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第十六話
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あれから、お父様とカルロ様とカルロ様のご両親も交えて正式な婚約の書類を作りました。
婚約の書類は、王家に提出しないといけないのですが婚約を公表するかしないかを決められます。大抵公表しますが、今回は公表しない事にしました。
破棄してすぐ婚約では、世間体もありますから半年程は内密にする事になりました。わたくしも騎士を目指していますし、婚約期間を数年は取る予定です。
カルロのご両親は、とてもお優しくてカルロが結婚すると思っていなかったから、10年でも待つと言って頂けました。カルロは、婚約期間の件は快諾してくれたのですが、婚約を公表しない事は反対されました。わたくしに婚約の申し出が来たらどうするんだ。来るに決まってると譲りませんでしたわ。これからわたくしに婚約の申し出が来たら、既に申し出が来ているが今はまだ破棄したばかりで時期が早いので検討中だとお答えする事でご納得頂けました。
わたくしに婚約の申し出が来る訳ないと思っておりましたのに、カルロと婚約した次の日から、本当にわたくしに求婚者が現れました。
どなたも学園の卒業生だったり、生徒だったりします。あんなにわたくしを無視していたのに、なんでですの?
もちろんお断りしました。それを聞いたカルロから、嬉しい申し出がありましたの!
「シルヴィア、毎週語らいの時間が欲しい。もちろん内密で構わないから」
「毎週ゆっくりカルロとお会い出来るなんてとっても嬉しいです。あの、わたくし来週騎士の試験を受ける予定なので、その……」
「分かってる、審査は公平にするから安心してくれ」
凄いですわ! カルロはどうしてわたくしの考えてる事が分かるのかしら?
「シルヴィア、なんで分かるのかって顔してるな?」
「ええ、どうして分かったんですか?」
「あんだけ真剣に訓練してりゃ、騎士になりたいのも本気だって分かるからな。忖度されて入団しても、嫌だろうと思ってな。まぁ、シルヴィアの実力なら受かると思うけど、試験監はオレだ。必ず公平にすると約束するよ。ダメなら容赦なく落とす」
カルロが真剣な顔で言ってくれました。なんだかドキドキしますし、嬉しいです。ちゃんとわたくしの努力を見ていてくれた方が居るんですもの。お互い呼び捨てになるのも、なんだか嬉しいです。カルロは元々わたくしを呼び捨てでしたけどプロポーズの時は敬語で呼んでくれました。改めて、呼び捨てと敬語、どっちが良いか聞かれてお互い呼び捨てになりましたの。特別な感じがして嬉しいですわ。
「わたくし、落ちても来年受けますわ!」
「そうか、そしたらオレが鍛えてやるよ」
そして、わたくし無事に騎士になれましたの。なんと、新人でトップの成績で合格しました。カルロ曰く、忖度はゼロだそうです。
「シルヴィア、おめでとう」
カルロが、大きな花束を持って家に祝いに来てくれました。あぁ……なんてかっこいいのかしら。
カルロと婚約してすぐに、わたくしはカルロに夢中になってしまいました。もちろん、訓練や試験、仕事の時は切り替えるのですが、家に帰るとカルロがかっこよかったところをたくさん思い出してしまいます。そんな時にカルロが家に来たら、もうどうして良いか分かりません。
「シルヴィアどうしたの? 顔が赤いよ? 熱でもある?」
「……大丈夫ですわ」
「本当に? 心配だから、すぐお父様に連絡しようか?」
……ちょっと意地悪そうに言うカルロは、わたくしが照れている事を見抜いています。
「大丈夫です!」
「あぁ、いつものように照れてくれてるの? シルヴィアは可愛いなぁ」
そう言って、わたくしの手にキスをするんです!
いくらお固い国でも、婚約者なら手にキスくらいは当たり前です。夜会でしている方も居ますもの。
だけど、わたくし手にキスをされたのもカルロが初めてなのです。
そう言ったら、カルロは嬉しそうに笑って、更にわたくしの手にキスをしました。
「アルベルトは口付けを迫るくせに、こんな基本的な事もしなかったんだな。アイツが常識外れで助かったよ」
「アルベルト様と婚約している時に手にキスをして良いか聞かれたら、拒否はしなかったと思います。ですが、されなくて良かったですわ。おかげで、カルロに初めてをあげられましたもの」
「シルヴィア……愛してるよ」
「わたくしもカルロを愛してますわ!」
そう言って、初めてカルロの手にキスをしたら、カルロが真っ赤な顔で倒れてしまいましたわ。
婚約の書類は、王家に提出しないといけないのですが婚約を公表するかしないかを決められます。大抵公表しますが、今回は公表しない事にしました。
破棄してすぐ婚約では、世間体もありますから半年程は内密にする事になりました。わたくしも騎士を目指していますし、婚約期間を数年は取る予定です。
カルロのご両親は、とてもお優しくてカルロが結婚すると思っていなかったから、10年でも待つと言って頂けました。カルロは、婚約期間の件は快諾してくれたのですが、婚約を公表しない事は反対されました。わたくしに婚約の申し出が来たらどうするんだ。来るに決まってると譲りませんでしたわ。これからわたくしに婚約の申し出が来たら、既に申し出が来ているが今はまだ破棄したばかりで時期が早いので検討中だとお答えする事でご納得頂けました。
わたくしに婚約の申し出が来る訳ないと思っておりましたのに、カルロと婚約した次の日から、本当にわたくしに求婚者が現れました。
どなたも学園の卒業生だったり、生徒だったりします。あんなにわたくしを無視していたのに、なんでですの?
もちろんお断りしました。それを聞いたカルロから、嬉しい申し出がありましたの!
「シルヴィア、毎週語らいの時間が欲しい。もちろん内密で構わないから」
「毎週ゆっくりカルロとお会い出来るなんてとっても嬉しいです。あの、わたくし来週騎士の試験を受ける予定なので、その……」
「分かってる、審査は公平にするから安心してくれ」
凄いですわ! カルロはどうしてわたくしの考えてる事が分かるのかしら?
「シルヴィア、なんで分かるのかって顔してるな?」
「ええ、どうして分かったんですか?」
「あんだけ真剣に訓練してりゃ、騎士になりたいのも本気だって分かるからな。忖度されて入団しても、嫌だろうと思ってな。まぁ、シルヴィアの実力なら受かると思うけど、試験監はオレだ。必ず公平にすると約束するよ。ダメなら容赦なく落とす」
カルロが真剣な顔で言ってくれました。なんだかドキドキしますし、嬉しいです。ちゃんとわたくしの努力を見ていてくれた方が居るんですもの。お互い呼び捨てになるのも、なんだか嬉しいです。カルロは元々わたくしを呼び捨てでしたけどプロポーズの時は敬語で呼んでくれました。改めて、呼び捨てと敬語、どっちが良いか聞かれてお互い呼び捨てになりましたの。特別な感じがして嬉しいですわ。
「わたくし、落ちても来年受けますわ!」
「そうか、そしたらオレが鍛えてやるよ」
そして、わたくし無事に騎士になれましたの。なんと、新人でトップの成績で合格しました。カルロ曰く、忖度はゼロだそうです。
「シルヴィア、おめでとう」
カルロが、大きな花束を持って家に祝いに来てくれました。あぁ……なんてかっこいいのかしら。
カルロと婚約してすぐに、わたくしはカルロに夢中になってしまいました。もちろん、訓練や試験、仕事の時は切り替えるのですが、家に帰るとカルロがかっこよかったところをたくさん思い出してしまいます。そんな時にカルロが家に来たら、もうどうして良いか分かりません。
「シルヴィアどうしたの? 顔が赤いよ? 熱でもある?」
「……大丈夫ですわ」
「本当に? 心配だから、すぐお父様に連絡しようか?」
……ちょっと意地悪そうに言うカルロは、わたくしが照れている事を見抜いています。
「大丈夫です!」
「あぁ、いつものように照れてくれてるの? シルヴィアは可愛いなぁ」
そう言って、わたくしの手にキスをするんです!
いくらお固い国でも、婚約者なら手にキスくらいは当たり前です。夜会でしている方も居ますもの。
だけど、わたくし手にキスをされたのもカルロが初めてなのです。
そう言ったら、カルロは嬉しそうに笑って、更にわたくしの手にキスをしました。
「アルベルトは口付けを迫るくせに、こんな基本的な事もしなかったんだな。アイツが常識外れで助かったよ」
「アルベルト様と婚約している時に手にキスをして良いか聞かれたら、拒否はしなかったと思います。ですが、されなくて良かったですわ。おかげで、カルロに初めてをあげられましたもの」
「シルヴィア……愛してるよ」
「わたくしもカルロを愛してますわ!」
そう言って、初めてカルロの手にキスをしたら、カルロが真っ赤な顔で倒れてしまいましたわ。
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