初夜で白い結婚を宣言する男は夫ではなく敵です

編端みどり

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第十四話

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「だったら、すぐわたくしを捨ててローザ様を正妻になさいませ!」

「今君と離婚したら商会も、領地経営でも困るだろ! 母上が君を手放すなと言うんだ! だから絶対ダメだ!」

こんの、自己中マザコン男! まさかと思いますが、わたくしと離婚しないおつもりではありませんわよね。

ローザ様のご希望は、正妻として迎えられる事ですか。馬鹿にするのもいい加減にして頂きたいですが……どうせわたくしはあと2年で離婚ですし、そのあとこの家は終わりでしょう。白い結婚で離婚しなくても、わたくしが姿を消せば終了です。

嫁いで分かりましたが、お義父様もお義母様も、もちろん旦那さまも、全く領地経営をやりませんの。名代も、しょっちゅう変えているようです。これでは継続した利益は望めません。この家の人間は、思った以上に無能です。

仕方がないので、領地経営もわたくしが行っています。

まぁ、わたくしに依存するように必死で働いた結果なのですが……。そろそろ次の段階に進みたいので、ローザ様にはこの家に来て頂きたいのです。

わたくしの代わりに、有能だと思ってもらう方が必要ですから。バレたら悲惨なので、ローザ様がまともな方なら彼女に被せるのはやめようと思ったのですが、何度かお会いした時の傲慢な態度は、わたくしを舐めきっておりました。そもそも、正妻が居るのに、正妻でないと嫌と言うなんて、旦那さまが本当は嫌いで別れたいと思ってないのであれば、単なるワガママお嬢様です。

ま、そろそろこの家の評判を下げたかったので丁度良いですわ。

ローザ様の出方次第で、ローザ様に商才がある事に致しましょう。ローザ様が無理なら旦那さまにする予定でしたが、息子を働かせ過ぎだとキーキー言うお義母様がうるさいので、旦那さまが働き者でわたくしは不要作戦は、やめました。

ひとまず、世継ぎのプレッシャーはローザ様に担って頂きましょう。ついでに、有能だと思って頂いて、段々とわたくしは不要だと思って貰いませんとね。

ここ1年で話した結果、ローザ様も敵と認定しましたから遠慮は致しませんわ。

「分かりました。では、ローザ様を正妻に迎えましょう。ローザ様は伯爵令嬢でしたわよね。身分が上だからという理由で、わたくしを第二夫人にして下さいませ。なかなか子ができないのは、わたくしの魅力が足りないからだと周りに吹聴すればよろしいですわ」

「そうか! そうだな! それでいってみるよ!」

……はぁ……わたくしに悪いとは思わないのですね。なんだかとっても虚しくなって参りました。最初はあった闘志も、1年もすると維持するのが難しくなっています。せめて家族に会えれば良いのですが、会えるのはお義姉様くらいですし、監視がついているからあまりお話も出来ません。
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