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第一章

23.おかえりなさい

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「マイス! ただいま! ご飯遅くなってごめん! 今日は、屋台で色々買って来たからね」

「おかえりなさい。アオイさん。レナさんとカナさんはまだですか?」

「カナは営業中。レナは今までお世話になった親方のお家で晩御飯をご馳走になってるよ。終わったら連絡が来るから、私が迎えに行く予定。マイスのナビのおかげで居場所が分かるしすぐ迎えに行けるから助かるよ。魔力もあんまり消費しないから転移魔法を気軽に使いやすいしね。特にレナは冒険中は良いんだけど、街中はひとりにできなかったから」

「ああ、方向音痴って言ってましたね」

「それだけじゃないんだけどね。ま、おかげで安全に別行動出来て助かるよ」

「役に立って良かったです」

「あとね、ナビの材料買って来たの! これでどのくらい作れる?」

「結構ありますね……これだけでかなりお金かかったんじやないですか?」

「これが何倍にもなって帰って来るんだから必要な投資だよ!」

「なるほど。これだけあればナビは300くらい作れますね。全部ナビにするんですか? マジックバッグの材料とかぶってるのもありますけど……」

「マジックバッグの材料は全部無かったんだよね。だからひとまず明後日までにナビを160個作って。売る用150と、使う用10。2日あれば出来るって言ってたけど、可能?」

「はい、大丈夫ですよ」

「さすがね。家はとりあえず後回しで、明日はナビ作成よろしくね。なんだか色々頼んでごめんね」

「いえいえ、お家はひとまずベッドと、簡単な机は出来ましたから、寛ぐくらいは問題ないですよ」

「え?! 早くない?!」

「キツネさんのベッドもあったから、時間ギリギリまでかかってしまいました。残業はしてないですけど、休憩は忘れてましたね。あ、お昼はちゃんと食べました。美味しかったです。ありがとうございます」

「キツネ?!」

「はい、ベッド作れって言われたので。皆さんと寝たいそうなので、ベッドは移動式にしてありますよ」

「まさか……キュビちゃん?」

「アオイ、オカエリ」

「キツネさんは、キュビさんって言うんですね」

「ム……オトコ 二 キュビ ト ヨバレルノハ フマンダガ マイス ハ イイモノヲ ツクッテ クレタ カラ トクベツ二 キュビ ト ヨンデ イイゾ」

「そうですか。光栄です。キュビさんのご希望のベッドが出来て良かったです」

あれ? アオイさんが固まってるな。もしかして、キュビさんと僕が喋るのダメだった?

「マイス……なんでキュビちゃんの言葉が分かるの?」
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