上げられ……。
「ごめんなさい、ごめんなさい……」
ローナはしきりに謝った。
「ローナは悪くないよ」
イスラが優しく声をかけた。
ルーイは、昔の自分を見ているようで、胸が苦しくなった。ローナもおそらく犯されたりしているのだろう。
ローナに治癒魔法をかけて傷を治してやると、ルーイはイスラに、
「一人にしておくのは心配だ。イスラ、とりあえず合同ギルドの宿舎に連れて行って、まずは休ませてあげよう」
と提案した。
ギルドには、町から町へと渡り歩く冒険者のために、男女別の宿舎がある。相部屋だが、今のローナの状況を考えると、そのほうが安心だろう。
「そうだね。ローナ、歩ける?」
イスラは頷いてローナの肩をさすった。ローナは涙をこぼしながら、黙ってコクコクと頷いた。
「ルーイ、こいつの頭、切り落として町の広場に飾ってもいい?」
アーロンは、フーッ、フーッといきり立って、剣を抜いてダグの巨体をゲシゲシと踏んだ。
「駄目だ、まだ生きてるから、ちゃんと衛兵を呼んで牢屋に入れてもらおう」
ルーイは、アーロンがダグの息の根を止めようとするのを慌てて止めた。
「それから、懐を探れ。ローナから取り上げた報酬を持っているはずだ」
ローナに返してあげなければならない。
アーロンと二人でダグの装備を探したが、2万5千Gの金は、どこからも出てこなかった。
◇ ◇ ◇
ダグは無事、牢屋に収監され、ローナはしばらくギルドの宿舎に身を寄せることになった。
ハーピー退治の報酬の残額は、数日後、無事四人の手に渡った。
「ありがとうございます……。私、こんなにいっぱいもらっていいのかな……」
ローナは取られないお金を手に入れて、かえって困惑していた。
「こらっ、そういうこと言うから、変な男につけこまれちゃうんだよ」
とイスラがたしなめた。
「むしろ残りの報酬が見つからないのが、気になるな……」
ルーイは腕を組みながらつぶやいた。
「渡したらすぐに出かけていったので、きっと、何かに使っちゃったんですよ……。今までも、いくらあげても、すぐに『金がない』『金がない』って言ってましたから……」
ローナはうつむいた。
しかし、その日のうちに使ってしまうなどということがあるのだろうか。
「ローナのお金なのに、ごめんね……」
イスラが肩を落とすと、ローナはかぶりを振った。
「もう、ダグとはかかわりたくないから、これでいいんです……」
その気持ちも理解できなくはない。三人とも複雑な面持ちで、それ以上何も言えなくなった。
◇ ◇ ◇
残りの報酬を分けた後、ルーイとアーロンは家路についた。
「ルーイ、顔色が悪いよ。大丈夫?」
アーロンが声をかけてきた。
「ああ……このままでいいのか気がかりだし、それに、ちょっと寝不足でさ……」
この数日、ルーイはまともに眠れていなかった。
ダグが馬乗りになってローナに暴行を加えている光景が、山賊の玩具として弄ばれていた時の自分を思い出させたのだ。
その時は、ローナを助けることに集中していたので何ともなかったのに、家に帰って眠ろうとしたら、途端に自分がかつて味わった暴力がフラッシュバックして、ルーイを苦しめた。
「駄目だな……切り替えて、家を探しに商会に行ったりしないといけないのに……」
「焦ることないよ。とりあえず今日は、ちゃんと寝なよ」
ルーイが睡眠不足で痛むこめかみを押さえると、アーロンが心配そうにルーイの顔を覗き込んだ。
部屋の前まで来ると、ルーイは扉におでこをこつん、と当ててうつむいた。
──一人になるのが怖い……。
もう何年も前のことで、とっくに大丈夫になっていたと思ったのに……。
すると、アーロンが後ろから、ルーイをハグしてきた。
「ルーイ、怖がってる……。俺、今日は泊まってくよ。ずっとついててあげる」
背中にアーロンの身体の厚みを感じて、ルーイの顔にカーッと熱が上ってきた。
肩に回された腕から、温かくて落ち着く匂いがして、つい顔を埋めたくなってしまう。
胸がきゅんとするのを押さえつけながら、ルーイは、
「す、すけべ目的のクセに何言ってるんだよ」
とツッコミを入れたが、声が思わず上ずってしまった。
「大丈夫だよ。ルーイの嫌がることはしないから」
アーロンが耳元で優しくささやいた。
ホントかよ、と思いながら、ルーイはアーロンを部屋に上げた。
3
あなたにおすすめの小説
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
全8話
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c
数百年ぶりに目覚めた魔術師は年下ワンコ騎士の愛から逃れられない
桃瀬さら
BL
誰かに呼ばれた気がしたーー
数百年ぶりに目覚めた魔法使いイシス。
目の前にいたのは、涙で顔を濡らす美しすぎる年下騎士シリウス。
彼は何年も前からイシスを探していたらしい。
魔法が廃れた時代、居場所を失ったイシスにシリウスは一緒に暮らそうと持ちかけるが……。
迷惑をかけたくないイシスと離したくないシリウスの攻防戦。
年上魔術師×年下騎士
巻き戻りした悪役令息は最愛の人から離れて生きていく
藍沢真啓/庚あき
BL
11月にアンダルシュノベルズ様から出版されます!
婚約者ユリウスから断罪をされたアリステルは、ボロボロになった状態で廃教会で命を終えた……はずだった。
目覚めた時はユリウスと婚約したばかりの頃で、それならばとアリステルは自らユリウスと距離を置くことに決める。だが、なぜかユリウスはアリステルに構うようになり……
巻き戻りから人生をやり直す悪役令息の物語。
【感想のお返事について】
感想をくださりありがとうございます。
執筆を最優先させていただきますので、お返事についてはご容赦願います。
大切に読ませていただいてます。執筆の活力になっていますので、今後も感想いただければ幸いです。
他サイトでも公開中
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
待っててくれと言われて10年待った恋人に嫁と子供がいた話
ナナメ
BL
アルファ、ベータ、オメガ、という第2性が出現してから数百年。
かつては虐げられてきたオメガも抑制剤のおかげで社会進出が当たり前になってきた。
高校3年だったオメガである瓜生郁(うりゅう いく)は、幼馴染みで恋人でもあるアルファの平井裕也(ひらい ゆうや)と婚約していた。両家共にアルファ家系の中の唯一のオメガである郁と裕也の婚約は互いに会社を経営している両家にとって新たな事業の為に歓迎されるものだった。
郁にとって例え政略的な面があってもそれは幸せな物で、別の会社で修行を積んで戻った裕也との明るい未来を思い描いていた。
それから10年。約束は守られず、裕也はオメガである別の相手と生まれたばかりの子供と共に郁の前に現れた。
信じていた。裏切られた。嫉妬。悲しさ。ぐちゃぐちゃな感情のまま郁は川の真ん中に立ち尽くすーー。
※表紙はAIです
※遅筆です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる