85 / 95
85.追放テイマーと聖剣の力
しおりを挟む
――――。
夜の病室。
私は色々な考えが浮かんで、どうしても眠れなかった。
消灯時間はもうとっくにすぎていて。
月の優しい光が、うっすらとベッドに降り注いでいる。
すぐ隣からは、エリエル様の可愛らしい寝息。
「むふふ。もう食べれないわよ、ショコラちゃん……」
なんだか幸せそうな寝顔してるし。
このベッド、一人用だと思うんだけどなぁ。
もう、仕方ないなぁ。
パジャマ姿の彼女に毛布をかけなおすと、ゆっくり天井に手を伸ばしてみる。
「どっちの世界を選ぶか……かぁ……」
私は、そのままぼーっと手のひらを眺めてみた。
もし異世界『転移』だったら。
こっちの世界の人生のが長いわけだし……。
別の世界に行ったら帰りたくなるのかもしれない。
「でも。でもさ……」
『転生』って、転移とは全然違うんだよね。
新しい世界で人生を最初からやり直していくってことだから。
家族も。
親友も。
私にかかわってくれたすべての人達とも。
どちらの世界も同じ時間、十六年分過ごしてるんだよ……。
……。
…………。
もし、もしだけど。
選択できることが女神の試練だとしたら。
……残酷……だよ。
枕をぎゅっと抱きしめて、顔をうずめた。
だけど、それでも。
それでも私は……。
「声がききたいな……」
あの太陽みたいな明るい声で、名前を呼んで欲しいな。
そしたら、きっと。
――こんなふうに心が揺れたりしないから。
**********
「ショコラちゃん、もう朝なんですけど~」
うっすら目を開けると、金色に輝く美少女の笑顔が間近にあった。
陽の光を受けて柔らかそうな髪がキラキラひかってる。
し、神秘的。
すごいなぁ。やっぱり女神様って感じだよ。
「起きてますよ。おはようございます」
あはは……。
起きてるっていうかさ。
本当は、結局寝れなかったんだけどね。
はぁ……。
「ショコラちゃん。目が真っ赤だよ? 大丈夫?」
「あーうん。ちょっとね」
「わかるわー。私も枕が変わると寝れないタイプだから~」
エリエル様は腕を組んでウンウンと頷いている。
……え。
……すごく幸せそうに寝てたような気が……。
「ちょっとちょっと。なに固まってるのよ?」
「え。ううん。なんでもないですよ?」
私は慌てて両手を振った。
って。
今、手に何か当たったんだけど。
「……聖剣?」
なんで聖剣が犬みたいに飛びついてくるのよ!
呪いのアイテムを卒業して、いよいよ呪いの生き物になったわけ?
「あらあら。すっかりなついちゃって~」
「なつくって。これ剣だよね?!」
「生き物のような剣を作り出すなんて! 私ってやっぱり天才ね!」
聖剣は動物みたいにスリスリと身体をよせてくる。
あのね。
鞘が無かったら、私切り刻まれてますけど!!
いきなりこの世界での人生終わってますけど!!
「聖剣ちゃん、なにかアナタに伝えたいんじゃない?」
持ち手が曲がって、ウンウンとうなずいている。
言葉もわかるの? この剣。
「えーと、伝えたいことって?」
リボンでラッピングされたような鞘が自然に抜けて、刀身が輝きだす。
「ご主人様、新しいメッセージがあるピョン」
「え……この聖剣……話せるの?」
「しゃべれるようになったピョン。レベルアップしたピョン!」
レベルアップって……。
ゲームじゃないんだから!!
「ねぇ、ちょっと。どうなってるんですか、この剣!」
「私に聞かれても知らないわよ。……ショコラちゃんのテイマーの力……かしらね?」
「テイマーにそんな力ないですよね!?」
「どうかしたピョン?」
首をかしげてるみたいな可愛らしいポーズ。
あーあれだ。
この感じどこかで見たことあるなって思ったんだけど。
魔法少女のマスコット!!!
そんな感じだよね。
ハートやリボンがついてるし。
声もカワイイし。
語尾もなぜか『ピョン』とか言ってるし。
――剣だけど。
「ご主人様、メッセージ見ないピョン?」
「あ、ゴメンね。見せてくれる?」
「わかったピョン!」
聖剣は嬉しそうな声をあげると、壁にメッセージを投影していく。
「ボクに任せるピョン!」
「あ、ありがと」
すごいけど。
なんだか。
魔法少女になった気分だよ……。
「ふーん。友達多いのね、ショコラちゃん」
「多いかはわからいけどさ。みんな心配してくれてるんだと思う」
隣に座って頬をよせてきたエリエル様を両手で押し返しながら、メッセージを確認していく。
お父さん、お母さん。
親友のヒナちゃん。
クラスメイト達。
あ、春ちゃん先生からもきてる。
皆の気持ちが伝わってくるみたいで、胸が痛いよぉ。
いきなり異世界に転移して転生して……選択肢なんてなかったから……。
でも私。
この世界が嫌いになったわけじゃ……。
「ご主人様、どうかしたピョン?」
「ショコラちゃん?」
「ううん、なんでもないの」
心配そうな表情のエリエル様と、聖剣ちゃん。
聖剣ちゃんは剣だし、雰囲気だけだけどね。
「……向こうの世界からのメッセージは……届くわけないかぁ」
おもわず、ぽつっとつぶやいた。
こんなことならさ。
みんなの感情が勝手に流れてくる能力、消してもらわなければよかったかなぁ……。
でも。
でもさぁ。
あれって、人の心をのぞくみたいで罪悪感バッチリで最悪だったし。
なにより……ずっと告白されてるみたいで……。
どうしても耐えられなかったから!!
『国や王位を捨てたとしても……君のそばに……』
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!
思わず思い出してしまって、毛布の中にもぐりこんだ。
「ご、ご主人様?」
「なになに、また寝るの? 朝食食べれなくなるわよ?」
「ち、ちがうから。なんでもないったら!」
顔の温度が上昇しまくってて、このまま蒸発しそうだよぉ。
「ご主人様、向こうの方とお話したいピョン?」
……。
…………。
え。
今なんて言ったの?
「……出来るの?」
「簡単ピョン!!」
「ダメよ!! そんなことしたら、女神長にバレる可能性が高くなるじゃない!!」
「はぁ、そんなのとっくにバレてるって!」
あれ?
聖剣ちゃん、今口調が変わったよね?
「ちょっとちょっと、なんでショコラちゃんと私とで対応が違うのよ!!」
「あたりまえだよ。ボクのご主人様はショコラちゃんだけだからね」
まだ赤い顔を押さえながらベッドから起き上がると、女神様と剣が追いかけっこしてる姿が見えた。
「いっとくけど。ショコラちゃんの周囲には結界を張ってるのよ! 簡単にはバレないんだから!」
「無駄だってば! 女神長はきっとなんでもお見通しだって!」
「アンタ、生みの親の私を何だと思ってるのよ!」
「ちょっと待って。結界ってなに?」
そんなの聞いてないんだけど?
両手を広げて周囲をくるくる見回してみた。
別に何もないけど……。
「見えたりはしないわよ、魔法なんだから」
私と目が合った女神様が、嬉しそうに抱きついてきた。
「あーやっぱり、可愛いわショコラちゃん。さすが私の後輩よね」
「ちょっとご主人様から離れろピョン!」
あー、もう。
結界も気になるけど……今はそんなことより!!
「ねぇ、聖剣ちゃん。向こうの世界ってスマホないんだけど。ホントに話せるの?」
「余裕ピョン。名刺入れがあるピョン」
そっか。魔道具の『名刺入れ』。
スマホの簡易版みたいなものだもんね。
すごい高価で一度しか本物見た事ないけど……。
「名刺入れを持ってる知り合いを教えて欲しいピョン。つないでみるピョン」
「ちょっと。だからやめてってば! 女神命令よ!」
その一度見た名刺入れの持ち主って。
……魔王シャルルさんなんだよね。
……どうしよう。
テイム能力が暴走した時に流れてきたシャルルさんの感情を思い出して、また頬が熱くなった。
でも、だって。
シャルルさんが私の事を……。
ううん、そんなはずないよね……。
「ご主人様、誰かにかけてみます?」
私は大きく息を吸い込むと、聖剣ちゃんにおもいきりうなずいた。
「お願い。魔王シャルルさんにかけてください!!」
夜の病室。
私は色々な考えが浮かんで、どうしても眠れなかった。
消灯時間はもうとっくにすぎていて。
月の優しい光が、うっすらとベッドに降り注いでいる。
すぐ隣からは、エリエル様の可愛らしい寝息。
「むふふ。もう食べれないわよ、ショコラちゃん……」
なんだか幸せそうな寝顔してるし。
このベッド、一人用だと思うんだけどなぁ。
もう、仕方ないなぁ。
パジャマ姿の彼女に毛布をかけなおすと、ゆっくり天井に手を伸ばしてみる。
「どっちの世界を選ぶか……かぁ……」
私は、そのままぼーっと手のひらを眺めてみた。
もし異世界『転移』だったら。
こっちの世界の人生のが長いわけだし……。
別の世界に行ったら帰りたくなるのかもしれない。
「でも。でもさ……」
『転生』って、転移とは全然違うんだよね。
新しい世界で人生を最初からやり直していくってことだから。
家族も。
親友も。
私にかかわってくれたすべての人達とも。
どちらの世界も同じ時間、十六年分過ごしてるんだよ……。
……。
…………。
もし、もしだけど。
選択できることが女神の試練だとしたら。
……残酷……だよ。
枕をぎゅっと抱きしめて、顔をうずめた。
だけど、それでも。
それでも私は……。
「声がききたいな……」
あの太陽みたいな明るい声で、名前を呼んで欲しいな。
そしたら、きっと。
――こんなふうに心が揺れたりしないから。
**********
「ショコラちゃん、もう朝なんですけど~」
うっすら目を開けると、金色に輝く美少女の笑顔が間近にあった。
陽の光を受けて柔らかそうな髪がキラキラひかってる。
し、神秘的。
すごいなぁ。やっぱり女神様って感じだよ。
「起きてますよ。おはようございます」
あはは……。
起きてるっていうかさ。
本当は、結局寝れなかったんだけどね。
はぁ……。
「ショコラちゃん。目が真っ赤だよ? 大丈夫?」
「あーうん。ちょっとね」
「わかるわー。私も枕が変わると寝れないタイプだから~」
エリエル様は腕を組んでウンウンと頷いている。
……え。
……すごく幸せそうに寝てたような気が……。
「ちょっとちょっと。なに固まってるのよ?」
「え。ううん。なんでもないですよ?」
私は慌てて両手を振った。
って。
今、手に何か当たったんだけど。
「……聖剣?」
なんで聖剣が犬みたいに飛びついてくるのよ!
呪いのアイテムを卒業して、いよいよ呪いの生き物になったわけ?
「あらあら。すっかりなついちゃって~」
「なつくって。これ剣だよね?!」
「生き物のような剣を作り出すなんて! 私ってやっぱり天才ね!」
聖剣は動物みたいにスリスリと身体をよせてくる。
あのね。
鞘が無かったら、私切り刻まれてますけど!!
いきなりこの世界での人生終わってますけど!!
「聖剣ちゃん、なにかアナタに伝えたいんじゃない?」
持ち手が曲がって、ウンウンとうなずいている。
言葉もわかるの? この剣。
「えーと、伝えたいことって?」
リボンでラッピングされたような鞘が自然に抜けて、刀身が輝きだす。
「ご主人様、新しいメッセージがあるピョン」
「え……この聖剣……話せるの?」
「しゃべれるようになったピョン。レベルアップしたピョン!」
レベルアップって……。
ゲームじゃないんだから!!
「ねぇ、ちょっと。どうなってるんですか、この剣!」
「私に聞かれても知らないわよ。……ショコラちゃんのテイマーの力……かしらね?」
「テイマーにそんな力ないですよね!?」
「どうかしたピョン?」
首をかしげてるみたいな可愛らしいポーズ。
あーあれだ。
この感じどこかで見たことあるなって思ったんだけど。
魔法少女のマスコット!!!
そんな感じだよね。
ハートやリボンがついてるし。
声もカワイイし。
語尾もなぜか『ピョン』とか言ってるし。
――剣だけど。
「ご主人様、メッセージ見ないピョン?」
「あ、ゴメンね。見せてくれる?」
「わかったピョン!」
聖剣は嬉しそうな声をあげると、壁にメッセージを投影していく。
「ボクに任せるピョン!」
「あ、ありがと」
すごいけど。
なんだか。
魔法少女になった気分だよ……。
「ふーん。友達多いのね、ショコラちゃん」
「多いかはわからいけどさ。みんな心配してくれてるんだと思う」
隣に座って頬をよせてきたエリエル様を両手で押し返しながら、メッセージを確認していく。
お父さん、お母さん。
親友のヒナちゃん。
クラスメイト達。
あ、春ちゃん先生からもきてる。
皆の気持ちが伝わってくるみたいで、胸が痛いよぉ。
いきなり異世界に転移して転生して……選択肢なんてなかったから……。
でも私。
この世界が嫌いになったわけじゃ……。
「ご主人様、どうかしたピョン?」
「ショコラちゃん?」
「ううん、なんでもないの」
心配そうな表情のエリエル様と、聖剣ちゃん。
聖剣ちゃんは剣だし、雰囲気だけだけどね。
「……向こうの世界からのメッセージは……届くわけないかぁ」
おもわず、ぽつっとつぶやいた。
こんなことならさ。
みんなの感情が勝手に流れてくる能力、消してもらわなければよかったかなぁ……。
でも。
でもさぁ。
あれって、人の心をのぞくみたいで罪悪感バッチリで最悪だったし。
なにより……ずっと告白されてるみたいで……。
どうしても耐えられなかったから!!
『国や王位を捨てたとしても……君のそばに……』
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!
思わず思い出してしまって、毛布の中にもぐりこんだ。
「ご、ご主人様?」
「なになに、また寝るの? 朝食食べれなくなるわよ?」
「ち、ちがうから。なんでもないったら!」
顔の温度が上昇しまくってて、このまま蒸発しそうだよぉ。
「ご主人様、向こうの方とお話したいピョン?」
……。
…………。
え。
今なんて言ったの?
「……出来るの?」
「簡単ピョン!!」
「ダメよ!! そんなことしたら、女神長にバレる可能性が高くなるじゃない!!」
「はぁ、そんなのとっくにバレてるって!」
あれ?
聖剣ちゃん、今口調が変わったよね?
「ちょっとちょっと、なんでショコラちゃんと私とで対応が違うのよ!!」
「あたりまえだよ。ボクのご主人様はショコラちゃんだけだからね」
まだ赤い顔を押さえながらベッドから起き上がると、女神様と剣が追いかけっこしてる姿が見えた。
「いっとくけど。ショコラちゃんの周囲には結界を張ってるのよ! 簡単にはバレないんだから!」
「無駄だってば! 女神長はきっとなんでもお見通しだって!」
「アンタ、生みの親の私を何だと思ってるのよ!」
「ちょっと待って。結界ってなに?」
そんなの聞いてないんだけど?
両手を広げて周囲をくるくる見回してみた。
別に何もないけど……。
「見えたりはしないわよ、魔法なんだから」
私と目が合った女神様が、嬉しそうに抱きついてきた。
「あーやっぱり、可愛いわショコラちゃん。さすが私の後輩よね」
「ちょっとご主人様から離れろピョン!」
あー、もう。
結界も気になるけど……今はそんなことより!!
「ねぇ、聖剣ちゃん。向こうの世界ってスマホないんだけど。ホントに話せるの?」
「余裕ピョン。名刺入れがあるピョン」
そっか。魔道具の『名刺入れ』。
スマホの簡易版みたいなものだもんね。
すごい高価で一度しか本物見た事ないけど……。
「名刺入れを持ってる知り合いを教えて欲しいピョン。つないでみるピョン」
「ちょっと。だからやめてってば! 女神命令よ!」
その一度見た名刺入れの持ち主って。
……魔王シャルルさんなんだよね。
……どうしよう。
テイム能力が暴走した時に流れてきたシャルルさんの感情を思い出して、また頬が熱くなった。
でも、だって。
シャルルさんが私の事を……。
ううん、そんなはずないよね……。
「ご主人様、誰かにかけてみます?」
私は大きく息を吸い込むと、聖剣ちゃんにおもいきりうなずいた。
「お願い。魔王シャルルさんにかけてください!!」
0
あなたにおすすめの小説
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします。
樋口紗夕
恋愛
公爵令嬢ヘレーネは王立魔法学園の卒業パーティーで第三王子ジークベルトから婚約破棄を宣言される。
ジークベルトの真実の愛の相手、男爵令嬢ルーシアへの嫌がらせが原因だ。
国外追放を言い渡したジークベルトに、ヘレーネは眉一つ動かさずに答えた。
「国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします」
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
【完結】追放された子爵令嬢は実力で這い上がる〜家に帰ってこい?いえ、そんなのお断りです〜
Nekoyama
ファンタジー
魔法が優れた強い者が家督を継ぐ。そんな実力主義の子爵家の養女に入って4年、マリーナは魔法もマナーも勉学も頑張り、貴族令嬢にふさわしい教養を身に付けた。来年に魔法学園への入学をひかえ、期待に胸を膨らませていた矢先、家を追放されてしまう。放り出されたマリーナは怒りを胸に立ち上がり、幸せを掴んでいく。
1歳児天使の異世界生活!
春爛漫
ファンタジー
夫に先立たれ、女手一つで子供を育て上げた皇 幸子。病気にかかり死んでしまうが、天使が迎えに来てくれて天界へ行くも、最高神の創造神様が一方的にまくしたてて、サチ・スメラギとして異世界アラタカラに創造神の使徒(天使)として送られてしまう。1歳の子供の身体になり、それなりに人に溶け込もうと頑張るお話。
※心は大人のなんちゃって幼児なので、あたたかい目で見守っていてください。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる