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神様の思い出2
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外に出た勇人は手紙の中身を確認した。
そこに書かれていたのは人間との思い出だった。
貴方様と別れてから何年の月日が経っただろう。
毎日のように貴方様との楽しい日々を思い出します。
寒い冬の日、雲一つもない空を一緒に眺めたあの日のことを貴方様は覚えていますか。
貴方様と出会う前の私は過ぎていく時間と雪景色だけを見てきただけの神様でした。
春は多くの人が参拝に
夏は子供達の遊び場に、
秋になれば紅葉狩りの観光地になっていたのです。
しかし、時が経つにつれ春も、夏も、秋も、今までの楽しかった思い出は薄れていきました。
唯一の楽しみはどの時代になっても変わらない広大な雪景色を眺めることだけになりました。
貴方様と出会うまでは
手紙の内容は途中で終わっていた。結局この手紙を書いた神様がわからなかった。
部屋に戻り天照大神と狛犬に手紙の内容を説明した。
「うむ、どうしたものかのう…」
悩んでいると扉を優しく叩く音が聞こえてくる
「俺出るよ」
扉を開けるとそこに立っていたのは老いたご老人だった。
「あのーどちら様でしょうか?」
「これはこれは若々しい配達員がでできてくれたものだねぇ」
「ど、どうして私が配達員だとわかったのですか。」
「話は後で話す故、ひとまず中にいれてくれんかのう」
「すみません、ささどうぞお入りください」
客間へと案内し
お茶を持ってきてご老人前に置く
「可愛いお嬢ちゃんじゃのう、もしや狛犬かい?」
見えていないと思っていた狛犬は声をかけられた否や驚いた表情を見せる
「は、はい!狛犬の阿形と申します。」
「阿形ちゃんがいるということは吽形もいるのかな?」
「吽形兄様はもういません」
「そうかい、辛かったじゃろうにすまないね」
「いえ、大丈夫です。吽形兄様は今もなお私の心の中で生きております。」
「おおそうかいそうかい、立派じゃのう」
よぼよぼな手で狛犬の頭を優しく撫でる
「ところでご老人はどの様な用事でこちらに?」
「ここに宛先不明の手紙が届いておらんかったかのう」
「もしかしてこの手紙のことですか?」
テーブルの上に置いてあった手紙を老人の前に置く
「おおこれじゃこれじゃ」
老人は手に取り中の手紙を読む
すると老人の瞳から涙が落ちる
「待っているのじゃな…すまんのう…」
「この手紙は貴方への手紙だったのですね」
「わしは元はお主と同じ配達員だったんじゃ」
「そうだったんですね。どうりで狛犬も見えていたんですね。」
「そしてこの手紙はわしが若かった頃に出会った神様じゃよ」
老人は配達員だった頃の話をする。
人と神様を繋げる仕事「神様の配達員」
北は青森、南は鹿児島
神様の願いを思いのこもった手紙を叶え届けていた。
孤独を感じながらも彼は叶え届け続けた。
静かな夜、夢の中で女性の声が聴こえた。
そこに書かれていたのは人間との思い出だった。
貴方様と別れてから何年の月日が経っただろう。
毎日のように貴方様との楽しい日々を思い出します。
寒い冬の日、雲一つもない空を一緒に眺めたあの日のことを貴方様は覚えていますか。
貴方様と出会う前の私は過ぎていく時間と雪景色だけを見てきただけの神様でした。
春は多くの人が参拝に
夏は子供達の遊び場に、
秋になれば紅葉狩りの観光地になっていたのです。
しかし、時が経つにつれ春も、夏も、秋も、今までの楽しかった思い出は薄れていきました。
唯一の楽しみはどの時代になっても変わらない広大な雪景色を眺めることだけになりました。
貴方様と出会うまでは
手紙の内容は途中で終わっていた。結局この手紙を書いた神様がわからなかった。
部屋に戻り天照大神と狛犬に手紙の内容を説明した。
「うむ、どうしたものかのう…」
悩んでいると扉を優しく叩く音が聞こえてくる
「俺出るよ」
扉を開けるとそこに立っていたのは老いたご老人だった。
「あのーどちら様でしょうか?」
「これはこれは若々しい配達員がでできてくれたものだねぇ」
「ど、どうして私が配達員だとわかったのですか。」
「話は後で話す故、ひとまず中にいれてくれんかのう」
「すみません、ささどうぞお入りください」
客間へと案内し
お茶を持ってきてご老人前に置く
「可愛いお嬢ちゃんじゃのう、もしや狛犬かい?」
見えていないと思っていた狛犬は声をかけられた否や驚いた表情を見せる
「は、はい!狛犬の阿形と申します。」
「阿形ちゃんがいるということは吽形もいるのかな?」
「吽形兄様はもういません」
「そうかい、辛かったじゃろうにすまないね」
「いえ、大丈夫です。吽形兄様は今もなお私の心の中で生きております。」
「おおそうかいそうかい、立派じゃのう」
よぼよぼな手で狛犬の頭を優しく撫でる
「ところでご老人はどの様な用事でこちらに?」
「ここに宛先不明の手紙が届いておらんかったかのう」
「もしかしてこの手紙のことですか?」
テーブルの上に置いてあった手紙を老人の前に置く
「おおこれじゃこれじゃ」
老人は手に取り中の手紙を読む
すると老人の瞳から涙が落ちる
「待っているのじゃな…すまんのう…」
「この手紙は貴方への手紙だったのですね」
「わしは元はお主と同じ配達員だったんじゃ」
「そうだったんですね。どうりで狛犬も見えていたんですね。」
「そしてこの手紙はわしが若かった頃に出会った神様じゃよ」
老人は配達員だった頃の話をする。
人と神様を繋げる仕事「神様の配達員」
北は青森、南は鹿児島
神様の願いを思いのこもった手紙を叶え届けていた。
孤独を感じながらも彼は叶え届け続けた。
静かな夜、夢の中で女性の声が聴こえた。
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