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第二章
8.マイスとアオイの攻防
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次の日、仕事が始まって話し合いをしたけど、僕とアオイさんの話は平行線のままだった。お金を受け取らない僕と、払いたいアオイさん……。散々話し合った結果、今後僕がアオイさん達に使う装備品の材料や、家のお金、今回のような緊急な買い物は共通の財布を作り、そこから使うルールになった。共通財布に、金貨2000枚を入れる事で決着がついた。
「マイスは自分のお金なら躊躇なく使っちゃうけど、私達と共通のお金なら冷静に使うでしょ? 私達の装備品はここから材料を買って。勝手に使って良いから。マイスなら無駄遣いなんてしないって信じてる。魔道具貰うのは嬉しいけど、毎回毎回、高価なプレゼントを貰いまくるとこっちも負担なんだから」
アオイさんは、僕の性格を分かっている。良い笑顔で言われたら、逆らえなかった。次からは無駄遣いなんてしません……ごめんなさい。
魔道具は趣味で作ってるつもりだったけど、材料費は結構かかってるんだよね。材料になると値段気にせず買ってたから忘れてた。お金稼げるようになっても、人に使うときには気を付けないといけなかったんだね。アオイさん達には家族感覚になっててその辺曖昧にしちゃってた。魔道具の材料費だけで金貨何千枚使っただろう……そりゃアオイさん達も気にするよね。僕は、作るのが楽しくて、作っても使えないからどんどん3人にプレゼントしていた。
「分かりました……ごめんなさい」
「あ、いやその、今まで貰ってたのは嬉しかったのよ! でもやっぱり気になるし、片方だけ負担のある関係は続かないから。ね、お願い!」
「はい。気を遣わせてごめんなさい。でも、皆さんに渡した魔道具はほとんど魔道具協会で作り方を公開してお金を貰ってたので僕は損してないんです。むしろ、得してるんです」
「え……あれ、売ってたの?」
あれ? 言ってなかったっけ?
そっか、魔道具協会で売る物はアオイさん達もノータッチだった。僕の作った物は僕に権利があるから好きにするようにって言われたんだ。聞くと売りたくなるから聞かない! 勝手に魔道具協会と話をしろって言われたな。親方や伯爵様が、良い雇い主だって感心してた。
彼女達は僕の雇い主だけど、僕が作った物を売る時は毎回魔法契約する。僕の作品を全て独占販売するなんてあり得ないから当然だって言ってた。でも、そんな事言う人を僕はアオイさん達以外知らない。雇った職人が作った物は全て雇い主が独占して売るのが当たり前だ。ダン親方ですら、そうだった。よく売れればボーナスはくれたけど、アオイさん達みたいにロイヤリティを払うなんて聞いた事がない。
魔道具協会では、魔道具の作り方を教えればロイヤリティが貰える。でも、これは独立した親方だけ。雇い主が居る立場ではロイヤリティなんて貰えない。雇い主が全部持っていくのが普通だ。
けど、アオイさん達は違う。売る時にアオイさん達が仲介に入る物は、彼女達のアイデアで作った物だけ。冷蔵庫とかがそうだ。それも毎回ちゃんと契約する。僕が自分で作った魔道具は、勝手に僕が売ってる。だから、僕は雇われてるのに独立した親方みたいな事も出来てる。ものすごくいいとこ取りをしているんだ。
「あら、マイスさんしっかりしていますね。どれも良いものでしたから、売れたでしょう?」
「はい、売れました。今では色んな人が作ってくれています」
「じゃ、あたしたちは新製品のモニターだったって事か。やるじゃんマイス。それなら気にせず使っちゃえば良いかな?」
「もちろんです! これからもプレゼントしても良いんですか?」
「ちょ……! ダメダメダメ! ちゃんと材料費はこの財布から出してよね!」
「でも、あたしらはモニターみたいなもんでしょ? マイスにも利益があるならちょっとくらい良いじゃん」
「そうですよ! そもそも僕が勝手に作ってるんですから! その、モニターってのはよく分からないですけど、僕は材料費以上に得してるんです! アオイさん達が使い勝手を色々教えてくれて改良するから、魔道具協会で良く売れるんですよ!」
レナさんナイス! 実は3人にプレゼントするの好きなんだよね。嬉しそうに使ってくれるし、どこが良かったとか悪かったとかも教えてくれる。
もちろん共同財布から材料買って作っても喜んでくれるんだろうけど、それだと仕事っては感じになるから、出来るならこれからもプレゼントしたい。冒険に使う魔道具は、お金を気にせず作って渡したい。今回みたいな事がないように、もっと研究もしたいし。
渡すのが負担になるならやめようと思ったけど、レナさんの反応を見ると押せばいけるかも! 納得して受け取ってくれたら嬉しい。
これからはダン親方にも聞いて、もっといろんな防護の魔道具を作るつもりだ。もう、今日みたいな事になるのは嫌だから。
カナさんはそれなら良いのかしらって言ってるし、あとはアオイさんを説得すればいける!
「アオイ アキラメロ マイスハ アオイタチニ ミツギタイダケダ」
「キュビちゃん……私はちゃんとしなきゃって思ったんだけど……」
「マイスハ タンニ アオイタチ ニ ミツギモノ ヲ シタイダケ ソレデ カセゲテル ナラ ドッチモ ウレシイ カラ モンダイナイ マイスノ フタンニハ ナッテナイ」
「そうなの?」
「はい。僕はみなさんにプレゼントするのが楽しいんです。その、モニターってやつです! ちゃんと利益も出てますから心配しないで下さい」
「分かった。でも、貯金なくなるまで使い過ぎないでね」
「マイスは自分のお金なら躊躇なく使っちゃうけど、私達と共通のお金なら冷静に使うでしょ? 私達の装備品はここから材料を買って。勝手に使って良いから。マイスなら無駄遣いなんてしないって信じてる。魔道具貰うのは嬉しいけど、毎回毎回、高価なプレゼントを貰いまくるとこっちも負担なんだから」
アオイさんは、僕の性格を分かっている。良い笑顔で言われたら、逆らえなかった。次からは無駄遣いなんてしません……ごめんなさい。
魔道具は趣味で作ってるつもりだったけど、材料費は結構かかってるんだよね。材料になると値段気にせず買ってたから忘れてた。お金稼げるようになっても、人に使うときには気を付けないといけなかったんだね。アオイさん達には家族感覚になっててその辺曖昧にしちゃってた。魔道具の材料費だけで金貨何千枚使っただろう……そりゃアオイさん達も気にするよね。僕は、作るのが楽しくて、作っても使えないからどんどん3人にプレゼントしていた。
「分かりました……ごめんなさい」
「あ、いやその、今まで貰ってたのは嬉しかったのよ! でもやっぱり気になるし、片方だけ負担のある関係は続かないから。ね、お願い!」
「はい。気を遣わせてごめんなさい。でも、皆さんに渡した魔道具はほとんど魔道具協会で作り方を公開してお金を貰ってたので僕は損してないんです。むしろ、得してるんです」
「え……あれ、売ってたの?」
あれ? 言ってなかったっけ?
そっか、魔道具協会で売る物はアオイさん達もノータッチだった。僕の作った物は僕に権利があるから好きにするようにって言われたんだ。聞くと売りたくなるから聞かない! 勝手に魔道具協会と話をしろって言われたな。親方や伯爵様が、良い雇い主だって感心してた。
彼女達は僕の雇い主だけど、僕が作った物を売る時は毎回魔法契約する。僕の作品を全て独占販売するなんてあり得ないから当然だって言ってた。でも、そんな事言う人を僕はアオイさん達以外知らない。雇った職人が作った物は全て雇い主が独占して売るのが当たり前だ。ダン親方ですら、そうだった。よく売れればボーナスはくれたけど、アオイさん達みたいにロイヤリティを払うなんて聞いた事がない。
魔道具協会では、魔道具の作り方を教えればロイヤリティが貰える。でも、これは独立した親方だけ。雇い主が居る立場ではロイヤリティなんて貰えない。雇い主が全部持っていくのが普通だ。
けど、アオイさん達は違う。売る時にアオイさん達が仲介に入る物は、彼女達のアイデアで作った物だけ。冷蔵庫とかがそうだ。それも毎回ちゃんと契約する。僕が自分で作った魔道具は、勝手に僕が売ってる。だから、僕は雇われてるのに独立した親方みたいな事も出来てる。ものすごくいいとこ取りをしているんだ。
「あら、マイスさんしっかりしていますね。どれも良いものでしたから、売れたでしょう?」
「はい、売れました。今では色んな人が作ってくれています」
「じゃ、あたしたちは新製品のモニターだったって事か。やるじゃんマイス。それなら気にせず使っちゃえば良いかな?」
「もちろんです! これからもプレゼントしても良いんですか?」
「ちょ……! ダメダメダメ! ちゃんと材料費はこの財布から出してよね!」
「でも、あたしらはモニターみたいなもんでしょ? マイスにも利益があるならちょっとくらい良いじゃん」
「そうですよ! そもそも僕が勝手に作ってるんですから! その、モニターってのはよく分からないですけど、僕は材料費以上に得してるんです! アオイさん達が使い勝手を色々教えてくれて改良するから、魔道具協会で良く売れるんですよ!」
レナさんナイス! 実は3人にプレゼントするの好きなんだよね。嬉しそうに使ってくれるし、どこが良かったとか悪かったとかも教えてくれる。
もちろん共同財布から材料買って作っても喜んでくれるんだろうけど、それだと仕事っては感じになるから、出来るならこれからもプレゼントしたい。冒険に使う魔道具は、お金を気にせず作って渡したい。今回みたいな事がないように、もっと研究もしたいし。
渡すのが負担になるならやめようと思ったけど、レナさんの反応を見ると押せばいけるかも! 納得して受け取ってくれたら嬉しい。
これからはダン親方にも聞いて、もっといろんな防護の魔道具を作るつもりだ。もう、今日みたいな事になるのは嫌だから。
カナさんはそれなら良いのかしらって言ってるし、あとはアオイさんを説得すればいける!
「アオイ アキラメロ マイスハ アオイタチニ ミツギタイダケダ」
「キュビちゃん……私はちゃんとしなきゃって思ったんだけど……」
「マイスハ タンニ アオイタチ ニ ミツギモノ ヲ シタイダケ ソレデ カセゲテル ナラ ドッチモ ウレシイ カラ モンダイナイ マイスノ フタンニハ ナッテナイ」
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