聖典の勇者 〜安宿に泊まったらバァさんついて来たってよ〜

ウメキチ

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第一村人だってよ

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「うっさいわねー! 人の縄張りで何叫んでるのよ! 」

 突然の第一村人発見にマナブもマルスも驚いた。
 
   それよりなにより、白銀の髪に真っ青な瞳! なにより猫耳!! そして美少女!!
 
   んーーっん! 生きててよかったーー!
   異世界きてよかったーー!
   マナブは喜びを噛み締めていた。
 
「なんじゃおぬし」
 
  喋んなババァ! 萎えるだろうが。
 
「私はここの地底を縄張りにしている亜人族のシャーレよ
あんた達人の縄張りで何してんのよ!
って、
キャーー!!
なななっ何よこの裂け目!! 」
 
   あー今気づきましたかー。
   どう説明しようか、正直に言って殺されてもたまらん、落ちてきたって事にするか。
「すみません! 僕たちたまたま…」
 
「わしらがやったんじゃよ。
魔法でドカーンと! 」
 
っのババァ!!
何正直に言ってやがる!!
「あの! その! ちっちがうんです! 」
 
「みんなコイツら取り押さえて」
   言い訳を考える暇もなく取り押さえられた。
 
「うおぉーーー!! 」
 終わった、完全に終わった、かわいい猫耳っこだけど地底人だし俺たち喰われちまうのかなぁ。
 
……
 
……
 
   牢屋に入れられてしまった。
「あのー、誤解なんですよ!
俺たち異世界から飛んできて誤ってここに飛ばされてそしたら地面がパカーンってなって… 」
 
   うん、フル無視だな。
 
「ババァのせいでめちゃくちゃやばい状況じゃねーか!  」
 
「案ずるな、マルちゃんと呼べ」
 
チッ
「マルちゃん、てかこの猫耳っこ達は何なんだ?

 
「亜人族じゃな。
普段は姿を現さん照れ屋な種族じゃが、俊敏性に優れた種族じゃ」
 
「でこの状況どうしたらいいんだよ? 」
 
「亜人族は強い者が1番偉いという考えの種族じゃ勇者の力を見せつけてやればいいんじゃよ。
外に出る方法も知ってるじゃろーて」
 
   勇者の力ね…俺何も
出来ないんだが?
 
「マルちゃん俺に力の使い方を教えてくれ! 」
 
「あっお主に渡しておらんかったな…」
マルスは懐から古びた聖典?辞書?のような分厚い本をマナブに渡した。
 
「なんだこれ? 辞書か? 」
しばらく見ていると薄らと文字が浮かび上がってきた。
始まりの聖典LEVEL.1と書いた表紙に、中の1ページ目には『創造主』
とだけ書かれている。


「その聖典に願うのじゃ、そうすれば今まで現実に見た物であれば何でも実体化する事が出来るはずじゃ、
ただし力が大き過ぎるものは反動も大きい為今のお前には何が起こるかわからんから気をつけることじゃな」
 
   何だそれ! 無敵じゃねーか!
の前に舌打ちが気になって仕方ねーが
まー許そう。
おー! 勇者感が出てきた感じがするぞ。
 
   よし先ずはイメージだな!
そして聖典に願う。
 
「んっん、はぁーー! 」
 
   ブゥワーン!!
 
   大きな音ともに光に包まれて出現した。
成功なのか!?
 
   近所の爆乳のお姉さんが現れた。
 
「デヘッ 窓から
いつも歩いてるところ見てました、いやこんな形でお話出来るなんてとても嬉しいですデヘッデヘッ」
 
  ブゥワーン!!
  お姉さんは消えた。
 
「なんでーー! やっと話す機会が出来たのに!
うっ…うっ…」
  マナブは純粋に悲しんだ。
 
「アホかお前は、不純なモノはすぐ消滅するわぃ、アトゥル神に謝れこのゴミ虫が」
 
   くっ…すごく残念ではあるが、成程力にも制限があるみたいだな。
 
  色々と聖典の力を試しながらおぼえていくしかないか。
 
「おっと、それより出る方法だな…」
 
   檻は鉄なのか?鉄を壊せれる力か…
   むむ…実際に見たもので鉄を壊せれる道具……あっ!
 
「ふふふっ……この勇者に任せるがよい!
いでよーーー!!」
  ブゥワーン!!
 
  光と共にスコップが出現した。
 
「檻がダメなら下を掘ればいいんだよーーー!! 」
「いくぞーとりゃ!! 」
  マナブは思い切りスコップを地面に突き刺した。
『キーーーン』
  思いっきり跳ね返った。

「いでぇーーーー!! 」
「あほか、地面は鉄のように固い岩じゃ掘れるかミジンコ」
「勇者対策か…やるな亜人ども…」
「わしはこんなアホを勇者に…」
 


……数時間後


 
「ダメだなんも思いつかん…」
  マナブは諦めた。
 
「本物のあほか… 鍵を壊せばいいのじゃ!! 電動のこぎりでも何でもあるじゃろー」
 
「……………ふっ!! よく気づいたなマルちゃん」
  マルスは完全に呆れている。
 
「いでよーーー!」
『ブゥワーン!!』
 
  電動ノコギリが出現した。
「ぶち壊してやる!! 」

『ブイーーーン キーンキーン』
  ノコギリの刃と金属のぶつかり合う音が洞窟内部に響きわたっている。
 
『パキーーン』
  檻の扉と扉を繋ぐ鉄の棒が切断されたようだ。
  やっと檻を壊すことに成功した。
 
  ふぅーやっと出られるようだ。
「って、うわー! 」
  
   安堵の中ふと顔を上げると周りを亜人達に囲まれている。
 
「どうやって出たのか知らないけど、凄い音でバレバレなのよ! 」
亜人族のシャーレが腰に手をあて怒っているようだ。

「あっ…  すみません。」
 
「コイツらを族長に合わせるわ、皆の者連れてくるのです。」
 
  なんかだいぶまずい雰囲気になってきたな…
 
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