創造魔法で想像以上に騒々しい異世界ライフ

埼玉ポテチ

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第五十八話

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 翌朝部室に入るとまだメンバーが揃っていなかった。揃うまでアルトと雑談をしていたら、叙述トリックの話になり白熱してしまった。次のミステリーにも叙述トリックは使う事にしよう。

 メンバーが揃い会議が始まると、昨日のアクセサリーショップ偵察の成否を聞かれた。

「なかなか有意義な偵察だったよ。おかげで新製品が完成したよ。」

「相変わらず、やる事が早いな。」

「それって、もしかして、イルミさんとユーカさんが着けてる奴ですか?」

 キルケは女性だけあって、そう言う点は目が早い。2人が新しいアクセサリーを身に着けてる事にすぐに気が付いたのだろう。

「いや、新製品はそれじゃないよ。2人が身に着けているのは昨日付き合ってくれたお礼にプレゼントした物だよ。」

「私も行けば良かった~。って、じゃあ新製品は?」

 ユーリはテーブルにグリーンのマットを敷いてその上にまずネックレスを並べるまずは4色4種類だけにしておく。

「これが新作のネックレスだよ。ちゃんと銅貨5枚で売れる様に作ってあるから心配しないでね。色が4色でデザインも4種類あるから全16種類だね。あとサイズが50センチと55センチの2種類あるから、ちゃんと頭に入れて置いてね。」

「これが銅貨5枚のネックレス?信じられない。金貨10枚って言われも不思議じゃない位綺麗なデザイン。」

「確かにこういうデザインのネックレスはお店でも売って無かったわ。どこからこういう発想が出るのか不思議だね。」

 興奮している2人を手で制して、ネックレスをしまう。そして、次は指輪を取り出す。こちらは全色、2種で8個全部出す。

「こっちが指輪ね。デザインはシンプルな物2種、色はネックレスと同じ4色になってるから、全部で8種類だね。サイズは嵌めると自動で調整されるように魔法を掛けてあるのでこれで全部です。こちらも銅貨5枚で販売します。」

「って言うか何気に謎技術が使用されているし。普通に買ったらかなり高いんじゃない?」

「どうなんだろう?ユーカ、こう言うのも魔道具に入るの?」

「いえ、こう言うのは付与魔法と言ってマジックバッグの様に魔道具とは別扱いですね。とは言え、魔道具より高い付与魔法もありますから、値段は簡単には付けられませんね。」

「まあ、僕が作る限りは無料だから。銅貨5枚で行きましょう。って事で、今日から口コミよろしく!」

 イルミのマジックバッグにアクセサリーを詰め込んで、皆部室から出て行く。これからホームルームまで15分程度あるだろう。この短時間でどれだけ口コミを掛けられるのだろうか。そう言えば店舗で販売する分を作っていなかった事に気付きユーリは15分の間に店舗用に各100こずつのアクセサリーを作成するのであった。

 ホームルームが始まる直前に教室でイルミに合った時、サムズアップしていたが何がどうしたのだろう?ホームルームが終わり休み時間に入ったのでさっきの意味を聞こうと席を立ったが、既にイルミの周りに女生徒が沢山群がっていた。思わず座りなおすユーリである。これがさっきの意味かな?

 周りを見渡すとユーカとキルケの席にも女生徒が群がっている。男性陣の周りには人が居ない。

 どうも女性と言うのは群れるのが好きな生物らしい。無駄にリアクションが大きいのも愛嬌だろう。前世から数えると50歳を超えてるユーリには理解できない。
 これが若さと言う物なのだろう。イルミたちもそれに対して普通に対応しているやはり彼女たちも若いって事なのだろう。まあ13歳だしね。

 背伸びしたい年頃の少女たちにアクセサリーは評判が良いらしい。価格が安いので安物扱いで見向きもされない可能性もあったが杞憂だった。貴族の子女も珍しいアクセサリーをどれだけ沢山持ってるかがステータスになっているらしく、値段は関係ないらしい。珍しさで言えばユーリのアクセサリーは群を抜いている。そう言った背景もあり。銅貨5枚アクセサリーは急速に売り上げを伸ばすのである。



 店舗でも扱いを始めたアクセサリーであるが、こちらも急激に売り上げを伸ばしている。特に下着や口紅を買いに来る貴族学院の女子生徒から火が付いた様である。珍しいデザインで丈夫で綺麗、細工も凝っている。これを買い逃す女性は居ない。貴族学院の生徒のみならず、価格の安さから今では店で一番の売れ筋になっている。最初から色やデザインを多めに設定したのも正解だったらしい。特にこの世界では珍しいピンクゴールドや一見ミスリルに見える薄いスカイブルーが人気だそうだ。今では毎日500個ずつ補充している。

 順調な売り上げを見せるアクセサリーだが、何やら裏で暗躍している者が居るらしい。初めは買占めだった。大店の店主らしき男性が数名現れて、店にあるアクセサリーを在庫も含め全部買いたいと言って来た。店員の2人は事前にユーリに言われていたらしく、躊躇せずに商品を全部渡した。店にアクセサリー目当てで来た客には明日には在庫が入りますと伝える。実際は放課後16時前には補充が終わったので売り切れていたのは2時間位だった。その後もその客が来る事を見越して、在庫の切れた場合の、在庫をバックヤードに作ったマジックバッグを付与したストッカーに入れて置いた。在庫切れから1時間経ったら開けるようにと指示する。

 在庫を買い尽くしてもすぐに在庫が復活する。そんな事が数回あって、相手も諦めた様だ。

 その次が問題だった。何処かの貴金属店が商業ギルドを通してクレームを言って来たのである。
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