デッフェでお逢いしましょう――デッフェコレクション1――

せとかぜ染鞠

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1 デッフェでお逢いしましょう

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 6歳のときにはじめた仕事と30歳で縁が切れた。ハローワークとやらへ行くと,ビル前にシャッターがおり,移転を知らせるビラが貼ってある。ビラに載る地図を頼りに新設の場所を探したが,一向に見つからない。
 身のまわりの荷物をつめこんだボストンバッグを提げて歩きつづけたのでかなり疲れていた。へたりこんでいると,背の高い男が立ちどまり,ついてくるよういざなった。
 白の外壁に白のバタフライ屋根を設けた平屋造りの建造物に冬の陽光の降りそそぐ背後を,市内電車が通りすぎていく。白の玄関ドア傍らに薄オレンジのプレートがかかり,刻まれた金の細い文字が「デッフェでお逢いしましょう」と躍っていた――
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